これからはリファラル採用3.0の時代!人が人を呼ぶ仕組みと成功までの道筋とは? |HR NOTE

これからはリファラル採用3.0の時代!人が人を呼ぶ仕組みと成功までの道筋とは? |HR NOTE

これからはリファラル採用3.0の時代!人が人を呼ぶ仕組みと成功までの道筋とは?

株式会社MyRefer主催のイベント「Fanbase Recruiting MTG vol.1」に参加しました。

労働人口の減少や、ミレニアル世代の社会進出により、組織づくりや採用のあり方が変遷してきました。そんななか、社員の信頼できるつながりから採用する「リファラル採用」が流行しました。

そして、2020年「リファラル採用3.0」といったキーワードが出てきているように、新たな「リファラル採用」が注目されています。

そこで本記事では、アップデートが続いている「リファラル採用」について、改めて基礎知識から最新の「リファラル採用3.0」をご紹介します。

1.そもそもリファラル採用とは?

“リファラル採用”とは、応募要件に合う人を自社の社員に紹介してもらい、選考をおこなう採用です。

最近耳にする機会が増えましたが、実はアメリカでは5年以上前からリファラル採用を取り入れており、日本国内でも導入経験がある企業は、60%以上(※)にのぼります。

(※人事担当者向け 中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』アンケート/2017年10月17日発表)

リファラル採用が注目されるようになった背景として考えられるのが、超・売り手市場により、求人広告やエージェントを活用するだけでは人材の確保が難しくなったこと。

もうひとつが、モチベーションの低下による早期退職です。企業側がメリットばかりではなくデメリットも含めたリアルな情報を提供すると同時に、求職者側も自身が望む働き方に合っているのかどうか、シビアな目で企業を見極めることが求められています。

また、そういった中で非常に有益なのが、知り合いから得る情報です。

「最近、新しいプロジェクトがはじまって残業が増えてきた」
「基本給は高くないけど、インセンティブでかなり稼げる」
「社内行事で土日の休みがつぶれてしまうことがある」 etc.

リファラル採用では、HPや求人サイトにあえて書かないようなリアルな情報も含めて、候補者にとって選定材料となります。身近な人のリアルな情報は、ときとして候補者の心を突き動かす一手になるのです。

2.リファラル採用のメリット・デメリット

リファラル採用では、企業は多くのメリットを得ることができます。

メリット

マッチング精度が向上する

社員からの紹介のため、似たような価値観を持ち、社風に合いそうな人材を紹介してくれる可能性が高くなります。候補者も、自分と近い立場にいる紹介者から会社の詳しい情報を聞くことができ、入社後も気軽に相談できる相手がいるため、結果的に定着しやすくなります。

コストが削減できる

求人サイトの掲載料やエージェントの紹介料がかからないため、採用コストを大幅にカットできます。採用管理ツールの導入や紹介してくれた社員に対するインセンティブを考慮しても、1人あたりの採用コストは抑えられます。

逸材に出会えるチャンスがある

候補者の中には、潜在的転職希望者(転職サイトやエージェントに登録していない人材、就業中で採用市場に出てこない人材)が含まれる可能性があります。優秀な人材に効率良くアプローチできることもメリットのひとつです。

デメリット

一方で、リファラル採用には注意しなければならない点も多々あります。

社員と候補者との関係性への気配り

紹介だからといって、必ずしも採用に至るとは限りません。不採用だった場合の双方への伝え方には細心の配慮が必要です。また、紹介した側の社員が退職する場合、紹介された側の社員のモチベーションが低下してしまうという懸念も拭いきれません。

社員の理解不足によるミスマッチ

意外と難しいのが、求める人材やスキルについて社員が正確に理解し、候補者に伝えることです。伝え方を間違えるとせっかくの魅力が伝わりきらず、場合によっては「事前情報と面接時に人事担当から聞いた話が違った」という認識の相違が生まれ、結局はミスマッチにつながります。

類友の法則が、多様性の妨げに!?

