勤怠不良の社員を解雇する際のポイントや未然に防ぐ方法についても解説 |HR NOTE

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勤怠不良の社員を解雇する際のポイントや未然に防ぐ方法についても解説

  • 労務
  • 勤怠管理

勤怠不良の社員がいると、会社と本人の双方にとって良いことはありません。会社としてはすぐにでも解雇をしたくなるかもしれませんが、きちんとした段階を踏んでからでないと不当解雇として訴えられる可能性もあります。勤怠不良の社員への対応は、トラブルになりやすい事案であるため慎重に対応しましょう。

また、管理者としては社員の状態を把握しておくことが義務付けられています。この記事では、勤怠不良の原因や勤怠不良の社員を解雇するポイント、未然に防ぐ方法について解説しますので参考にしてください。

 

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1. 勤怠不良とは

勤怠不良

勤怠不良とは、社員が正当な理由ではなく、常習的に欠勤・遅刻をしている状態を指します。勤怠不良を繰り返していると本人の信用がなくなると共に、職場の風紀が乱れ組織全体のモチベーション低下にもつながります。

令和5年に厚生労働省が実施した労働安全衛生調査によると、1年間にメンタルヘルスの不調が理由で1カ月以上休業した労働者、または退職した労働者がいた事業所の割合は13.5%とされています。社員本人の問題だけではなく、会社側の原因で勤怠不良が発生している可能性もあるため注意が必要です。

参照:令和5年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況|厚生労働省

1-1. 勤怠不良の具体例

勤怠不良の具体例は、以下の通りです。

  • 無断で欠勤する
  • 正当な理由もなく遅刻や早退を繰り返す

勤怠不良の社員がいる場合は、しっかりと対応しなければなりません。ただし、過剰な長時間労働やハラスメントが横行しているなど、会社側に問題があるケースもあります。まずは原因を把握したうえで、適切な対応を検討しましょう。

2. 勤怠不良が起きてしまう原因

勤怠不良 原因

勤怠不良の原因は社員によって異なりますが、ここでは発生する可能性の高い事例を紹介します。原因によってどのような対応をするべきかが変わりますので参考にしてください。

2-1. 心身の健康問題

何らかの原因で心身の健康に問題があると、遅刻や欠勤が多くなることがあります。ほとんどの場合はいきなり欠勤が続くのではなく、仕事中のミスが増えたり、遅刻が増えたりといった小さな問題が起こるケースが多いでしょう。

とくに遅刻が増えるという事例は多く、最初は5分や10分から始まってから遅刻時間が伸び、遅刻自体が慢性化します。従業員の変化に気づくためには、日頃から勤怠状況を把握し、こまめな面談などでしっかりとコミュニケーションを取ることが大切です。

2-2. 人間関係の問題

社内の上司や同僚との人間関係に問題があり、結果として勤怠不良につながることもあります。管理者の把握できない場所でパワハラやセクハラなどの直接的な問題が発生している場合は、早くその問題を解消することが大切です。

また、社内でいじめが起きていたという事例もありますので、管理者は日頃から社員の関係性に注意を向けておく必要があります。多くの場合は相談することなく本人が抱え込んで、精神的に負担がかかって症状が悪化します。

2-3. 燃え尽き症候群

燃え尽き症候群とは別名バーンアウト症候群とも呼ばれ、それまで高いモチベーションだった人物が突然モチベーションがガクッと下がってしまう症状です。燃え尽き症候群はうつ病の一種といわれていて、努力をしても結果が得られないときや、逆に目標を達成したときに発生する傾向があります。

会社で大きなプロジェクトを成功させたにもかかわらず、急に遅刻が増えたりミスが増えたりしている場合は燃え尽き症候群の可能性があります。ストイックな人がなりやすいので、未然に防ぐには上手に息抜きをすることが大切です。

2-4. 家庭の事情がある

小さな子どもがいる家庭の場合、保育園へ送ってから出社する人もいます。その場合、子どもを預ける時間によっては、遅刻してしまうこともあるかもしれません。他には要介護の家族がいれば何らかのトラブルで、急な欠勤や遅刻が頻発することも珍しくありません。

家庭の事情であれば改善することは難しいですが、イレギュラーが発生しても運営できるように整えることが大切です。会社の休暇制度などを確認して、できる限りのサポートをおこない、他の社員に負担がかからないようにサポートをしましょう。本人から申告があればよいですが、ない場合は自分を追い込んでいる可能性があるので話をする機会を持つことが大切です。

3. 勤怠不良の社員への対応策

対応策

勤怠不良の社員がいる場合、管理者はその社員がそれ以上勤怠不良をしないように対応する義務があります。以下、どのような対応をすればよいか解説しますので参考にしてください。

