オンボーディングとは?メリットと具体例から見る効果を徹底解説 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

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オンボーディングとは?OJTとの違いや実施プロセス、プログラム事例を紹介

  • 組織
  • 人材育成・研修

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「新しく入ったメンバーが組織になじめず、能力が発揮できていない…。早期に離職してしまう…」

このような悩みを抱えている人事の方も多いのではないでしょうか。

新しく入ったメンバーが早期に力を発揮できるように組織がメンバーをサポートする仕組みづくりを「オンボーディング」といいます。

本記事ではオンボーディングの目的やメリット、事例などをご紹介します。

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1. ビジネスにおけるオンボーディングの意味とは

オンボーディングとは、教育・育成プログラムの1つです。新しく組織に入ったメンバーに対して十分な手ほどきをおこない、早期の即戦力化を促し離職を防ぐことを目的とします。

英語で表記するとon-boardingとなります。もともとはon-board(飛行機や船乗るという意味)からうまれた造語で、飛行機や船に乗り込んでいる状態を表す言葉でした。

オンボーディングは、欧米ではすでにさまざまな企業が取り入れている仕組みで、新しく入ったメンバーが早期に活躍できるように組織としてサポートすることを意味します。

日本においては「オンボーディング」という言葉はまだあまりなじみがなく、使われる機会も少ないと思われる方もいるかもしれません。

しかし、「飲み会で交流を深める」「メンターがついて会社のルールを教える」など「オンボーディング」の一部はすでにさまざま企業で実施されており、それほど特別なものではないと言えるでしょう。

1-1. オンボーディングとOJTの違い

オンボーディングと似た意味を持つビジネス用語にOJTがあります。OJTは、実務を通して仕事を教える育成手法のことです。

一方、オンボーディングは実務だけでなく、企業の文化や人間関係など、職場環境に順応するためのすべてのサポートが含まれます。オンボーディングは、新人研修やスキルアップ研修に加え、1on1や歓迎会などの活動もプログラムに含まれるので、OJTよりも幅広い意味・意義を持つと言えるでしょう。

1-2. オンボーディングの目的

オンボーディングの目的は、新しく入ったメンバーが早期から実力を発揮して企業に貢献できるようにすることです。

また、メンター制度や1on1を実施して業務や人間関係に対する不安を早期に解消し、早期離職を防ぐことも期待できます。

さらに、オンボーディングは人事部か中心となってプログラムを選定・実施するため、人材育成におけるバラつきが生じにくく、平等で十分な教育機会を与えることも可能です。

1-3. オンボーディングが注目される背景

オンボーディングが注目される背景は以下の通りです。

  • 新入社員の早期離職率が高い水準で推移しているため
  • 労働人口が減り、人材不足が慢性化しているため
  • リモートワークへの十分な対応が必要なため

新入社員の早期離職率が高止まりする一方で、新たな人材確保が難しくなっています。そのため、オンボーディングを実施して人材の定着を図ろうとする企業が増えています。

また、コロナ禍以降リモートワークを導入する企業が増えたものの、「社内のコミュニケーションが取りにくい」「戦力になるまでに時間がかかる」などの課題に直面する企業も増えているようです。リモートで働く人も出社する人も同じような成果をあげられるようにするために、オンボーディングが有効と考えられています。

2. オンボーディングを実施するメリット

オンボーディングは、単に企業の業績アップにつなげるためだけにおこなう施策ではありません。

人材の定着や従業員のモチベーション向上など、企業だけでなく従業員側にもメリットがあるため、実施する意義があるのです。

今回は、オンボーディングを活用することで生じるメリットを、企業側および従業員側からの視点で解説します。

2-1. 企業側のメリット

厚生労働省が発表している新規大卒就職者の事業所規模別離職状況によると、平成29年3月卒の新卒社員のうち、1年目で離職した社員は全体の11.5%でした。

この数字は、約10人に1人が1年目で転職していることをあらわしています。

このような現状から、「新しく入社したメンバーが配属後も実力を発揮できているのか、離職の懸念はないか」と注意深く気を配るとともに、何らかの対策を講じることがとても重要です。

