従業員満足度(ES)とは、従業員の仕事や会社に対する満足度を表す指標のことです。少子高齢化による労働力不足が進むなか、従業員満足度を高めて業務の生産性を向上させることが求められています。また、従業員満足度を上げるには、あらかじめ構成要素や測定方法を理解しておくことが大切です。
この記事では、従業員満足度のメリットや調査方法、エンゲージメントとの違いについて解説します。また、おすすめのコンディション管理システム5選を比較して紹介します。
目次
人材不足が課題の昨今、職場定着率の低さ・若年層の早期退職は深刻な問題です。
このようなケースに該当する企業において、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
この解決方法として、職場改善を目的とした従業員のモチベーション管理の仕組みを積極的に取り入れる企業が増えており、従業員満足度の調査ツールが注目を集めています。
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1. 従業員満足度(ES)とは?
従業員満足度とは、ES(Employee Satisfaction)とも呼ばれ、従業員が会社の人間関係や福利厚生などに対して、どのように感じているのかをスコアリングしたものです。ここでは、日本の従業員満足度の現状や従業員満足度が注目されている背景、従業員満足度と従業員エンゲージメントの違いについて詳しく紹介します。
1-1. 日本の従業員満足度の現状
日本の従業員満足度は、世界から見ても低いとされています。米国ギャラップ社の調査によると、世界の従業員エンゲージメントは右肩上がりに上がっている傾向があります。
しかし、米国ギャラップ社「グローバルワークプレイスの現状2024年版」によると、日本の熱意にあふれる従業員の割合は6%程度であり、調査対象139カ国の中では最低レベルを記録しています。
1-2. 従業員満足度が注目されている背景
従業員満足度が注目されている背景の一つとして「少子高齢化による労働力不足」が挙げられます。限られた労働力で成果を上げるには、従業員満足度を向上させ、従業員一人ひとりの生産性を高めなければなりません。
また、時代の変化により、成果主義を求める労働者も増えており、終身雇用や年功序列が当たり前ではなくなりつつあります。さらに、働き方改革やグローバル化により、労働者の仕事や働き方に対する価値観は多様化しています。新しい考え方を取り入れることに後ろ向きな場合や、多様な価値観を認められない職場の場合、よりよい待遇や職場環境を求めて、優秀な人材が離職・転職してしまうリスクがあるでしょう。このように、時代の変化に伴い、人材流動性が高まっていることも、従業員満足度が注目される理由の一つです。
1-3 . 従業員満足度とエンゲージメントの違い
従業員満足度と間違えやすい用語の一つに「エンゲージメント」があります。エンゲージメントとは、「約束」「誓約」「契約」などの意味を持つ用語で、ビジネスでは従業員の会社に対する愛着や貢献の度合いを測る指標として用いられます。
従業員満足度とは、会社の人間関係や福利厚生面での満足度のことで、会社に対して自発的に貢献したい気持ちまでは考慮していません。一方、従業員エンゲージメントでは、従業員の自社に尽力したい気持ちまで測定します。
このように、従業員満足度と従業員エンゲージメントには意味の違いがあります。しかし、従業員満足度が低ければ、従業員エンゲージメントも下がってしまうでしょう。従業員満足度と従業員エンゲージメントには関連性があり、従業員満足度の向上が従業員エンゲージメントの向上にもつながります。
関連記事:従業員エンゲージメントとは?高めるには何が必要?メリットや具体的な施策も解説!
