「人材リソースの定義がわからない」
「人材リソースを上手に管理したい」
こうしたお悩みはないでしょうか。人材リソースとは組織内の人間が持っている能力や特性のことで、近年重要性を増しています。
本記事では、人材リソースとは何か、有効活用するにはどうしたらよいのかを解説するので、経営や人事の参考にしてください。
目次
福利厚生を充実させることは採用・定着にもつながるため重要ですが、よく手段としてとられる賃上げよりも低コストで従業員満足度をあげられる福利厚生サービスがあることをご存知でしょうか。
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1. 人材リソースとは
人材リソースとは、知識やスキル、意欲、情報など、組織内の人間が持っている能力や特性のことです。人的リソースやヒューマンリソース、ヒューマンキャピタルなどともいいます。
人材リソースは、人材とは企業の経営に必要な資源であるとの考え方がベースです。人材は企業が消費する単なる労働力ではなく、企業の価値を高めていくために必要な投資対象であると考えています。
人材リソースに雇用形態は関係なく、正社員のみならず契約社員や派遣社員、アルバイトなども対象です。
2. 人材リソースの重要性
人材リソースは企業の成長にもっとも重要な経営資源です。経営資源には主に次の4つがあります。
- ヒト
- モノ
- カネ
- 情報
このなかで、ヒト(人材リソース)は唯一自ら考え行動を起こせます。ほかの3つはヒトがいなければ動かせず、成長もできません。
ヒトは0から1を生み出すことも、過去の失敗から学ぶこともできます。適切な教育と配置ができれば、革新的なアイディアの創出や、生産性の向上が期待できるでしょう。
3. 人材リソースに注目が集まっている背景
人材リソースに注目が集まっている背景には、主に以下が関係しています。
- 労働人口の減少
- AIの発達
- ESG投資の広がり
順番に解説します。
3-1. 労働人口の減少
人材リソースに注目が集まっている背景として、労働人口の減少が挙げられます。労働人口が減少しても人材リソースを効果的に活用することで、少ない人数で高い成果を出せるためです。
近年は少子高齢化の影響で労働人口が減り、人材の量より質を重視する企業が増えています。大量に雇って仕事を割り振るのではなく、仕事内容に合った人材に的を絞って採用しなければ生産性が低下するでしょう。
また、限られた労働力を企業が取り合う環境では、優秀な人材はより良い待遇の企業へと転職します。終身雇用が崩壊したことで、企業は社内の人材が流出するリスクにも対応しなければなりません。
従来の人事制度では生産性を保てないため、人材リソースの考え方に注目が集まっています。
3-2. AIの発達
AIの発達により、人にしかできないこと=人材リソースに注目が集まっています。
AIが発達したことで、単純な作業は自動化できるようになりました。AIが浸透していき大部分が自動化されていくと、企業間の差別化が難しくなります。
そこで大切なのが0から1を生み出す力です。AIは情報を集めて最適なアイディアを考案することはできても、潜在的なニーズから新しい提案をしたり、革新的な開発をしたりすることはできません。
各々が持っている能力や特性を活かして他社と差別化するには、人材リソースの考え方が必要です。
3-3. ESG投資の広がり
人材リソースに注目が集まっている背景には、ESG投資の広がりにより、企業の人材リソースに対する取り組みを評価する投資家が増えていることも影響しています。
ESG投資とは、以下の3つの観点から企業の持続可能性(サステナビリティ)を評価する投資方法です。
- Environment(環境:環境問題への取り組み)
- Social(社会:社会問題への取り組み)
- Governance(企業統治:透明性・公正性などへの取り組み)
このうち、Socialに該当する部分として人材リソースに対する取り組みの開示が求められています。人材への投資が企業の持続可能性に大きく関係していると考えられているためです。
4. 人材リソースを有効活用する方法
人材リソースを有効活用するには、以下の方法があります。
- 社内制度を整える
- 組織構造を見直す
- 福利厚生を充実させる
- 適切なマネジメントを実施する
- 人材リソース管理ツールを使う
それぞれ詳しく解説します。
4-1. 社内制度を整える
