標準報酬月額とは?決め方や改定タイミングを詳しく解説 |HR NOTE

標準報酬月額とは?決め方や改定タイミングを詳しく解説 |HR NOTE

標準報酬月額とは?決め方や改定タイミングを詳しく解説

標準報酬月額の決め方と改定方法

会社では従業員の給与から健康保険料や厚生年金保険料を天引きしていますが、その際の計算に標準報酬月額が用いられます。

標準報酬月額が変動すると源泉徴収する保険料も変わるため、間違いのないよう計算する必要があります。

今回は、標準報酬月額の基礎知識と決め方、改定のタイミングについて解説します。

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1. 標準報酬月額とは?

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標準報酬月額とは、健康保険や厚生年金保険の被保険者が事業主から受ける毎月の給与などの報酬を区切りの良い幅で区分したものです。

毎月給与から天引きされる健康保険料は、被保険者の給与に一定の税率を乗じて計算されています。

ただ、月々の給与は個人差が大きいため、ひとりひとりの給与に健康保険料率を乗じて計算していては、かなりの手間と時間がかかります。

そこで、被保険者の給与を第1級(月額58,000円)から第50級(月額139万円)までの全50等級に区分した標準報酬月額をベースにすることで、なるべく細かい個人差が出ないよう調整されています。(※注1)

標準報酬月額は毎年見直されており、全国健康保険協会(協会けんぽ)などのHP上で公開されています。

※注1:「令和4年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)」|全国健康保険協会

1-1. 保険料率は保険の種類と都道府県によって異なる

標準報酬月額の等級および月額、等級に該当する報酬月額の区分は全国で統一されています。

ただ、健康保険料を計算する際に用いる保険料率は、健康保険と厚生年金保険で異なります。

特に健康保険については、介護保険第2号被保険者に該当するか否かによって料率が変化するほか、都道府県による差もあります。

たとえば北海道の場合、介護保険第2号被保険者に該当しない人の健康保険料率は10.39%、該当する人は12.03%です。(※注2)

一方、東京の場合は、介護保険第2号被保険者に該当しない場合は9.81%、該当する場合は11.45%に規定されています。(※注1)

このように、同じ健康保険でも地域によって保険料率が異なりますので、標準報酬月額をもとに健康保険料を計算するときは注意が必要です。

なお、厚生年金保険料率は毎年見直しが行われますが、適用される料率に地域差はありません。

たとえば令和4年3月分からの厚生年金保険の保険料率は全国一律で18.300%となっています。(※注1)

また、健康保険料の標準報酬月額は50等級まで区分されていますが、厚生年金保険で適用されるのは32等級までとなります。

※注2:「令和4年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(北海道)」|全国健康保険協会

2. 標準報酬月額の決め方

標準報酬月額の決め方

標準報酬月額の決め方は大きく分けて4通りありますが、このうち主要な決定方法は「資格取得時の決定」と「定時決定」の2つです。

2-1. 資格取得時の決定

新しく健康保険および厚生年金保険の被保険者の資格を取得した方の標準報酬月額は、以下の方法によって決まります。(※注3)

  1. 月、週その他一定期間によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した日の現在の報酬の額をその期間の総日数で除して得た額の30倍に相当する額
  2. 日、時間、出来高または請負によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した月前1月間に当該事業所で、同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額を平均した額
  3. 1と2の規定によって算定することが困難であるものについては、被保険者の資格を取得した月前1月間に、その地方で、同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額
  4. 1~3のうち2つ以上に該当する報酬を受ける場合には、それぞれについて、前三号の規定によって算定した額の合算額

資格取得時決定の場合、資格の取得月からその年の8月(6月1日~12月31日までに資格取得した人は翌年の8月)までの各月の標準報酬月額が適用されます。
※注3:健康保険法 | e-Gov法令検索

2-2. 定時決定

定時決定とは、すでに被保険者の資格を取得した方に適用される決定方法です。

毎年、7月1日現在で雇用されている事業所において、同日前3ヶ月間に受けた給与の総額をその期間の総月数で割って求めた額が報酬月額となり、標準報酬月額が決まる仕組みになっています。(※注4)

