【出戻り社員は促進すべき?】 活躍する出戻り社員に共通する3つの理由 |HR NOTE

【出戻り社員は促進すべき?】 活躍する出戻り社員に共通する3つの理由 |HR NOTE

【出戻り社員は促進すべき?】 活躍する出戻り社員に共通する3つの理由

  • 組織
  • 組織・その他

※本記事は、株式会社ベーシックの林宏昌さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

こんにちは。株式会社ベーシックの林宏昌と申します。

【執筆者】林 宏昌 |株式会社ベーシック 取締役 COO 事業本部長・ferret One事業部長

早稲田大学理工学部を卒業後、株式会社リクルートに入社。経営企画室長を担いIPOやM&Aを推進。その後、広報ブランド推進室室長、働き方変革推進室室長を歴任。2018年ベーシックに入社しCHROとして人事制度を刷新、現在はCOOとしてferret One事業を中心に事業全体を管掌する。他にリデザインワーク代表取締役、情報イノベーション大学客員教授も務める。 3児の父。

ベーシックは、オールインワン型BtoBマーケティングツール「ferret One」、フォーム作成管理ツール「formrun」の2つのSaaS事業と、Webマーケティングメディア「ferret」というメディア事業を展開している企業です。

私は現在ベーシックの取締役COOとして、特にferret One事業を推進する立場にあり、以前はベーシックで運用する人事評価制度についてや、組織マネジメントの根幹に関わるテーマである「目標設定」についてお伝えさせていただきました。

ベーシックは、一度会社を離れたメンバー、いわゆる「出戻り社員」が比較的多い会社だと思っています。

単純に旧知のメンバーとまた一緒に働けることが嬉しいとは思っていたのですが、改めて振り返ってみると、出戻り社員が以前在籍していた時と比べてより活躍しているケースが非常に多いのです。

そこで今回の記事では、なぜ「出戻り社員」が活躍するのか、3つの理由をご紹介します。

1.【理由①】カルチャーフィットの度合いが高い

採用活動において、とても大事かつ課題になるのが「カルチャーフィット」するか否かです。

経験やスキルは申し分ないとしても、企業として求める行動や文化に共感して動くことができなければ、会社が期待するような成果をあげることは難しいと考えています。

一方で、仕事への向き合い方や価値観など、会社のカルチャーと合うかどうかを、面接や面談のみでお互い確認することは非常に難しいです。

だからこそ、既に過去に在籍しており、会社のカルチャーを理解したうえで戻ってきてくれることは代えがたい価値であり、活躍してもらう上で一番大事なポイントだと思っています。

2.【理由②】社内では得られにくい「スキル」や「ネットワーク」を身に着けている

ベーシックが挑戦している「マーケティング」×「SaaS」領域とは異なる業界で活躍していた方は、私達に新しい視点や、今まで持っていなかった人的なネットワークをもたらしてくれます。

通常、自分たちがすでに持っているリソースでネットワークを広げようとする人が大半ですが、それではどうしても視野や視点に偏りが出てしまいます。

そのため、会社に新しい風を送り込んでくれるメンバーの価値は本当に大きいと考えています。

ベーシックではメンバーの副業についても同じ理由で歓迎しています。

1つの会社で働いているだけでは得にくいスキル・視点・ネットワークの拡充は、本人の成長はもとより、組織へのポジティブな影響も大きいと思っているからです。

3.【理由③】本人の目的や想いが明確になっている

ベーシックでは、「他にやりたいことが見つかった」または「今やっていることが自分のやりたいことなのかがまだ分からないから、次の挑戦をしてみよう」と真剣に考えた結果、一度外に出るという選択をしている人が多いと思っています。

その挑戦を一定した後に、もう一度元の会社に帰るという決断をしてくれているわけですが、それは外に出たことで会社の「良さ」や、帰ってから取り組みたい「目的」が改めて見つかったことが理由です。

言い換えると、外に出る前にはモヤモヤしていた部分も少しあった状態から、挑戦の目的や何を大事にして働いていきたいかが整理された状態で帰ってきてくれているので、外に出る前よりも高いパフォーマンスが出せると考えています。

4.「出戻り社員」の重要性の高まり

今後ますます会社と個人の関係は変化していき、転職という概念自体も徐々に無くなっていくと思っています。

「どの会社で、どのプロジェクトで自分のリソースを割き、コミットメントするのか?」ということを常に考えていく社会になっていくでしょう。

このようなコミットメント・シフトについては、こちらのリクルートワークス研究所の記事に詳しい記載がありますので、よろしければ参考にしてみてください。

コミットメントシフトについて知りたい方はこちら!

