「CSFの意味や具体例を知りたい」
「CSF・KGI・KPIの違いや関係性について知りたい」
上記のような疑問を抱く方も多いでしょう。
CSF(重要成功要因)とは事業成功のためにかかせない重要要素のことで、英語の原語を略したビジネス用語の一つです。
本記事ではCSFについて、意味や原語、KGI・KPIとの違いや関係性、策定方法やタイプ別の具体例を紹介しています。
そのほかにCSFの策定・分析・検証に役立つフレームワークの紹介や、CSFはKFS・KSFと同じ意味なのかについての解説もあるため、ぜひ参考にしてください。
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
福利厚生を充実させることは採用・定着にもつながるため重要ですが、よく手段としてとられる賃上げよりも低コストで従業員満足度をあげられる福利厚生サービスがあることをご存知でしょうか。
当サイトでは、賃上げが従業員満足度の向上につながりにくい理由や、低コストで始められる福利厚生サービスがどのようなものかを解説した資料を無料で配布しております。
限られた予算で福利厚生を充実させ、従業員満足度を高めたい方はぜひこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。
1. CSF(重要成功要因)とは
CSFとは英語のビジネス用語の頭文字をつなげて作られた略語で、原語・日本語での呼び名・意味は以下のとおりです。
原語 |
日本語での呼び名 |
意味 |
Critical Success Factor |
重要成功要因 |
事業成功のためにかかせない重要要素 |
多くの場合、CSFは企業の経営目標や事業目標の達成のために策定します。しかし、各プロジェクトや各プログラムの目標達成に向けた導入も可能です。
CSFの抽出には自社分析がかかせないため、現状の自社の課題や最終目標と現状のギャップを把握しやすくなります。
結果、事業成功や目標達成にはどのような戦略や効果的な施策が立てやすくなり、効率的に事業成功を実現できるでしょう。また他社との差別化にも役立ちます。
2. CSF・KFS・KSFは基本的に同じ意味
ビジネス用語の一つであるKFSとKSFは、基本的にCSFと同じ意味で使われています。またどちらの用語の意味も、事業成功に影響をおよぼす重要な要素のことです。
加えて、以下のようにKFSとKSFも英語のビジネス用語の略語であり、どちらの用語も日本語では重要成功要因と呼ばれています。
KFS |
Key Factor for Success |
KSF |
Key Success Factor |
CSF・KFS・KSFの意味と日本語の呼び名は、基本的にすべて同じだと覚えておきましょう。
3. CSFとKGI・KPIとの違いや関係性
CSFとKGI・KPIとの違いや関係性について、次の表で見ていきましょう。
違い |
関係性 |
|
CSF |
事業成功のために重要となる定性的な要素 |
KGIの達成にかかせない行動を把握するために策定する |
KPI |
事業成功の過程で重要となる定量的な中間指標 |
KGIの達成の過程において必要となる具体的な数値目標を示すために策定する 事業成功に向けた過程の状況把握にも役立つ |
KGI |
事業成功のために最終的に重要となる定量的な最終指標 |
最終的な数値目標を定めるために策定する CSFの策定の基礎となる |
定量的とは数値や数量で表せる要素のことで、定性的とは数値や数量で表せない要素のことです。
なおCSFと同様にKGIとKPIも英語のビジネス用語の略語で、原語・日本語の呼び名については次表で紹介します。
原語 |
日本語の呼び名 |
|
KPI |
Key Performance Indicator |
重要業績評価指標 |
KGI |
Key Goal Indicator |
重要目標達成指標 |
定量的なKPIとKGIを策定する際には、数値や数量を交えた内容にします。一方、定性的なCSFの策定では数値や数量を使用せずに言葉での表現にしましょう。
例えば、KGIは売上30%アップ、CSFはブランド力の向上、KPIは売れ筋商品の業界シェア率30%アップなどです。
策定の順番は、最初にKGI、次にCFS、最後にKPIの順番が一般的でしょう。またKGIを頂点としてKGIの下にCSFとKPIを置いた3層構造の考え方を図形化したものを、KPIツリーと言います。
KPIツリーの特徴は、枝葉のように段階的にKPIを設置することです。末端の枝葉に設定したKPIから達成していくことで、自然に最終目標のKGIを達成できます。
KPIツリーの利用をはじめ、CSFを策定する際にはKGIやKPIを併せて策定することが多いです。従って、CSFと同様にKGIとKPIについても意味や呼び名を覚えておきましょう。
4. CSFのタイプ【具体例つき】
