中途採用手法のノウハウ全集|母集団の形成・質の改善・内定率向上 |HR NOTE

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中途採用手法のノウハウ全集|母集団の形成・質の改善・内定率向上

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自社の採用活動において、最適な媒体選び、またその適切な運用はできていますでしょうか。現在、求人サイトや人材紹介など、中途採用のための採用手法や媒体は多様化しています。

今回は、中途採用で有効な採用手法の種類その選定方法を説明します。母集団形成には何が必要か、内定辞退を防ぐための面談のポイントなどのノウハウもお伝えします。質の高い人材を獲得するために役立てていただけますと幸いです。

1|採用手法

採用手法が多様化したことで、手法を検討する際に何かと迷われることも多いのではないでしょうか。はじめに、「5つの採用手法」と「それぞれの特徴やポイント」をご紹介します。

1-1  求人媒体

求人媒体とは、メディアに求人情報を掲載して求職者を募る方法です。求人サイトなどWEB上のもの求人情報誌などの紙媒体があります。多くの人の目に留まる可能性が高く、ターゲット層がよく利用する媒体を選べば効率的な母集団形成ができます。

費用は無料のもの、採用に至っても至らなくても掲載時点で発生するもの、成功報酬型のものがあります。WEB上の求人サイトは登録制のものが多く、比較的転職意欲の高い人が利用しているのが特徴です。求職者の登録制情報をもとに、絞り込みや検索もでき、企業側からスカウトなどのアプローチもできます。

チャネルごとに掲載内容や仕様はさまざまですが、企業にとってのライバルも多いため、ターゲット層が求めている情報を盛り込み、他社との差別化を図っていくことが応募を促すポイントとなるでしょう。

求人誌やフリーペーパーなどの紙媒体の場合、掲載内容はWEB媒体には劣りますが、エリアや読者層がターゲット層にフィットすれば有効な手段といえるでしょう。

1-2  人材紹介

人材紹介とは、エージェントに自社が求める人材をリサーチし紹介してもらう方法です。

募集や人材を探す手間が省け、かつ絞り込まれたマッチ度の高い人材の中から選定できるようになります。少ない人数の募集で最適な人材を探したい場合に相性の良い方法です。

人材紹介は成功報酬型のことが多く、実際の採用につながった場合のみの費用が発生します。しかしながらそのぶん、他の手法に比べるとコストは高めになるようです。自社のマンパワーに不安がある企業や、ニッチな職種の経験者を求める企業にとって有効な手段といえるでしょう。

また、人材紹介は業界、職種、年齢層など、エージェントごとに特化分野、得意分野をもっています。ピンポイントな人材紹介が可能になるため、自社が求める人材にフィットするエージェントを選ぶことが重要なポイントになってきます。

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1-3  ハローワーク

ハローワークを活用する場合は、ハローワーク内の端末ハローワークが運営するWEBサイト上で求人情報を掲載できます。費用は一切かからないのがメリットです。

採用の必要性はあるが、コストを割けないという企業でも広く求人募集をかけられる手段のひとつです。特定の要件を満たせば、助成金なども活用できます。しかし、事業所登録や求人掲載など、採用プロセス上の書類手続きに一定の手間がかかってしまいます。

求職者に自社や自社の意向(求める人物像)が他の媒体に比べて伝わりにくい傾向があり、求める人材以外の応募に労力と時間を取られることも少なくないことには注意が必要です。

1-4  縁故採用(リファラル採用)

縁故採用とは、社員やOBといった自社と関わりのある人に親族、知人、友人などを紹介してもらう方法です。費用をかけずに選考・採用に持ち込むことも可能です。

現在では、この手法での採用の有効性や効果の認識が高まっていることから、紹介者への報酬制度を設けたり、社内全体でプロジェクトとして縁故採用に取り組む企業も増えています。

すでに自社と求職者双方をよく知る人(社員やOB)からの紹介となるため、選考に進められる可能性は高く、人柄や転職意向のタイミングなどを把握しやすいのがメリットです。潜在する優秀人材にアプローチできるというのも魅力のひとつでしょう。

情報入手も情報伝達も紹介者を頼りにできる一方で、安易に紹介者からの推薦を鵜呑みにしたり、情報提供を任せきりになってしまったりするとミスマッチが生じやすいことには注意が必要です。

また、不採用となった場合も採用となった場合も紹介者と求職者の関係性への配慮が求められます。最近ではリファラル採用のためのシステムを導入している企業も多くあります。