ここでいう同日前3ヶ月間とは、支払基礎日数が17日以上(特定適用事業所に勤務する短期間労働者の場合は11日以上)に及ぶ4月、5月、6月のことです。

この3ヶ月間に、支払基礎日数が17日未満の月がある場合は、その月を除いて決定されます。

定時決定で決まった標準報酬月額は、その年の9月~翌年8月までに使用されます。

事業所は4、5、6月の3ヶ月間に支払った給与や平均額を「算定基礎届」に記入し、管轄の年金事務所や事務センターに提出する義務があります。

なお、以下いずれかに該当する場合は定時決定は行われないので要注意です。

  • 6月1日~7月1日までの間に被保険者になった人
  • 7月~9月までのいずれかの月に随時改定または育児休業等を終了した際の改定が行われる人

標準報酬改定について、詳しくは後述します。

※注4:標準報酬月額の決め方|全国健康保険協会

2-3. パートの人の定時決定の算定方法

短時間就労者、いわゆるパートタイマーの人は、4、5、6月の3ヶ月のうち、支払基礎日数が何日あるかによって標準報酬月額の決定方法が以下のように変化します。(※注4)

標準報酬月額の条件と決定方法

3. 標準報酬月額の改定タイミング

 

経費 タイミング標準報酬月額のベースとなる報酬は、昇給や降給などによって変動します。

そのため、場合によっては、継続した3ヶ月間に受けた報酬総額の平均額が、従前の標準報酬のベースになった報酬月額に比べて著しく高低を生じることがあります。

その場合、次回の定時決定を待つことなく、都度標準報酬月額を改定する必要があります。これを随時改定といいます。(※注4)

ここでいう「著しく高低を生じる」ケースとは、以下3つすべてに当てはまる場合を指します。

  • 昇給・降給によって固定的賃金に変動があった場合
  • 固定的賃金の変動月以後、継続した3ヶ月間に支払われた報酬の平均月額を標準報酬月額等級区分にあてはめたとき、標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じた場合
  • 3ヶ月とも報酬の支払基礎日数が17日以上あるとき

随時改定が行われた後の標準報酬月額は、その年の8月(その年の7月以降に改定された場合は翌年8月)まで使用します。

このように定期改定だけでなく、賞与による随時改定が生じうるため、昇給や賞与のタイミングもあわせて想定できていると、計算ミスを防ぎ余裕をもった手続きがおこなえるでしょう。
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3-1. 育児休業等を終了した際の改定

育児休業中は報酬が減少しますが、随時改定の事由に該当しない場合、次回の定時決定までの間、報酬と標準報酬月額に大きな乖離が生じる可能性があります。

そのため、育児休業等を終了した際に、被保険者が事業主を通じて保険者(協会けんぽ等)に申し出をした場合は、特例として標準報酬月額を改定することが可能となっています。(※注4)

なお、改定の対象となる人は以下の通りです。

  • 1歳未満の子または1歳~1歳6ヶ月に達するまでの子を養育するための育児休業を終了した被保険者
  • 1歳~3歳に達するまでの子を養育するための育児休業業を終了した被保険者

育児休業等を終了した際の改定は、育児休業等が終了した月以後3ヶ月間に受けた報酬の平均月額を標準報酬月額等級区分に当てはめ、現在の標準報酬月額と1等級でも差が生じた場合は改定の必要があります。

4. 標準報酬月額はケースに応じて決め方やタイミングが異なる

注意点の吹き出し

健康保険料や厚生年金保険料のもとになる標準報酬月額は、連続する3ヶ月間(4月、5月6月)の報酬の平均額に応じて算出されます。

健康保険は50等級、厚生年金保険は32等級まで区分されており、それぞれの等級区分に応じた標準報酬月額をもとに、各種保険料を計算します。

標準報酬月額は被保険者の資格を取得したタイミングのほか、毎年行われる定時決定、状況に応じて行われる随時改定などによって変化しますので、決め方やタイミングのルールをしっかりチェックしておきましょう。

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