2. 従業員満足度の構成要素
従業員満足度を高めるためには、まず従業員満足度を構成する要素を理解しておくことが大切です。ここでは、従業員満足度の構成要素について詳しく紹介します。
2-1. 企業理念やビジョン
企業理念やビジョンを理解し、共感している従業員は、自社に誇りを持ち、自発的に行動できるようになります。つまり、組織と従業員の目指す方向が一致していれば、満足度の低下を防止することが可能です。このように、企業理念やビジョンへの理解・共感は、従業員満足度に大きく影響を与えます。
2-2. 仕事内容ややりがい
自分の知識や能力を活かして仕事ができていると感じられれば、従業員満足度は高まります。また、自分のしている仕事が社会に役立っていると感じられると、責任感ややりがいも高まり、より従業員満足度は向上します。このように、従業員に与えている仕事内容も、従業員満足度を構成する要素の一つです。
2-3. 人事評価やマネジメント
仕事にやりがいを感じられていても、適切な評価が得られなければモチベーションが下がり、従業員満足度も低下します。また、上司や管理職のマネジメントが適正でなければ、部下はストレスが溜まり、従業員満足度は下がってしまうでしょう。このように、人事評価やマネジメントも、従業員満足度に影響を与えます。
2-4. 職場環境やワークライフバランス
近年では働き方改革の影響もあり、労働者の働き方への考え方は多様化しています。仕事にやりがいが感じられても、育児や介護と両立できないために、他の職場を選ぶ従業員もいます。また、テレワークやフレックスタイム制など、自由に働ける職場環境を好む従業員も少なくないです。このように、職場環境やワークライフバランスを考慮・整備することで、従業員満足度は向上していきます。
2-5. 人間関係
どんなに会社の設備がよくて、仕事内容が自分に合っていても、上司や同僚と良好な人間関係が築けなければ従業員満足度は低下してしまいます。コミュニケーションが取りやすく、安心して仕事に取り組める環境であれば、たとえ仕事で難しい課題にあたっても、周囲と協力しながら解決することが可能です。このように、仕事内容や職場環境だけでなく、人間関係も従業員満足度を構成する要素の一つといえます。
2-6. 給与や福利厚生
仕事にやりがいがあり、人間関係が良くても、給与や福利厚生などの待遇が仕事に見合っていなければ、よりよい待遇を求めて転職を検討する従業員もいます。従業員が健康に気を遣い、生活を充実させるためには、待遇が重要な要素といえるでしょう。このように、給与や福利厚生が適正であるかどうかも、従業員満足度に影響を与えます。
関連記事:福利厚生とは何か?種類や導入形態を簡単にわかりやすく解説!
3. 従業員満足度に関する理論
従業員満足度に関する理論として、以下のようなものが挙げられます。
- マズローの欲求5段階説
- ハーズバーグの二要因理論
それぞれの理論の詳細は、以下の通りです。
3-1. マズローの欲求5段階説
マズローの欲求5段階説とは、人間のなかにある欲求の構造に関する理論です。この理論によると、人間の欲求は、生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現欲求の5段階に分けられ、下位の欲求から順に満たされていくとされています。
つまり、最も下位にある生理的欲求が満たされると安全欲求を満たす段階になり、安全欲求が満たされると社会的欲求を満たす段階になるのです。その後も順に上位の欲求を満たしていきます。5段階の欲求を満たしているほど従業員満足度は向上するため、さまざまな欲求を満たせるような制度や仕組みを整えることが重要です。
3-2. ハーズバーグの二要因理論
ハーズバーグの二要因理論とは、満足度を向上させる要因と低下させる要因は、別々に存在するという理論です。満足度を向上させる要因は、動機付け要因とも呼ばれ、昇進することや褒められることなどが挙げられます。
一方の満足度を低下させる要因は、衛生的要因とも呼ばれ、人間関係や福利厚生などが該当します。ハーズバーグの二要因理論によると、たとえば人間関係が悪い場合は満足度が低下してしまいますが、人間関係を改善したからといって、必ずしも満足度が向上するわけではありません。この理論では、衛生的要因とは別に、昇進や賞賛といった動機付け要因を与えなければ満足度は向上しないとされています。
4. 従業員満足度を高めるメリット
従業員満足度を高めることで、さまざまなメリットが得られます。ここでは、従業員満足度を向上させるメリットについて詳しく紹介します。
4-1. 生産性が向上する
待遇や職場環境を見直すことで従業員満足度が向上し、仕事に対するモチベーションも高まります。仕事に取り組む姿勢が変われば業務効率が上がり、生産性も向上するでしょう。結果として、組織全体の業績アップが期待できます。
4-2. 従業員の離職を防止できる
従業員満足度が低い会社は、よりよい職場環境を求めて離職・転職を考える従業員が増えてしまいます。一方、従業員満足度が高い会社は、「自社で働き続けたい」と考える従業員が増え、離職率を低下させることができます。
