アルバイトが多い事業所や。従業員がシフト制で働いている企業の場合、シフト管理業務が負担になっていることもあるのではないでしょうか。本記事ではシフト管理業務を効率化させる方法をシフト管理の悩みとともに紹介します。
それぞれのお悩みを解決する3つのシフト管理システムもあわせて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
関連記事:シフト管理の不満はシフト管理システムで解決|特徴や金額を徹底比較
数多くある勤怠管理システムの中から、自社に見合うシステムを探す際、何を基準にして選べばいいのか、悩まれる方も多いのではないでしょうか。
そのような方のために今回、社労士監修のもと、「勤怠管理システムの比較表」をご用意いたしました。資料には以下のことがまとめられています。
・勤怠管理システムの5つの選定ポイント
・社労士のお客様のシステム導入失敗談
・法対応の観点において、システム選定で注意すべきこと
お客様の声をもとに作成した、比較表も付属しています。これから勤怠管理システムの導入を検討されている方はぜひご活用ください。
1. シフト管理にはどのような悩みがあるのか
まず、シフト管理業務に関する担当者の悩みをご紹介します。シフト作成、管理、運用とさまざまな視点で分かれているので、それぞれ項目別にみていきます。
1-1. 数十人以上の従業員のシフトを効率的に組めない
10名以上のアルバイトや従業員が所属している事業所だと、月末・月初に数十枚のシフトが提出され、それらの整合性や時間帯に抜け漏れがないようにしなくてはなりません。1,2名であればすぐに対応できるかと思いますが、10名以上に及んでしまうと管理が複雑になってしまいます。
月末・月初の数字の締めと被ることもあるで、他のタスクと並行して対応する必要があり、担当者にとってシフト管理は重い業務として捉えられていることが多いです。飲食や塾講師といった数十人の従業員とアルバイトを要する事業所に多い悩みのようです。
近年では、シフト作成を自動でおこなうサービスが多く登場していますので、シフト管理の工数を削減したいとお考えの方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
※参考:『シフト表自動作成』をもっと詳しく! ▶︎シフト表自動作成システム比較|短時間で効率的に人員配置を最適化
1-2. 急な欠勤にシフトが耐えきれない
シフトを組めたとしても、病欠・忌引き・就活といったやむを得ない事情によって従業員がシフトに入ることができなくなるケースもあります。数人が一度に休んでしまうことによってシフトが成立しなくなり、オーナーやマネージャーがピンチヒッターとしてシフトの穴を埋めるなどして凌ぐというケースが発生することがあります。事業所の運営自体は何とかなるものの、負担のしわ寄せが一部の人に寄ってしまいかねません。
1-3. 人によってシフトに偏りが生まれて平等にならない
シフトを組む際には、できる限りどの人にもまんべんなくシフトに入るように組むことができればよいですが、人によってはあまりシフトに入りたくない人もいます。そのために、一部の人にシフトを増やして働いてもらわざるを得ないケースも発生します。
その際に、シフトを肩代わりした人は負担増と捉えて不満を蓄積させ、ふとした瞬間に爆発して事業所の雰囲気が最悪になってしまうこともあるようです。
1-4. シフトを遵守しない人がいる
最悪のケースではあるのですが、自分で出したシフトを守らず遅刻や欠勤を繰り返して、シフトが成立しなくなってしまう人もいます。
そもそも自分の勤務予定日を希望シフトとして提出しているのに、守らないというのは本末転倒ではありますが、結果的に勤務時間の総数や勤務内容でつじつまを合わせて何とかしようとするアルバイトや従業員もいるようです。これでは何のためにシフトをつくっているのか分からなくなってしまいます。
1-5. 納期がギリギリになってしまい、余裕を持ってシフトを組めない
いつも提出日ギリギリまで従業員がシフトを出さず、シフト内容を精査せずにシフトを組んで実は人手が足りないというケースも散見されます。現場での業務が忙し過ぎてシートを出す時間がなかったり、シフトを重要視せずギリギリに提出してくる従業員もいるようです。
関連記事:アルバイトのシフト作成が面倒!手間をかけないシフト管理・勤怠管理システム
2. シフト管理をうまくするためのコツ
シフト作成や運用にまつわる悩みを紹介したところで、それらの悩みにどうやって対応していけばよいか、シフト管理をうまくするためのコツを紹介します。重要なのは「余裕」と「規則」のキーワードとなります。
2-1. 余裕をもった多めのシフトを提出してもらう
最初から営業に支障が出るような無理なシフトを組んでは、急な病欠や欠勤に対応しきれなくなります。なので、シフト提出の際には「絶対にシフトにでれない日以外を記入して下さい」と伝えて、希望のシフトを提出してもらえれば、1名のシフトで余裕がないところに2名というような形で余裕を持った運用ができるかもしれません。