オンボーディングを活用することで、入社したメンバーが実力を発揮し、業績への貢献度を高めることが期待されます。

また、人材の定着につながり新規採用者数も減るため、採用におけるコストダウンにも寄与します。

さらにオンボーディングは、事業部を超え多くの人を巻き込んで進めていくため、横のつながりの強化にもなり帰属性を高めてくれるでしょう。

2-2. 従業員側のメリット

従業員にとっては、採用されたあとオンボーディングによって社員同士の交流を深めたりメンターによる指導を受けられたりすることで、自分が企業から期待されていることを実感でき、モチベーションアップにつながるでしょう。

また、組織内で活発な情報共有がおこなわれることで、社員同士がお互いに助け合い、組織における結束力の向上も期待できます。

さらに、周囲から認められることによって組織に対する愛着心も生まれ、エンゲージメントも高まります。

逆に、配属先で放置された状態にあると、「自分は必要とされてないのではないか」「期待されていないのではないか」と感じ、企業や組織に対する不信感を生んでしまうかもしれません。

その結果、モチベーションが下がってしまい、実力を発揮できないまま早期離職につながってしまう恐れもあります。

3. オンボーディングのプロセスと具体的な施策プログラム

オンボーディングはOJTよりも幅広い内容の研修が必要です。そのため、人事担当者はプロセスに従って丁寧にオンボーディングを実施する必要があります。

3-1. 目標を設定する

まず、オンボーディングで目指すべきゴールを明確にします。具体的には、

  • 何をいつまでに習得してほしいか
  • 最終的にどのような人材に成長して欲しいか

などです。

この際、業務に関することだけでなく、社内でのコミュニケーションを高めるなど、幅広い視点で目標を設定しましょう。

3-2. プログラムを設定する

次は、目標に合わせてプログラムを設定します。プログラムを実施する期間は1年程度で設定するのが一般的ですが、課題や最終目標に合わせて3ヶ月・半年など短期・中期的にプログラムを配置し、段階的な育成を図りましょう。

3-3. プログラムを実施する

プランに従って実際にプログラムを実施します。想定外の質問が出たり、思うように進まないケースも出てくるケースもありますが、試行錯誤を繰り返して最善のプランを構築していきましょう。

その際、プランの実施状況や進捗状況、課題などを記録しておくと、オンボーディングの質を高めることに役立つでしょう。

3-4. 振り返りをおこなう

オンボーディング実施中は、定期的に振り返りをおこないましょう。振り返りのポイントの一例を紹介します。

  • 目標の設定に無理がなかったか
  • プログラムの内容や実施のタイミングは適切だったか
  • 離職防止や即戦力の強化などの成果が得られたか
  • 対象者や実施者からの不満や要望があったか

掲げた目標に対して十分な結果が得られているか、しっかりとチェックしましょう。そして、自社に最適なオンボーディングへとブラッシュアップしていくことが大切です。

3-5. オンボーディングの実施プログラムを紹介

オンボーディングは新しいメンバーが就業する前から導入することも可能です。ここでは、入社前・入社直後・継続的におこなうものの3つに分けて、オンボーディングで実施するべきプログラムを紹介します。

入社前のプログラム

この時期は、入社前の疑問や不安を解消し、入社意欲を高められるようなプログラムを実施します。また、内定者同士のつながりを深め、入社後の円滑な業務や結束力の維持につながるオンボーディングを実施することが大切です。

入社前のオンボーディングプログラムの一例を紹介します。

  • 入社前研修
  • 内定者インターン
  • 内定者同士の交流会
  • 会社見学
  • 先輩従業員や上司との懇親会
  • 定期面談
  • 社内報や課題図書の提供
入社直後のプログラム

入社直後は最も不安が高まる時期ですが、同時に仕事に対する意欲も高い時期です。そのため、ポジティブな気持ちを引き出せるようなプログラムを積極的に取り入れましょう。

入社直後に実施をおすすめするプログラムには以下のようなものが挙げられます。

  • 社長や経営陣による講義
  • 経営理念や社内ルールを共有する研修
  • 業界・業種の専門的知識を深める研修
  • 各部署・各施設の見学
  • 歓迎会やランチ会
  • 同期会
  • OJT
  • 従業員に対して個別に目標設定をおこない、達成をサポートする
  • 新入社員による発表会や意見交換会
継続的におこなうべきプログラム