定着率が高まれば、新たに従業員を採用するコストも減らすことが可能です。また、「働きやすい会社」だと社会に認知されれば、求人応募者も増加し、優秀な人材を獲得できる可能性も高まります。
4-3. 顧客満足度(CS)も向上する
従業員満足度(ES)が高まれば、顧客満足度(CS)の向上にもつながります。従業員満足度を向上させ、自社のために貢献したいという気持ちが強くなれば、従業員は自社の商品やサービスを積極的に顧客へアピールするようになるでしょう。
また、自社のことをもっと知ってほしい、もっと好きになってほしいという気持ちから、より丁寧な対応をするようになり、その結果、顧客からの信頼も大きくなることが期待されます。顧客から信頼を得ることで、やりがいや責任感が高まり、より仕事に対する満足度が向上するなど、よい循環が生まれます。
5. 従業員満足度の高い企業を目指す方法
従業員満足度を高めるには、どのような施策が効果的なのでしょうか。ここでは、従業員満足度の高い企業を目指す具体的な方法について詳しく紹介します。
5-1. 企業理念やビジョンを共有する
従業員満足度を高めるには、企業理念やビジョンを従業員にきちんと理解してもらうことが大切です。そのため、研修やセミナーを開き、企業理念やビジョンについて共有する場を設けるのもよいでしょう。
ただし、無理に企業理念やビジョンを従業員に押し付けようとするのは逆効果です。従業員に企業の目指す方向を理解してもらい、自発的に共感が得られると、従業員満足度は向上していきます。従業員の理解が得られない場合、従業員の声に耳を傾け、理念やビジョンの改善に努めてみることも検討しましょう。
5-2. 人材配置を見直す
従業員の満足度は、自分のスキルを活かして仕事できていると感じることで高まります。また、将来のキャリア目標と今の仕事がリンクしていると、モチベーションも向上するでしょう。そのため、従業員のデータを収集し、適性に合わせて人材配置をおこなうことで、従業員満足度を向上させることができます。
関連記事:人員配置とは?メリット・デメリットや最適化のポイントをわかりやすく解説!
5-3. 人事評価制度を改善する
従業員は自分の成果が適切に評価されていると感じることで、仕事に対するモチベーションを維持することができます。一方、人事担当者や上司の主観により人事評価がおこなわれていると、不満につながり、従業員満足度は低下してしまいます。そのため、公平な人事評価がされるよう、人事評価制度を見直してみるのも一つの手です。
関連記事:人事評価システムとは?メリット・デメリットや比較ポイントを解説
5-4. 職場環境を改善する
従業員のニーズに合った職場環境を整えることができれば、従業員満足度は高まります。たとえば、テレワークで働きたい従業員が多い場合、リモートワークで働ける制度を導入することで、従業員満足度は向上するでしょう。
どのような職場環境が従業員にとって快適かは、企業によって異なります。まずは従業員のニーズを把握し、それに合わせて施策を検討しましょう。
5-5. 人間関係を改善する
いつの時代も離職の原因において、人間関係が上位にランクしています。グローバル化やダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進により、あらゆる価値観を持っている従業員が働いています。そのため、考え方が異なる従業員同士が衝突することはよくあることです。
このような現代において、良好な人間関係を構築するためには、異なる価値観を認める文化を醸成・浸透させることが重要です。人間関係が改善されない場合、配置換えを検討するとよいでしょう。
5-6. コミュニケーションを活性化させる
コミュニケーションを活性化させることも従業員満足度を高める方法のひとつです。交流イベントを開催したり、社内チャットツールを導入したりして、気軽に話せる環境を整えるとよいでしょう。
ただし、コミュニケーションを強制しても意味がありません。自然な形でコミュニケーションが発生するような機会を提供することが大切です。
5-7. キャリアアップを支援する
キャリアアップを支援することで、従業員満足度の向上を図ることも可能です。面談を実施して従業員のキャリアプランを把握したり、新しいスキルや知識の習得を支援したりすれば、職場に対する満足は向上するでしょう。
従業員がキャリアアップすることは、会社にとってもメリットがあります。今まで以上に活躍して、大きな成果を出してくれる可能性もあるため、従業員の成長を支援していくことはとても大切です。
5-8. 福利厚生を充実させる
資金に余裕のない企業は、給与を大きく上げることが難しいかもしれません。その場合は、福利厚生を充実させることを検討しましょう。福利厚生には、通勤手当や家賃補助、社員食堂、慶弔休暇、メンタルヘルス、自己啓発など、数多くの種類があります。
ただし、福利厚生制度をただ増やせばよいというわけではありません。自社の従業員がどのようなニーズを持っているかを把握したうえで、必要な福利厚生制度を用意することで、コストと効果を最適化することができます。
関連記事:福利厚生がない会社が直面するリスクと必要な福利厚生について解説
5-9. モチベーションを管理する