社員の知り合いのため、社内に似たタイプの人材が自然と集まりやすい傾向があります。組織としてはさまざまなタイプの人材がバランス良くいる方が、新しい発想や活発な議論につながりやすいといえます。

社員数が少ない企業では、そもそも紹介できる人数が限られています。ある程度の候補者を見込めるのかを考え、自社にあった採用手法であるかを見極めることも、念頭に置いておきましょう。

3.成功の秘訣 ~社員をその気にさせる施策の数々~

リファラル採用の主役は、社員一人ひとりです。社員の協力を得るために、まずは社内全体を巻き込む体制構築からスタートしましょう。以下はあくまでも一例です。

積極的な情報発信とアップデート

ポータルサイトを利用するなどして、募集職種や応募要件などの詳細をタイムリーに発信します。紹介から面接、入社までのフローも記載し、社員が紹介をためらうことがないようわかりやすい情報発信を心掛けます。

問い合わせ窓口の設置

リファラル採用の疑問点を集約するための社内窓口を設けます。「わからないことは、この人に聞く!」という導線が明確だと、紹介する側の負担も軽減されます。

紹介特典の導入

「紹介した人が入社した場合、●ヶ月経過後にインセンティブ●万円支給」などという特典を設けると、紹介の意欲喚起にもつながります。目安は数万円~50万円と言われています。

面接前のワンクッション

候補者が見つかった場合、いきなり面接となると躊躇してしまうかもしれません。ランチを兼ねてオフィスに招待して、会社の雰囲気を知ってもらうのもいいでしょう。

これらは、中長期的視点を持っておこなうことが大切です。社内周知、協力意識の醸成……あらゆる視点からリファラル採用のロードマップを策定し、体制構築を進めていきましょう。

アップデートが求められる「リファラル採用3.0」とは

SNSやインターネットにより情報が溢れている昨今、社員一人ひとりのリアルな声やつながりこそが会社のファンを作る時代になってきました。その中で、自社に最も身近な社員をファンにする会社づくりが求められています。

こういった背景を踏まえ、「リファラル採用」を推進している株式会社MyReferが、リファラル採用を「リファラル採用3.0」へとアップデートし、これからは「ファンベース採用」を推進していくと提唱しています。

リファラル採用を始める企業が増え、採用目標の達成のために人事が焦ってしまい、社員に「知り合いを紹介してほしい」「もっと紹介数を増やしたい」と強引に紹介させる形でリファラル採用をおこなうケースが生じてしまいした。

このようなリファラル採用を同社は「リファラル採用2.0」と呼んでいます。

そして、同時に同社は「リファラル採用3.0」へとアップデートする必要があると考え、新たな概念「ファンベース採用」を提唱するようになりました。

「ファンベース採用」とは、社員が紹介したくなる仕組み作りから始まる採用で、社員をリクルーター化するのではなく、ファン化を目指す採用活動です。

そのため、「ファンベース採用」はいわゆる従来のリファラル採用のように「採用するための手段」ではなく、「会社のファンを増やすための手段」となります。

そして、採用コストの削減や離職率低下だけでなく、社員が心から知り合いに会社をおすすめしたいと思うエンゲージメント向上の効果があるようです。

また、「ファンベース採用」の推進では人事の役割も変わります。

人事は、応募数や内定承諾数を採用目標とするのではなく、友人に自社の魅力を伝えたいと思っている、いわゆる「ファン社員」の数を追うことになります。

自社のファンである社員」を増やし続けていくことで、持続可能性のある採用を実現することが求められます。

そういった中での人事のあり方は、人事自身が自社のファンであり、おすすめしたい会社を創るディレクターになる必要があります。

株式会社MyRefer 代表取締役 CEO 鈴木氏による「リファラル採用3.0」の成功ポイントについてはこちら!

4.働き方改革が導く、採用成功

社員からの紹介があって初めてスタートするリファラル採用。自分の会社を知り合いに紹介しようと思えるのは、会社や仕事への誇りや愛着があるからこそです。

そういった意味で、リファラル採用と社員満足度(ES)は常に隣り合わせ。満足度が思わしくない場合は、待遇、職場の人間関係、福利厚生などを根本から見直し、社員がイキイキと楽しく働くための環境づくりにも注力していきましょう。

働き方改革に注目が集まる今だからこそ、より良い環境づくりの取り組みを追い風にして、リファラル採用を成功に導くことができるのではないでしょうか。

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