設定した目標通り、新入社員の育成が順調に進んでも継続的な支援が必要です。以下のようなプログラムを定期的に実施し、オンボーディングの最終目標を達成しましょう。

  • メンター制度
  • 1to1
  • 同期や他部署などさまざまなグループ同士の交流会
  • スキルアップ研修

4. オンボーディングを実施する際に人事が取るべき5つの行動

前述の通り、オンボーディングは企業にとっても従業員にとってもメリットがあります。そこで今、オンボーディングを取り入れようとする人事担当者が増えています。

人事担当者は、オンボーディングを実施する際、新しく入ったメンバーのためにこれから紹介する「5つの行動」を実践しましょう。

これにより、新しく入ったメンバーはパフォーマンスを十分に発揮し、組織へのエンゲージメント向上にもつながることが期待できます。

4-1. 準備を徹底する

何をおこなうにも重要なのが「準備」です。

株式会社リクルートキャリアが発表した調査によると、新しく入社したメンバーのうちパフォーマンス発揮者の8割弱は、⼊社前に⼈事とコミュニケーションを図っています

一方で、パフォーマンス不⼗分者は半数弱しか⼈事とのコミュニケーションを実施していないことが判明しました。

またGoogle社の社内調査では、入社初日に受け入れ体制を整え準備しておくと、入社から3ヶ月以内のパフォーマンスが30%あがったという結果も出ています。

このように、入社前から人事や上司が新しく入社するメンバーと積極的にコミュニケーションをとり、受け入れ体制を整えておくことが大切です。

4-2. 人間関係を良好にする

厚生労働省が発表する平成29年雇用動向調査結果の概況によると、離職原因の2位は「人間関係がよくなかった」となっています。

特に後から入るメンバーにとって、すでにできあがっている組織に入ることは「人間関係」の面で大きな不安要素になります。

そこで、組織から積極的にフォローする姿勢を見せ、人間関係に対する不安を和らげましょう

具体的には、組織には誰がいてそれぞれがどのような役割を果たしているか、この分野で困ったときにはこの人に聞けばよいなどを予め紹介しておくことなどが挙げられます。

また、「必要に応じてメンター制度を設ける」「定期的なランチや社内会食をおこなう」といった対応も効果的です。

4-3. 期待値を合わせる

新しく組織に入った人には、チームが求めることを伝え、期待値を合わせましょう。

というのも、ミッションや業務内容、期待されている成果が新しく入ったメンバーと人事の方や上司の間でずれているケースは少なくないためです。

また、チームから求めていることを伝えるだけでなく、新しく入ったメンバーが求めていること、期待していることもすり合わせしておくことが重要です。

株式会社リクルートキャリアが発表した調査によると、入社前の人事とのコミュニケーションにおいて、パフォーマンス発揮者とパフォーマンス不⼗分者の間で最も⼤きな差となったのは、「⼊社を検討する上で⼗分な情報を得たか確認してもらう」ことでした。

続いて、「⼊社後に想定される疑問や不安を解消する情報を、隠すことなく開⽰してもらう」となっています。

この結果から、なるべく入社前にお互いの期待値をあわせておくことが大切だと言えます。

基本的には、チームが求める期待に応えることが従業員の役割ですが、個性や性格によって向き・不向きがあります。

適材適所の言葉のように、その人材が最大限能力を発揮できるようチームとして期待値をシェアすることも有効です。

4-4. 教育体制を整える

新しく入ったメンバーが、初めての配属先ですぐに成果を出すことは難しいかもしれません。

企業の価値観や業務フロー、交通費・残業申請など、学ぶべきことはたくさんあります。

そのために人事は、マニュアル作成などを含めた充分な準備をしておき、効率的に学べるように教育体制を整備しましょう。

仕事は、Off-JT(職場から離れ、セミナーや研修などをおこなう)で学んだことをOJT(職場で実際の実務をさせながら職業教育をおこなう)で実践していくことが一般的です。

