残業管理アプリを導入するメリットや選ぶときのポイントを解説 |HR NOTE

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残業管理アプリを導入するメリットや選ぶときのポイントを解説

  • 労務
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退勤する男性

従業員の残業時間を効率よく管理するなら、残業管理アプリの導入がおすすめです。残業管理アプリは、残業時間の集計や残業代の自動計算、さらには残業の申請・承認など、さまざまな機能が揃ったツールです。残業管理アプリには人事担当者向けのものだけでなく、従業員向けのものもあります。

残業管理アプリの主な機能を知り、自社に合ったツールを選びましょう。本記事では、残業管理アプリを導入するメリット・デメリットや選ぶときのポイントを解説します。

労働時間の集計のミスと工数を減らす方法とは?

タイムカードや出勤簿などで勤怠管理をしている場合、以下のような課題はないでしょうか。

・タイムカードの収集や打刻漏れ、ミスの確認に時間がかかる
・労働時間の集計に時間がかかる/ミスが発生しやすい
・労働時間をリアルタイムで把握できず、月末に集計するまで残業時間がわからない/気づいたら上限を超過していた

そのようなお悩みをお持ちの方におすすめなのが、勤怠管理システムです。システムであれば工数・ミスを削減して労働時間の集計ができるほか、リアルタイムで労働時間が把握できるため、残業の上限規制など法律に則った管理を実現できます。

勤怠管理システムについて気になる方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

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1. 残業管理アプリとは?

残業申請の書類を書く

残業管理アプリとは、従業員の残業時間を集計したり、残業の申請や承認をおこなったりするツールを指します。アプリケーション形式で提供され、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に対応しているのが特徴です。

残業管理アプリというと、「残業代アプリ」や「残業証明アプリ」など、従業員が残業代を計算し、企業に請求するためのツールを思い浮かべる人もいるかもしれません。

ここでいう残業管理アプリは、勤怠管理システムと同様に、従業員の労務管理に使う人事担当者向けのツールを指します。勤怠管理システムにも残業時間を管理する機能はありますが、残業管理アプリは残業時間の集計や残業代の計算に特化した機能を持っているのが特徴です。

1-1. 無料で使える残業管理アプリもある?

無料で使える残業管理アプリもあります。ただし、機能が制限されていたり、セキュリティ性が低かったりするケースもあるため注意しなければなりません。

また、一定期間の無料トライアルを利用できるアプリもあります。事前に使い勝手や機能をチェックしたい場合は、無料トライアルが利用できるアプリを選ぶとよいでしょう。

2. 残業管理アプリのメリット

四つ葉のクローバーを渡す手

2019年4月に働き方改革関連法が施行され(中小企業は2020年4月~)、時間外労働の上限規制が設けられました。残業時間の上限を守るため、残業管理アプリの導入を検討する企業が増えています。

残業管理アプリを導入するメリットは5つあります。

  • 残業時間の集計を自動化できる
  • 残業代を自動計算できる
  • 時間外労働の上限規制に対応できる
  • ヒューマンエラーを防止できる
  • 残業の申請や承認を管理画面からおこなえる

残業管理アプリがあれば、残業時間の集計や残業代の計算など、従業員の残業に関わる業務を効率化し、人事担当者の負担を軽減することが可能です。また、残業の申請や承認をおこなうためのツールとしても活用できます。

2-1. 残業時間の集計を自動化できる

勤怠管理の課題の一つは、毎月の残業時間の集計に時間と労力がかかることです。たとえば、紙のタイムカードで勤怠管理をおこなっている場合、従業員のタイムカードを1枚ずつ確認し、残業時間を集計する必要があります。

残業管理アプリを導入すれば、残業時間の集計にかかる工数を大幅に削減することが可能です。残業管理アプリには、従業員の打刻データを元にして、残業時間を自動で計算する機能があります。残業管理アプリの管理画面から、毎月の残業時間をリアルタイムにチェックできるため、人事担当者の業務負担を大幅に減らせるでしょう。

