社内SNSの運用ルール8選!導入を成功させるために必要なルールを解説! |HR NOTE

社内SNSの運用ルール8選!導入を成功させるために必要なルールを解説! |HR NOTE

社内SNSの運用ルール8選!導入を成功させるために必要なルールを解説!

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社内SNSは、社内のコミュニケーションを活性化させるために便利なツールの一つです。しかし、適切な運用ルールを定めないと、従業員の生産性が低下するなどのデメリットにつながる恐れもあります。今回は、社内SNSに運用ルールが必要な理由を紹介したうえで、具体的な運用ルールをわかりやすく解説します。紹介したもののなかから、ぜひ自社に必要なものを取り入れてみてください。

1. 社内SNSとは?

社内SNSとは、社内に限定されたSNSを指します。なお、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)とは、インターネットを活用して交流できる仕組みのことです。SNSの代表例として、LINEやX、Instagram、Facebookなどが挙げられます。社内SNSの場合、従業員同士のコミュニケーションを活性化させるため、社内向けに開発されているのが特徴です。ここでは、社内SNSの理解を深めるため、社内SNSが注目される背景や、社内SNSとビジネスチャットの違いについて詳しく紹介します。

1-1. 社内SNSが注目される背景

社内SNSが注目される背景の一つとして、テクノロジーの発展による、コミュニケーション手段の多様化が挙げられます。ITツールの普及により、対面だけでなく、オンラインでも簡単にやり取りできるような時代になりつつあります。また、働き方改革の影響もあり、テレワークなどのリモートで働く人も増えています。このような現代において、コミュニケーションを取りやすくするため、社内SNSが注目されています。

関連記事:社内SNSとは?導入する4つのメリットもあわせて解説!

1-2. 社内SNSとビジネスチャットの違い

ビジネスチャットとは、チャット機能が搭載されているコミュニケーションツールを指します。社内SNSとビジネスチャットはともに、インターネット環境を活用し、チャット機能を使ってコミュニケーションを取るという点で共通しています。しかし、社内SNSは、利用者を社内の人に限定しているのに対し、ビジネスチャットは、社内だけでなく、社外の人ともやり取りするために使用されることがあります。このように、社内SNSとビジネスチャットは、利用者に違いがあります。

関連記事:ビジネスチャットとは?機能やメリット、無料で使えるサービスまですべてがわかる

2. 社内SNSを運用するメリット

社内SNSを運用することで、さまざまなメリットが得られます。ここでは、社内SNSを運用するメリットについて詳しく紹介します。

2-1. 社内のコミュニケーション活性化につながる

メールやビジネスチャットは、顧客とのやり取りでも使用するため、雑談などに活用できないというケースもあるかもしれません。社内SNSであれば、利用者が従業員に限定されているので、気軽に利用することができます。また、文章だけでなく、絵文字や画像なども使用してコミュニケーションを楽しむことが可能です。社内SNSでコミュニケーションが活発になれば、ビジネスの課題解決もスムーズに進めることができます。

2-2. 情報共有がスピーディにできる

社内SNSは部署や部門を超えてやり取りすることができます。また、スマホやPCなどの端末と、ネット環境があれば、時間や場所を問わず社内SNSを利用することが可能です。そのため、社内で重要な情報があった場合、社内SNSを閲覧すれば、いち早く気づくことができます。このように、社内SNSを導入することで、情報共有がスピーディになり、意思決定のスピードも早めることが可能です。

2-3. 仕事のノウハウを蓄積・拡散できる

社内SNSに投稿された内容は、データとして蓄積することが可能です。そのため、数カ月、数年前の情報でも、検索機能を活用すれば、簡単に見返すことができます。また、社内SNSによっては「リツイート」「リポスト」といった機能が搭載されています。この機能を活用すれば、重要な情報や役立つ情報を他の人に拡散させることが可能です。このように、社内SNSに仕事のノウハウを投稿すれば、データとして長期間蓄積させることができます。また、役立つ情報であれば、拡散機能を利用して、社内全体に広めることが可能です。

関連記事:社内SNSのメリットとデメリット!成功させる秘訣も解説!

