雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄の書き方をわかりやすく解説 |HR NOTE

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雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄の書き方をわかりやすく解説

賃金欄確認

従業員の雇用保険手続きの中で、雇用保険被保険者資格取得届はハローワークに提出する書類です。

雇用保険被保険者資格取得届を作成する際は従業員への賃金を正しく申告する必要があります。

雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄には何を記入するのか、そして正しい計算方法を解説します。

賃金欄を記入する際の注意点も合わせて確認してください。

関連記事:雇用保険被保険者資格取得届とは?作成方法をわかりやすく紹介

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1. 雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄に記載すべき内容

チェックする男性

まずは雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄に何を記載するのかを確認しましょう。

賃金の支払い態様、月額の賃金を算出して記入する必要があります。

1-1. 賃金の支払い態様

賃金の支払い態様とは、賃金が支払われる期間がいつなのかを示すものです。

  • 月給
  • 週給
  • 日給
  • 時間給
  • その他

の5種類があります。

雇用形態に合う賃金支払い態様を選んでください。

月給は1、週給は2、日給は3、時間給は4、その他は5で記入します。

1-2. 賃金月額

賃金月額は、月額で賃金がいくらになるかを計算したものです。

週給や日給での支払いであってもこの欄には月額での賃金を記入しなければなりません。

日給であれば1か月の出勤日数をかけた金額、時間給であれば出勤日数と労働時間をかけた金額です。

賃金月額は1000円単位で記入します。

賃金月額を計算する際に注意したいのが各種手当です。

時間外労働、休日労働などで発生した割増賃金や手当は賃金月額には含めず計算します。

住宅手当や交通費など、毎月一定の手当は賃金月額に含めます。

交通費を6か月分まとめて支給している場合は1か月分に割って計算してください。

このように、雇用保険の手続きには細かなルールがあります。社会保険関係は従業員の生活にかかわる重要な手続きであるため、手続きのミスがないように適切に対応する必要があります。

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2. 雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄の計算方法

手帳 電卓 カレンダー

雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄に記入する賃金の計算方法をさらに詳しく解説します。

月給、日給、時給によって計算方法は変動するので各自適切な計算方法を選んでください。

2-1. 月給の賃金を計算する方法

月給の賃金を計算する場合は、月給に各種手当を足した金額を記入します。

月給が25万円、通勤手当が1万円、住宅手当が2万円の場合は合計28万円です。

賃金欄には「1-280」と記入します。

2-2. 日給の賃金を計算する方法

日給を賃金月額に計算する場合は、日給の金額と1か月の所定労働日数をかけ、さらに1か月分の交通費など各種手当を足して計算します。

日給が8000円で所定労働日数が22日、通勤手当が1万円、住宅手当が2万円の場合の賃金月額は20.6万円です。

賃金欄には「3-206」と記入してください。

2-3. 時給の賃金を計算する方法

時給を賃金月額に計算する場合は、時給と所定労働日数の時間に、各種手当をプラスして計算します。

時給が1300円で1か月の労働時間が160時間、通勤手当が1万円、住宅手当が2万円の場合、賃金月額は23.8万円です。

賃金欄には「4-238」と記入してください。

3. 雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄に記入するときの注意点

注意点

雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄に記入する賃金月額は正しく計算しなければなりません。

さまざまな手当がある企業だと、どれを賃金月額に含めていいのか分からなくなることもあります。

賃金月額の計算時に注意しなければならない点を3つ解説します。

計算の前に一度確認してください。

3-1. 賃金月額に含まれる手当と含まれない手当がある

賃金月額に含まれる手当と含まれない手当があることを確認してください。

賃金月額に含まれない手当は、支給額が変動する可能性が高い手当全般です。

時間外労働、休日労働は割増賃金が発生しますが、繁忙期と閑散期では支給される金額が違うため賃金月額には含みません。

年に数回だけ支給される賞与も賃金月額には含めず計算します。

その他、宿直手当、出張のための宿泊費など一定期間でランダムに発生する可能性がある手当に関しては賃金月額に含めず計算しましょう。

3-2. 固定されている手当は賃金月額に含める

手当の中でも賃金月額に含められるのは、毎月固定で支払われる手当のみです。

毎日の通勤に必要な通勤手当や、毎月家賃を一定金額負担する住宅手当、家族の人数分だけ支給する家族手当などは大きな変動がないため、賃金月額に含められます。

役職手当、資格手当なども毎月の金額が変わらないのであれば賃金月額として計算できます。

その他間違えやすい手当としては、見舞い金、退職手当、交際費などがあります。これらはすべて賃金月額には含みません。

作業着、制服、筆記用具など、現物で支給した業務上で使用するものも賃金月額の対象ではありません。

3-3. 一定期間分まとめて支払われる手当は1か月分に

通勤手当を半年分の定期代としてまとめて支給している、住宅手当を数か月分まとめて支給しているなどの場合もあります。

一定期間分をまとめて支給している変動しない賃金は、1か月分の金額に割って賃金月額に計算しましょう。

通勤手当が6か月分の場合は6で割った数字を1か月の賃金にプラスします。

3-4. あらかじめ情報を用意しておく

雇用保険被保険者資格取得届には賃金以外にも、従業員のさまざまな情報を記入しなければなりません。

とくに一時期に複数の従業員を雇用した際は雇用保険被保険者資格取得届の作成に膨大な時間がかかってしまいます。

前もって雇用保険被保険者資格取得届を作成する従業員の情報は用意しておき、スムーズに作業を進められるようにしてください。

一人分ずつ情報を探して計算していくのは大変です。

エクセルなどにまとめて簡単に計算できるようにしておくこともおすすめです。

3-5. いきなりボールペンで記入しない

雇用保険被保険者資格取得届は最終的にはボールペンで記入しなければなりません。

ですが、いきなりボールペンで記入すると間違えたときに訂正の手続きが必要です。

雇用保険被保険者資格取得届の書類は機械で読み取って処理をするため、二重線などで訂正したとしてもきちんと読み取れずエラーの原因になってしまいます。

余計な手間が増えてしまうので、最初は鉛筆で記入しましょう。

間違えても簡単に修正できる上、提出時に上からボールペンで清書すれば問題なく提出できます。

関連記事:雇用保険被保険者資格取得届を書き間違えたときの処理方法

3-6. 提出期限を守る

雇用保険被保険者資格取得届は、対象となる従業員が入社した翌月の10日までにハローワークに提出しなければなりません。

入社が月末だった場合でも翌月10日までの規則は変わりませんので、早急に書類の作成に取り掛かる必要があります。

雇用保険被保険者資格取得届以外にも、従業員を雇用する際に用意しなければならない書類はたくさんあります。

面倒だからといって後回しにするとペナルティが課せられる可能性もあります。

従業員を雇用する前、求人を出す段階から、書類提出の準備は進めておきましょう。

関連記事:雇用保険被保険者資格取得届の遅延理由書が必要なケースや書き方

4. 雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄は正しく記入しよう

案内する女性

雇用保険被保険者資格取得届の賃金欄の記入方法を解説しました。

賃金欄は月額に計算し直さなければならず、含める手当、含めない手当もきちんと把握しておく必要があります。

書き間違えると訂正の処理を行わなければならず、余計な手間になってしまいます。

事前に情報を用意しておく、鉛筆で下書きするなど、記入は慎重におこないましょう。

提出期限を守り、スムーズな手続きができるようにしてください。

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