従業員満足度は目に見えにくく、間違った判断をしてしまうケースもあります。そこで、従業員満足度を構成する要素の一つであるモチベーションを管理するしてみるのもおすすめです。モチベーション管理システムを導入し、定期的に従業員のモチベーションを測定し、データ化して可視化することで、モチベーションが低下している従業員を客観的に把握することができます。
モチベーションが下がっている従業員に対して、配置換えなどの適切なアプローチをおこなうことで、モチベーションが高まり、従業員満足度も改善されます。
関連記事:従業員満足度をあげるためにEX(Employee Experience/従業員体験)が注目される理由
6. 従業員満足度を調査する方法
従業員満足度を測定するためには、従業員満足度調査を実施することが推奨されます。従業員満足度調査には、さまざまな方法があります。ここでは、従業員満足度調査の具体的な方法について詳しく紹介しますので、チェックしておきましょう。
6-1. アンケート調査を実施する
従業員満足度を測定する代表的な方法として、アンケート調査が挙げられます。従業員にアンケートを実施して、集計・分析することで、自社の課題を見つけ出すことが可能です。ただし、アンケート調査をおこなう場合、現場の従業員の協力が欠かせません。
事前にアンケートの目的やメリットを周知し、従業員に積極的に協力してもらえるよう努めることが重要です。また、「質問項目は回答しやすいものにする」「通勤中でもスマホから回答できるようにする」など、従業員に負担をかけないようなアンケートの仕組みにすることもポイントの一つです。アンケートの方法としては、以下の2つがあります。
組織サーベイ
組織サーベイとは、会社の課題を把握したり、長期的な戦略を立案したりするための調査です。年に1〜2回といった頻度で実施するのが一般的で、50〜100問程度の質問を通して従業員の満足度を測定します。質問数が多い調査方法のため、業務に支障が出ないよう配慮しましょう。
パルスサーベイ
パルスサーベイとは、特定の目的に絞って実施する簡易的な調査です。週に1回、月に1回など、短いスパンで実施することが多く、10問程度の質問により従業員の声をリアルタイムに収集します。組織サーベイとパルスサーベイをうまく組み合わせることで、従業員の満足度を把握し、適切な対策を立てることが可能です。
6-2. ヒアリング調査を実施する
ヒアリング調査とは、面談などを通して従業員から直接的に悩みや課題を聞き出す調査方法です。ヒアリング調査を活用すれば、身振りや声のトーンなど、非言語情報も読み取ることができます。また、アンケート調査だけでは聞き出せない従業員の深層心理を把握することも可能です。
ただし、一人ひとりにインタビューする場合、時間やコストがかかります。また、信頼関係が構築できていない場合、従業員が本音で話すことを控えてしまう可能性があります。このように、ヒアリング調査にはメリット・デメリットがあるので、アンケート調査など他の方法と組み合わせて取り入れるのがおすすめです。
6-3. コンディション管理システムを活用する
コンディション管理システムとは、モチベーション管理システムと言い換えられることもあり、従業員の意欲や健康状態などをデータ化して管理し、改善に役立てるツールを指します。コンディション管理システムを導入すれば、アンケートの作成・配信から集計・分析までをワンストップでおこなうことが可能です。また、ヒアリング調査の結果をデータで一元管理し、蓄積させることができます。
このように、コンディション管理システムを活用すれば、アンケート調査やヒアリング調査などの従業員満足度調査を効率よく実施することが可能です。ただし、コンディション管理システムを導入するには、コストがかかります。また、システムによって機能や操作性は異なります。目的を明確にし、料金や機能など複数の観点からツールを比較し、自社のニーズに合ったコンディション管理システムを導入することが大切です。
7. 従業員満足度を調査するときの注意点
従業員満足度を調査するときは、以下のような点に注意しましょう。
7-1. 本音を聞き出せるような質問にする
単純な質問では、従業員の本音を聞き出せない可能性があります。従業員満足度を調査するときは、従業員の本音を聞き出せるように工夫することが重要です。
たとえば「職場に満足していますか?」というストレートな質問をした場合、仮に大きな不満があったとしても、「満足していない」とは答えづらいでしょう。直接的な批判を避けたいという思いから、無難な回答ばかりが集まってしまい、調査の意味がなくなってしまうケースもあります。
7-2. 平均点だけに注目しないようにする
調査結果を分析するときは、平均的だけに注目しないように注意しましょう。たとえば5段階評価で回答してもらう質問において、1(大変不満)と5(大変満足)という回答が同数だった場合、平均点は中間値である3に近づきます。
しかし、満足している従業員と大きな不満を感じている従業員がいるのが実態です。このように平均点だけに注目せず、回答の分布などもチェックするようにしましょう。
8. 従業員満足度を把握できるおすすめのコンディション管理システム6選を徹底比較!