3-1. 話をする機会を設けて原因を知る

勤怠不良の社員に対して最初にすることは、勤怠不良の原因を知るために話をすることです。なぜ遅刻や欠勤が多いのか、日頃の勤務内容に不備がある場合はそれも含めて聞きましょう。

話をするときは、他の社員に聞こえないように個室で面談をおこない、冷静に話を進めることが大切です。社内の人間関係や個人のメンタルヘルスの問題の場合、信頼関係を築けていることが前提条件になるので、話しやすい雰囲気を作りましょう。

3-2. 原因に合わせた改善策を一緒に考える

社員と話をしながら、原因に合わせた改善策を一緒に考えましょう。メンタルヘルスが弱っている人は産業医に相談して、症状に合った対策を検討することがおすすめです。とくに大きな理由がなく欠勤や遅刻を繰り返している場合は、罪悪感がなくなっている可能性があります。

よくある事例はその社員だけ残業が多かったり、業績が好調だったりすると「これだけ働いているんだから」という心理で、勤怠不良につながることがあります。面談時に周りに及ぼす影響や自身の評価にもつながることなどをしっかりと伝えたうえで、指導することが大切です。

3-3. 体調不良の場合は診断書を提出させる

体調不良が原因で勤怠不良が発生している場合は、医師の診断書を提出してもらいましょう。社員本人の申告だけでは、心身の健康状態を客観的に把握することはできません。

医師の診断書があれば、社員の状況を正確に把握することができ、適切な対応を検討できます。また、診断書をもとに遅刻や欠勤を認める場合でも、定時に連絡させるなど、一定のルールを守らせることが重要です。

4. 勤怠不良の社員を解雇する際のポイント

解雇 ポイント

ここでは、勤怠不良が続いている社員を解雇するときのポイントについて解説します。方法を間違えるとトラブルにつながることもありますので、紹介する内容を参考にしてください。

4-1. 法的根拠の有無を調べる

懲戒解雇という重い処分を与えるためには、法的な根拠が必要です。労働基準法16条に「社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と規定されています。

懲戒解雇をするに相当する状態とは、何度も注意をして、改善できるように一緒に取り組んだが改善の見込みがない状態です。懲戒解雇をするためには、法的な根拠があるということが証明できなければ本人からの訴えで解雇が取り消しになることもあります。

関連記事:勤怠管理の法律上のルールとは?違反した場合や管理方法について

4-2. 書面での注意指導をおこなう

勤怠不良が発生してもいきなり解雇せず、譴責などの軽い処分で止める必要があります。これは段階を踏んで指導をおこなったという証拠を残す意味もあるので、書面やデータを残しておきましょう。本人が改善できれば問題ありませんが、懲戒解雇をする必要がある場合は法的な根拠となります。

4-3. いきなり解雇を告げるのはNG

書面や口頭での注意・指導などをせずにいきなり解雇を告げた場合、大きなトラブルにつながる可能性が高いでしょう。いきなり解雇を告げた後に不当解雇として訴えられて、多額の損害賠償を請求される事案もあります。

何度注意しても改善が見られず、解雇をしたいが方法がわからない場合は、弁護士へ相談するのがよいでしょう。懲戒解雇をするときに重要なポイントは法的証拠なので、弁護士へ相談するのが1番わかりやすく間違いありません。

4-4. 就業規則の内容を確認する

懲戒解雇を検討するときは、就業規則の内容を確認しましょう。そもそも、懲戒解雇を含む懲戒処分の内容については、就業規則のなかに記載しておくのが基本です。記載がない場合、処分が認められない可能性もあるため注意しましょう。

また、就業規則の懲戒事由に該当していなければ、基本的に処分は認められません。無断遅刻・無断欠勤などの勤怠不良を理由として懲戒解雇をおこなうなら、その旨が就業規則に記載されているか確認しておくことが重要です。

4-5. 退職勧奨を検討する

懲戒解雇をおこなう前に、退職勧奨を検討することも大切です。退職勧奨とは、会社側と社員で話し合い、自主的に退職届を提出してもらうことです。懲戒解雇とは異なり、社員の同意のうえで雇用契約を解約できるため、トラブルに発展するリスクを抑えられます。

ただし、社員が同意しない場合は退職してもらうことができないため、懲戒解雇を検討することになるでしょう。

4-6. 不当解雇と判断された場合

実際にあった事例では、遅刻を繰り返す社員を解雇したが、その処分が不当解雇であると訴えて、裁判所でも不当解雇だと判断された結果、1,200万円の支払いが命じられたこともあります。万が一、不当解雇だと判断された場合は、賠償金や解雇の取り消しなどに応じる必要があります。処分を自己判断で言い渡す前に、弁護士へ相談し対策しておくことがおすすめです。