2-2. 残業代を自動計算できる

残業管理アプリを活用すれば、集計した残業時間を元にして、残業代を自動計算することもできます。残業管理アプリ本体に給与計算機能が備わった製品もあれば、外部の給与計算システムに打刻データを連携し、残業代を計算する製品もあります。残業管理アプリの公式サイトや問い合わせ資料を確認し、給与計算機能の有無をチェックしておきましょう。

2-3. 時間外労働の上限規制に対応できる

働き方改革関連法が施行され、2019年4月から時間外労働の上限規制が導入されました。残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。

時間外労働の上限規制に違反した場合、罰則(6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科される恐れがあります。そこで役に立つのが、残業管理アプリのアラート機能です。一般的な残業管理アプリには、最新の法令に基づいて時間外労働時間や有給休暇の取得日数をモニタリングし、異常値を検出した際にアラートを飛ばす機能があります。

残業管理アプリを使って残業時間を正確に管理することで、時間外労働の上限規制に対応可能です。残業管理アプリによっては、定期的に改修やアップデートも実施されるため、今後残業時間についての法改正がおこなわれても安心です。

関連記事:労働時間の上限とは?36協定における残業時間の上限規制も解説

2-4. ヒューマンエラーを防止できる

ヒューマンエラーを防止できることも、残業管理アプリを導入するメリットです。手作業で残業時間を集計している場合、計算ミスが起こる可能性もあります。タイムカードから指定のフォーマットに転記する際に、間違いが発生するケースもあるでしょう。

残業管理アプリであれば、集計や計算を自動化できるため、ヒューマンエラーを防止しつつ業務を効率化できます。

2-5. 残業の申請や承認を管理画面からおこなえる

残業管理アプリによっては、人事労務管理のワークフロー機能(申請・承認をおこなう機能)が用意されています。たとえば、残業の申請・承認、タイムカードの打刻修正の申請・承認、有給休暇の取得についての申請・承認が一例です。

残業管理アプリで残業の申請や承認をおこなう場合、以下のようなイメージとなります。

  1. 従業員が残業管理アプリにログインし、申請ページにアクセスする
  2. 残業の日付、開始時刻や終了時刻、申請理由などを入力する
  3. 管理者が管理画面にログインし、申請内容を確認する
  4. 申請内容に基づいて、残業申請の承認または棄却をする

紙の届出(残業届や残業申請書など)を作成する必要がないため、従業員が手軽に残業を申請できます。また、管理者もアプリの画面から承認・棄却をおこなえるので、業務負担が軽減されるでしょう。

3. 残業管理アプリのデメリット

ビックリマーク

残業管理アプリには以下のようなデメリットもあるため、導入前に把握しておきましょう。

3-1. 導入コストがかかる

導入コストがかかることは、残業管理アプリのデメリットです。料金体系はサービスによって異なりますが、初期費用や月額費用が発生することが多いでしょう。

事前に自社の予算を明確にしたうえで、費用負担が大きくなりすぎないようなアプリを選ぶことが重要です。とはいえ、業務を効率化することで、人件費を削減できる可能性があることも視野に入れておきましょう。

3-2. 不具合が発生する可能性もある

アプリを導入すればスマートフォンやタブレットで簡単に残業を管理できますが、その機器が故障する可能性もあります。スマートフォンやタブレットが故障することで、記録できなくなったり、データが消えたりするケースもあるため注意が必要です。

また、アプリを活用する場合は基本的にクラウド上にデータを保存することになるので、インターネットの不具合によりデータをうまく記録できないケースもあるため気を付けましょう。

3-3. セキュリティに注意する必要がある

残業管理アプリを導入するときは、セキュリティにも注意しなければなりません。基本的にはオンライン上にデータが保存されているため、不正アクセスやデータの改ざんが発生する可能性もあります。

社外秘の情報が外部に漏れると、従業員に迷惑がかかるだけでなく、企業のイメージ悪化にもつながります。残業管理アプリを導入するときは、セキュリティ対策がしっかりしたものを選びましょう。

4. 残業管理アプリの選び方

深夜に仕事する女性

残業管理アプリを選ぶときのポイントは以下の4点です。

  • 残業管理アプリの種類で選ぶ
  • 勤務形態ごとに残業計算の基準を設定できるものを選ぶ
  • 操作しやすいものを選ぶ
  • サポート体制が整っているものを選ぶ

