KPIの設定方法を3つのステップで徹底解説 |HR NOTE

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KPIの設定方法を3つのステップで徹底解説

  • 組織
  • 人事評価

KPIと書かれた積木

KPI(Key Performance Indicator)とは、最終目標を達成するためのプロセスの進捗状況を評価する指標のことです。KPI設定により、個人の目標が明確になることや組織のモチベーションが向上することなどのメリットがあり、業務の効率化につながります。

本記事では、KPIを設定する際の方法やメリット、注意点を解説します。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
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1. KPIとは?

PCを見ながら雑談する男女

KPIとは、最終目標達成に向けたプロセスの進捗状況を数値化して評価するための指標のことです。日本語では、主要業績評価指標といわれています。

人事業務で設定されるKPIの例として、採用や人材育成、生産性などに関することが挙げられます。

KPI設定の目的は、中間目標を明確にすることで、モチベーションを維持しつつ、効率よく業務を進めて、最終目標を達成させることです。日次や週次、月次など期間を決めて設定されることが多く、期間ごとにKPIを評価し、結果が好ましくない場合は、軌道修正や改善策を講じます。

KPI設定は、プロセスの進捗状況を評価して把握しつつ、最終目標達成につなげるために大切です。

2. KPIの設定方法を3ステップで解説

会議をする従業員

KPIの設定方法は、次のとおりです。

  • KGIを設定する
  • KSFを抽出する
  • KPIを設定する

3つのステップで詳しく解説します。

2-1. KGIを設定する

まずは、KGI(Key Goal Indicator)を設定しましょう。KGIとは、最終目標の達成度合いを定量的に評価するための指標です。日本語では、重要目標達成指標といいます。

KGIを設定する理由は、最終目標を明確にすることで、達成するために必要なプロセスを組み立てやすくして、適切なKPI設定を導くためです。具体的な数値を含めて、達成が可能なKGIを設定することが大切です。

KGIを設定する際は、組織のメンバーが一丸となり、目標を達成できるように、全員としっかり共有し、意見があれば反映させる必要があります。

2-2. KSFを抽出する 

次に、KSF(Key Success Factor)を抽出しましょう。KSFとは、経営戦略において、目標達成のために重要な要因のことです。日本語では、重要成功要因といいます。

KSFを抽出する理由は、現状と目標の差を把握でき、目標を達成するための現実的な施策が講じやすくなるためです。KSFを抽出する方法として、まずは、フレームワークを活用して分析することが挙げられます。

たとえば、「SWOT分析」や「PEST分析」などを用いることで細かく分析できます。

可能な限り成功要因の候補を挙げて、KGIとの関係性を把握しつつ、重要度の高いものを見極めましょう。

2-3. KPIを設定する

最後に、抽出したKSFをもとに、KPIを設定します。KPIは、具体的な数値を用いて、実現可能なものを設定することが大切です。

また、KGI設定時と同様に、組織が結束して、目標へのゴールを目指す必要があるため、全員と十分に共有し、意見を反映させることが必要です。組織と共有するためには、KPIツリーを作成することをおすすめします。

KPIツリーとは、KGIやKSFとの関連性を可視化したものであり、最終目標達成までに実施すべき行動がわかりやすくなります。

KPIは、最終目標へのゴールに向けた中間目標でもあるため、組織の全員が納得できるものを設定しましょう。

3. KPIを設定するメリット

PDCAを考える人々

KPIを設定するメリットとして、以下の4つが挙げられます。

  • 公平性を保った評価基準を設定できる
  • 個人の目標が明確になる
  • 組織のモチベーション向上につながる
  • PDCAサイクルを回しやすくなる

それぞれ詳しく解説します。

3-1. 公平性を保った評価基準を設定できる

KPIを設定するメリットとして、公平性を保った評価基準を設けられることが挙げられます。KPIは、定量的な指標であり、誰が見ても明確な評価基準に統一できるためです。

基準が数値化されていない場合、主観的な評価となる恐れがあり、社員の不平や不満へつながることが考えられます。さらに、社員の業務効率やモチベーションの低下の原因になる可能性もあります。