CSFには、次の5つのタイプがあります。
- 業界に関わるCSF
- 競合他社に関わるCSF
- 一時的なCSF
- 環境に関わるCSF
- 管理職に関わるCSF
続いて、各タイプの詳細とタイプ別の具体例について見ていきましょう。
4-1. 業界に関わるCSF
業界に関わるCSFとは、自社が属する業界の流れを分析して、将来的な予測にもとづき策定する事業の成功に重要な要因です。
次のような具体例があります。
- 業界ナンバーワンの売上
- 業界水準を上回るサービス内容
- 業界で一番のカスタマーサービス
業界に関わるCSFの策定では、他社との差別化についての検討もかかせないため、自社の競争力の向上にも役立つでしょう。
4-2. 競合他社に関わるCSF
競合他社に関わるCSFとは、自社と競合する他社との比較結果の分析などから策定する事業成功にかかせない要因です。
次のような具体例があります。
- 競合他社よりも自社ブランドの認知度を高める
- 競合他社よりも業界シェア率を高める
- 競合他社よりも丁寧なサービスを提供する
競合他社に関わるCSFの策定の過程において、競合他社の動向分析がかかせないため、自社の現状のポジションや不足点の明確化にも役立つでしょう。
4-3. 一時的なCSF
一時的なCSFとは、目標達成へ恒久的に影響をおよぼさない、事業を成功に導く重要な成功要因です。具体例として、コロナ禍の新しいビジネスモデルなどが挙げられます。
一時的なCSFの策定により、いかなる場合においても継続的な自社の発展を期待できるでしょう。
4-4. 環境に関わるCSF
環境に関わるCSFとは、経済情勢・政策変更・法改正など、外的要因の分析や予測から策定する事業成功にかかせない重要要因です。
次のような具体例があります。
- 円安に伴う輸出製品のラインナップの充実化
- 法改正に伴うサービス内容の変更
環境に関わるCSFを策定することで、外的要因への対応力の向上が期待できるため、自社の生存と成長にもつながるでしょう。
4-5. 管理職に関わるCSF
管理職に関わるCSFとは、部長や課長、係長や主任などの管理職のみを対象として策定する事業成功の重要な要因です。
次のような具体例があります。
- 管理職の業務遂行能力の向上
- 管理職の対人関係能力のアップ
- 管理職の論理的思考や戦略思考の強化
管理職に関わるCSFの策定や実施は、組織の運営や管理において重要な役割を担う管理職の課題の明確化やスキルアップにも役立つでしょう。
5. CSFの策定方法
CSFの策定は、以下の手順で進めます。
- SWOT分析などを活用し、自社の現状分析をおこない課題を洗いだす
- KJ法などを活用し、手順1で洗い出した課題の問題解決策を複数見つけだす
- 手順2で見つけた問題解決策を1つに絞り込み、CSFとして設定する
3の手順のあとで、バランススコアカードなどを活用して、設定したCSFにより目標達成の可能性が高いのかどうかを論理的に検証しましょう。
6. CSFの策定・分析・検証に役立つフレームワーク
CSFの策定・分析・検証に役立つフレームワークは、以下のとおりです。
種類 |
概要 |
SWOT分析 |
他社と自社の内部環境の比較における自社の強みと弱み、外部環境において有利な機会や不利となる脅威の4要素の分析をもとにした現状分析手法の一つ |
5フォース分析 |
新規参入・業界内の競争・代替製品やサービス・買い手の交渉力・売り手の交渉力と、業界内の競争要因となる5つの脅威を分析する現状分析手法の一つ |
PEST分析 |
政治・経済・社会・技術の4つの外部環境の視点から分析する現状分析手法の一つ |
KJ法 |
問題の本質や解決策に関連するキーワードや情報を付箋などに書き出したのち、関連があるものをグループ化して、問題解決の方法やアイデアを発見する発想法の一つ |
バランススコアカード |
財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点から業績を評価する業績評価手法の一つ |
CSFの候補を3つ程度に絞り込んだのち、上記の分析手法などを用いて分析し、最も成功確率が高いと考えられるCSFを選ぶ方法もおすすめです。
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
福利厚生を充実させることは採用・定着にもつながるため重要ですが、よく手段としてとられる賃上げよりも低コストで従業員満足度をあげられる福利厚生サービスがあることをご存知でしょうか。
当サイトでは、賃上げが従業員満足度の向上につながりにくい理由や、低コストで始められる福利厚生サービスがどのようなものかを解説した資料を無料で配布しております。
限られた予算で福利厚生を充実させ、従業員満足度を高めたい方はぜひこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。