残業管理アプリといっても、従業員向けのものから管理者(人事担当者)向けのものまで、さまざまな種類があります。残業時間の管理が目的の場合は、管理者向けのアプリを選ぶことが大切です。また、正社員やパート・アルバイトなど、勤務形態ごとに残業計算の基準が設定できるものを選びましょう。

4-1. 残業管理アプリの種類で選ぶ

アプリストアを見ると、残業代を計算するためのアプリ、残業の申請・承認をおこなうためのアプリ、さらには残業の証拠を残すためのアプリ(従業員向け)など、さまざまな残業管理アプリが公開されています。

たとえば、従業員向けの「残業管理アプリ」を導入しても、人事労務管理には役立ちません。まずは「自社が残業時間の管理でどのような課題を抱えているか」を考え、課題解決につながる残業管理アプリを選びましょう。

4-2. 勤務形態ごとに残業計算の基準を設定できるものを選ぶ

残業時間の計算といっても、通常の残業(時間外労働)や、休日の残業(休日労働)、残業時間が月60時間を超えた場合の残業など、さまざまな基準があります。

しかし、企業によっては「原則、パート・アルバイトに残業をさせない」など、勤務形態によって適用される残業計算の基準が異なります。そのため、正社員、パート・アルバイト、派遣社員、契約社員など、勤務形態が異なる従業員ごとに残業時間の計算ルールを設定できるツールがあれば便利です。

4-3. 操作しやすいものを選ぶ

操作性もアプリを選ぶときの重要なチェックポイントです。便利な機能が搭載されていても、操作が複雑で使いにくければ、業務を効率化することはできません。

使用する従業員がストレスを感じてしまい、アプリが浸透しないケースもあるため、操作性についてはしっかりと確認しておきましょう。

4-4. サポート体制が整っているものを選ぶ

残業管理アプリの導入や設定について、困ることもあります。とくに初めてアプリを導入する場合は、サポート体制が整っているサービスを選ぶとよいでしょう。導入時や運用時に電話やチャットなどでサポートしてくれるサービスであれば、安心して利用できます。

ここまで、残業管理アプリについて解説しました。アプリを活用すれば、場所を問わずに打刻ができ、管理者も各従業員の正確な労働時間を把握することが可能です。勤怠管理システムが提供しているアプリを使用すれば、労働時間の自動集計やアラート機能を用いた労働時間の管理も可能となります。

本サイトでは、自社に合った勤怠管理システムを探すポイントや導入前のチェックシートをまとめた「勤怠管理システム導入完全ガイド」を無料で配布しています。こちらからダウンロードできるので、勤怠管理システムの導入も視野に入れている方はぜひご一読ください。

5. 残業管理アプリの機能やメリットを知り、自社に合ったツールを選ぼう

社員の勤務時間を管理

今回は、残業管理アプリの特徴や導入するメリット・デメリットなどを紹介しました。残業管理アプリは、従業員の残業時間を管理するためのツールです。残業管理アプリを導入すれば、残業時間の集計や残業代の計算、残業の申請・承認など、残業に関する業務を効率化できます。

また、2019年4月からスタートした時間外労働の上限規制に対応するうえで、大きな戦力となってくれるのが残業管理アプリです。人事部門の人手不足に悩む企業や、残業時間の集計にかかる労力を減らしたい企業は、残業管理アプリの導入を検討しましょう。

労働時間の集計のミスと工数を減らす方法とは?

タイムカードや出勤簿などで勤怠管理をしている場合、以下のような課題はないでしょうか。

・タイムカードの収集や打刻漏れ、ミスの確認に時間がかかる
・労働時間の集計に時間がかかる/ミスが発生しやすい
・労働時間をリアルタイムで把握できず、月末に集計するまで残業時間がわからない/気づいたら上限を超過していた

そのようなお悩みをお持ちの方におすすめなのが、勤怠管理システムです。システムであれば工数・ミスを削減して労働時間の集計ができるほか、リアルタイムで労働時間が把握できるため、残業の上限規制など法律に則った管理を実現できます。

勤怠管理システムについて気になる方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

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