勤怠修正は違法になるのか?必要なケースやトラブル防止法について解説

企業は従業員の労働時間を正確に把握し、管理しなければならない義務があります。勤怠修正が必要な場合、正しい時刻を正確に修正し直すことが必要です。ただ、社内で勤怠管理システムを導入できていない場合、人事担当者の手間や負担が増える課題があげられます。

 

今回は、勤怠修正が必要なケースやトラブル防止法を解説します。テレワーク導入時に、従業員の勤怠管理の方法に悩まれている方も参考にしてみてください。

 

1. 勤怠修正は違法になるのか?

勤怠

従業員の勤怠時間を正確に打刻できていないときは、修正が必要になります。正しい手順を踏んで、正答な理由と客観的な記録を残しておけば、あとから修正すること自体は違法行為にはなりません。

 

ただ、事実に反する勤怠修正は、違法にあたるので注意が必要です。勤怠修正における不正行為がないことを証明するためにも、第三者から見て納得できる記録を残しておきましょう。

 

1-1 勤怠時間を改ざんした場合は違法

会社で従業員の労働時間を管理するタイムカード・勤怠管理システムなどにおいて、意図的に改ざんした場合は違法になります。

 

たとえば、従業員が意図的に出勤・退勤時間をズラして打刻する行為が当てはまるでしょう。従業員が意図的に改ざん行為を働いた場合、懲戒処分につながったり、管理者の責任を問われたりするケースも考えられます。

 

1-2 労働基準局の調査に備えて正しい管理が必要

労働安全衛生法が改正された背景もあり、企業は従業員の労働時間を正しく記録・管理・把握することが義務付けられています。労働時間の管理には勤怠修正も含まれるため、客観的に認められる修正の理由、記録を残すことが企業を守ることにもつながるでしょう。

 

勤怠修正が正しく行われていないと、労働基準監督署の調査が入ったときに「違法残業をしていたのではないか」「意図的に改ざんしたのではないか」など、事実の有無とは別に問題につながってしまうケースが考えられます。

 

1-3 勤怠管理の記録は5年間の保存が義務づけられている

企業は勤怠管理に関わる記録について、修正内容を含めて5年間の保管・管理が必要です。たとえば、賃金台帳などを紛失してしまった場合、何かトラブルが起きたときに管理不十分になってしまい、違法につながるケースがあります。

 

社内で勤怠管理に関するシステムを導入したり、事前に管理のルールを決めて整備したりするなど、社内環境や体制を整えておくことが大切です。

 

2. 勤怠管理システムで打刻修正が必要な理由

勤怠

企業側は従業員の労働時間を正しく把握して、記録と管理の体制を整えることで、不正打刻・虚偽申告などのトラブルが起きづらくなります。企業の事業活動に影響を与えないためにも、勤怠管理システムで打刻修正が必要な理由を見ていきましょう。

 

2-1 給料の金額を正しく反映するため

勤怠修正ができていないと、従業員がもらえる給料の額が減ってしまい、トラブルになる可能性があります。たとえば、従業員が打刻したあとに残業が発生した場合、正しく勤怠修正ができていないと、残業代が給料に反映されない状況につながるでしょう。

 

企業側の管理が不十分だと、後から従業員に残業代を請求されて手間になったり、場合によっては裁判につながったりするケースも考えられます。

 

2-2 不正打刻・虚偽申告を予防するため

企業側の勤怠管理が不十分だと、従業員の勤怠修正などの不正打刻や虚偽申告が起きやすくなります。たとえば、本人ではなく同僚が打刻したり、実際に働いた残業時間よりも多く修正したりする行為が当てはまります。

 

内容によっては、従業員の懲戒解雇も考えられるでしょう。企業側も事実の調査、懲戒解雇の処分における手間がかかり、業務に支障が出てしまう可能性も考えられます。状況によっては会社の評判を損なう可能性もあるかもしれません。

 

従業員の懲戒解雇をしたいと考える場合も、企業の勤怠管理の不備と認識されてしまうと、懲戒解雇の理由が認められない可能性があるため、社内の勤怠管理の状態を見直すことが大切です。

2-3 従業員の労働時間を正しく把握するため

勤怠修正が正しく反映されていると、企業側は従業員の労働状況を正確に把握できます。たとえば、退勤の打刻が定時で切られながらも、無断でサービス残業をして報告していないなど、企業側が気づかないところで働いている状況を防ぐ対策にもつながるでしょう。

 

企業にとっても労働時間の状況を把握することで、社内の業務改善を進めて労働時間を減らす工夫につながり、残業時間を減らして人件費を削減する効果が期待できます。

 

勤怠管理を行えるシステムに加えて、社内でルールが整備されていることで、企業側が気づかない長時間労働や過労の状態を発見しやすくなり、従業員が心身ともに追い込まれてしまう状況を未然に予防しやすくなります。

 

