炭治郎の成長から見る“言葉選びが自分を決める”『鬼滅の刃×キャリア論』#3

【執筆者】川内 正直 | 株式会社リンクアンドモチベーション 取締役

2003年早稲田大学卒業後、 (株)リンクアンドモチべーションへ入社。採用、育成、人事制度構築、経営ビジョン策定・浸透プロジェクト推進と、一貫して組織課題の解決に向けたコンサルティング業務に従事。2010年に大手企業向けコンサルティング事業の執行役に就任し、2018年に取締役就任。現在は、組織開発本部にてコンサルティング・クラウド部門を統括。

「『鬼滅の刃』には、キャリアにおける大切な考え方が詰まっている」と力説するのは、株式会社リンクアンドモチベーションで取締役を務める川内正直さん。

そんな川内さんとの『鬼滅の刃×キャリア論』連載企画第三弾のテーマは、第二弾に引き続き「若手社員の成長」。

成長したいと悩む若手社員は多いが、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。

今回も『鬼滅の刃』のシーンを振り返りながら、若手時代に大事にしてほしい考え方をお伝えしていきます。

自分で答えを導き出すことの重要性

今回も、前回に引き続き「若手の成長」をテーマにお伝えしていきたいと思います。

今回も場面を振り返りながらお話できればと思うのですが、まず思い出していただきたいのは、鱗滝(うろこだき)さんと炭治郎が初めて出会った際に、炭治郎がずっと鬼を殺せずにいたシーンです。

「どうしたらとどめを刺せますか?」(炭治郎)

「人に聞くな。自分の頭で考えられないのか」(鱗滝さん)

アニメや映画で大活躍中の炭治郎でさえ、最初は鬼を斬るのに躊躇していたと考えると、やっぱり人って成長するなと思いますよね。

炭治郎の成長にも感動するのですが、ここで注目していただきたいのは、鱗滝さんが伝えている「自分で考えることの重要性」です。

上司から「一人で考えすぎずに、分からなかったら聞きなさい」とフィードバックをされることも多いと思いますが、聞くことに慣れてしまうと、自分で思考している人との差はどんどん開いてしまいます。

もちろん、考えすぎて無駄に時間を浪費してしまうよりも、聞いた方が良いのは間違いないです。

ただ、その質問する前に自分の頭で考える時間を少しだけでも取って欲しいということです。

答えを先に聞くのではなく、自分で考えたものの答え合わせの回数が成長スピードを確実に早めてくれるはずです。

炭治郎も最初は鬼を斬れなかったように、初めは何もできないのが当たり前です。

だからこそ、自分で答えを導き出す意識を忘れずに、着実に“できること”を増やしていくことを意識してほしいですね。

自信は与えられるものではなく創るもの

次に若手社員の皆さんにお伝えしたいのは、「自信がないことに対して悩むな」ということです。

これは、「そのうち自信はつくよ」と言いたいのではなく、「自信がつくまで行動をするしかない」ということです。

炭治郎が鼓屋敷で「元十二鬼月の響凱(きょうがい)」と戦った際、血鬼術(けっきじゅつ)の影響で肋骨を折り、自由に動けない状況まで追い込まれてしまうシーンがありました。

「勝てるのか?俺は…」と怪我の痛みから悪い妄想ばかりをしてしまう炭治郎…。そんな極限の状態で炭治郎が思い出したのが、修行中の鱗滝さんの言葉でした。

「水はどんな形にもなれる。升に入れてしまえば四角く瓶に入れば丸く、時には岩すら砕いてどこまでも流れていく」

そこから「そうだ!!」と、水の呼吸の可能性を思い出し、炭治郎は奮起します。

そして、ファンの間でも有名なこのシーン。

「頑張れ炭治郎頑張れ!!俺は今までよくやってきた!!俺はできる奴だ!!そして今日も!!これからも!!折れていても!!俺が挫けることは絶対に無い!!」

この言葉でさらに自分自身を鼓舞し、劣勢から見事、元十二鬼月相手に勝利することができました。

このシーンを見ると、「もうダメかも…」という状況でもう一度踏ん張れるかどうか、自分を信じられるかどうかは、気合だけでなく「根拠」が必要だと感じます。

自信は、自分を信じることと言われますが、誰かに与えられるものではなく、「あんなに頑張ったのだから…」「あの時できたのだから…」という自分自身の経験からしか創ることができません。

その直前の「俺は長男だから我慢できる」と自分に信じ込ませようとしますが、平常時には痛みを我慢することが出来ても、勝負時にはそれだけでは難しかったというシーンも挟まれています。

炭治郎も、鱗滝さんとの辛い修行を耐え抜いたという「行動の蓄積」があったからこそ、極限の状態で、自分を信じて冷静かつ勇敢に戦うことができたのだと思います。

もし、そういった経験がない、自信がないと悩んでいるのであれば、今から創れば良いのです。

「行動の蓄積が大切」ということに誰も異論は挟む人はいませんが、実際に次の日から行動を始める人はほとんどいないのもまた事実です。

「もう遅い」ということは決してありません。できる限り早く行動することが「未来の自分の自信」に繋がります。

“言葉選び”が自分を変える

最後にお伝えしたいのは、“ポジティブな言葉が自分を変える”ということです。

前提として、リンクアンドモチベーションの研修でも活用されている「変えられるもの・変えられないもの」という考え方をお伝えしたいと思います。

変えられるもの 変えられないもの
自分 他人
思考・行動 感情
未来 過去

実は、自分ではどれだけ頑張っても「変えられないもの」がこの世には存在します。

炭治郎の場合は、「家族が鬼に殺されてしまった」という事実は変えることができませんよね。

だからこそ重要なのは、「変えられないもの」に囚われるのではなく、「変えられるもの」にエネルギーを注ぐことです。

そして、その際に大切にしてほしいのが“言葉選び”です。

先程の元十二鬼月響凱との決戦でもそうですが、基本的に炭治郎はポジティブな言葉を使用することが多いです。

言葉をきっかけに、“自分”の“思考と行動”を変え、“未来”を変えていく。これが「変えられるもの」にエネルギーを注いでいるという状態なのです。

「変えられないもの」に対して、「どうせ」「しょせん」「やっぱり」と嘆くのではなく、「きっと」「自分こそは」とポジティブな言葉選びを心がけることが大切です。

もちろん努力し続けることは大前提大切ですが、それでも、辛いことや苦しいことは必ず起こります。若手時代は、経験も少ない分、壁にぶち当たることも多いでしょう。

そんな時に、すぐに切り替え、立ち直れるようになるためにも、今のうちからどんな言葉を使うかを意識してみることをおすすめします。

「今の自分は、過去の自分の選択の結果」であり、
「未来の自分は、これからの自分の選択の結果」です。

なりたい自分になるために、まずは明日の過ごし方からぜひ見直してみてください。

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