KFS(重要成功要因)とは?CSF・KPIとの違いや分析・設定方法を解説 |HR NOTE

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KFS(重要成功要因)とは?CSF・KPIとの違いや分析・設定方法を解説

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KFS

「KFSについて詳しく知りたい」

「KFSとCSF・KPIの違いがわからない」

「KFSの設定方法がわからない」

上記の悩みを抱えている労務担当者もいるでしょう。

KFSとは、Key Factor for Successの略称であり、企業を経営していく上で成功の鍵となる要因を指します。日本語に訳すと、重要成功要因です

本記事では、KFSとCSF・KPIの違いや分析、設定方法を解説しています。KFSを効果的に活用し、企業発展の参考にしてください。

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1. KFS(重要成功要因)とは

意味は何か

KFS(Key Factor for Success:重要成功要因)とは、企業経営で成功の鍵となる要因です

市場動向や競合他社、自社の状況を踏まえて経営が成功するために必要なことのうち、特に欠かせない要素を指します。

なお、もともとは経営用語として使われていましたが、経営に限らず「目標を達成するための要因」という広義の意味も定着してきました。

2. KFSとKSF・CSFは基本的に同じ意味

釣り合っている

KFSとKSF・CSFは、基本的に同じ意味です

以下のように表記が異なるものの、いずれも「重要成功要因」と訳すことができます。

名称

意味

KFS(Key Factor for Success)

重要成功要因

KSF(Key Success Factor)

CSF(Critical Success Factor)

3つの単語を同時に使用すると混乱を生むため、どれか一つに絞って使用することが望ましいです。

3. KFSとKPI・KGIの違い・関係性

比べる

KFSとKPI・KGIの違いは以下のとおりです。

名称

日本語訳

意味

KFS(Key Factor for Success)

重要成功要因

目標を成功に導く要因

KPI(Key Performance Indicator)

重要業績評価指標

チームや個人の数値目標

KGI(Key Goal Indicator)

重要目標達成指標

最終目標を数値化したもの

KFSとKPI・KGIは、企業の目標達成に向けて行動していく際に使用される言葉です。しかし、チームや個人の数値目標や最終目標を数値化したものなど、意味は異なります。

KFSは、KGIを達成するためにおこなう実際の行動です。また、KFSの行動を数値化したものがKPIとなります。

例えば、1年後に売上を3倍にするために、正社員を10名採用すると目標を立てたとしましょう。それぞれを当てはめるとKFSは正社員の採用、KPIは10名、KGIは売上を3倍にすると分割できます。