3. 打刻修正が必要なケース

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従業員の勤怠管理において、打刻修正が必要になる場面を見ていきましょう。

3-1 従業員が打刻を忘れてしまった

従業員が出勤・退勤時間の打刻を忘れてしまった場合、正しい時間を申請する必要があります。管理システムの内容によっては、従業員が自力で修正できるケースもありますが、都度上司や人事担当者などに報告をしなければいけないケースもあるでしょう。

従業員の正しい労働時間を管理するためにも、打刻忘れの修正をそのまま放置しない体制を整えることが大切です。

3-2 打刻後に残業が発生した

仕事の状況によっては、定時で退勤時間を打刻後、仕事の対応が必要になって勤怠修正が求められるケースが出てきます。この場合、退勤時間は定時になっているため、たとえ残業時間が短い場合でも、残業を終えた時刻に修正することが必要です。

4. 打刻修正のトラブルを防止する方法

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勤怠管理の打刻修正が多かったり、人事担当者の仕事に負荷がかかったりするときは、未然にトラブルを防ぐためにも、勤怠管理システムの導入や勤怠管理のルールを社内で決めておくことが大切です。

 

業務全体の効率化を図るためにも、勤怠管理で打刻修正のトラブルを防止する方法を見ていきましょう。

 

4-1 打刻忘れのミスを防止する対策を整える

勤怠修正が起きる場面には、打刻忘れがあげられます。社内で取り組める打刻忘れの対策方法は、下記のとおりです。

 

・タイムカードは毎日上司、担当者に確認してもらう

・タイムレコーダーは、打刻を忘れづらい場所に設置する

・勤怠管理システムやICカードなどで管理する

 

テレワークで打刻忘れをなくす工夫には「定時にアラームを設置する」「上司に始業・終業時刻に、メール・チャットツールで報告する」などの方法があげられます。社内の方針に合わせて、対策を整えることで打刻忘れに関するトラブルを予防できるでしょう。

 

4-2 勤怠管理システムを導入する

勤怠修正などの管理を進めやすくするためにも、手間が省ける勤怠管理システムの導入が便利です。従業員の管理に関する作業負担が減る効果が期待できます。

 

とくにテレワークで働くときは、オンライン上で管理ができるクラウド型の勤怠管理システムがおすすめです。

システムのなかには、打刻忘れを通知してくれる機能などもあり、出勤や退勤の打刻忘れ、不正申告・虚偽の報告などのトラブル予防にもつながるでしょう。パソコン・スマートフォンなどから申告できるものが多いため、場所を問わずに打刻できるメリットがあります。

 

また、クラウド型の勤怠管理システムには、給与計算・シフト管理など、人事の業務に関わるほかのシステムと連携できる内容も多くあって便利です。人事担当者の労働負担が減らせるため、企業全体のコストカットを図る上でも役立ちます。

 

4-3 業務可視化ツールを使う

勤怠管理の修正で不正を予防するためにも、業務可視化ツールの導入がおすすめです。業務可視化ツールでは、社員がいつパソコンにログインしたのか、いつログオフしたのかなど、記録や情報を可視化して管理・確認できます。

業務可視化ツールは、職場全体の業務パフォーマンスを把握する上でも役立つでしょう。

 

また、ほかのツールと連携ができるため、ツールの使用状況を確認すると、業務をしている時間としていない時間などを把握することが可能です。

とくにテレワークで働く従業員を管理するときは、業務可視化ツールがあると、勤怠管理の情報と業務状況に相違がないか、事実を確認できる手段につながります。また、企業側の知らないところで、サービス残業をしてしまう状況を予防する効果も期待できるでしょう。

 

人事担当者などが従業員の管理にかかる作業時間を短縮できて、全体のコストパフォーマンスを上げる効果が期待できます。

 

4-4 打刻のルールを社内共有しておく

従業員に勤怠管理のルールを明確にすることで、勤怠修正のミスやトラブルが起きる状況を予防できます。たとえば、テレワークでオンラインのツールで勤怠管理、状況を管理している場合「打刻修正が必要なときの報告の仕方」「打刻が必要なタイミング」など、従業員に向けて事前に共有しておくことが大切です。

 

わかりやすくマニュアルなどにまとめておくことで、勤怠修正などにかかる手間が削減できるため、人事担当者の仕事を減らす効果も期待できます。

5. 勤怠修正を正確に行うには勤怠管理システムの導入がおすすめ

勤怠修正が違法になるのか、必要なケースやトラブル防止法を解説してきました。

勤怠修正の改ざんは違法になるため、修正が必要な場合は、理由と客観的な記録を残しておきましょう。正確に管理することで、勤怠管理の修正に関わるトラブルを未然に予防できます。

 

従業員の管理に負担を感じている人事担当者の方は、勤怠管理の手間を削減するためにも、勤怠管理システムの導入を視野に入れてご検討ください。

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