勤怠を正しく計算する方法とは?|労働時間を管理する手法をご紹介

働き方改革やコロナ禍でテレワークが普及し、勤怠管理が難しくなってきた企業様は多いのではないでしょうか。

従業員の給与を正確に計算するためには、まずは労働時間や勤務時間の言葉の定義を知っておく必要があります。

今回は、勤怠の正しい計算方法と、勤怠管理をおこなう際のおすすめツールに関してご紹介します。

打刻まるめの疑問にお答えします。

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1. 勤怠の計算をする前に知っておきたいこと

人事や労務の担当者となれば、従業員の勤務状況を正しく管理するために触れる機会が多いのが「勤怠」だと思います。

従業員の雇用形態に応じて、適切な勤怠管理の手法が異なり、勤怠管理をおこなう際には、自社の規模や働き方の傾向を理解し、自社にあった勤怠管理の手法を導入することが重要です。

1-1. 勤務時間と労働時間の違い

勤怠の計算をする際には、まず法律で定められている「労働時間」の定義について覚える必要があります。

まずは、よく混同されがちな「労働時間」と「勤務時間」の違いについてご紹介します。

  • 『勤務時間』
    企業の始業時刻から終業時刻までの時間のこと。通常は就業規則に定められており、始業時刻が10:00、終業時刻が18:00であった場合、勤務時間は8時間となる。
  • 『労働時間』
    勤務時間から休憩時間を差し引いた時間のこと。勤務時間が8時間で、休憩時間が1時間与えられている場合だと、労働時間は7時間になる。

このように、勤務時間と労働時間には明確な違いがあります。

そして、勤怠の計算をする際には、特に会社や雇用形態によって定義が異なる「労働時間」の種類について正しく覚える必要があります。

1-2. 労働時間の種類

労働時間には、従業員が働く時間を示す「所定労働時間」と労働時間の上限を示す「法定労働時間」などがあります。

ここでは、法律で定められている労働時間の種類に関してご紹介します。

1. 所定労働時間

企業ごとに定められた「従業員が働く時間(労働時間)」のことを表しています。

主に、就業規則や雇用契約書などに記載され休憩時間を除く始業から終業までの時間を指し、企業ごとに定めることができます。

法定労働時間内で自由に設定が可能です。

2. 法定労働時間

労働基準法で定められている労働時間のことを表しています。

具体的には、労働基準法32条に以下のように記載されています。

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

 ② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

引用;労働基準法

実際に働くことができる上限の時間であり、労働基準法で「1週間の労働時間は、週40時間、1日8時間以内」と規定されています。

会社は個々の労働者に対して、労働基準法のルールに則って、労働時間を適切に管理することが大切です。

3. 実労働時間

労働者が使用者の指揮命令に従って、実際に労働している時間のことを表しています。

企業の規定で定められた従業員の始業から終業の時間を表す「所定労働時間」と「残業時間」をプラスして、実際に労働した時間を表しています。

4. 拘束時間

拘束時間は実際に働いている時間と、休憩の時間をすべて足した時間のことを表しています。

休憩時間も含まれているため、会社の監督下にいる時間として「自由を拘束されている時間」として考えることができます。

1-3. 労働基準法における休憩時間

休憩時間のルールは、労働基準法34条に規定されています。

34条1項によれば、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を与えなければいけないと考えられてます。

労働基準法34条1項(休憩) 第三十四条 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

 ② 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。

 ③ 使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない。

引用;労働基準法34条

2. 従業員の労働時間と給与を正しく計算する方法

各企業ごとの就業規則や従業員の雇用形態に合わせた労働時間の正しい計算方法について紹介させていただきました。

それでは、会社の働き方に合わせた労働時間の計算方法の手順をご紹介します。

2-1. 残業が発表した場合

「週40時間、1日8時間」の法定労働時間を超えて働くと、「残業」となります。

残業に対して発生する賃金は、1時間あたりの賃金の25%増となり、「1時間あたりの賃金(時給)×1.25(割増率)×残業時間」で算出します。

1時間当たりの賃金は、「月給÷所定労働時間÷所定労働日数」で求めます。なお、月給には、家族手当・通勤手当・住宅手当などは含まれません。

2-2. シフト制の場合

シフト制は、1週間単位・1ヵ月単位・1年単位と期間ごとに労働時間が決められています。

分かりにくいのは、残業の考え方や数え方です。たとえば、1年単位の変形労働時間制では、就業規則で定めた所定労働時間を超えるときに残業が発生します。

以下の条件を例として考えてみましょう。

期間や変形労働時間の図(下記)では、労働時間を1~3月は10時間・4~12月は8時間と定めています。

1~3月中の労働日に、21時まで労働した場合は1時間の残業です。20時まで働いても就業規則に則った所定労働時間のため、残業は発生しません。

しかし、4~12月に20時まで働いた場合は、2時間の残業が発生します。残業を数えるときのポイントは、就業規則に定めた所定労働時間を超えるかどうかです。

ただし、労働時間の繰り上げや繰り下げはできません。1時間残業した翌日に1時間早く退勤したからといって、残業しなかったことにはできない点に注意しましょう。

 

2-3. 早退や遅刻があった場合

基本的な賃金の支払いの考え方は、労働基準法第24条で「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」とされています。

たとえば、従業員が9時出勤のところを10時に出勤し、9時から1時間分の労働力を提供していない場合にその分の賃金を支払う義務はありません。つまり、従業員が労働をしていない時間は、企業も賃金を支払う必要はないということです。