また、このような裁判の際、打刻記録の客観性が非常に重要です。打刻が客観的記録としておこなわれていない場合、事実を証明することが難しく、もし実際に従業員が遅刻を繰り返していたとしても、裁判で立証できないリスクがあります。

このような事態を防ぐためにも、正確で客観性のある勤怠管理がをおこないましょう。当サイトではどのような勤怠管理をおこなえばよいのか解説した無料ガイドブック、「中小企業必見!働き方改革に対応した勤怠管理対策」をお配りしています。

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5. 勤怠不良を未然に防ぐための方法

勤怠不良 未然に防ぐ方法

ここでは、勤怠不良を未然に防ぐための方法を紹介します。勤怠不良が発生すると従業員と会社にとって不利益でしかありません。勤怠不良を未然に防げるよう、紹介する方法を参考にしてください。

5-1. 日頃から勤怠管理を徹底する

日頃から勤怠管理を徹底しておこない、社員の勤怠状況を把握することが大切です。遅刻や欠勤をしている社員がいる場合、その原因や日頃の勤務状態を注意して観察しましょう。勤怠管理は管理者の義務でもあるので、定期的にチェックする仕組みを作ることが大切です。

関連記事:勤怠とは?勤怠管理の目的や具体的な方法、注意点について解説

関連記事:勤怠管理でチェックすべき項目4つや管理方法ごとの特徴を紹介

5-2. 注意・指導は早めにおこなう

「多少の遅刻や欠勤ぐらいは見逃す」というのは絶対にあってはいけません。どのような原因があったとしても、理由と改善策は考える必要があり、注意や指導は必ずおこないましょう。きちんと注意をしておかないと風紀が乱れて、全体のモチベーションにも影響があります。また、管理者と他の社員との信頼問題にもつながりますので、注意や指導は早めにおこないましょう。

5-3. 就業規則を設ける

遅刻や欠勤の処分方法などについて、前もって就業規則を設けておくと平等性が保たれてトラブルにつながりにくくなります。たとえば、遅刻の期間と回数で処分方法を決めたり、連続欠勤日数で休職扱いにする日数を決めたりする会社がほとんどです。

従業員自身も処分内容が明確になれば、遅刻や欠勤に対する危機感が生まれます。また、処分方法だけではなく相談窓口なども用意しておくと、社員のケアをすることも可能です。

5-4. 従業員のメンタルヘルスチェックを実施する

メンタルヘルスチェックを実施するために有効な手段は、定期的な個人面談をおこなうことです。今のモチベーションや目標、体調の変化、人間関係などをゆっくりと話せる環境で面談することが大切です。

効率的な面談にするために前もって面談シートを書いてもらい、時間を決めておこなえば計画的に面談を進められます。面談のなかで本音を聞くためには、社員との信頼関係を築いていることが重要です。日頃から従業員に向き合い、こまめにコミュニケーションをとるように意識しましょう。

5-5. 勤怠管理システムを導入する

従業員ごとの勤怠状況を随時チェックすることは重要ですが、日々の業務のなかで手が回らないケースも多いでしょう。とくに従業員数が多くなると、状況の変化に気づけず、知らないうちに勤怠不良が頻発してしまうケースもあります。

勤怠状況の確認を効率化するためには、勤怠管理システムを導入するのがおすすめです。勤怠管理システムを活用すれば、従業員ごとの労働時間や遅刻・欠勤の状況を可視化できます。勤怠状況をリアルタイムで把握できるため、長時間労働を是正して健康を維持したり、遅刻の多い従業員へ改善を促したりすることが可能です。

6. 勤怠不良の見逃しは危険!日頃の勤怠管理の徹底が大切

勤怠管理 徹底

勤怠不良の社員がいる場合は、まず勤怠不良に至った原因を知るために、個人面談をおこない話をする機会を設けましょう。原因がわかれば対策を一緒に考えて、その後の経過を観察しましょう。また、勤怠不良を未然に防ぐには勤怠管理を日頃から徹底しておこない、こまめにコミュニケーションを取って、社員の状態を把握しておくことも重要です。

勤怠不良の社員であっても、いきなり解雇をすると不当解雇として訴えられる可能性があります。初めは譴責などで留めておき、それでも改善できなければ処罰を重くしていき、同時に弁護士に相談することがおすすめです。会社の業績や他の社員にも影響するので、今回の内容を参考にして早めに対応しましょう。

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