交通費精算書はさまざまな部署から経理に集まる書類です。業務の中で発生した交通費を精算し、従業員への払い戻しや経費として計上するために欠かせないものです。そのため、記載漏れや計算ミスは許されず、作成時は十分に注意しなくてはいけません。
本記事では交通費精算書の作成に必要な情報をまとめています。正確な交通費管理にぜひお役立てください。
「金額ミスや確認作業が多く困っている」
「月末に申請がたまってしまい、件数が多く処理しきれない」 などなど交通費精算に関してさまざまな課題を抱えてらっしゃるのではないでしょうか。 交通費精算は毎月頻繁に発生する経理業務ですが、件数が多いため管理しきれず、不正やミスも起こりやすくなっています。 そこで、当サイトでは上記のような課題を経費精算システムを通して解決するイメージをまとめた資料をご用意しました。 交通費精算における不正やミスの改善はもちろん、経費精算業務の業務効率化に大きくつながる資料となっております。資料は無料ですので、情報収集としてぜひご覧ください。
目次
1. 交通費精算書とは?
交通費精算書とは、業務上必要な移動で発生した交通費を従業員が立て替え、その精算を後日するために必要な書類です。
交通費の精算には、基本的に領収書が必要です。しかし、バスや電車の運賃で領収書をもらうことは現実的ではありません。また、何らかの理由で領収書がもらえないケースも考えられます。
そのような領収書がない交通費の内容を正確に把握し、正しく処理をするために必要になるのが交通費精算書です。
なお、少額の交通費でも基本的には領収書があることが望ましいです。交通費精算書はやむを得ない理由で領収書がない場合や、社内規定で作成する決まりになっている場合に使うものだと覚えておきましょう。
2. 交通費精算書が必要な理由
多くの企業では3万円未満の交通費に関しては、領収書がなくてもよいとしています。これは消費税法施行令の第49条[注1]で、3万円未満(税込)の取引は領収書がなくても仕入控除を受けられるとされているからです。インボイス制度が開始したあとも、この点は変わりません。
しかし、領収書が必要ない交通費でも、会社側は請求された経費の内容を十分に調査して処理をする必要があります。従業員からの口頭や簡易なメモによる申請で処理をしていると、余分な交通費の発生や不正な請求に気づけないからです。また、税務調査が入った際にも経費の実態を証明することが難しいです。
必要な項目を網羅できる交通費精算書があれば、そうした問題は防ぎやすくなります。また、経理担当者は書面を確認するだけで交通費の内容を把握でき、業務の効率化にもつながります。
交通費精算書は、領収書がない場合でも正しく交通費を処理し、払い戻すために重要な書類です。
3. 交通費精算書の作り方
交通費精算書には決められたフォーマットはありません。企業が独自に作成したものを使うのが一般的です。Excel形式のフォーマットがインターネット上で多く公開されているため、それらを利用してもよいでしょう。
会社独自の交通費精算書を作りたい場合は、以下の情報を含めるのが一般的です。車の利用が多い場合は、高速道路利用の有無やガソリン代の項目などがあると便利です。必要に応じて項目は加減し、記入とチェックがしやすい構成にしましょう。
- 日付
- 申請者の氏名
- 訪問先
- 利用した交通機関名・路線
- 利用区間(出発・到着)
- 片道・往復
- 摘要・備考欄
- 金額
4. 交通費精算書の書き方
交通費精算書は、営業担当者をはじめとした外回りが中心の従業員が作成する機会が多いです。しかし、経理担当者も項目の内容を理解し、説明ができるように書き方を知っておきましょう。こちらではバスや電車を利用した場合と、タクシーを利用した場合を例にとって書き方を解説します。
4-1. バスや電車を利用した場合
バスや電車を利用した際の交通費の精算では、利用した交通機関名や路線、乗り換えをしたルートなどを細かく記載します。
バスや電車の運賃は、高速バスや新幹線などを除いて領収書が発行されません。そのため、どの交通機関を使ってどんなルートでどこへ行ったかを明確に記す必要があります。
詳細なルートが分からない場合は、精算ができないこともあります。
新入社員や交通費精算に不慣れな人に対しては、交通費精算書の書き方とあわせてルートをメモしておく必要性を伝えるようにすることが望ましいです。
