有給休暇の消化とは?有給休暇の取得義務化や転職・退職した際の有休消化について解説

有給休暇の消化とは?2019年の労働基準法改正によって、有給休暇を確実に5日消化させることが義務化されました。

企業は従業員に正しい日数の有給休暇を付与し、取得させなければいけません。本記事では、有給休暇の消化や退職した際の有給休暇を消化する方法についてわかりやすく解説します。

1. 有給休暇の消化とは

休暇の様子有給休暇の消化とは、従業員が付与された有給休暇を取得することです。有給休暇は労働者が働きすぎることを防止し、休息を取らせることを目的として設けられたものであるため、企業は従業員に計画的に有給休暇を取得させましょう。

2.  そもそも有給休暇が発生する条件と日数は?

カレンダー有給休暇を計画的に取得させるためには、有給休暇の発生条件と日数を知っておく必要があります。ひとつずつ確認していきましょう。

2-1. 有給休暇の付与条件

有給休暇は以下の2つの条件を全て満たす労働者全てに付与されます。

  • 雇用されてから6ヶ月以上経過
  • 決められた労働日数の8割以上出勤

2-2. 有給休暇の付与日数

有給休暇の付与日数は個々人の週所定労働日数、週所定労働時間、継続勤務年数によって変動します。

フルタイム正規労働者の場合

継続勤務年数

0.5年

1.5年

2.5年

3.5年

4.5年

5.5年

6.5年以上

日数

10日

11日

12日

14日

16日

18日

20日

 

週所定労働日数が4日以下で週所定労働時間が30時間未満の場合
(パート・アルバイトなどの非正規労働者など)

週所定

労働日数

1年間の

所定労働日数

継続勤務年数

0.5年

1.5年

2.5年

3.5年

4.5年

5.5年

6.5年以上

付与日数

4日

169日~216日

7日

8日

9日

10日

12日

13日

15日

3日

121日~168日

5日

6日

6日

8日

9日

10日

11日

2日

73日~120日

3日

4日

4日

5日

6日

6日

7日

1日

48日~72日

1日

2日

2日

2日

3日

3日

3日

 

有給休暇の付与条件と付与日数を確認し、従業員に適切な有給休暇日数を付与しましょう。

3. 年5日の有給休暇消化が義務化!

取得の義務化2019年4月の労働基準法の改正によって、10日以上有給休暇が付与された従業員に年5日確実に取得させることが企業に義務付けられています。企業は従業員がその年に保有している有給休暇日数を把握し、最低5日を取得できているか確認する必要があります。もし従業員が5日取得できなかった場合は、従業員一人につき30万円以下の罰金が科される可能性があります。

従業員の過労を防ぐためにも、有給休暇はしっかりと取得させましょう。

3-1. いつまでに消化させないといけない?

有給休暇を1年間で5日取得させることが義務付けられています。1年間とは、有給休暇が付与された日から1年間です。例えば、2022年10月1日に有給休暇が付与された場合、2023年の10月1日までに最低5日は有給休暇を取得させなければなりません。

3-2. 従業員に有給休暇を消化させる方法

1年間で5日の有給休暇取得義務があるため、企業は従業員に計画的に有給休暇を取得するよう促す必要があります。

従業員に有給休暇を取得させる方法として、①個別指定②計画年休の導入があります。

①個別指定

従業員の希望に沿って有給休暇取得日を設定し、1年間で5日の取得ができなそうな従業員に対して、企業側が時季指定を行い、有給休暇を取得させる方法です。基本的に従業員の希望に沿って有給休暇を取得させるため、従業員の有給休暇に対する満足度が高いという点で、メリットがあります。一方で、紙やエクセルなどの手作業で管理する場合、従業員一人ひとりの有給休暇取得状況を確認する必要があり、担当者の業務が増えるというデメリットもあります。

②計画年休の導入

あらかじめ就業規則に定めたうえで、企業が事前に有給休暇取得日を計画し、企業全体やグループや部署ごとに従業員が一斉に有給休暇を取得する方法です。

全員が一斉に有給休暇を取得するため、企業側は有給休暇の残日数などがわかりやすく、管理がしやすいです。1人だけ有給休暇を取得する際には、申し訳ないと思ってしまう従業員もいますが、計画年休では従業員が一斉に休むため、ためらいなく有給休暇を取得できるというメリットがあります。

3-3. 従業員が有給休暇を消化できなかった場合どうなる?

有給休暇取得義務のある従業員が5日取得できなかったら、企業に罰則が科されます。従業員1人につき30万円以下の罰金が科されるので、従業員が複数いる場合はその分大きな額となります。有給休暇の5日の取得は最低限のラインとして設けられているものです。罰則の有無にかかわらず、有給休暇が取得できない企業となると企業の評判にも影響するため、確実に取得させる必要があります。

とはいえ、有給休暇の管理担当者様の中には、有給休暇を管理する上で違法になるケースがよく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか?当サイトでは、有給休暇管理を法律に則って行う上での注意点などをわかりやすくまとめた資料を無料配布しています。法改正に則った有給管理をしたい担当者様はこちらから資料をダウンロードして、ご活用ください。

4.有給休暇消化率を上げる方法

消化率の上昇こちらでは、有給休暇消化率を上げる方法や取り組みを紹介します。

4-1. 有給休暇を取りやすい雰囲気づくりをする

企業は有給休暇消化率を上げるために、まず従業員が有給休暇を取得しやすい雰囲気づくりをすることが大事です。例えば、上司が率先して有給休暇を取得するなど、「有給休暇を取っていいんだ」と従業員が思えるような職場であることは大切です。また、可能な限り従業員が取得したいと申し出た際には快く受け入れるということも大切です。

4-2. 有給休暇の買取をして消化させることはできない

有給休暇消化率を上げたいからといって、有給休暇を買い取ることは一部の例外を除いて原則できません。

<例外>

  • 企業が独自に与えた法定外の有給休暇
  • 退職する時に残った有給休暇
  • 2年間の期限が切れて消滅した有給休暇

上記の3通り以外では買取は違法となるため注意が必要です。

元々、有給休暇とは従業員に休みを与えて働きすぎないように守るためにあるものなので、買取などで休暇をとれなくしてしまうと本来の意味を成しません。有給休暇はきちんと従業員に与えるようにしましょう。

5. 退職や転職の際に有給休暇を消化する方法

退職や転職有給休暇を取得することは従業員に認められた権利です。退職や転職の前に有給の取得を従業員が申し出てきた際にも、きちんと取得させましょう。

退職や転職をする際に有給休暇を消化する方法としては2つあります。

  1. 退職・転職前に有給休暇を消化し、最終出社日に退職する。
  2. 最終出社日より後に有給休暇を消化して、有給休暇消化の最終日=退職日とする。

この2つは有給休暇を最終出社日までに取得させるか、最終出社日より後に取得させるかの違いです。業務の引継ぎなどの兼ね合いも考えながら、有給休暇を適切に与えましょう。

また、退職や転職する際に残った有給休暇は、企業による買取が認められています。法律で買取は義務付けられていないので、買取するかどうかといくらで買い取るかは企業が決められますが、通常の有給休暇を付与した際に支払う金額を支払うのが一般的です。

6. 有給休暇を計画的に消化させましょう

計画的に有給を消化2019年の労働基準法改正によって企業が従業員に有給休暇を年5日確実に取得させることが義務付けられました。本来、有給休暇とは従業員がリフレッシュを図るために存在します。有給休暇を取得できていなければ、その責任は企業にあり罰則を受けるケースもあるため、有給休暇を適切に管理しましょう。

有給休暇の消化とは?

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