売り手市場の影響により、予定人数の学生を採用できず、焦りを感じている採用担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回は新卒紹介サービスについてご紹介したいと思います。新卒紹介サービスを効率的に利用することで、企業にあった学生に出会うことができます。
また、新卒紹介を手掛ける紹介会社には、さまざまな特徴があります。その特徴を理解して自社に合った紹介サービスを選定することが、新卒紹介サービスの効果を高めるためには必要です。
今こそ使いたい!新卒紹介サービスにはどのような特徴があるのか、どのような紹介サービスを選べばいいのかについて、ご紹介します。
目次
1.新卒紹介のメリット・デメリット
サービスのご紹介の前に新卒紹介を活用することのメリット・デメリットを解説したいと思います。
1-1 新卒紹介のメリット
成果報酬型のため、無駄なコストがかからない
ほとんどの新卒紹介サービスは人材を採用してからお金がかかる成果報酬型の料金システムをとっています。そのため、求人広告のように人材を採用できなくてもお金がかかるわけではないため、無駄なコストがかかりません。
人材を大量に採用しようとしていない企業にとって、新卒紹介は有効な採用手法であるといえるでしょう。
認知の拡大につながる
新卒紹介を活用することによって、紹介会社が学生に紹介してくれるため、今まで会うことのなかった学生にまで認知を広げることができるでしょう。
認知の拡大は母集団形成にもつながるので、BtoBの企業など学生の認知の低い企業にとって、有効な採用手法といえるでしょう。
採用工数の削減につながる
採用活動は、採用戦略の立案や面接など様々な業務が存在するため、採用担当者のみで採用業務を担当していると、本当にしなくてはいけないコア業務に時間を割くことができない状況に陥ってしまう可能性があります。そこで、新卒紹介を活用することで採用業務の一部を代行してくれるため、工数の削減につながります。
1-2 新卒紹介のデメリット
場合によっては採用コストが割高になる
先ほども記載した通り、新卒紹介は成果報酬型のため、学生1人あたりの採用に対し費用がかかり、相場は50万円~100万円程度です。
大量に採用したいと考える企業にとって、1人あたりに料金がかかる新卒紹介を活用すると、かえって割高になってしまいます。大量に採用したい場合でも、ターゲットを絞りながら新卒紹介を活用するようにしましょう。
出会える学生に限りがある
新卒紹介を活用して出会える学生は、新卒紹介サービスに登録している学生がほとんどです。つまり、活用している紹介サービスに欲しい人材がいなければ採用することは難しいです。3章で詳しく解説しますが、新卒紹介会社の種類を把握し、自社にあった紹介会社を選ぶようにしましょう。
採用ノウハウが蓄積しづらい
採用業務の一部をエージェントに委託した場合、自社の担当者が行っているわけではないため、自社に採用ノウハウが蓄積しづらいというデメリットがあります。業務を委託する場合には、どこまで委託するのかを明確にし、できるだけコア業務は自社で行うようにしましょう。
2.新卒紹介サービスの活用方法
新卒紹介はどのようにすれば効果的な活用ができるのでしょうか。
採用要件を細かく伝える
新卒紹介はエージェントが自社にあった学生を紹介し、採用に繋がります。そのため、エージェントに対し自社が欲しい人材の定義を細かく伝えないと、自社に合わない人材とのマッチングが多く生まれてしまいます。できるだけ詳細に欲しい人材の要件を定義し、伝えることで、自社に合った人材とのマッチングが実現できるでしょう。
自社の魅力を伝える
新卒紹介は学生との最初の接点は紹介会社にあります。そのため、紹介会社からの企業の説明でほとんどの学生は気になる企業か、興味ない企業かを判断します。つまり、紹介会社に自社の魅力を伝えられていないと学生に対する説明も曖昧になり、学生にとって興味のある企業にはならないでしょう。自社の魅力を把握し、紹介会社に詳しく伝えられるようにしましょう。
3.新卒紹介会社の種類
新卒紹介サービスを提供している紹介会社を選定するために、新卒紹介会社をタイプ別にご説明します。
新卒紹介サービスにはいくつかのタイプがあり、その分類を知ることで新卒紹介サービス内容がより深く理解できるようになります。
3-1 登録型とサーチ型
まず、紹介会社がどのような方法で最初に学生を集めるのかということが重要です。なぜなら学生の集め方によって、紹介される学生の性質がほぼ決まるからです。
学生の集め方には、登録型とサーチ型という2つの種類があります。それぞれについて、詳しくご説明します。
登録型
登録型は、新卒紹介会社に登録してあるデータの中から、企業に合った学生が紹介される最もベーシックなタイプの新卒紹介サービスです。一般的な新卒紹介会社は、この登録型であることがほとんどです。