私達が一緒に働きたいと思える人達が、私達のミッション・ビジョンの達成に向けて各自のコミットメントを投入してもらえるように、会社のカルチャーを明確にしたり、挑戦できる環境を準備したり取り組みを加速させていく必要があります。

まだまだ日本においては出戻ること自体を良しとしない会社もあるように感じますが、多様な働き方の選択肢の一つとして、活躍可能性が高い「出戻り社員」の採用は柔軟かつ活発になっていくのが良いのではないかと考えています。

ベーシックとしても引き続き、一度外で挑戦をした人がまた帰ってきて活躍できたり、社内にいながらも社外のプロジェクトに挑戦できたり、社外にいながら私達のプロジェクトに参加できたりするようなネットワークやアライアンス、信頼関係を作っていきたいと思っています。

5.「出戻り社員」が活躍する会社を作るために

ここまで説明してきましたが、私は「出戻り社員」という言葉自体は、あまり好きではありません(笑)。

言葉の通り「なんとなく元に戻った」感じがしてしまい、「ステップアップしている」といったニュアンスの言葉に聞こえないためです。

これだけ活躍してくれているメンバーなので、たとえば「おかえりメンバー」など、これからは言葉としても感謝とリスペクトを込めた形にしていきたいですね。

皆様の会社でも活躍する「おかえりメンバー」が増えることを願っています。

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

プロアクティブ人材育成 実践ステップ⑥:育成施策の展開にあたって|「プロアクティブ人材」育成実践術 #8

プロアクティブ人材育成 実践ステップ⑥:育成施策の展開にあたって|「プロアクティブ人材」育成実践術 #8

【連載】「プロアクティブ人材」育成実践術 01|人的資本経営を成果に結びつけるために重要な「プロアクティブ人材」とは? 02|なぜ人材のプロアクティブ化が重要なのか? 03|プロアクティブ人材育成 実践ステップ①:プロア […]

  • 組織
  • キャリア開発
2025.07.29
金井 一真
プロアクティブ人材育成 実践ステップ⑤:自社が必要とする人事施策を見出せ!|「プロアクティブ人材」育成実践術 #7

プロアクティブ人材育成 実践ステップ⑤:自社が必要とする人事施策を見出せ!|「プロアクティブ人材」育成実践術 #7

連載の第6回では、現場の管理職が自身の部下に対する見方、およびそれに起因する自身の行動の癖を知ることで、個人・チームへの働きかけを変えていくことの重要性を解説しました。 第7回では、人材のプロアクティブ化を図るために自社 […]

  • 組織
  • キャリア開発
2025.07.25
金井 一真
なぜ今、外部1on1の管理職コーチが必要なのか?わかっていてもできない——マネジメントの適応課題に向き合う

なぜ今、外部1on1の管理職コーチが必要なのか?わかっていてもできない——マネジメントの適応課題に向き合う

こんにちは。株式会社mento代表取締役の木村憲仁です。 mentoは法人向けに「管理職コーチ」を提供し、リーダーの本音を引き出して組織を変えるサポートをしています。高品質なコーチングをより手軽に使っていただけるプラット […]

  • 組織
  • 人材育成・研修
2025.07.24
金井 一真
セカンドキャリアを開拓する。中高年シニアの活躍の場を広げることこそ、企業にとっても、社会の未来にとっても、成長の鍵に

セカンドキャリアを開拓する。中高年シニアの活躍の場を広げることこそ、企業にとっても、社会の未来にとっても、成長の鍵に

人生100年時代を見据え、セカンドキャリアの開拓を支援する「ライフシフトプラットフォーム」(以下、LSP)は、2021年にスタートし、5年目を迎えました。本記事では、2025年5月29日に開催されたLSPの活動報告会の様 […]

  • 組織
  • キャリア開発
2025.07.22
金井 一真
【ミドルマネジャーのオーバーワークを乗り越える4つのアプローチ#3】ミドルマネジャーの「業務量」に対処する2つのアプローチ|リクルートマネジメントソリューションズ

【ミドルマネジャーのオーバーワークを乗り越える4つのアプローチ#3】ミドルマネジャーの「業務量」に対処する2つのアプローチ|リクルートマネジメントソリューションズ

ミドルマネジャー(課長層、以下マネジャー)の過重負担や長時間労働、業務の難しさなどが、多くの企業で問題となっています。 「マネジャーは罰ゲームだ」「マネジャーになりたくない人が増えている」「マネジャー限界説」などの声もよ […]

  • 組織
  • 人材育成・研修
2025.07.22
金井 一真

人事注目のタグ