しかし、Off-JTの教育担当者とOJTの教育担当者の教え方や伝え方に違いがあることも少なくありません。

新しく入ったメンバーが混乱しないよう、Off-JT・OJTの教育担当者はしっかりと連携して事前にすり合わせをしておきましょう。

また、定期的に研修内容のブラッシュアップすることも重要です。

4-5. 目標を細かく設定する

いきなり大きなミッションを掲げてしまうと、最終的な成果がでるまで時間がかかります。また、その前に新しく入ったメンバーが目標を見失ってしまう可能性もあります。

そこで、ミッションを細かく設定し、小さな目標を達成する体験を積み重ねながら、最終目標を目指していく(スモールステップ法)などを取り入れましょう。

また、仕事をする上で、「正解」「改善点」を本人だけで見極めることは困難です。

ですので、メンバーが出した結果に対し、人事やマネージャーはきちんとフィードバックをしましょう。

同じチームや部署の人と、新しく入ってきたメンバーのフィードバックグループを作成し、周囲からどんどんフィードバックを受けることができる環境を整えていきましょう

 5. オンボーディングを実施下企業の施策事例を紹介

オンボーディングがどのようなものなのか、何をしたらいいのか分かってきたところで、実際にオンボーディングをおこなった企業の具体例を6つ紹介します。

事例[1]GMOペパボ株式会社

GMOペパボ株式会社では、「ペパボカクテル」や「ペパボテックフライデー」「ランチワゴン」などユニークな名前のオンボーディングプログラムが実施されています。

中途入社した方はまず、チャットツールの社内チャンネル「カクテルチャンネル」に入るそうです。

GMOペパボは「新しく入社した人を歓迎する文化」があり、チャンネルに追加された人がいるとすぐにご飯に誘ったり、自己紹介にコメントしたりと、オンボーディングに対して前向きな社員が多くいるそうです。

GMOペパボが実践するオンボーディングの取り組み
ペパボカクテル
1on1面談
ペパボテックフライデー
ランチワゴン
やっていきシート

事例[2]コネヒト株式会社

コネヒト株式会社では、「入社後90日間」を重視しているそうです。

同社のオンボーディング支援の柱は3つ。「クイックウィンの支援」「カルチャーの理解支援」「コミュニケーション支援」です。

「クイックウィン」とは、長期視点での目標を見据えつつ、短期・中期でも成果を目指す方策のこと。素早く成果を出すことで、周囲からの信頼も集まり、自信を持って働ける環境ができあがります。

コネヒト・宮崎氏の考え

内定時、最初の90日間でその人に期待する目標をドキュメントで提示。そして、人事も現場マネジャーも、このクイックウィンを支えるというスタンスです。カルチャー理解支援では、会社が歩んできたプロセスを伝える計5~6時間のプログラムを数回に分けて実施。コミュニケーション支援では、業務に必要な情報を得るため、社内の様々なチャネルにアクセスできるようにサポートします

事例[3]株式会社i-plug

株式会社i-plugでは、i-plugでは、「カスタマーサクセス」ならぬ「エンプロイーサクセス」を人事ポリシーとして掲げ、オンボーディングに取り組んでいます。

i-plugの評価制度は、「評価のための評価制度」ではなく、一人ひとりの成長につなげていくことを目的に設計され、評価面談を2ヵ月に1度のペースでおこなっているそうです。

i-plug・田中氏からの考え

評価の権限は、マネジャーより下のチームリーダーに与えられています。日々、その人の仕事ぶりを一番近くで見ている人が、1on1を通じて目標や期待に対する達成度をすり合わせ、評価するスタイルにすることで評価への納得感を高めたいと考えました。また、2者の面談で出た評価の結果はそのまま採用し、かつそれを報酬にまで反映させています。チャレンジングではありますが、社員におこなったサーベイの結果を見ると評価への納得感に改善が見えてきています

事例[4]サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社は、報酬額の決定について独自の手法を取っています。

社内の給与規程・相場で判断せず、「市場価値」を見て「この人が転職市場に出たら、年収いくらいで採用されるだろう」ということです。

データを集めて照らし合わせたり、本人にいくら欲しいかを尋ねたりして、多面的に判断した上で給与提示をしています。

サイボウズでは、会社都合でキャリアチェンジを強制することもないといいます。

一方、社員は、いつでも別の部署への異動や職種転換の希望を出すことが可能。アプリに希望を登録すると、すぐに検討がなされ、異動の可否が判断されます。気になる部署があれば、3日~3ヵ月以内で体験入部制度も。

【コネヒト・i-plug・サイボウズ3社のオンボーディングの取り組みの詳細はこちら】
サイボウズ・i-plug・コネヒトの成長企業3社に学ぶ「採用・定着のアップデート」#ActivateHRイベント