3. 社内SNS運用にルールが必要な理由

社内SNSは正しく運用しなければ、デメリットが生じてしまう恐れがあります。ここでは、社内SNSの運用にルールが必要な理由について詳しく紹介します。

3-1. 従業員の疲弊を防止するため

社内SNSに運用ルールがなければ、社内SNSに依存してしまう従業員が発生するかもしれません。通常のSNSと同様で、社内SNSに依存してしまうと、集中力が低下し、業務の生産性が下がる可能性があります。また、ストレスの蓄積により、健康に悪影響を及ぼす恐れもあります。このように、従業員の健康を維持しながら、適切に社内SNSを利用してもらうためにも、運用ルールが必要なのです。

3-2. 規律を保ちながら運用するため

運用ルールを作成しなければ、不用意な投稿により、ハラスメントの発生や従業員同士の対立などのトラブルにつながる可能性があります。従業員エンゲージメントが下がり、生産性が低下したり、離職率が増加したりする恐れもあります。運用ルールを適切に作成し、これを遵守することで、すべての従業員が安心して社内SNSを利用することができるようになります。

3-3. セキュリティリスクを防止するため

社内SNSにログインするためのIDやパスワードが外部に漏れてしまうと、社外の人によって不正アクセスされる危険性があります。また、社内SNSではインターネット環境を活用するので、セキュリティ対策がきちんと施されていないと、通信内容を盗み取られる恐れもあります。このように、社内SNSにはあらゆるセキュリティリスクがあります。そのため、運用ルールを設けて、従業員がセキュリティに気を付けて社内SNSを利用することで、ウイルスへの感染や機密情報の漏洩などのセキュリティトラブルを未然に防ぐことが可能です。

4. 社内SNSを活用するための運用ルール8選

ここでは、社内SNSを活用するための運用ルールを紹介します。ここで紹介するなかから、自社で役立ちそうなものをぜひ取り入れてみてください。

4-1. チャットの利用時間を決める

社内SNSの運用が上手くいかない原因として、「プライベートの時間も通知が来て、気が休まらない」というものがあります。社内SNSを利用する社員が社内SNSによって気疲れしてしまうと、次第に利用されなくなってしまいます。チャットの利用時間を運用ルールとして定めて、メリハリのある利用を促すことが大切です。

4-2. 所属や氏名、プロフィール写真を設定する

社内SNSは社内コミュニケーションの活性化を目的としたツールであり、社内SNS上での投稿をきっかけに対面でのコミュニケーションが生まれることもあります。しかし、所属部署が記載されていなかったり、ペンネームで登録されていたり、プロフィール写真が設定されていなかったりすると、投稿しているのが誰なのか特定できない可能性があります。社内SNSでの投稿から社内コミュニケーションのきっかけをつくるためにも、所属部署や実名、プロフィール写真を設定させるようにしましょう。

4-3. メールで使うような定型文を廃止する

これまで社内でもメールや電話で連絡を取っていた企業では、社内SNS上でも同じように、形式ばった挨拶をしてしまうことがあります。たとえば、次のようなものが挙げられます。