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1-5  外国人の採用について

グローバル化が進み海外展開も拡大傾向にあるため、外国人人材を必要とする日系企業も増えています。また、人材をダイバーシティ化して組織力や競争力を高めようとする動きも活発化しています。

今やインターネット上で求人情報を発信できるようになり、グローバルレベルでの募集やアプローチが可能になりました。とは言っても、日本人採用の場合とはプロセスも条件も異なるため、ターゲットの外国人に合う媒体を活用することがポイントになってきます。

エンジニア、理系、留学生などに特化したサイト、登録人材と接触できるイベントなどもあり、外国人人材の選定、日本語レベルチェック、意思疎通、ビザ・契約などをサポートする人材紹介も増えています。

自社の展開拠点国や顧客対象によっては人材の国籍を限定されることもあると思いますが、各国の拠点やパートナーと連携して採用サポートをおこなう業者もあります。

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2|母集団を集める

次に「求職者の母集団形成」についてです。応募を集めるための「採用手法をどのように選定すべきか」「掲載原稿はどのように作成すればいいのか」を説明します。

2-1  採用手法の選定

採用手法は、「自社のターゲット層」を基準にして選定することが大切です。ひとつの手法の中にも、さまざまな種類のプラットフォームが存在しています。

たとえば、WEB求人サイトは「総合型」と「特化型」があります。総合型は登録者数が多く、幅広い層に求人を見てもらうことができます。多職種募集、大人数の採用などに有効です。

一方で特化型は、より絞り込んだ層が対象となります。それぞれが取り扱っている(強みとする)領域が異なるため、業界、職種、エリア、年齢層、女性、外国人などを見て、自社のターゲット層に合う媒体を選定しましょう。

各媒体の強みは、その層の登録者が多いことを示すもの。なので、中途採用で20代前半の若手層に強い媒体で、ベテラン層を募集するのは非効率になることがあります。

また、中途、正社員、パートなど雇用形態別のこともあるので、自社の募集内容に合わせて活用しましょう。料金体系と費用額もさまざまです。自社の予算に合わせて、適切な媒体を選定して、適合する人材からの応募をしっかり集めていきましょう。

2-2  掲載原稿を考える

インターネット上で幅広く求人情報の発信ができるため、どの企業も同じ土俵、つまりライバルも多くなります。求人情報の公開がかならずしも応募につながらないというのが現実です。

応募を集めるには、求職者の目に留まり、魅力を感じてもらえる原稿を作成する必要があります。掲載原稿の作成ステップやポイントを押さえておきましょう。

①原稿の作成ステップ【準備編】

まず、作成に入る前に必要なことがあります。以下の4つのステップは、原稿内容と応募の効果に影響を与える重要項目です。

①ターゲット層を明確にする ②ターゲット層のニーズを理解してマッチング要素を選定 ③上記と自社の求人を踏まえてコンセプトを策定 ④ コンセプトに合わせて原稿要素を具体化する

②原稿作成の成功ポイント

原稿例)

【検索で発見してもらうための対策】
検索されるときの一覧の中で、この求人を見たい!とクリックしてもらう必要があります。他社求人と並ぶ限られたスペース(文字数)ですが、自社の求人情報のタイトルとも言える重要な箇所。ターゲット層に合わせて自社の魅力や強みを盛り込みましょう。
【他社比較で勝てる表現を意識】
クリックされた次に表示されるページで求人の詳細を伝えます。先に打ち出した魅力や強みについて、ここで証拠や根拠をしっかり伝えることが大切です。
他社との比較に勝つためにも、自社のターゲット層の意識や動向を研究して、不安になりがちな点を払拭する表現や求職者のメリットになり得る点を言語化して積極的にアピールしましょう。
【明確で具体的な説明をする】
求人情報は、できるだけ明確に具体的に説明することに努めましょう。仕事の内容でも〇〇職だけではいろいろな解釈が生まれるため、ミスマッチな応募の可能性も高めるでしょう。
「自分にできる!」「そういうことをやりたい!」とイメージできるような書き方がされていると、求職者も判断がしやすくなります。また、数値表現は信ぴょう性も高めます。
【リアルな情報でイメージ喚起】
求職者は企業のリアルな実情を知りたがっています。キャリアパスなどは、「こういうパスがあります」で終わらせずに、研修内容や実際の社員の軌跡を紹介していくのも一策です。また、職場の雰囲気などは実際のイベントや活動の紹介やその写真情報があるとより伝わりやすくなります。

