打刻漏れが発生する理由とは?対策やミスが発生した際の対処法を解説

打刻漏れが発生する理由

毎日欠かさず行う打刻ですが、従業員の打刻漏れやミスの多さに悩まれている人事・労務担当者も少なくないでしょう。打刻漏れが発生した際の処理方法とあわせて、打刻漏れが引き起こすリスクについても理解しておくことが大切です。

本記事は、打刻漏れのあった従業員への対処法、そもそも抜け漏れが発生してしまう根本的な理由と対策をあわせて解説します。

関連記事:打刻を行う意味とは?打刻忘れが起きた際のリスクや対応などを徹底解説

1. 打刻漏れが起きてしまう理由は?

打刻漏れが起きてしまう理由

打刻漏れが発生してしまう理由は、何なのでしょうか。
最も多い理由として、以下の2点が挙げられます。自社の現状に当てはまっていないか、今一度確認してみましょう。

1-1. 打刻を習慣化しきれていない

毎日徹底してもらいたい打刻作業ですが、依然として従業員に定着していないケースが多いです。特に不慣れな新入社員や、テレワークといった通常と異なる勤務形態をとる社員などにもよく見られます。

中小企業の中では、法改正後に労務管理の観点から勤怠管理システムなど打刻を必要とする勤怠管理方法に変更するケースもあり、定着率が低いことが考えられます。

1-2. 打刻ツールを使いこなせていない

例えば、タイムカードレコーダーを導入している企業では、置き場所が目につきにくく忘れてしまったり、打刻機付近が混雑しているため打刻を後回しにしてしまうなどといったケースがあります。

また打刻ツールの仕様によっては、従業員が使いこなせず、打刻漏れやミスを多発させてしまうというような場合もあります。

打刻の管理を試みても、社員が打刻ツールを使いこなせない状態であると、社内に浸透せず適切な勤怠管理がかないません。

2. 打刻漏れが起きることで考えられるリスク

打刻漏れが起きることによるリスク

打刻漏れは、人事・労務担当者から従業員、会社にまで悪影響を及ぼす火種になりかねません。
具体的にどのようなリスクが存在するのか、あらかじめ理解しておきましょう。

2-1. 管理担当者の業務量が増えてしまう

まず打刻漏れをしてしまった社員に対して、確認や訂正依頼をおこなう工数が発生します。さらにこの作業が滞ると、給与計算の業務にも影響し、遅れを招いてしまいます。

また、従業員の勤務状況を正確に把握できないと、時間外労働の上限規制を超えてしまったり、給与への反映が適切におこなえなかったりなどの事象が発生します。
結果的には給与計算が遅れたりミスがあることで会社への不信感につながり離職率が上昇したり、最悪の場合は過労死などの労災に繋がりかねません。

上記の通り、打刻漏れが頻発してしまうと、労働環境の悪化や離職者の増加、また世間からのイメージや業績にも悪影響が及び、会社全体に多大なリスクを生じさせてしまいます。

2-2. 未払い残業代が請求されることも

適切な残業代が支払われていない場合、従業員から退職後に残業代請求訴訟をされる可能性があります。未払い残業代には付加金、遅延損害金といったペナルティが加えられ、高額な支払いを命じられるケースも存在します。

そもそも時間外労働の定義は、下記の労働基準法で定められている法定労働時間から超えた分の労働時間です。

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。
引用:労働基準法|e-Gov法令検索

このように従業員の勤怠が適切に管理できていないと、残業代や休日労働手当を正しく支払うことができません。深夜労働、休日労働、時間外労働がおこなわれた場合には、それぞれ割増賃金が発生し、企業はこれらの手当を適切に付与する義務があります。
さらに、管理に抜け漏れがあると、労働基準法にある「時間外労働の上限規制」に抵触してしまい、罰則が課せられてしまうケースもあるため注意が必要です。

このように打刻漏れが、企業に与える悪影響は甚大です。雪だるま方式で状況が悪化する前に、適切な打刻管理をおこないましょう。

3. 打刻漏れやミスが起きた場合の対処方法

勤怠管理システムを確認する様子

従業員の打刻漏れを確認した場合は、なるべく早期に事実確認をとり、訂正をおこなわなければいけません。そのためにも人事・労務管理の担当者は、常日頃から打刻漏れやミスが発生していないかといった確認業務も必要になります。