ここでは、従業員満足度を測定・把握するために活用できるおすすめのコンディション管理システム6選を比較紹介します。自社の従業員満足度を測りたい、改善したいと考えている人は、ぜひ導入を検討してみてください。
8-1. ジンジャー人事労務(サーベイ)|従業員のコンディションを定点的に観測し、リアルタイムで可視化
【特徴】
- 従業員の些細な変化に気づき、離職を防止する
従業員のモチベーションデータを定点観測することができます。また、リアルタイムで従業員の回答が可視化されるので、従業員の些細な変化を瞬時に発見し、対応することが可能です。
- データを蓄積することで、傾向がわかり、対策を立てることが可能に
従業員のモチベーションデータを蓄積していくことで、時期やアンケート結果から組織全体や従業員一人ひとりの傾向がわかり、対策を立てることができます。
- アンケートの回答率を高くするための機能も
アンケートをまだ答えていない人に、リマインドメールを自動で送ることができるので、回答率を高くすることができます。また、ログインなしで簡単にアンケートに回答することができる点も、高い回答率につながります。
サービス名:ジンジャー人事労務(サーベイ)
提供会社:jinjer株式会社
URL:https://hcm-jinjer.com/service/workvital/
8-2. HRBrain|国内初の従業員エクスペリエンスクラウド
【特徴】
- 実名取得のサーベイだから個別最適化された施策の実行が可能
各従業員で異なった個人の課題まで見える化することで、より的確でその人に合った解決策の実行が可能です。 - あらゆる人材データを活用した高解像度な課題発見
評価データは、部署や年次・雇用形態・採用ルート・リモートの有無など、あらゆるデータを駆使した体験データの分析が可能です。また、分析軸を掛け合わせることで、より具体的な課題が見つかります。 - 組織診断からタレントマネジメントまでワンプロダクトで実現
データ分析による課題発見後の施策実行までをプロダクト内でシームレスに連携、組織変革を仕組み化します。採用の最適化・オンボーディング・人事評価・人材育成・最適配置・退職分析まで、人事戦略の意思決定におけるプラットフォームとして活用できます。
サービス名:HRBrain
提供会社:株式会社HRBrain
URL:https://www.hrbrain.jp/employee-experience
8-3. バヅクリエンゲージメント|人的資本経営を支援・実現する
【特徴】
- サーベイは60秒で回答可能
設問内容は産業医と組織開発の実務専門家監修のもと、組織課題の抽出に必要な網羅的かつ効率的な項目で設計 - 課題がわかりやすい画面設計で、クロス集計・推移分析も簡単
「分析の仕方が複雑でどこが重要かわからない」「見るべきことが多すぎて結局課題がわからない」といったサーベイ分析にありがちな問題を解消 - 課題解決までワンストップ
組織心理学に基づいて学びと対話のプロが共同開発した200種類以上の課題解決ワークショップを、最短10営業日で実施可能。ワークショップの参加者満足度は97%以上
8-4. モチベーションクラウド|組織のモノサシで「PDCAサイクル」を
【特徴】
- 簡単に現状把握し、組織状態を解析することができる
組織診断サービスに回答するだけで、従業員の組織状態を可視化、数値化します。回答結果を偏差値表示し、他社との比較や項目ごとの比較、属性による比較など、さまざまな角度から分析することができます。
- 経営豊富なコンサルタントが目標設定をサポート
把握した結果をもとに全社だけでなく、部署ごとの目標設定や改善項目を設定のサポートをおこないます。経験豊富な組織人事コンサルタントにより、的確なアクションプランを策定します。 - 改善状況をリアルタイムに把握することができる
設定した改善項目ごとにサーベイを実施することができます。月次や週次で、実際の改善状況をリアルタイムに把握することができます。
サービス名:モチベーションクラウド
提供会社:株式会社リンクアンドモチベーション
URL:https://www.motivation-cloud.com
8-5. Geppo|従業員のコンディション変化発見ツール
【特徴】
- 答えやすいから高回答率
1分で回答できるように「仕事満足度」「人間関係」「健康」の3問を厳選。 しかもログイン不要で、高回答率を実現。従業員の気持ちを広く吸い上げます。 - 最小業務で最大効果を
「入力促進」「回答読み込み」「アラート設定/エスカレーション」などの高負荷なオペレーションは、すべて代行します。最小限の人事負荷で、最大限の効果をお返しします。 - 兆しを素早く一目で把握
