新型コロナウイルス感染症の影響で、採用活動にオンライン面接(Web面接)やオンライン説明会(Web説明会)を取り入れた企業様も多いのではないでしょうか。
中には、コロナ禍でも採用活動を実施するために、一時的に実施している企業様もいらっしゃるかもしれません。
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しかし、新型コロナウイルス感染症が収束した後の採用活動においても、これらはオフラインでの面接や説明会と並行で実施されていくことが想定されています。
本記事では「オンライン面接」について、
- オンライン面接のメリット・デメリット
- オンライン面接のやり方
- オンライン面接ツールの紹介
をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
1. オンライン面接とは
オンライン面接とは、PCやスマホを通して、学生と面接をおこなう作用手法のことです。
オンライン面接は、距離が離れていても面接ができるため、移動時間や交通費を削減することができ、地方の学生のエントリー数増加による母集団の形成・拡大につながります。
これまで採用活動において「学生との距離」は大きな課題でした。
「距離」があるために膨大な移動時間や多大な交通費が掛かってしまうため、なかなか地方学生にアプローチすることができなかった企業も多いのではないでしょう。
しかし、都市部の採用競争が激化する中で、学生との気軽な面談にも活用することができるオンライン面接は、この「距離」の課題をテクノロジーの力で解決する採用手法と言えるでしょう。
2. オンライン面接のメリット
2-1. 学生と早期に接触し、選考辞退率を下げることができる
選考辞退率を下げるためには、学生と早期に接触を図る必要があります。
選考辞退の64%は「面接や面談の日程が合わない」「交通費が掛けられない」といった学生側の事情によるものであると言われており、企業側としては学生に接触する前に原因が存在してしまっている場合が多くあります。
しかし、オンライン面接では、会議室の空き状況や面接官がいる場所に左右されにくく、面接や面談の日程を学生に合わせやすくなるため、学生との早期接触を図るには有効と言えるでしょう。
地方学生の場合でも、都心部に訪れるタイミングに合わせて面接や面談を組む必要がなくなるため、学生と早期に接触することで選考辞退率を下げることができるようになります。
2-2. 学生が選考に応募するハードルが下がる
上記のように、「学業が忙しい」「選考のための移動に時間とお金がかかる」といったことから選考に応募しない学生はとても多くなっています。
オンライン面接を導入すればオフィスに出向く必要が無くなるため、学生がどこにいても面接や面談を実施することが可能になります。
- 研究で忙しい理系学生は研修室で面接を実施する
- オフィスに出向くのに「時間」と「お金」がかかる地方学生は自宅で面接を実施する
といったように、学生の状況に合わせて柔軟な選考ができるようになることで、応募のハードルは格段に下がることでしょう。
2-3. 面接を録画することで、面接官育成に役立てることができる
オンライン面接ツールには、「録画機能」が実装されているものが多くあります。
面接を録画しておくことで、面接官が選考の振り返りに使ったり、面接官育成の教材に使うこともできたりします。
対面の面接では、録画のためにカメラを部屋に置くことで学生が不信感を持ったり、緊張してしまったりするかもしれませんが、このようなオンライン面接ツールを活用すれば、PCやスマホのカメラでそのまま録画できるため、学生がカメラを意識することはありません。
3. オンライン面接のデメリット(注意点)
このように企業にとっても学生にとってもメリットの多い「オンライン面接」ですが、以下のようなデメリット(注意点)には気を付けて実施するようにすると良いでしょう。
3-1. 相手の表情が読みにくい
対面で実施する面接と比較して、オンライン面接は学生の表情が読みにくいことが考えられます。
年々、画質は良くなっているものの対面の面接には劣ってしまいますし、対面だからこそ感じることができる緊張感や変化には気づきにくいでしょう。
「1次面接や社員との面談はオンライン面接でおこない、最終面接は対面で面接を実施する」と言うように、全ての面接をオンラインで実施するのではなく、オンライン面接ツールを利用する場合と利用しない場合で使い分けると良いかもしれません。
3-2. ネット環境によっては、ノイズが入る
電波の悪い場所でオンライン面接をおこなうと、相手の声が聞こえにくかったり、画面が動かなくなったりしてしまいます。
学生がスマホでオンライン面接をおこなう場合、通信制限がかかっていると、このようなことになりやすいです。
解決方法として、電波の良い場所に移動してもらったり、Wi-Fi環境下でオンライン面接おこなってもらったりと、事前に注意喚起することが大事になります。。
3-3. 面接の録画データの管理を徹底する
先ほど記載したように、オンライン面接ツールの中には、録画機能が実装されているツールも多くあります。
「面接を録画することは違法ではないのか」と心配な人事担当者もいらっしゃるかもしれませんが、録画をすること自体は違法ではありません。
しかし、録画データが流出してしまうと、違法になってしまうため、録画データの管理を徹底する必要があります。
使い終わったルームを削除したり、不要な録画データは消去したりして、データ流出のリスクを抑えましょう。
4. オンライン面接ツールをご紹介
4-1. FACEHUB│豊富な拡張機能と簡単な操作性が魅力
【特徴】
- 面接中に使えるチャット機能、面接官用のメモ機能も搭載 オンライン面接をおこなっているときでも、チャット機能を使ってテキストをやり取りすることができます。別途で面接官用のメモもシステム内にそのまま記録できるので、面接後の手間も省けます。
- 簡単に使いこなせるインターフェースと操作性 シンプルで、直感的に把握しやすいインターフェースとなっています。そのためシステムを初めて利用する人でも簡単に操作することができます。