4-2. タクシーを利用した場合
タクシーを利用した場合は、領収書が発行されます。そのため、タクシーの交通費精算では領収書を交通費精算書に添付することが一般的です。会社の規定にもよりますが、領収書がないタクシー利用は、交通費として認めないケースもあります。
交通費精算書の書き方はバスや電車と基本的には同じですが、領収書と交通費精算書の金額が一致していなければいけません。
このように交通費はガソリン代や税金の対応など細かい要件が多く、他の経費と比べて対応するのが難しいです。また毎回WEBで検索したり、人に聞いたりするのも工数がかかります。そのような方に向けて当サイトでは交通費精算に関する基礎知識から税金の対応、またよくあるQ&Aなど網羅的に解説した「旅費交通費精算基本知識まとめBOOK」を無料配布しております。これひとつで気になった時にすぐ確認できるので、普段の業務でも大変役立つ内容となっております。こちらから資料を無料でダウンロードしてご覧ください。
5. 交通費精算書を作成するときの注意点
交通費精算書は、記載漏れやミスがあると申請者への確認や差し戻しが必要となります。この業務は経理担当者の負担になりやすいため、交通費精算書作成時の注意点を周知し、できるだけスムーズに処理することが望ましいです。以下は特に注意したいポイントです。
5-1. 必要事項は漏れなく記入できているか
交通費精算書にある項目は、すべて記載必須の項目です。日付や申請者の氏名、利用した交通機関や金額など、間違いのないようにすべて埋めなければいけません。
分からないからといって空欄では処理できないことを、十分に周知しておきましょう。
5-2. 定期区間は除外できているか
通勤定期を利用している人が、定期区間と重なる移動をした場合、交通費から定期区間分は除外しなくてはいけません。重複区間がないか確認し、ある場合は計算しなおす必要があります。このルールは知らない人や忘れている人が少なくありません。
5-3. 領収書と交通費精算書の金額は一致しているか
領収書と交通費精算書を一緒に提出する場合、領収書と交通費精算書の金額は一致していなければいけません。まとめて交通費を精算する場合、領収書と交通費精算書の数が多く、誤った組み合わせになることもあります。十分な注意が必要です。
5-4. 最短・最安ルートが選択されているか
一般的に業務上の移動では、目的地までの最短・最安ルートを取ることが社内ルールで定められています。交通費精算書に記載する際は、経路がこのルールに則っていることを確認しなくてはいけません。立ち寄りや交通事情により最短・最安ルートが選べなかった場合は、それを証明する必要があります。
5-5. 税や合計金額の計算が正しいか
基本的にバスや電車、タクシーなどの運賃は税込です。そのため、あとから消費税分を追加する必要はありません。誤って消費税分を上乗せしないように気を付けましょう。
また、複数の領収書をまとめて1枚の交通費精算書で処理する場合は、計算ミスが発生しやすいです。二重にチェックして計算ミスを防ぐように徹底しましょう。
6. 交通費精算書の書き方や注意点を周知して処理を効率化しよう
交通費精算書は、交通費を従業員に払い戻し、正しく経費を計上するために必要な書類です。
間違いのない確認が必要で、時間をとられやすく経理担当者の悩みになる業務です。効率化するには書き方や注意点を社内に周知し、差し戻しや確認作業を減らすことが求められます。
より効率化を目指すには、交通費精算システムの導入がおすすめです。交通費精算書の作成やチェック、入力業務など、多くの業務を自動化し、大幅な効率化を狙えます。経理業務の負担軽減をお考えの際は、ぜひ検討してみてください。
「金額ミスや確認作業が多く困っている」
「月末に申請がたまってしまい、件数が多く処理しきれない」 などなど交通費精算に関してさまざまな課題を抱えてらっしゃるのではないでしょうか。 交通費精算は毎月頻繁に発生する経理業務ですが、件数が多いため管理しきれず、不正やミスも起こりやすくなっています。 そこで、当サイトでは上記のような課題を経費精算システムを通して解決するイメージをまとめた資料をご用意しました。 交通費精算における不正やミスの改善はもちろん、経費精算業務の業務効率化に大きくつながる資料となっております。資料は無料ですので、情報収集としてぜひご覧ください。