入力内容をリアルタイムにアップデートでき、変化を瞬時に察知できる直感的なダッシュボードを提供しています。オペレーターが仕分けたアラートもカテゴリ毎に分類し、組織毎の件数や対応状況など、直感的にコンディションを把握可能です。
サービス名:Geppo
提供会社:株式会社ヒューマンキャピタルテクノロジー
URL:https://www.geppo.jp/
9. 従業員満足度を上げる取り組み事例
従業員満足度を向上させるために取り組みをおこなっている企業は多くあります。ここでは、従業員満足度を上げるための具体的な取り組み事例について紹介します。
9-1. アクティブな適材適所の求人「キャリバー」
キャリバーとは、全社のさまざまな部署のポジションニーズを可視化する社内版求人サイトのことです。各部署が「どのようなことをしているのか」「どのような人に来てほしいのか」「部署内の雰囲気はどうなのか」といった内容を、キャリバーにより確認することができます。
希望すれば異動することも可能です。自ら積極的に異動するので、ポジティブな人員配置が可能となります。自分の希望する部署の仕事にチャレンジできることでモチベーションが高まり、従業員満足度も向上します。
9-2. 組織診断ツール「HR Glass」
組織診断ツール「HR Glass」とは、従業員数1,000人以下の企業を対象にした自社を可視化するためのサービスです。とくに事業が拡大するフェーズの企業に注目し、個人と組織が相互に高めあう環境をつくることを目的としたツールです。
個人に対しては、質問で本人が「成長実感を持って働いているか」に注目して、成長実感度を把握します。同様に企業に対してもおこない、それぞれの成長度を5段階で表示します。
評価のバランスを確認して、企業の状態を把握し(たとえば、個人が評価5で、組織が評価1ならば、組織として成長していない)、対策を立案、実行に移します。評価のバランスに基づき対策を決められるので、バランスのよい企業づくりができます。また、個人としても評価の推移を確認し、自分の成長を実感できることでモチベーションアップにつながり、従業員満足度は高まります。
9-3. 「自分の上司は自分で決める」
エリアマネージャー総選挙とは、エリアマネージャーを「できそうな人にやらせる」のでなく、「やりたいという意思をもった人にやらせる」という理念に基づいた人事制度です。指名されてマネージャーになると厳しい状況に陥ったときに、「だからやりたくなかったのに・・・」という考えが頭に出てきてしまいます。
しかし、やりたいと言った人にやらせることで、自分から「やる」と言ったので、「最後までやりきる!」というモチベーション維持につながります。この制度によって「なぜあの人は大した仕事もできないのにマネージャーなんだろう?」といった従業員の不信感も取り除くことが可能です。上司に対する不信感が取り除かれることで、会社に対する信頼感が高まり、従業員満足度は向上します。
10. 従業員満足度を高めるためにまずは現状を把握しよう!
今回は、従業員満足度の意味や高めるための方法について解説しました。従業員満足度は、仕事内容や人間関係、職場環境、人事評価など、さまざまな要素から構成されます。従業員満足度を上げたい場合、まず現状を把握することが重要です。
従業員満足度は目に見えにくいため、コンディション管理システムを用いて、データを基に客観的に測定するのがおすすめです。コンディション管理システムには、あらゆる種類があるので、複数のシステムを比較して自社のニーズに合ったツールを選定することが大切です。
人材不足が課題の昨今、職場定着率の低さ・若年層の早期退職は深刻な問題です。
このようなケースに該当する企業において、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
この解決方法として、職場改善を目的とした従業員のモチベーション管理の仕組みを積極的に取り入れる企業が増えており、従業員満足度の調査ツールが注目を集めています。
当サイトでは、「モチベーション管理において、まず何から始めていいのかわからない」「具体的にどのような分析・活用をすべきなのか知りたい」という人事担当者の方に向けて「従業員満足度調査のハンドブック」を無料配布しています。
ツールの選び方から調査方法、結果の活用方法までわかりやすく解説していますので、従業員のモチベーション向上や社内制度の改善を図りたい方はこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
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