評価基準の公平性に加え、透明性や納得性を確保するために適切なKPIを設定しましょう。

3-2. 個人の目標が明確になる

個人の目標が明確になることもKPIを設定するメリットのうちのひとつです。KPI設定により、最終目標を達成するためのプロセスがわかり、実行すべきことが明確になるためです。

具体的な数値目標に加え、進捗状況も把握できるため、モチベーションや業務スピードのアップにもつながります。KPIを設定して、個人の目標を明確にし、業務効率を高めましょう。

3-3. 組織のモチベーション向上につながる

KPIの設定は、組織のモチベーション向上にもつながります。中間目標が明確になることにより、最終目標達成に向けたプロセスにおいて、やるべきことの優先順位がつけやすいためです。

また、KGIやKSFをもとにKPIを設定しており、業務の目的を理解しつつ、目標達成を目指せます。優先順位がつけやすくなることや業務の目的を理解することで、モチベーションだけではなく、パフォーマンスの向上にもつながります。

さらに、課題が生じた際は、目標を組織内で共有していることにより全員で取り組めるため、チームワークが高まる効果が期待できます。

KPIを設定することにより組織のモチベーションやパフォーマンス、チームワークを向上させ、生産性アップにつなげましょう。

3-4. PDCAサイクルを回しやすくなる

KPIを設定することで、PDCAサイクルを回しやすくなります。理由として、目標を数値化することにより、課題や問題が見つけやすくなるためです。

PDCAとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Act(改善)の頭文字を取ったものです。目標を達成するためには、PDCAサイクルを回し、定期的に業務の改善や効率化を行う必要があります。

KPIを設定し、効率的にPDCAサイクルを回しましょう。

また、公平な人事評価には体系だった人事評価制度の存在が欠かせません。成果を示す従業員側の準備が整っていても、評価をする企業側の準備が整っていないと適切な評価がおこなえないためです。しかし、そもそも現状、体系だった人事評価制度がなく導入を検討されている方もいらっしゃるかもしれません。

人事評価制度を整えると言っても何から手をつければ良いか分からずお困りの方へ向けて、本サイトでは「人事評価の手引き」を無料で配布しています。自社にとって適切な人事評価制度を検討するために、まずは人事評価制度について網羅的に理解したいという方は、こちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

4. KPIを設定するときの注意点

SMARTの法則

KPIを設定するときの注意点として、SMARTの法則を意識することが挙げられます。適切なKPIの設定には、「SMART」の要素が欠かせないためです。

SMARTとは、Specific(具体的な)・Measurable(計測可能な)・Achievable(達成可能な)・Relevant(関連性のある)・Time-bounded(期限を定めた)の頭文字を取ったものです。

4-1. Specific(具体的な)

抽象的なKPIの場合、認識の相違が生じることにより、達成率が低下することも考えられます。KPIを設定する際は、誰が見てもわかるような具体的なものの必要があります。

4-3. Measurable(計測可能な)

KPIは数字やデータなどで表せる計測可能なものにしましょう。数値化することにより、進捗状況を評価しやすくなります。

4-3. Achievable(達成可能な)

達成可能な現実的なKPIに設定することも大切です。達成が難しいKPIの場合、組織全体のモチベーションが下がる可能性があります。

4-4. Relevant(関連性のある)

KGIと関連したKPIを設定することが重要です。KPIはKGIを達成するための中間目標です。

関連性が低い場合は、KPIを達成してもKGIへの貢献度が低くなり、最終目標に到達できない恐れがあります。

4-5. Time-bounded(期限を定めた)

KPIを設定する際は、期限を決めましょう。期限を設定しない場合、後回しになることも考えられます。

このようにSMARTの法則を意識することにより、最終目標達成のために適切なKPIを設定できます。

5. KPIの正しい設定方法を理解しておこう

電球のイラスト

KPIは、最終目標達成までのプロセスの進捗状況を数値化して評価する指標です。KPIを設定することにより、公平性を保った評価基準を設定できることや個人の目標が明確になることなどのメリットがあります。

KPIを設定するためには、「SMARTの法則」を意識することが大切です。適切なKPIを設定して、効率よく目標を達成しましょう。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

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