3|求職者の質を高める

求職者のレベルや自社とのマッチ度はさまざまです。質の高い求職者を集めるにはどのようなことが必要になるのでしょうか。

3-1  ペルソナの設定

質の高い人材とは、一般的に優秀と評価される人ではありません。自社が求める人物像とマッチしている人です。採用する人材の質をどれだけ高められるかは、人材次第ではなく、自社の募集の仕方、内容、選考方法や基準にかかっています。

また、採用活動の内容や質を左右する重要な役割を果たすのがペルソナです。これを設定するか、しないかで採用活動や成果に大きな差が出ます。

ペルソナとは?
自社がその求人で求めている人物を求人要件や募集背景を踏まえてキャラクター設定をすることです。性格、人柄、経験、仕事観や行動特性、将来についてまでを細かく想定します。

社内の従業員や管理職の意見もヒアリングしながら、「こんな人がほしい」「活躍できるのはこんな人」などペルソナを作り上げていきましょう。

作り上げていくと、この人には「どんな文言が響くだろう」などの自社の魅力の打ち出しが明確に決まっていきます。ペルソナを考慮することで採用手法、アピール内容、選考評価も変わってきますし、マッチ度と質の高い人材の獲得にもつながります。

3-2  応募資格を考える

求職者は、自分に応募資格があるかどうかでも応募を判断しています。「必須の条件(MUST)」と、「必須ではないがあれば尚良しという条件(WANT)」は明確に分けて記載しましょう。項目が多いほど、応募者を限定することになるため、ボリュームも考慮しておきたいところです。

必須条件では、具体的な説明が必要とされます。たとえば、「〇〇職の経験者」や「〇〇資格の取得者」だけでなく、実際にどんな業務をしてきた人か、どのようなことができる人を望むのかを明示するといいでしょう。

「3年以上」「5年以上」など経験年数で括ることもあまりおすすめできません。経験年数が足りなくても優秀な人材はいるため、マッチする人材の応募を逃す可能性があるからです。ただ、1年と4年では大きな開きですから目安程度の記載に留めるといいでしょう。

また最近では未経験者の募集も増加しています。未経験者の募集の場合は「どんな研修があるのか」「研修内容はどのようなことをするのか」などしっかり明記をし、求職者に安心感をあたえる表記にしましょう。

4|面談通過率をあげる

売り手市場の昨今、求職者は他社の選考状況や面談スケジュールと調整をしながら転職活動をおこなっています。面談の選考に入る前の辞退や急なキャンセルなども少なくありません。

これらを阻止する課題に対し、どのような対策ができるでしょうか。以下では面談の4つのフェーズに沿って説明します。

4-1  受付のしかた

面接は受付から始まっています。求職者もアンテナを張り巡らせて、企業を評価する材料を集めているのです。まず、受付で求職者に良いイメージをもってもらうことが大前提です。

面接の前に組織として、人としての対応が見られます。面接についての電話のやり取りでも丁寧な対応を心がけましょう。不快感を抱かせてしまえば、辞退につながります。

面接で、自社に初めて出向くという求職者も多いと思いますが、少なからず緊張を抱えて訪れているはずです。歓迎の言葉や親しみを込めた挨拶に安堵感や感動を覚える人は少なくありません。

あなたに会えるのを心待ちにしていましたなどの言葉でも、迎え方でも示すことができれば好印象を残せるでしょう。

また、最近ではウェルカムボードを用意したり、小さなメッセージカードを席に置いておくなどの一工夫をしている企業も珍しくありません。採用担当者だけでなく、社内メンバーにもお手伝いをしてもらい、会社全体の意識をあげることも大切です。

当日には、面接の予定があること、面談者の氏名や担当者を社内メンバーに周知しておくとスムーズに迎えることができます。くれぐれも待たせたり、放置したりすることにならないよう準備しておきましょう。

4-2  面談のしかた

面接官は、会社の顔として求職者に接することを強く認識しておく必要があります。また、面接が求職者をより深く知り選考の材料を得る機会であると同時に、入社意欲を向上させる機会であることを忘れないようにしましょう。