2-2. 納期を握る
シフト提出日直前になって、作成や運用がパツパツにならないように、月末の1週間前や2週間前までにシフトを提出してもらい、余裕を持ったシフト作成ができるようにしましょう。
人事・従業員共にゆとりあるスケジュール運用ができるように規則や仕組みをつくることが重要です。したがって、事前に理由などを告げずに希望シフトを納期通り提出しない従業員に対しては、こちらでシフトを組むといったような対応をしなければいけません。
2-3. 定型フォーマット・スプレッドシートを使う
人数が多い場合には、紙や個別集計といったアナログな手法に頼りきるのではなく、ExcelやGoogleのスプレッドシートを用いたデジタルな運用によって、人事の労力の削減につなげることができるかもしれません。さらに、従業員やアルバイトにとってもシフトを入力しやすくいつでもシフト変更を反映させやすいでしょう。
従業員にとっても使いやすいシフトを作成することは、欠勤などのトラブルを減らすためにも重要になります。
※参考:『従業員も使いやすいシフト表』を作成するには? ▶︎シフト表テンプレ付|シフト作成のポイントや役立つサービスを紹介
【フォーマットの一例】 このフォーマットはガントチャートとなっており、そのまま従業員のシフト状況が出力して一目でどのシフトが人手足りていないかどうかが分かりやすく管理できます。
2-4. 罰則・規定を導入する
一つの「抑止力」として、減給や譴責といった罰則規定を規定するのもシフトを守ってもらうための施策になりえるでしょう。しかし、過度な罰則は「ブラックバイト」と見なされ、更には労働基準法第16条違反となり、労働局からの指導対象になってしまうので、注意が必要です。
労働基準法第16条では「従業員やアルバイトが労働契約の不履行(欠勤や病欠)により、企業や事業所が違約金・賠償金を求めてはいけない」と規定されています。加えて、あからさまにシフトが少ないアルバイトが出てきてしまわないように、採用の際に最低週何時間というような形で最低のシフト数を定義するとよいでしょう。
3. シフト管理システムを導入する
コツを上手く駆使すれば柔軟にシフト運用ができるようになりますが、いちいちシフト管理に労力を割く訳にもいかず、自動化したいという場合には「シフト管理システム」を導入するのも一つの手です。この章では何種類かのシフト管理システムをその特徴と併せて紹介します。
ジンジャー勤怠
クラウドで管理ができる勤怠管理システムです。シフト管理システムがジンジャー勤怠に備わっているので、従業員の打刻や欠勤などの申請や、管理者の確認作業だけでなく、希望シフトの募集や、シフト表の作成なども、スマホやPCで簡単に操作することが可能になっています。
シフトにおける従業員の過不足や、従業員の能力に応じた人員配置などもできるので、シフト作成にかかる工数を大幅に削減することができます。クラウド型の勤怠管理システムなので、もちろん導入にかかる初期費用は無料、管理者と従業員のアカウント数に応じて一人あたり400円/月での利用ができます。
勤怠管理システム ジョブカン
従業員5~10,000名まで対応可能なクラウドの勤怠管理システムです。無料お試し期間があるので、お試しでシステム導入を確認するのにおすすめです。シフト管理に加えて、勤怠管理・休暇申請管理・工数管理も機能がついているので、お得感があります。初期費用は掛からず、運用費用は1人あたり200円からとなっており、人数やコスト感に応じた運用もできます。
※参考:『シフト管理システム』をもっとたくさん知りたい! ▶︎【全26選】シフト管理システムの価格・特徴を徹底比較 | 2024年完全版
4. まとめ
シフト管理では、管理人数が増えることで作成や運用が煩雑になるとともに、従業員の素行によって管理者に負担が集中することもあります。これらの問題に対しては、「余裕」を持ったシフト運用をおこなうとともに、「規則」などを充実させることで対策が可能になります。
また、費用は掛かるものの、システムを導入することでシフト管理そのものを自動化・オンライン簡潔させることも可能となります。現状の自社の編成や人員構成と照らし合わせながら仕組化することによって円滑なシフト運用が可能になっていくでしょう。
また現在では、シフト管理以外の勤怠管理も効率化できる勤怠管理システムは国内で数えきれないほど存在します。
中には、無料で始められるものや機能別で業界に特化したものなどさまざまな勤怠管理システムが登場してきました。
勤怠管理にお悩みの人事担当者の方は、以下の記事なども参考にしながら導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。
※参考:勤怠管理システム53サービス比較!特徴・料金・機能・メリットを紹介