- 豊富なオプション機能が魅力!必要性に合わせて活用可能 オプション機能が豊富に用意されていて拡張性高く使っていくことができます。たとえば、複数の面接官や候補者での面接を実施することも可能です。音声自動文字化する機能を使えば、面接に集中することができます。
【金額】
- 月額料金:10,000円 ~/1ライセンス
4-2. BioGraph│低負荷で手軽に開始できる
【特徴】
- アプリで利用可能、応募者のアカウント作成不要 応募者はアプリでオンライン面接に参加できます。活用の際は企業からの招待する形を取るため、応募者がアカウントを作成する必要もありません。
- SMSやGoogleカレンダーとの連携も可能 オンライン面接の予定確認や連絡に使えるSMS送信機能がついています。さらにリマインダー機能もあるので、直前(設定可能)に予定の面接を双方で再確認できます。また面接予定はGoogleカレンダーにも即座に反映でき、重複予約防止機能もあります。
- 動作環境確認で直前のトラブルも回避 面接予約を確定する前に面接対象者のシステム動作環境を確認することができます。これにより、面接時にはトラブルなくスムーズに開始することができます。
【金額】
- 月額料金:10,000円~
※月5回まで無料
4-3. interview maker│オールインワンタイプの採用管理システム
【特徴】
- 録画機能により選考基準の統一化と採用メンバー教育を実現 録画機能が標準装備されているため、実施した面接を何度も見返すことができます。録画内容を活用して、面接官教育やスキル強化を図ることも可能です。
- 応募者情報データを見ながらの面接・面接内容もリアルタイム反映 面接前に集められた候補者情報はすべてシステム内にデータ化蓄積され、それを見ながら面接できます。面接中の記録もリアルタイムに反映され、面接後の手間も省けます。
- 利用企業の状況に合わせた柔軟なサポート体制あり 専任のサポートスタッフが操作からPDCAの回し方まで最適な運用を支援します。電話やメール、もちろんオンライン面接スタイルでの対応も状況に合わせて選択可能です。
【金額】
- 月額料金:29,800円~
4-4. HARUTAKA│WEB経由の応募の途中離脱を回避!
【特徴】
- スマホひとつで活用できるため候補者負担も少ない 録画オンライン面接の実施にあたり候補者が専用ソフトをダウンロードする必要はありません。候補者に負担をかけることなく面接設定と実施ができます。
- 設問登録機能あり!データ分析で離脱も回避 あらかじめ設問を用意しておき、アクセスした応募者に回答してもらうことができます。無人対応になりますが、途中の離脱状況がデータ分析されるため、離脱回避策が取りやすくなります。
- 採用管理システムとの連携で、さらに採用業務を効率化 他の採用管理システムとの連携も可能なっているため、よりシームレスな採用業務を進めることができます。一元管理ができれば、ミスや対応漏れの可能性も下がります。
【金額】
都度お問い合わせ
5. オンライン面接ツール比較表
サービス名 | 画質・音質 | 録画機能 | 価格 |
Calling | ◎ | あり | 11,800円/月 |
FacePeer | ◯ | なし | 10,000円/ライセンス |
BioGraph | ◎ | あり | 10,000円/月 |
インタビューメーカー | ◎ | あり | 問い合わせ |
HARUTAKA | ◎ | あり | 問い合わせ |
※価格は一番低いプランの料金を表示しています ※初期費用がかかる場合があります
6. オンライン面接のやり方
オンライン面接は「簡単に実施できる!」といわれていますが、本当に簡単なのでしょうか。
今回は、実際にオンライン面接ツール「Calling」を使って、オンライン面接の流れをご紹介します。
Step1|ルームの作成
- ルーム名 : ルームの名前を設定します
- ルームID : 任意で設定することができます
- オーディオ : ルーム内のオーディオ使用を設定できます
- ビデオ : ルーム内のビデオ使用を設定できます
- チャットログ : ルーム内のチャット履歴を設定できます
- アンケート : ルームの退出時に表示させるアンケートを設定します
- パスワード : ルーム内に入るパスワードを設定できます
Step2|参加者に共有
Step3|オンライン面接開始
7. オンライン面接ツールの面接以外の活用方法
ここでは、オンライン面接ツールのオンライン面接以外の活用方法をご紹介します。
7-1. Web説明会
オンライン面接ツールを活用して、Web上で説明会を実施することができます。
「Web説明会を開催しても、学生は集まらないのでは?」と疑問をお持ち人事担当者もいらっしゃるでしょう。実は、2019卒の学生は43%がWeb説明会に参加した経験があります。
場所が遠くて説明会に参加できなかった地方学生の参加のハードルも下がり、母集団拡大に繋がります。
7-2. Web面談
面談は、応募者の志望度を高めたり、内定辞退防止の対策になったりします。応募者からすると、今まで接していた人事担当者とは違い、実際に現場で活躍する社員と会うことができる重要な機会です。
しかし、本社オフィスで面談しようとすると、エース社員が本社にいなかったり、地方の学生は面談ができなかったりします。
オンライン面接ツールを使うと、Web上で面談することができます。社員も学生も、場所を問わないので、面談を実施しやすくなるでしょう。
7-3. オンライン研修
研修は、従業員のスキルアップやキャリアを見直す良い機会です。本来、すべての従業員に平等に与えられる機会です。しかし、支社の場所によっては、研修を受けられないケースもあります。
その事態を解決する一つの方法としては、オンライン研修があります。オンライン研修は、遠隔の従業員もPCやスマホを通して研修を受講することができます。
8. さいごに
今回の記事では、
- オンライン面接のメリット・デメリット
- オンライン面接のやり方
- オンライン面接ツールの紹介
についてお伝えしました。
母集団の拡大に悩みを抱えている人事担当者は、一度オンライン面接を考えてみてはいかがでしょうか。