SMARTの法則は時代遅れ?上手に活用するためのポイント |HR NOTE

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SMARTの法則は時代遅れ?上手に活用するためのポイント

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「SMARTの法則は時代遅れって本当?」

「SMARTの法則はビジネスに役立たない?」

などと疑問に思っていませんか。SMARTの法則は時代に合わないなどの意見がある一方、目標を達成するために便利なフレームワークです。

本記事では、SMARTの法則はなぜ時代遅れといわれるのか、どのようなメリットがあるのかを解説します。

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1. SMARTの法則は時代遅れなの?

SMARTの法則は時代遅れといわれることがあるものの、決して時代遅れではなく、目標設定時に有効なフレームワークの一つです。

そもそも、SMARTの法則とは、目標設定の際に着目すべき次の5つの要素のことをいいます。

  • Specific(具体的か)
  • Measurable(数値で測定可能か)
  • Achievable(達成可能か)
  • Relevant(設定した目標とその先のゴールに関連性があるか)
  • Time-bound(具体的に期限を決めているか)

上記に沿って目標を立てることで、目標がより明確になり、達成に向けた行動がとりやすくなります。

2. SMARTの法則が時代遅れ・古いといわれる3つの理由

SMARTの法則が時代遅れ・古いといわれるのは主に以下が原因です。

  1. 変化に対応しにくい
  2. 個人の価値観や能力を考慮していない
  3. 周囲のサポートを想定していない

順番に解説します。

2-1. 変化に対応しにくい

SMARTの法則には変化に対応できる柔軟性が不足しているため、今の時代にそぐわないといわれることがあります

現代は不確実性や曖昧性が高く、変動が激しい時代です。あっという間に変化が進んでいくなかでは、目標通りにすべてを進めるのは簡単ではありません。

SMARTの法則は目標設定から達成するまでの間の変化に対応しにくいとされています。プロジェクトの途中で内部環境や経営方針などが変わった場合、目標設定を最初からやり直す必要があるかもしれません。SMARTの法則でベースを作りつつ、変化が必要な場合の対策が必要です。

2-2. 個人の価値観や能力を考慮していない

SMARTの法則は個人の価値観や能力を活かせないといわれています。

SMARTの法則は幅広い分野のさまざまな場面で使用できる一方、個性に合わせた目標設定が困難です。型にはめられることが苦手な人の場合、SMARTの法則では窮屈に感じる可能性があります。

性格や好みによっては、SMARTの法則の通りに目標を設定した結果、達成へのモチベーション維持が難しくなる恐れがあるでしょう。SMARTの法則が適しているかどうか、事前に吟味することが大切です。

2-3. 周囲のサポートを想定していない

SMARTの法則は周囲のサポートを想定していないため、プレッシャーや壁にぶつかったときの対処が困難です。

SMARTの法則は目標設定そのものを重視しており、メンターの存在やサポート体制などの周囲の環境を考慮していません。

目標を達成するにはプレッシャーや課題が付き物です。目標設定自体がしっかりできていても、周りのサポートがゼロでは達成が難しいでしょう。反対に、サポート体制を整えたうえでSMARTの法則を使えば、目標達成の可能性が高まります。

3. SMARTの法則で目標設定をする2つのメリット

SMARTの法則で目標設定をするメリットは主に以下の2つです。

  1. 評価基準を明確にできる
  2. 成長を促せる

それぞれ詳しく解説します。

3-1. 評価基準を明確にできる

SMARTの法則は評価基準を明確にし、公平な評価制度をサポートしてくれます

SMARTの法則に沿って具体的かつ数値で測定できる目標を立てると、達成度の把握が容易に可能です。評価する側・される側の認識を合わせやすいため、公平で納得のできる評価につなげられます。

3-2. 成長を促せる

SMARTの法則は成長の促進にもつながります。

達成可能な目標に向かって数値で現在地を測定しながら努めることで、今すべきことをしっかり把握可能です。目標まであとどのくらいか、そのために今何をすべきかが常に明確なことで、着実なステップアップを促せます