基本的には、以下の3つの方法で対処を行います。

3-1. 打刻漏れをした本人に直接確認をとる

独断で修正してしまうと、勤怠の改ざんとなってしまい、打刻修正のトラブルへと発展しかねません。
そのため打刻が漏れていた社員本人に、確認の連絡をおこないます。

また管理者からその都度連絡を入れることで、管理されているという意識が芽生え、今後の打刻漏れ防止にも繋がります。

3-2. 理由を含めた始末書の提出を求める

始末書とは、重い不始末をおこした際に書く文書です。本人から、打刻漏れが起きた原因、再発防止に向けた対策、反省の意を明示させるために始末書を提出させることも効果的です。
また度重なる打刻漏れなどから、処分を行う場合の証拠ともなるものです。

3-3. 打刻漏れの回数によってペナルティを課す際は慎重に

打刻漏れをした社員に対して、直接罰金を課すことや勝手に欠勤扱いをすることは、法律により禁じられています。
また従業員への就業規則として減給の制裁を行う場合は、下記2点の条件[注1]を満たすことが求められます。

  • 一回の減給額が、平均賃金の一日分の半額を超えないこと。
  • 一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えないこと。

ただし、社内での人事評価の査定材料として扱うことは可能です。
打刻漏れを繰り返す社員には、上記の条件を満たした上でペナルティを課すことも、適切な打刻管理を行うための手段の一つとして存在しています。

[注1]労働基準法|e-Gov

4. 打刻漏れを防ぐための対策

勤怠管理システム

このように打刻漏れやミスは、一時的な修正業務にとどまらず、従業員への確認や再発防止に向けたすみやかな対応が求められます。打刻漏れの発生を防ぐためには、以下の3つの対策が効果的です。

4-1. 打刻漏れが起きない環境を整備する

打刻機が目につきにくい場所に設置されていたり、打刻のために並ぶ必要があったりなど、打刻がしにくい状態であると、打刻漏れの発生率を下げるのは難しいでしょう。

機器の置き場所を変更してみる、打刻を促す貼り紙を掲示する、従業員同士での呼びかけを促す、などといったアクションをおこない、打刻を定着させていくことが効果的です。

4-2. 正しい打刻の重要性を周知する

企業には正確な賃金台帳の作成・保管が義務付けられているほか、2019年4月の法改正により、客観的な記録による労働時間の把握が義務付けられました。そして賃金台帳の作成を怠った場合、30万円以下の罰金刑を受ける恐れがあります。

打刻とは、社員の勤務状況を把握する重要な方法です。

勤怠情報が不透明である場合、従業員の過度な長時間労働に繋がりやすく「時間外労働の上限規制」に触れる可能性が高まります。
上記の規制に接触すると、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金となるため、注意が必要です。

打刻漏れのリスク、正しい勤怠データの重要性を今一度周知することも大切です。

4-3. 勤怠管理システムを導入する

打刻機や貼り紙を視界に入れる工夫や、従業員同士の啓発活動、重要性の周知だけでは打刻漏れをゼロにすることは、難しいケースもあります。

例えば、タイムカードでの管理方法は、営業で訪問先から直行直帰する従業員がいる場合などは、物理的に打刻が不可能となります。

勤怠管理システムの中には、PCからの打刻はもちろん、スマートフォンのアプリで社外からも打刻ができるといった機能を備えた製品があります。また打刻漏れが起きた際に、従業員へアラート通知がされる機能も存在します。

自社に合ったシステムを導入すると、打刻漏れの防止だけでなく、人事労務担当者に降り注ぐ業務を削減することが可能です。

関連記事:GPS打刻とは|GPS機能の勤怠管理システム・アプリのメリット


ここまで打刻漏れのリスクや対処法をお伝えしましたが、「勤怠管理システムを使うと、なぜ打刻漏れが減るのか?」「どんな画面で、どのように管理するのか?」とイメージがつかない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
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5. 打刻漏れの発生理由をおさえ、効果的な対策を講じよう

対策する様子

今回は、打刻漏れが起きてしまう理由や対策をご紹介しました。

社員の打刻漏れは、適切に対処をしないと大きなリスクへと繋がってしまいます。
打刻漏れが頻繁に起きている企業においては、打刻漏れが起きている理由に基づいた対策を講じることが重要です。
本記事で紹介した、打刻漏れが起きないための仕組みづくり、重要性の周知、勤怠システム導入などといった手段を是非参考にして、適切な打刻管理をおこないましょう。

関連記事:打刻を忘れてしまう従業員が多い理由は?改善策・対応方法も合わせて解説

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