いつもお世話になっております。
○○事業部の××です。
今回は、△△の件で相談したく、連絡させていただきました。

~~~~~

大変お手数おかけいたしますが、お手すきの際にご確認いただけると幸いです。何卒よろしくお願いします。

このような形式ばった挨拶をしてしまうことで、コミュニケーションの活性化や業務効率の向上を阻害してしまうことがあります。そのため、社内SNSでコミュニケーションの効率化を図るために、メールで使うような定型文を廃止する運用ルールを作成するのも一つの手です。

4-4. 社内SNS上で厳しいフィードバックをしない

社内SNSで業務の進捗確認をする場合、進捗が遅れていたり、やり方が間違っていたりすると、何か指摘をしたくなることもあるかもしれません。しかし、社内SNSで伝えると、受け取る側が過度に重く受け止めたり、意図しない内容で受け取られたりする可能性もあります。そうすると、社内SNSに投稿することに後ろ向きになったり、社内SNS自体が殺伐とした空間になってしてしまったりと、本来の目的を果たせない恐れがあります。社内SNS上でのやり取りは、対面でのやり取りよりも伝えられる情報が限られます。対面でのコミュニケーションよりもカジュアルに、丁寧に利用するようにしましょう。

4-5. プライベートの利用を制限する

社内SNSの導入に失敗する原因の一つとして、公私混同してしまうことが挙げられます。社内SNSは社内での業務に関するコミュニケーションを活発化させるためのものです。社内SNS上でプライベートの連絡をしてしまうと、業務に関するコミュニケーションを活性化するツールとしての効果が薄れてしまいます。導入目的に沿った利用を促すために、プライベートの利用を制限する運用ルールを設けましょう。

4-6. 他のツールとの使い分けを決める

社内SNSを導入する前から、ビジネスチャットやグループウェアなど、ほかのツールを使って連絡を取っているという企業も多いでしょう。しかし、社内SNSを導入するときにそれらのツールを並行して利用してしまうと、社内SNSが浸透しにくくなってしまいます。社内SNSを社内に定着させるため、すでに導入しているツールで同様の機能があったとしても、原則的に社内SNSを使うという運用を試してみるのも一つの手です。

グループウェアは「業務連絡用」、ビジネスチャットは「社外関係者とのやり取り」、社内SNSは「社内の気軽なコミュニケーション用」などと方針を決めることで、目的にあわせて適切にツールを使い分けることができるようになります。

4-7. メッセージに対してのリアクションをある程度決めておく

社内SNS上で何か業務連絡をしても、反応がないと伝わっているのかどうか、わかりにくく感じることがあります。既読機能が搭載されているツールもありますが、既読がついているからといってきちんと読まれているとは限りません。業務連絡を受け取った場合、スタンプでリアクションをするなど、ある程度の運用ルールを決めておくことで、コミュニケーションを円滑におこなうことができます。

4-8. 社内の連絡でメールを使用しないようにする

社内SNSを浸透させるために、社内での連絡でメールを使わないようにルール付けをしましょう。これまで社内での連絡をメールで取っていた企業では、はじめのうちはメールのほうが使いやすく感じるかもしれません。しかし、メールでの連絡では、始まりや終わりなどメール独特の言い回しや作法があり、メールを作成することに多くの時間を要してしまいます。社内SNSを浸透させて業務を効率化させるために、社内での連絡にメールを使用しないようにしてみましょう。

5. 社内SNSの導入・運用に失敗する原因

社内SNSの運用ルールを設定しただけでは、社内SNSの導入を成功させることはできません。ここでは、社内SNSの導入・運用で失敗する原因について詳しく紹介します。

5-1. 導入目的を共有できていない

社内SNSの導入に失敗する原因として、導入目的を社員に共有できていないというものが挙げられます。社内SNSに限らず、ツールを導入してすぐのタイミングでは、これまで使っていたツールのほうが使いやすいと感じるものです。そう感じている社員に対して、社内SNSを導入する目的を共有できていないと、これまで使っていたツールで業務を進めてしまいます。社内SNSを導入する前に、どのような課題を解決するために導入していて、どのように活用してほしいのかを社員に共有するようにしましょう。

5-2. 運用ルールが浸透されていない

運用ルールは設定しただけでは社内に浸透しません。そのため、社内SNSの運用ルールを作成したら、きちんと周知することが大切です。社内SNSを導入したら、研修やセミナーを用意して、使い方や運用ルールを教育するのも一つの手です。また、社内SNSの運用担当者は、運用ルールを守っていない従業員を見かけたらその都度注意するようにしましょう。

5-3. 既存のツールとの使い分けができていない

社内SNSの導入に失敗する原因として、既存のツールとの使い分けができていないことが挙げられます。社内SNSを導入する企業のなかには、すでにビジネスチャットやグループウェアなど、ほかのツールを利用している企業も少なくないでしょう。それぞれのツールの目的と使い方を明確に定め、運用ルールとして規定することで、ツールの使い分けが上手にできるようになります。

5-4. ツールが使いづらい

ITツールを導入したものの定着しない原因として、ツールが使いづらいということが挙げられます。求めている機能が搭載されているからということで導入してみたものの、マニュアルを見なければ使えないような複雑なツールだった場合、社員は次第に利用しなくなってしまいます。業務を進める社員にとって、慣れないツールを使うこと自体ストレスのかかることです。そのストレスに負けて利用することを止めてしまわないよう、直感的に使いやすいツールを導入するようにしましょう。

関連記事:社内SNSの失敗事例と成功事例の違いとは?導入のポイントも解説!

6. 社内SNSの運用ルールを適切に作成して導入を成功させよう!

社内SNSを導入することで、社内コミュニケーションを活性化させたり、業務連携を効率化させたりすることができます。しかし、既存のツールとの使い分けが上手くいかなかったり、運用ルールが浸透されていなかったりすると、社内SNSの導入に失敗してしまいます。社内SNSの導入を成功させるために、運用ルールを適切に定めたうえで、きちんと周知するようにしましょう。

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