新入社員の離職率を改善するには「マンツーマンでフォロー」 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

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新入社員の離職率を改善するには「マンツーマンでフォロー」

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離職率640

入社して「さあ、この会社で働き始めよう!」と思っても、不安でどうしたらいいのかわからないことが多いのが新入社員のスタート地点です。また、初めての業務を覚えていっても、その中で色々な悩みや不満は出てくるものです。

このような、新入社員が抱える悩みや不安を解消できなければ、新入社員の離職につながる可能性があります。

そこで今回は、新入社員の離職率を下げられるようなマネジメント方法や職場環境のつくり方をご紹介していきます。

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新入社員が会社になじむために必要なこととは?

離職率を改善するためには、まずは新入社員が会社に早くなじんでいくことが大事になってきます。
マッチングテストのようなツールを利用している会社も多いかもしれませんが、そこでマッチングした人材が必ずしも会社に貢献していくかどうかは、本人次第で100%という保証はどこにもありません。

そこで、離職率の改善につながる施策や、事例をご紹介していきます。

マンツーマン指導で新入社員の教育をフォロー|カネテツデリカフーズ

離職率1

ここでは、離職率低減のために工夫している企業の施策をご紹介いたします。

食品製造のカネテツデリカフーズ(神戸市)は、すべての新入社員に数年だけ先輩の若手社員を“マンツーマン”で教育・相談係として張り付け、効果をあげている。

このことからもわかるように、カネテツデリカフーズでは、マンツーマン指導によって新人の教育を徹底的にフォローしているサポート体制が離職率を低減させた1つのポイントとしてあげられています

入社間もない新入社員にとって、頼れる先輩が近くにいることは安心して仕事ができるので、非常にありがたいことだと思います。

中には、新入社員を厳しく鍛えていくマネジメント方法もあります。このマネジメントであれば、新人が困難を乗り越えた先に、頼れる社員に成長している光景が目に浮かびます。しかし、軍隊のように厳しいマネジメントになってしまうと、1年間も耐えきれる新入社員は100%とはいえないでしょう。

だからこそ、マンツーマン指導のように、新入社員にとって充実したサポート体制は会社の魅力を感じるきっかけ、そして会社に貢献したいという気持ちへと繋がります。また、ビジネスマンとしてのノウハウをマンツーマンで吸収することができるので、より会社にとって重要な社員の一員になるのではないかと考えられます。

実際に、カネテツデリカフーズでは「見て覚えよ」という指導から、「マンツーマン指導」へと方向転換したことにより、この会社は離職率の改善に成功しています。

カネテツのマンツーマン指導「新入社員指導員制度」は平成17年に始まった。きっかけは新人の離職率の増加だ。
原因は何か-。探るうちに、現場での新人への技能伝承不足、コミュニケーション不足が浮かび上がったという。
「かつて製造現場では『仕事は見て覚えろ』だったが、今は違う。新人を配属したら終わりではなく、体系的に育成していかなければ」と人事総務課の宮田健一課長。

つまり、社員をいかに「大切に扱っているか」によって社員の貢献意識や、やる気にも差が出るということだといえます。

ランチテーブルの活用で、チームの結束力を強化

離職率2

また、意外に見落としがちなポイントが、離職率の改善につながる施策として考えられているものがあります。

それは、マネジメント方法や、教育制度などの人的な問題ではなく、職場のデザインや設計といった環境面が社員のモチベーションや、グループの生産性を向上させるということです。

アメリカで組織コンサルタントをおこなうHumanyze社の社長兼CEOのBen Waber氏は、社内のランチテーブルを大きくすることで以下のような変化が出たといいます。

ランチテーブルを大きくして、グループで食事をとることにより、生産性の高いプログラマーたちは組織内でより大きなネットワークを作ることができ、組織内の結束力はパフォーマンスに大きな影響を与えるという研究結果がでました。また、ランチ中にメンバーが会話に費やした時間を基に研究をした結果、結束力が強いグループの方が、他のグループよりもストレスを感じておらず、会社に対して不満もありませんでした。
その結果として「ランチテーブルをすべて大きくする」といった簡単な決断により、パフォーマンスが10%以上改善されました。

昼食をとる人数によって、社員の「生産性=やる気」に貢献するということが研究によってわかったということです。多くの人が集まることによって、情報交換や意見の共有が円滑に進み、やる気やストレスの発散にもなっているのではないかと考えられます。

ランチテーブルだけでなくとも、フリースペースのテーブルの広さや、デスクの配置など、コミュニケーションを円滑に取れるような空間設計をおこなえば、離職率の改善や生産性の向上になるかもしれませんね。

まとめ

最後に、この記事でお伝えした離職率を改善するためにおすすめできる2つのアプローチ方法を簡単にまとめてご紹介します。

1.マンツーマン指導によるフォロー体制の充実性

教育体制の充実により、お互いに学ぶべきところを学び、コミュニケーションを取ることによって信頼関係や、仕事に関する情報共有ができることが魅力だと考えられます。

2.ランチテーブルなど、社員同士が円滑に意思疎通できる環境の充実性

大勢でとる食事のように、リラックスした空間で情報交換や、ストレスの発散を図ることで、仕事への士気も高めることができるということがわかりました。

これら2つのことから、円滑なコミュニケーションをきちんと取り続けることが、新入社員の「貢献度」「成長スピード」などにつながっていきます。

社員同士での会話や、情報交換を積極的にすることで、新入社員は1人で悩みを抱え込まずに済み、「ストレスの低減」や「モチベーションの向上」など、働くということにポジティブな影響を与え、離職率の改善に大きく左右するのではないでしょうか?

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【関連記事】給与前払いサービスを徹底比較|導入検討前にチェックしておきたいポイントもご紹介!

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