事例[5]日本オラクル株式会社

日本オラクル株式会社では新しく入社したメンバーのオンボーディングを「全社員の仕事」として位置づけて取り組んでいます。

新しく入ったメンバーが会社の印象を決めるのは、最初の1ヶ月ほどだと考えており、営業社員向けの「5週間研修」を実施しています。

5週間研修
1週目:集合研修で、会社や組織、ルールなどオラクルの基礎を学習
2週目:時間割に沿ったOJT(上司がグローバル標準のテキストを使って教えたり、eラーニングで単元ごとに自己学習)
3週目:自分が担当する製品を中心に、機能からツールまでをOJTで学習
4週目:再び集合研修をおこない、ロールプレイングを通じて、これまで学んだことの習熟度を確認
5週目:上司と習熟状況を確認し、お客様とのコンタクトの取り方などを練習

OJTでは現場の上司だけでなく、ナビゲーターやサクセスマネージャーがつき、新しく入社するメンバーをサポートする環境になっています。

ナビゲーター:現場の先輩社員が務め細かい会社のルールや、細かいサポートなどをおこなう
サクセスマネージャー:社員エンゲージメント室が担当して、入社者の「成功」にコミットする役割(カリキュラムが思うように進まない、と相談されたときは、2人目のナビゲーターを指名する、上司にペースアップを頼むなど

事例[6]大手人材系企業

オンボーディングをおこなった大手人材系企業が会社全体と所属部署で実施した項目は以下の通りです。

【会社全体】
・入社前の人事によるMTG
・会社概要・事業内容の説明
・各種マニュアルの提示
・歓迎ランチ(新しく入ったメンバー+既存社員シャッフルで4~5名)
・入社から1ヶ月のスケジュール提示+目標設定
・定期的な人事面談(入社から6ヶ月間)
・所属部署以外のミーティングにゲスト参加
【所属部署】
・歓迎会(ランチor飲み会)
・定期的な上司との面談
・スモールステップのタスクの実行(タスクはわかりやすく成果がで、達成感があるもの)
・新しく入ったメンバーにフォードバックをする数名のグループを作成
・メンター(横のつながりを強化できるような人を選出)

オンボーディングを実施した企業は、「オンボーディングは入社後に始まるのではなく、採用選考の時点から始まっている」と考えています。

会社が目指す方向と新しく入ったメンバーが会社に求めていることの方向性があわなければ、いくら入社後にすり合わせをしても、修正は困難です。

そのため入社から1ヶ月のスケジュール提示+目標設定を、入社前に決めておくことはとても重要です。

また入社後の歓迎ランチへの参加は新しく入ったメンバーが、他部署にも人脈を作ることができ、困ったときの駆け込み寺にもなってもらえる良い機会になります。

既存社員にとっても他部署とのコミュニケーションをとれるのでお互いに良い刺激になります。

所属部署は会社全体よりも一歩踏み込んだ、行動が必要です。

株式会社リクルートキャリアが発表した調査によると、「パフォーマンス向上」には「定期的な人事との面談」、「離職意向度の低減」には「定期的な上司との面談」が最も好影響でした。

このことから、定期的な面談は必須といえるでしょう。

特に、成果や行動に対してどんどんフィードバックをしていくようなグループを作成することは、新しく入ったメンバーにとっても非常に心強いです。

このフィードバックグループは厳しい言葉だけではなく、労うことや褒めることもどんどんおこなっていきましょう。

6. 早期離職の防止や即戦力強化に効果のあるオンボーディングを実施しよう

いかがでしたでしょうか。

オンボーディングについて解説しました。言われてみると当たり前のことのように思えますが、体系化しないとなかなか難しい項目もあります。

新しく入ったメンバーが安心して能力を発揮できる職場環境にするためにも、オンボーディングの活用は重要です。

活用のためには、人事の方だけではなく全社員の協力が必要になるので、全部のプログラムをすぐに実践することは難しいかもしれません。

しかし、組織の結束力が向上することで企業のさらなる成長が期待できます。

貴社でもできるオンボーディングを1つずつ段階的に実施してみてはいかがでしょうか。

本記事が少しでも参考になりましたら幸いです。

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