学生が就職活動をする際には就活サイトに登録するのが普通ですが、最近は新卒紹介会社に登録するという選択肢も広まってきています。
企業のニーズと登録している学生の情報を紹介会社が照らし合わせ、マッチしたときに、紹介会社が学生にその企業を受けるようにすすめます。そして、学生がその企業に興味を示せばその企業に紹介し、内定へという流れです。
サーチ型
サーチ型の新卒紹介とは、企業が求める条件に合った学生を、自社で抱える登録学生以外からもサーチして企業に紹介します。
サーチする際には、学生への就職説明会やセミナーなどを開催したときに得た学生たちのデータから、企業のニーズに合った学生を割り出します。企業からの要望に応じて、必要な人材を探すのがサーチ型です。
このタイプの新卒紹介サービスはまだ少ないですが、徐々に需要が増えてきています。
3-2 総合タイプと専門タイプ
転職サイトや就活サイトと同じように、新卒紹介サービスにも総合タイプと専門タイプの二種類があります。
規模が大きく総合的なサービスが受けられる総合タイプと、ある分野に特化した専門タイプは、どちらが優れているということではないため、両者の良さを生かして併用するのが効果的でしょう。
それぞれのタイプについて、詳しくご説明します。
総合タイプ
総合タイプの新卒紹介サービスを運営しているのは、リクルートキャリアやマイナビといった大手人材紹介会社です。
総合タイプは、規模が大きいため企業からの案件数が多く、登録学生数も多いというのが特徴です。
案件数が多いことでカバーする学生が専攻した学科や特徴もさまざまで幅広く、企業側としては多くの学生の中から自社にふさわしい学生を選ぶことができます。
また、人材紹介業を手広くおこなっているため担当者の質も高く、人材紹介のプロとしてさまざまなアドバイスを受けられることも多いです。
専門タイプ
専門タイプとは、ある分野に特化した学生の紹介が得意な紹介会社のことです。
例えば、情報系の学生の紹介実績が高い、語学系の学生の紹介が得意など、ある分野に特化しています。そのため、専門的な知識や経験を持っている学生が欲しい企業や、特定の業界、職種の企業に適しているタイプです。
一方で、ある分野には特化していますが、事業規模が小規模で扱う学生の数が少ないという場合もあります。
「ピンポイントでニッチな人材がほしい」という場合には、専門タイプの新卒紹介会社を活用することが効果的です。
3-3 規模の大きな紹介会社と中小規模の紹介会社
比較的、規模の大きな新卒紹介会社と、中小規模の新卒紹介会社という、規模による分類もできます。
大規模タイプ
リクルートキャリアやマイナビなどの業界大手の人材紹介会社によるサービスが、大規模タイプの典型的な例です。このような大規模タイプの会社では、登録学生の数が多く幅広い選択肢の中から希望の学生を選ぶことができます。
また、人材紹介業として多くの実績があるため、担当者のスキルレベルが高くサービスが充実しています。
中小規模タイプ
大手人材紹介企業が運営しているわけではなく、中小・スタートアップの企業が運営しているタイプです。
大手と比較すると、紹介実績や学生登録数はそこまで多くないかもしれませんが、何かしら他の会社にはない特徴やサービス、メリットなどを提供してくれる場合があります。
例えば、あるニッチな層の学生と多くのつながりがある、事業を始めたばかりで利用料金が非常に安い、学生に社会人マナー研修を受けさせてくれる、などの付加サービスがついているケースがあります。このような他社にはないメリットを狙って利用するのもいいかもしれません。
4.【タイプ別】新卒紹介サービスまとめ
次に、具体的な新卒紹介サービスをタイプ別にご紹介します。特に記載がないものは、登録型サービスになります。
4-1 【大規模・総合タイプ】
就職エージェントneo
【特徴】
- 学生登録人数も業界トップクラス、学生への知名度も高い
- 地方にも拠点があり、首都圏以外の採用もカバー
- ご要望に応じて説明会や選考の代行も可能
・提供会社:株式会社ネオキャリア
・URL:https://www.neo-career.co.jp/humanresource/newgradservice/agent/sabunkei/
career ticket|マッチ度の高い学生で母集団形成を
【特徴】
- 学生に対して平均3.6回の面談をおこなっているなど、学生の適性をしっかりと見極めてから企業へご紹介
- 登録学生は13万人以上(就活生の約4人に1人)、かつ企業への紹介後の内定率は15.3%で、6人に合えば1人内定を出すことが可能
- 初期費用0円の完全成果報酬型
・提供会社:レバレジーズ株式会社