4. SMARTの法則で目標設定する具体例

ここからは、どのようにSMARTの法則で目標設定すればいいかを具体例を通して説明します。

  1. 営業担当者の場合
  2. 人事担当者の場合
  3. 総務担当者の場合

それぞれの場合を見ていきましょう。

4-1. 営業担当者の場合

営業担当者の場合、例えば以下のようにSMARTの法則で目標を設定できます

Specific:具体的か

新規契約を前年の2倍にする

Measurable:数値で測定可能か

前年が50件だったため100件を目標にする

Achievable:達成可能か

業界の景気がよく、新モデルの評判もよいため達成可能だと判断した

Relevant:設定した目標とその先のゴールに関連性があるか

新規契約を長期契約につなげることで営業売上を継続的に伸ばす

Time-bound:具体的に期限を決めているか

2025年3月まで

4-2. 人事担当者の場合

人事担当者の場合、例えば以下のようにSMARTの法則で目標を設定できます

Specific:具体的か

中途採用者を前年より5人増やす

Measurable:数値で測定可能か

前年が10人だったため今年度は15人を目標にする

Achievable:達成可能か

予算増額により求人広告にかけられるコストが増えたため達成可能だと判断した

Relevant:設定した目標とその先のゴールに関連性があるか

即戦力になる人材を増やすことで社内の生産性を向上させる

Time-bound:具体的に期限を決めているか

2025年3月まで

4-3. 総務担当者の場合

総務担当者の場合、例えば以下のようにSMARTの法則で目標を設定できます

Specific:具体的か

備品の年間コストを10%削減する

Measurable:数値で測定可能か

前年が50万円だったため45万円を目標にする

Achievable:達成可能か

ペーパーレス化を進めており、備品の種類も見直したため達成可能だと判断した

Relevant:設定した目標とその先のゴールに関連性があるか

削れるコストを削ることで収益性を高め、利益を上げる

Time-bound:具体的に期限を決めているか

2025年3月まで

5. SMARTの法則の発展型

SMARTの法則には以下の発展型も存在します。

  1. SMARTER
  2. SMARRT
  3. SMARTTA

それぞれの内容を説明するので、SMARTの法則が「時代遅れ」「社内環境に合わない」と感じる場合に使ってみてください。

5-1. SMARTER

SMARTERとは、SMARTの法則に次の要素を足したものです。

  • Evaluated(評価)
  • Recognized(承認)

上司からの評価と承認を得ることで、目標達成をさらに現実的にできます。目標設定の段階で上司としっかり認識を合わせるため、より精度の高い人事評価も可能です。

5-2. SMARRT

SMARRTとは、SMARTの法則に「Realistic(現実的か)」を足したものです。

「Achievable(達成可能か)」とほぼ同義ですが、現実的かどうかもあらためて考慮することでより合理的な目標を立てられます

5-3. SMARTTA

SMARTTAは、SMARTの法則に次の要素を足したものです。

  • Trackable(追跡可能か)
  • Agreed(合意があるか)

SMARTの法則よりも進捗の把握のしやすさ、関係者の合意の有無を明確にできます

6. SMARTの法則以外のフレームワーク

以下はSMARTの法則以外の目標達成のフレームワークです。

  • FASTの法則
  • OKR
  • KGI・KPI

順番に説明するので、必要に合わせて使ってみましょう。

6-1. FASTの法則

FASTの法則とは、以下の要素に沿った目標設定のフレームワークです。

  • Frequent(頻繁な議論)
  • Ambitious(野心的)
  • Specific(具体的)
  • Transparent(透明性)

「Frequent(頻繁な議論)」と「Transparent(透明性)」があることで、目標と戦略を組織内でしっかりと共有できます。

6-2. OKR

OKRとは、以下の要素に沿った目標設定のフレームワークです。

  • Objectives(具体性)
  • Key Results(主要成果)

目標を達成するために必要な主要成果も考慮することで、達成までの道のりをより細分化しています。

6-3. KGI・KPI

KGIとは「Key Performance Indicators:重要業績評価指標」のこと、KPIとは「Key Goal Indicator:重要目標達成指標」のことです。

最終的な目標であるKPIを達成するために、中間目標としてKPIを設定します。いずれも数値で設定することが特徴です。

KGIとKPIを設定することで、目標達成までの道のりを具体化できます。

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