出勤簿の保存期間は7年?5年?法改正の内容・適切な保存方法も解説 |HR NOTE

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出勤簿の保存期間は7年?5年?法改正の内容・適切な保存方法も解説

  • 労務
  • 勤怠管理

出勤簿は従業員の労務管理をおこなうのに必要な書類であるため、従業員が在籍して働いている間は、破棄を考える必要は基本的にはありません。しかし、従業員が辞めてしまうと出勤簿に記載することはなくなるため、すぐに破棄してよいのかしばらく保管しておかなければならないのかは、気になるところです。

また、保管しておかなければならないとしても、どのような形で保管しておくべきかが分からなければ、誤った形で保管してしまうかもしれません。

本記事では、出勤簿の保存期間や出勤簿の正しい保管方法について、説明します。

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1. 出勤簿とは?法定三帳簿のうちの一つ

出勤簿とは、従業員の出勤・退勤時刻、労働日数等を記録し、労働時間を正しく把握するために記録するものです。「賃金台帳」「従業員名簿」と並び法定三帳簿に該当します。出勤簿は労務管理をおこなうために重要な書類なので、従業員が退職するなどして出勤簿への記入がおこなわれなくなってからも、決められた期間は保存しておかなければなりません。

2. 出勤簿の保存期間は7年?5年?

出勤簿の保存期間は5年です。ただし当分の間は3年とされています。

決められた保存期間が守られていない場合は、労働基準法違反により30万円以下の罰金が科される可能性があるので、必ず保存期間を守りましょう。

なお、保存期間が7年となるのは、法定三帳簿のうちの一つ「賃金台帳」を源泉徴収簿と兼用して管理する場合です。出勤簿はあくまで、従業員の労働時間や労働日数等を記載するものであり、源泉徴収簿とは兼用できないため、保存期間は5年間でよいとされています。

2-1. 出勤簿に関する労働基準法の改正内容とは

出勤簿を保存する期間は従来までは「3年間」でしたが、2020年4月に労働基準法が改正されたことにより、これまでの3年間から「5年間」へと保存期間が延長されました。

ただし、2022年時点ではいつから5年間の保管となるかは未定となっており、現段階では3年の保管で問題ないとされています。

背景としては、労働基準法が改正されてからまだ日が浅く、組織としての体制整備などが間に合っていないケースを考慮して、しばらくの間は経過措置として従来通りの3年間となっています。

ただし、経過措置が終了すれば5年間保管しなければならなくなるため、今のうちから5年間保管の体制を整えるようにするのが望ましいでしょう。

また保存期間のカウントが開始するタイミングに関して、従来は出勤簿の最終記入日とされていました。ただし改正後は、賃金支払い期日が最終記入日よりも遅れる場合は、賃金支払期日が起算日としてカウントされることとなりました。

出勤簿を含む法定三帳簿は適切に調製して保管しておく必要があるため、作成に不安のある方は、当サイトで無料配布している「法定三帳簿の作成ガイドブック」もご確認ください。資料では、法定三帳簿の記入項目とその書き方を解説しているほか、それぞれのフォーマットもご確認いただけるため、適切に法定三帳簿を調製したい方は、こちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

3. 出勤簿の正しい保管方法とは

出勤簿をどのように作成しているかは会社によってさまざまで、手書きで作成している会社もあれば、勤怠管理用のソフトやアプリケーションを利用しているところもあるでしょう。

そのため、保管方法も会社によって異なると思いますが、出勤日や出勤日数、日別の労働時間数と始業・終業時刻や休憩時間といった、労働時間を把握するうえで必要な項目がわかる形であれば、どのように保管しても問題ありません。

保管方法に制限がない以上、どのように保管するのも自由ですが、自社にとって最適だと思われる方法で保管することを心がけましょう。

ここからは、企業で用いられている一般的な保存方法を3つご紹介します。

3-1. 紙媒体で保存

紙の出勤簿を利用している会社の場合は、キャビネットなどに出勤簿をまとめる形で保管するのが一般的です。

また紙の出勤簿を利用している場合でも、保存や管理のしやすさを踏まえて、紙に記載されたデータをエクセルなどに電子化してまとめて保管するケースも存在します。

ただし、出勤簿の紙媒体での保存・管理は人為的ミスや改ざん、紛失等のリスクがあります。従業員が増えるとともに工数はもちろん、保管面積の確保も一層必要となるため、電子化することをおすすめします。

3-2. エクセルで管理

エクセルによる管理は関数を組むことに慣れている方にとっては、自社にとって扱いやすい出勤簿にカスタマイズできる点がメリットといえるでしょう。またWeb上に公開されているテンプレートを用いれば、無料で作成・管理することも可能です。

しかし、入力漏れ・ミスやデータの消去など、人為的ミスが起こるリスクをはらんでいるため、マニュアルを作成するなど注意して保管しましょう。

3-3. 勤怠管理システムで電子保存

勤怠管理システムで出勤簿を管理する場合、従業員の打刻データが反映され自動で出勤簿が作成されるため余計な工数が発生しません。

また紛失するリスクが低いほか、保管場所をとることや、従業員が増えるにあたって業務量が増える心配がないため、おすすめです。

4. 出勤簿の保存期間に関して理解しておくべきポイント

ここまでは出勤簿の保存方法について、企業で用いられている一般的な例を3つご紹介しました。

ここからは、出勤簿の保存期間についてあらかじめ理解しておくべきポイントを解説します。

4-1. あらかじめ復元しやすい形で保存しておくことが重要

出勤簿を紛失・誤って破棄してしまう等のトラブルに備えて、あらかじめ復元しやすいよう電子ファイルで保管・管理しておくことが重要です。

とはいえ復元には工数がかかるため、勤怠管理システムを導入するなど、紛失が起きにくい管理方法に切り替えることをおすすめします。

4-2. 出勤簿の保存期間が終了した際の取り扱いについて

出勤簿には従業員の氏名などが記載されているので、個人情報保護法に基づいて処分する必要があります。そのため、保存期間が過ぎたからといって、ゴミ箱に適当に捨ててしまってはいけません。

文書管理規程にもとづいて廃棄処分する必要があるうえ、書類を処分・廃棄したということも、記録に残す必要があります。

5. 出勤簿は5年保存したうえで処分する必要がある

出勤簿は従業員の労務管理をおこなうのに必要な書類ですが、従業員が辞めたからといってすぐに処分していいわけではありません。労働基準法によって5年間(現在は経過措置により3年間)の保存が義務付けられているので、必ず決められた期間は保存する必要があります。

誤って破棄してしまった場合や、紛失してしまった場合は、残ったデータなどを元に可能な限り復元しなければなりません。しかし、完全な形で過不足なく復元するのは現実的に難しいでしょう。

出勤簿をどのような形で保存するかは自由です。しかし、保存や管理のしやすさ、誤って破棄してしまった際の復元のしやすさを考えると、クラウドサービスなどを利用しながらデータの形で保存するのがおすすめです。

勤怠システムのなかには、出勤簿の出力が可能なタイプもあります。必要であれば、紙とデータ、双方を控えておいてもよいでしょう。

【監修者】涌井好文(社会保険労務士)

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