CHRO(最高人事責任者)とは?経営計画に欠かせない「ヒト」を動かす戦略人事

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近年、「CHRO」というワードが注目を集めています。

本記事では、CHROという言葉の意味をはじめ、具体的な業務内容や、注目されている背景などもまとめてみましたので、ぜひご一読ください。

CHROとは?

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CHROは(Chief Human resource Officer)の略で、最高人事責任者と訳されます。最近ではCPO(Chief People Officer)とも呼ばれるみたいです。

一部の企業でCHROではなく「取締役人事部長」「執行役員人事部長」「人事担当執行役員」という呼ばれ方をしています。

CHROは欧米の企業でよくみられる役職ですが、日本への外資系企業の参入やグローバル化に伴い国内企業でも2000年代に入ってから導入する企業が増えてきました。

アメリカでは経営と執行が分離されているため、事業部門や機能部門を統率する立場の執行役として人事戦略の責任者であるCHROが存在します。

最高人事責任者というと人事部門の頂点というイメージを持つかも知れませんが、経営的な視点から生産性を向上させるために、社員をどう動かしていけば良いのかを戦略的に考えるCEO(Chief Executive Officer/最高経営責任者)の片腕的な役割を担うため、経営陣の1人として人事的観点から経営に携わります

「人事部長じゃダメなの?」CHROに求められる役割

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日系企業における人事部長の役割は人事採用・教育、労務管理、福利厚生、社員満足度等の管理業務が円滑に機能しているのか監督する立場であり、企業の成長や企業価値を伸ばすことにあります。

人事に限らず、部長の役割は経営方針に基づいて部下を動かして成果を出し、組織が円滑に機能するように環境を整えたり、部門の長期的な戦略を立て、部下の教育をおこなうのが仕事です。

そのため、自ら経営陣に働きかけるのではなく、経営陣から指示を受けて人事採用の計画を策定し、給与の見直しをおこないます。

一方で、CHROは先にも述べた通り、CEOの片腕的な存在であるため経営陣の1人です。

CHROも人事採用・教育、労務管理、福利厚生等の業務にも携わりますが、戦略的人事を遂行するために、経営的観点から見た人事的観点の課題の洗い出しと課題解決策の実施が業務のメインになります。

CHO/CHROの主な業務

1.事業結果(生産性)の予測

人事的観点からみた事業結果の予測を立て、事業結果に与える人材の確保・人員配置、リーダー達がビジネス環境の変化に対応できるのか、部門をまとめられるのかなどを予測します。

予測した結果を評価して適切な指数を設定します。社員のパフォーマンスは数値化しにくいため、今まで使用されていた指数が不適切だと思う場合は、新たな評価方法を使用するようにCEOに提言します

2.事業目標を達成できなかった要因の分析

人事的観点からみて、なぜ事業目標を達成できなかったのかを分析します。

優秀な人材が競合他社へ流出していないか、社員の不満から生産性が低下していないか、組織が円滑に機能しているか、部門間のコミュニケーションに問題がないか等あらゆる方向から人に関する問題を洗い出します。

また、社員だけでなく経営陣のマネジメントスキルやリーダーシップについて評価するのもCHROの役割です。

事業目標を達成するべくアクションを起こしていたのかチェックをおこない、時には役職を退いてもらうために働きかけます。

3.戦略的人事の遂行

CHROは新規事業の構築や事業計画を立てる段階から経営陣の1人として参加し、戦略的人事を遂行するための、組織の改編や採用計画の立案、優秀な人材の定着率を上げるために評価や報酬を見直すこともあります。

なぜ今「CHRO」が注目されているのか?

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2016年10月18日にIDC Japan株式会社が発表した調査によると国内企業でのCHRO設置率は10.8%であり、41.3%の企業で人事部長がCHROの役割を担っていることがわかりました。

多くの企業では人事部長が人事戦略を担っていますが、CHROの役割を遂行できているのでしょうか。

管理部門を統括するポストに経理財務出身者が就くことが多いですが、経営のリソースである「ヒト」「モノ」「カネ」のうち、「ヒト」が動かなければ経営計画を達成することはできません。

CHROは事業を遂行する際に「誰が」を中心に考えます

新規事業を立ち上げる時に「誰が」マネジメントをすれば成功するのか、「誰を」リーダーに置くかを、社内の人材だけでなく社外の人材も含めて検討をすることで、最適なチームを創り上げます。

そして新規事業が動き出せば、経営計画を達成するために必要であれば評価方法の見直しや、人事異動、新たな人材の投入等を迅速におこなうことで新規事業が円滑に機能し、利益を生み出せるようにコントロールします。

これはCHROが人事に関して絶対的な力を持っているからできることであり、グローバル化やITが進化していき、仕事にスピード感が求められてきている現在、経営に必要な人事戦略・人事マネジメントを円滑におこなうために、CHROが求められてきているのでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ITやSNSの普及に伴い世界の動きが瞬時に伝わる現代、経営の現場では迅速な決断と業務の遂行が求められます。

今までのように、業務担当から課長、課長から部長、部長から経営陣へ稟議を回して決裁をもらわなければ業務を遂行することができないのでは、情勢の変化に対応できません。それは人事業務にも同じことがいえます。

CHROは企業の経営陣の一角として、経営戦略に直結した戦略的な人事業務を遂行できるポジションです。

人事として経営に沿った、人員の配属やマネジメント、そして採用などにおいて、迅速に決断し、対応できるCHROが注目されるようになってきたのでしょう。

 

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