人材リソースを有効活用するには社内制度を整えましょう。従業員の育成をしたり、モチベーションを上げたりすることが大切です。
教育制度を充実させ、従業員のスキルアップを促しましょう。また、年功序列的な昇進ではなく、評価基準を明確にしたうえで能力に応じた昇進をさせることも大切です。報酬制度も評価制度に合わせて整え、優秀な人材が企業に残るよう工夫しましょう。
4-2. 組織構造を見直す
各部署が明確な目的と役割を持つことで人材リソースを有効に使えるように組織構造を見直しましょう。役割がはっきりすることで必要な人材像も明らかになります。
必要な人材像が明確になれば適材適所の人材配置が可能です。それぞれの部署に配属された人材が適性を発揮して最大限活躍できるよう、必要に応じて組織構造を改革しましょう。
4-3. 福利厚生を充実させる
福利厚生を充実させてパフォーマンスの最大化と優秀な人材のキープを実現し、人材リソースを有効活用しましょう。
各種補助や特別休暇、健康診断などを充実させることで、従業員とその家族に安心感を与えられます。私生活で心配することが少ないほど仕事にも集中しやすくなり、実力を発揮しやすくなるでしょう。
福利厚生が充実していれば、優秀な人材が企業に留まる理由にもなります。
4-4. 適切なマネジメントを実施する
適切なマネジメントを実施して、従業員のモチベーションや生産性を向上させることも人材リソースの有効活用につながります。
管理職にはパフォーマンスマネジメントやスキルマネジメント、タレントマネジメントなど各マネジメント方法の研修をおこないましょう。
優秀な人材もマネジメントが上手くいかなければ能力を発揮できません。迎え入れた人材の能力をしっかり伸ばせるよう、マネジメントにも力を入れましょう。
4-5. 人材リソース管理ツールを使う
人材リソース管理ツールを使い、リアルタイムの人事をおこなうことで人材リソースを有効活用しましょう。
ツールを使用すれば、どのようなタスクやプロジェクトがいつどの部署でおこなわれているのかを簡単に把握できます。社内の状況に応じて適材適所の人事ができ、各々の能力や特性を有効活用可能です。
5. 【雇用形態別】人材リソースの特徴
ここからは、雇用形態別に人材リソースの特徴を紹介します。
- 正社員
- 契約社員
- 業務委託
- 派遣社員
- アルバイト(パート)
それぞれ順番に解説します。
5-1. 正社員
正社員は、企業のメインの働き手です。契約期間の定めがないため長期的な育成計画を立てやすく、企業の将来を担う働き手として育てられます。
採用や育成に時間とコストがかかる分、ミスマッチや待遇への不満による離職を防ぐことが重要です。適切なマネジメントと人事をおこなわなければ、どれほど育成に投資しても企業の成長につなげられないおそれがあります。
5-2. 契約社員
契約社員は正社員よりも採用コストが安く、繁忙期や特定のプロジェクトのみなどスポットでの採用が可能です。
企業との契約期間が決まっているため、正社員と比べると教育にかけられる時間や任せられる仕事内容が限られます。優秀な契約社員であれば、本人の希望次第で正社員への契約変更を検討するとよいでしょう。
5-3. 業務委託
業務委託は、企業と直接雇用関係を結ばず、委任契約や請負契約を結んで業務の一部を担う形態です。特定の知識やスキルを持った即戦力がほしい場合に、育成にかける時間やコストを大きくかけずに済みます。
雇用関係ではないため、企業への帰属意識が薄いことに注意しましょう。
長期的に業務を依頼するためには、信頼し合える関係性を構築することが大切です。
5-4. 派遣社員
派遣社員は人材派遣会社が採用・派遣する人材です。
業務量の変動に合わせて補充でき、補充した人材のスキルが足りなければ、派遣会社にほかの人材の派遣を依頼できます。また、雇用関係は人材派遣会社と結んでいるため、採用コストが低く、自社での人事管理も不要です。
ただし、派遣会社との打ち合わせが不十分だと、契約内容や仕事内容などに関するトラブルが起こる可能性があります。
5-5. アルバイト(パート)
アルバイトやパートは短時間から雇える柔軟性の高い人材です。時間帯や時期によって業務量が増える場合に活用すると、容易に生産性を維持できます。
限られた時間や期間での就労のため、長期的な育成が難しく、高い能力はあまり期待できません。また、学生を雇う場合は卒業に合わせて大量の離職者が出る可能性があります。
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