また、早退や欠勤した場合もノーワークノーペイの原則が同じように適用されます。従業員が遅刻早退、もしくは欠勤し企業に労働力を提供していない時間分は給与を支払わなくても問題ありません。

2-4. みなし労働時間制の場合

みなし労働時間制とは、実際に働いた時間にかかわらず、1日の所定労働時間分働いた分を換算する制度を表しています。

たとえば、所定労働時間が8時間の場合、実際は7時間しか働いていなくても、8時間働いたものとみなされます。この際、給与が1時間分減額されることはありません。

一方、実際は9時間働いていても、8時間しか働いていないとみなされるため、超過した1時間分の残業代は発生しないことになります。

所定労働時間に即して、実際に働いた時間が会社で決めている時間を過ぎても過ぎなくても残業代は発生しません。

2-5. フレックスタイム制の場合

フレックスタイム制においては、労働者が労働すべき時間を定めることのできる制度です。

たとえば、清算期間を1ヶ月とし、清算期間中に労働すべき時間(総労働時間)は155時間といった形で利用されます。

フレックスタイム制では、清算期間中の法定労働時間の総枠内で、総労働時間を決定します。

法定労働時間の総枠は、下記により計算できます。

「法定労働時間の総枠」=「清算期間の暦日数÷7」×「40時間(1週間の法定労働時間)」

清算期間が1ヵ月以内の法定労働時間の詳細は以下になります。

労働者は、1ヵ月の総労働時間(働くべき時間)の範囲内で、実労働時間(実際に働いた時間)を調整します。なお、特別処置対象事業場では、週の法定労働時間が例外的に44時間となります。

3. 計算の手間が省ける!勤怠管理の方法

計算の手間を省くため、労働時間の計算方法についてご紹介してきましたが、実際に勤怠管理の計算をおこなえるツールは、主にエクセルや勤怠管理システムなどが挙げられます。

ここでは、勤怠管理をおこなう際の方法に関してご紹介します。

 3-1. エクセルでの計算のメリット・デメリット

エクセルでの勤怠管理には、メリットとデメリットの両方が存在します。

以下で見るように、会社の規模があまり大きくない場合にはメリットがデメリットを上回りやすく、また、試しに導入してみるということも比較的容易にできます。自社の状況を踏まえて、判断してみてください。

1.エクセルでの計算のメリット

①コストがかからず導入しやすい 

新しい勤怠管理システムを導入するには、初期費用や月額の料金などがかかります。

その点、エクセルであれば最初からパソコンに入っている場合も多く、費用がかからない場合が多いです。

そのため、非常に低いハードルで勤怠管理表を導入することができます。

②カスタマイズが自由自在 

エクセルは好きなようにカスタマイズできる点も魅力的です。

自社や人事部が使いやすいようにカスタマイズしていけば、自社の体制にもマッチした使いやすいエクセルの勤怠管理表ができあがります。

また、就業規則が変更になった際も、すぐにカスタマイズすることができるので、すばやく対応することができます。

2.エクセルでの計算のデメリット

①工数が増える

エクセルによるタイムカード集計では、人事担当者の勤怠管理にかける「工数」が多くなることも見逃せません。

エクセルを自社仕様へカスタマイズする工数、タイムカードのデータをエクセルへと入力する工数など、作業数は格段に多くなります。また、手動作業には、作業後のチェック作業が必要となるでしょう。

従業員1人1人の集計データを再チェックすると膨大な工数となり、コア業務に支障をきたします。

②さまざまな働き方の対応に限界がある

タイムカードやエクセルを使った勤怠管理では、さまざまな状況への対応力が不足しがちです。近年はワークスタイルが多様化し、働く場所も社内とは限りません。

たとえば、在宅ワーク従業員の場合です。タイムカード方式では在宅による打刻が難しく、対応に困難が生じるでしょう。

また、フレックス勤務が導入されている企業では、対応するために複雑なエクセル計算式が必要となるケースもあります。

3-2. おすすめの勤怠管理の方法は?

直行直帰やテレワークなど、ワークスタイルの多様化により、タイムカードによる労務管理が難しくなってきていることから、企業規模に関係なく勤怠管理システムの導入が進んでいます。

特に最近は、導入が簡単でソフトウェアのインストールが不要なクラウド型の勤怠管理システムを導入する企業が増えています。

金額はもちろん重要ですが、自社の就業形態に合うか、そして従業員が使いやすいか等、さまざまな観点から比較検討した上で導入を考えてみてはいかがでしょうか。

また当サイトでは、タイムカードを用いた労働時間集計で起きうる課題とシステムを用いた解決方法などをまとめた資料を無料で配布しております。

集計作業の手間や書き写しなどで生じる人為ミスなどを気にせず業務を行えるようになりますので、勤怠管理や集計業務でお困りのご担当者様は、こちらから「労働時間の集計マニュアル」をダウンロードしてご確認ください。

▶勤怠管理システムに関して詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照ください。
https://hrnote.jp/contents/contents-558/

4. まとめ

最近は労働環境を取り巻く世間の目が一層厳しくなっています。

企業側には、勤務時間や労働時間を正確に計算・管理し、法律で定められた労働時間の中で従業員が安心して働ける環境作りをおこなうことが求められています。

今回の記事を参考にして、企業ごとの状況に合わせて正確な勤務時間の管理をおこなってみてはいかがでしょうか。

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