キャリアパーク!就職エージェント|幅広い学生に効果的なアプローチを。
【特徴】
- 約40万人の学生が会員登録するメディア「キャリアパーク」のデータベースにリーチでき、時期・学生の質・志望業界にとらわれない支援が可能
- 学生との面談を選考中・内定承諾後も実施することで辞退率の低減や満足度向上に繫がっている
- ご紹介する9割以上の学生が、成長、挑戦、やりがいなど前向きな職種選択軸で企業を選ぶ
・提供会社:ポート株式会社
マイナビ新卒紹介
【特徴】
- 新卒サービスでの集客ノウハウを活かし、登録学生が7万人超え
- 文系・理系・体育会系・留学生・地方学生など、幅広い層の学生が揃っている
- 学生を紹介する新卒紹介サービス以外にも、インターシップ紹介や説明会動員サービスも実施している
・提供会社:株式会社マイナビ
リクナビ就職エージェント
【特徴】
- 導入実績は約4,000社と信頼できる実績
- 幅広い学生が登録しているので、企業のニーズに合った学生を紹介してくれる
- 業界最大手による安定した集客力
・提供会社:株式会社リクルートキャリア
DODA新卒エージェント
【特徴】
- 採用要件を満たした母集団から選考できる“業界最大級”の新卒紹介サービス
- 導入実績は約5,500社以上、年間の支援人数は約2,000人という安心の実績
- 年間キャリアカウンセリング実施数16,000件以上!
・提供会社:株式会社ベネッセ i-キャリア
・URL:https://www.benesse-i-career.co.jp/company/agent/index.html
4-2 【中小規模・総合タイプ】
キャリタス就活エージェント
【特徴】
- 紹介する学生への研修サービスにも力を入れている
- 業界内でもいち早く2,000年から新卒紹介サービスを始めている、パイオニア
- MARCHクラス以上が約50%、TOEIC600以上が25%以上と豊富な学生会員
・提供会社:株式会社ディスコ
DYM 新卒紹介事業
【特徴】
- SNSの活用や、上位校の学生団体や体育会系との独自ネットワークにより、優秀な学生にアプローチ
- SNSの活用や年間200回以上行われる採用マッチングイベントによる集客
- 「採用ツール」「採用サイト」「採用アウトソーシング」サービスも提供
・提供会社:株式会社DYM
ジョブトラ 新卒紹介
【特徴】
- 年間12,000人もの学生が来場するイベントを開催しSNSで拡散するため、多くの学生を集客可能
- 上位校の優秀な学生も多く集まる
- 学生一人ひとりと時間をかけて面談をして志向を掘り下げ、企業様の仕事理解までインプットした状態での紹介
・提供会社:株式会社リアライブ
JOBRASS新卒紹介
【特徴】
- 営業やエンジニアの学生の紹介に特化
- 親会社が人材紹介大手のアイデムなので、人材紹介ノウハウがある
- 集客方法は就活セミナーや大学訪問、そして、毎年開催されるフットサル大会など幅広い
・提供会社:株式会社アイデムスマートエージェント
4-3 【中小規模・専門タイプ】
Athlete Planning
【特徴】
- 体育会学生の採用支援に特化
- 首都圏で10,000人以上の体育会学生が毎年登録
- 1,000人規模の体育会就職イベントを開催できる集客力がある
・提供会社:株式会社アスリートプランニング
ちほりけ
【特徴】
- 地方大学の就職担当教員や地方大学生と多く接点を持っているため、いつでもマッチした地方の理系学生をご紹介可能
- 交通費支給サービスにより直接選考を受けにくるため、地方に足を運ぶ手間がかからない
-
交通費支給により、多くの理系学生が登録!
・提供会社:株式会社ネオキャリア
新卒・体育会学生の人材紹介
【特徴】
- 日々部活で学んだ行動力や精神力を社会で活かせるアスリート学生を中心に紹介
- 独自のルートにより、他社が切り込むことのできなかった層の学生へアプローチが可能に。意欲ある優秀なアスリート系学生の登録を実現
- 1対1で口説ける形式、合同説明会形式など、さまざまなマッチングイベントを実施
・提供会社:株式会社ジールコミュニケーションズ
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
新卒紹介サービスの分類について、詳しくみてきました。貴社で過去に利用していた新卒紹介サービスは、どの分類に属するサービスでしたでしょうか?そして、その分類やサービス内容は、ニーズに沿ったものだったでしょうか?
新卒紹介サービスについてより詳しく知ることで、自社に合った新卒紹介サービスを活用することができます。
ぜひ、新卒紹介サービスを比較・検討してみてください!
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