アニバーサリー休暇とは何かわかりやすくご紹介!メリットや導入事例など |HR NOTE

アニバーサリー休暇とは何かわかりやすくご紹介!メリットや導入事例など |HR NOTE

アニバーサリー休暇とは何かわかりやすくご紹介!メリットや導入事例など

働き方改革の一環として、アニバーサリー休暇を導入する企業が年々増えてきています。

しかし、アニバーサリー休暇が具体的にどのような制度なのかはっきりと認識できておらず、導入できていない企業もまだ多いのではないでしょうか。

本記事では、そもそもアニバーサリー休暇とは一体どういったものなのかということから、アニバーサリー休暇体制を導入するメリットや他社の具体的な導入事例まで、詳しく解説していきます。

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従業員に休日労働をさせた場合、休日はどのように取得させれば良いのか、割増賃金の計算はどのようにおこなうのかなど、休日労働に関して発生する対応は案外複雑です。

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1. アニバーサリー休暇とは

アニバーサリー休暇とは、従業員に対して「記念日」として使用できる休日を特別に付与する休暇制度のことを指します。

記念日をどのように設定できるかは各企業によって異なるものの、基本的には従業員がそれぞれの好きな日を休日として設定することが可能です。

また、休暇には2種類(法定休暇・特別休暇)あり、アニバーサリー休暇は特別休暇にあたります。法定休暇には、有給休暇や産前産後休暇が含まれています。

当サイトでは、上述した休暇の種類や、合わせて理解しておきたい休日と休暇の違いなどを解説した資料を無料で配布しております。特別休暇を設けるにあたり、休日休暇の定義や運用方法を改めて確認しておきたいご担当者様は、こちらから「休日・休暇ルールBOOK」をダウンロードしてご確認ください。

関連記事:特別休暇の扱いについて基本的なことから詳しく解説

1-1. アニバーサリー休暇が普及した背景

アニバーサリー休暇が普及している背景には、日本の年次有給取得率が低いことが関係しています。

令和元年度の厚生労働省の発表によると、同年度の有給休暇の取得率は56.3%となっており、過去最高の数値となりました。

しかしその一方で、政府の「2025年までに年次有給休暇の取得率を70%にする」という数値目標とは大きな乖離があり、実際に有給休暇を取得することに対して、全体の半分以上の労働者がためらいを感じています。

(参考URL:https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuuka-sokushin/jigyousya.html#j_nazehikui

こういったことを背景に、企業が従業員の休暇取得を促進する手段として、アニバーサリー休暇を導入する企業が増加してきているのです。

2. アニバーサリー休暇を導入するメリット

では、アニバーサリー休暇を導入することによって、具体的に企業にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。

2-1.有給休暇取得率の向上

企業がアニバーサリー休暇を有給として定めた場合、アニバーサリー休暇を導入することによって、結果として年次有給休暇の取得率が上がります。

導入する際には、従業員が持っている休暇取得に対するためらいを取り除くことが大切です。

2-2. 採用活動のアピール要素になる

アニバーサリー休暇を導入することで、企業の採用活動時に福利厚生としてアピールすることができます。

2021年度卒の大学生に対してマイナビがおこなった「就職意識調査」では、学生が行きたくない会社として「休日・休暇が取れない会社」が3位に入るなど、求職者にとって休暇が取りやすい環境であるということは重要であることが分かります。

(参考URL:https://mcs.mynavi.jp/enq/ishiki/data/ishiki_2021.pdf

福利厚生を充実させることで優秀な人材を獲得したいと考えている企業は導入を考えると良いかもしれません。

2-3. 従業員のモチベーションの向上

アニバーサリー休暇制度によって、従業員が家族の記念日にストレスなく休暇を取得するようになると、従業員がリフレッシュする日ができ、結果として従業員のモチベーションの向上に繋がります。

そして、従業員のモチベーションが向上することによって、企業への従業員の定着やパフォーマンスの向上など、様々な良い影響を及ぼします。

3. アニバーサリー休暇の導入事例

メリットと導入方法を理解したうえで、実際にどのようにしてアニバーサリー休暇が取り組まれているのか、事例をご紹介します。

3-1. 株式会社 小坂工務店

建築業を主軸とする小坂工務店では、病気やけがで長期入院となってしまっても、安心して治療に専念することができるように「私傷病のための特別休暇」という休暇制度を設けています。

さらに、現在の建築現場と次の建築現場との合間に「リフレッシュ休暇」という、従業員に2~3日の有給休暇を取らせる制度を設けることによって、従業員の次の現場への意欲と集中力を養っています。