まずは、面接の最初5分くらいをオープニングとして、おもてなしの意識をもち緊張をほぐし、リラックスして対話できるような雰囲気づくりを心がけてください。

求職者の気持ちがほぐれてきたタイミングで自己紹介をしてもらいましょう。そのさいに、他社進捗とどのような転職活動軸をもっているのかは必ず聞いてください。

また、会社説明もしっかりおこないましょう。ここは惹きつけになる部分です。求職者の軸にあわせて、どういうものが自社の魅力づけになるのか情報提供もしっかりおこないましょう。選考だからといって、面接官の上から目線の対応は禁物です。求職者に対する敬意を払い、面接官の役割を果たしていきましょう。

十分な質疑応答の準備、質問に対しての的確な回答などが信頼度を高めます。もちろん、好奇心と興味を持って聞いている、知りたいという姿勢や態度でしっかり話を聞くというスタンスが大事です。

4-3  歩留まりの改善・面接官の変更

内定を出してもなかなか採用に辿り着けないことがあります。つまり、内定辞退が多い=歩留まり率が低いということです。歩留まり率とは、内定を出した数に対して実際に採用に至った数の割合です。

歩留まり率(%)=採用数÷内定を出した人数✕100

途中辞退を防ぐためには、採用選考上の求職者からの連絡には24時間以内に返信するなどできるだけスピーディーな対応を心がけましょう。

また、面接のスタイルを固いものからカジュアルなものに変えたり、面接手法にオンラインを取り入れたりしていくと途中辞退の確率を下げられることもあります。

もし、歩留まり率の低さが気になる場合は、面接官ごとに辞退率を調べてみましょう。あまりにも辞退率が高い人がいたら、担当の変更も検討する必要があります。

その面接官の選考プロセス上の何らかの要因が、多くの辞退を招いてしまっている可能性が高いからです。

面接についての悪評や低評価は口コミとして広がることもあります。採用担当者として、面接官の何が面接辞退率をあげているのかもしっかり把握しましょう。

4-4  内定辞退を防ぐフォロー・クロージング

 

面接後に最も大切なのはフォローとクロージングです。

フォロー

面談後はできるだけ間を開けずに、コミュニケーションを取り続けることが大切です。もちろん、スピード感のある対応は欠かせません。他社からも内定を得ている可能性もあるため、最優先対象としておくべきでしょう。

その際に面談のフィードバックまでおこなって、「求職者のどこが良いと思ったのか」「もっと詳しく知りたいと思った点はなにか」などを伝え、信頼関係を築いていきましょう。

クロージング

内定者ランチや会食の機会などを設けるなどが、クージングとして有効です。面談の場では話せなかった話や社員の雰囲気なども伝わるため、採用したいと強く思う求職者がいる場合は積極的におこないましょう。

求職者の考えを理解し、さらに求職者のライフプランを一緒に考えていくことも重要です。ここまでの応募者のことを親身になって考えてくれるということは「社員に対してもここまで考えている」「信頼できる」と求職者に思わせることができます。

話の中で、求職者にこの会社であれば「自分の思っている人生が送れそうだ」「夢に近づけそうだ」などのイメージを抱かせられるようなクロージングの場を設けます。目指す人生が実現できると思わせることができれば、内定辞退は防げるでしょう。

【トーク例】
  • 求職者さんの○○という思いは、どの道を通ると1番早く叶えられるのかな?
  • 求職者さんの目標の〇〇に必要なスキルを身につけるために自社だと~の提供ができます。
  • ~という懸念点は解消されましたでしょうか?もし、少しでも不安な点があればおっしゃってください。

5|まとめ

中途採用のための採用手法とその選定、質の高い採用を成功させるためのノウハウをお伝えしました。求人で求める人材や自社の状況や背景をもとに、最適な手法と媒体を選んで有効活用していきましょう。

次に性格、人柄、経験、仕事観や行動特性、将来についてまでを細かく想定したペルソナ設定を作成します。それに合わせた求人広告を掲載することで、質の高い母集団が形成に近づきます。その際に、応募資格に気をつけて作成していきましょう。

また、面談の通過率を上げることも重要です。採用プロセスの終盤となる面接のフェーズでは、丁寧、かつスピーディーな対応で信頼を得ていくことを心がけましょう。

求職者との関係が築いていけるようなフォローを心がけクロージングの場では、求職者のライフプランを一緒に考える場にできると、志望度も高まり内定辞退は防げるでしょう。

本記事が少しでも、貴社の採用成功にお役立ちできましたら幸いです。

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