使用する際には、適切な意味で表記しましょう。似ている単語のため、誤った使い方をすると認識のズレが生まれる可能性があります。

4. KFSの具体例

具体例

KFSの具体例を3つ紹介します。

  1. A社|低価格・高品質
  2. B社|カスタマーオブセッション
  3. C社|顧客体験

4-1. A社|低価格・高品質

具体例の1つ目は、低価格・高品質をKFSに掲げて成功したA社です。

従来の企業は、高品質であるかわりに値段が高価になることが一般的でした。そこでA社は競合他社と差別化して成功するためのKFSとして、低価格・高品質を掲げます。

具体的には以下の2つに取り組み、コストを削減することで低価格と高品質の両立を実現しました。

  • 商品企画・製造・販売を一気通貫で対応
  • 天然素材のシルクの大量生産

A社は、他社が実現できていない価値を生み出すことで、事業拡大に成功した事例です。

4-2. B社|カスタマーオブセッション

次にカスタマーオブセッションをKFSとしたB社を紹介します。

B社は、カスタマーオブセッションを意識した運営を実践しました。カスタマーオブセッションとは、お客様を最優先に行動する言葉です。

お客様が抱える疑問や問題を解決するだけではなく、問題の根本原因の解決に取り組み、新たな仕組みやサービスの創出にもつなげています

お客様を起点としたKFSにより、信頼を獲得でき、世界的なサービスとして成功している事例です。

4-3. C社|顧客体験

最後のKFSの具体例は、C社の顧客体験です。

C社は、コーヒーなどのドリンクを提供する以上に、お客様がリラックスできる環境も提供しています。具体的な要素は以下のとおりです。

  • 落ち着く内装
  • BGM
  • フレンドリーな接客

C社ではコーヒーを購入できることだけではなく、プラスαで得られる体験を提供することで、他社にはない価値を創出しています。

顧客体験をKFSとすることで、単純にドリンクを提供する競合他社との差別化ができ、お客様が何度も利用したくなる仕組み作りに成功しました。

5. KFSの分析・設定方法

分析する

KFSの分析と設定は、以下の順番でおこなうと効果的です。

  1. 目標を把握・設定する
  2. 外部要因を分析する
  3. 内部要因を分析する
  4. KFSを決める

KFSを自社に当てはめる場合の参考にしてください。

5-1. 目標を把握・設定する

まずは企業としての目標を把握・設定しましょう。

すでに掲げられている目標が定性的な内容である場合は、数値を用いて設定することで、KPIとKGIが定まります。

最終的なゴールとなる目標がなければ、終わりが見えないまま努力しなければなりません。従業員のモチベーションを維持するためにも、目標の把握と設定はおこないましょう。

5−2. 外部要因を分析する

次は、外部要因を分析してください。

外部要因とは、競合他社の動向や社会情勢などが挙げられます。自社内での統制は困難な要素のため、環境の変化に柔軟に対応しましょう。

具体的な外部要因の分析方法は、後述しているので参考にしてください。

5-3. 内部要因を分析する

続いて、内部要因を分析しましょう。

内部要因とは、自社における主力商品などの強みや、設備不足などの弱みが挙げられます。自社の努力次第で改善できる項目です。

内部要因を分析することで、自社の立ち位置が明確になります。

5-4. KFSを決める

最後に、KFSを決めてください

目標と外部要因・内部要因を考慮し、自社の成功において重要だと考えられる要素をいくつか挙げましょう。そのなかでも特に成功に欠かせない要素がKFSとなります。

ステップの順に行動することで、漏れることなく分析できます。初めてKFSを設定する労務担当者の方は参考にしてください。

6. KSF分析に役立つフレームワーク

枠組み

KFSの分析に役立つフレームワークは、以下の3つがおすすめです。

  1. 3C分析
  2. SWOT分析
  3. PEST分析

分析には、マーケティングに用いられる方法を採用することでKFSの分析につながります。分析方法によって、得られるものは異なるため、欲しい情報に適した分析を選択しましょう。

6-1. 3C分析

分析方法の一つとして、3C分析があります。

3C分析は、以下3つの要素から外部要因を分析する方法です。

名称

意味

分析対象

Customer

顧客

顧客ニーズ

市場規模

Competitor

競合

競合他社の規模

参入障壁

Company

自社

企業理念

設備

人材

お客様のニーズに加えて、競合他社と自社の状況を明確にできる分析方法です。3C分析を実施することで、自社の強みや競合他社との違いがわかります。

6-2. SWOT分析

KFSの分析には、SWOT分析も役立ちます。

SWOT分析とは、以下4つの要素から分析する方法です。

名称

意味

分析対象

Strengths

強み

自社にしかない魅力

Weaknesses

弱み

競合他社に負ける要素

Opportunities

機会

新しいサービスや商品を生み出すチャンス

Threats

脅威

自社に影響を与える課題

SWOT分析をおこなうことで、自社の現状と将来の方向性が明確になるでしょう。KFSとして定めた項目が効果的であるかを確かめることにも役立ちます。

6-3. PEST分析

最後は、PEST分析になります。

PEST分析とは、外的要因であるPolitics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の頭文字を取った分析方法です。

名称

意味

分析対象

Politics

政治

法律

税制

外交

Economy

経済

景気

為替

経済成長

Society

社会

人口

教育

文化

Technology

技術

最新技術

特許

PEST分析を採用することで、時代の流行やトレンドが把握可能です。流行に合ったサービスや商品を提供することは、事業戦略の達成に重要になります。

自社の強みは理解しているが、社会の状況が掴めていない場合にPEST分析を利用しましょう。

7. KFSを利用する際の注意点

注意点

KFSを利用する際の注意点は、以下の2つです。

  1. KFSを定期的に見直す
  2. KFSの設定数は限定する

KFSは企業が目標達成に向けて必要な要因になります。しかし、扱い方を誤ると、本来の効果が得られないでしょう。

それぞれの注意点を理解したうえで、利用してください。

7−1. KFSを定期的に見直す

注意点の1つ目は、KFSを定期的に見直す必要があることです。

社会情勢や顧客のニーズ、自社の状況は日々変化するため、一度設定したKFSをアップデートすることが重要です。

自社で設定した期間ごとにKFSに問題ないか、企業の目標達成に必要な要因になるか確認しましょう。

7-2. KFSの設定数は限定する

注意点の2つ目は、KFSの設定数を限定することです。

KFSの設定数が多すぎるとリソースが分散され、効果を発揮するまでに時間がかかります。設定したものの、効果が現れる前に外的要因が変化する可能性があるでしょう。

KFSを設定する際には、あらかじめ優先順位を設け、より価値の高いものから取り組むようにしてください。

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