詳しくはこちら

3-2. 花王株式会社

年次有給休暇の取得率が70%を超える花王株式会社では、年5日、社会貢献を目的とした有給休暇である「ボランティア特別休暇」という制度を実施しています。

また、これに加えて、本人の特別の病気やケガ、家族の看病などで長期間働くことができない従業員に対して、年間20日または40日(勤続年数と年齢によって異なる)の有給休暇を取得できる「私傷病特別休暇」という制度が設けられています。

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3-3. ヤフー株式会社

情報通信業を中心とするヤフー株式会社では、土曜日が祝日と重なった際に、原則として前日の金曜日を休日とする「土曜日祝日振替休暇」、自分以外の人の何かしらの課題を解決するための有給休暇である「課題解決休暇」(最大年3日)といった制度があります。

また、同社の特徴的な制度として挙げられるのが「サバティカル休暇」というものです。

この制度は、勤続10年以上の正社員が対象となっており、従業員は2~3か月の休みを取ることが可能です(そのうち1か月は有給休暇)。

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3-4. 株式会社 Z会

教育・学習支援業を主軸とする株式会社Z会でもアニバーサリー休暇制度が導入されています。

同社内では、3~5年に1回程、社員に対して給与や働き方、福利厚生面についてヒアリングやアンケートをおこなっており、その結果として「子の看護休暇」という制度が設けられました。

これは年間12日間、無給で取得が可能であり、社内結婚の夫婦の場合それぞれが12日ずつ休暇を取得できる制度です。

同社ではこの他にも、誕生日の月に有給休暇を1日とれる「誕生日休暇」や、裁判員に選ばれた社員が無給ではあるが欠勤として数えられない「裁判員休暇」などの制度が設けられています。

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3-5. 株式会社 千葉銀行

金融・保険業をおこなう千葉銀行では、女性の活躍推進や、社員の健康増進にアニバーサリー休暇を導入しています。

具体的には、「配偶者出産特別休暇(父親休暇)」と「指名人間ドックの特別休暇」の2つになります。

「配偶者出産特別休暇」は、妻が出産する正社員ならだれでも3日分の有給休暇を取得できる制度で、男性が出産・育児をおこなう女性に対する理解を深めることで、助け合える職場を作ることが目的とされています。

「指名人間ドックの特別休暇」では、40歳と50歳の社員に対して一日有給休暇を与え、強制的に人間ドックを受診させる制度となっています。

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4. アニバーサリー休暇の導入方法

実際にアニバーサリー休暇を導入するときには、どのようにすればよいのでしょうか?

導入する際に押さえておくべき方法は以下の4つになります。

4-1. 従業員のニーズを理解する

まず初めに、従業員が何を必要としているのかを理解することが必要です。

当然ですが、企業によって従業員の男女比率や年齢層は異なります。そのため、自社の従業員にはどのような休暇が必要であるのかを理解したうえで、アニバーサリー休暇の導入をおこなうことが大切です。

4-2. 有給休暇として扱うかどうかを決める

アニバーサリー休暇は法律によって定められているものではないため、休暇そのものを有給にするか無給にするかは企業側で決めることが可能です。

しかし、アニバーサリー休暇を無給休暇とした場合、実質的に欠勤と変わらないため積極的に取得しようとする従業員が少なくなってしまう恐れがあるため注意しましょう。

関連記事:特別休暇と有給の違いについて具体例でわかりやすく解説

4-3. 就業規則に記載する

アニバーサリー休暇を導入する際には、企業の就業規則にアニバーサリー休暇について明記する必要があります。

具体的には、

  • 有給か無給か
  • どのようなことに対してアニバーサリー休暇を適用するのか
  • いつ休暇の取得を申請すればよいのか
  • どのように手続きをおこなえば良いのか
  • 年間で何回、計何日まで取得可能なのか

のような点に留意して文言を考えると良いでしょう。

4-4. 従業員に知らせる

アニバーサリー休暇制度を導入しただけでは従業員には活用されません。

制度を導入し、就業規則にも明記ができたら従業員全体に制度を理解してもらう必要があります。

制度を導入した後は、導入した当初の目的が達成できているのかをこまめに確認し、改善するようにしましょう。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか?

アニバーサリー休暇を導入することは、有給取得率を向上させるだけでなく、従業員のモチベーションの向上や採用活動時のアピールポイントにもなります。

これを機に社内外から魅力的と思われるようなアニバーサリー休暇制度を導入してみても良いかもしれません。

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