2017年6月1日。2019年度新卒採用向けのインターンシップサイトがオープンしました。
そこで今回、採用コンサルタント/アナリストの谷出 正直さんに、インターンシップサイトのオープン状況とインターンシップに対する今後の見解をお伺いさせていただき、記事にまとめました。
6月1日オープン時点でのインターンシップサイト速報値をご紹介します。
採用コンサルタント/アナリスト| 谷出 正直(たにで まさなお)
筑波大学大学院体育研究科修了後にエン・ジャパン株式会社に入社。新卒採用支援事業部に配属。その後、企画職、新規事業として立ち上げを経て、戦略子会社のINNOBASEへ出向し、スカウト事業の立ち上げにも参画。2015年12月末に独立し、フリーの立場から、新卒採用に関わる。新卒採用に関連する企業・学生の動向、採用ノウハウ、知見、データ、などの情報を持っており、多くのメディアに取り上げられている。
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2019年度インターンシップサイトの掲載状況と比較・考察
【調査対象(主要インターンシップサイト)】
- リクナビ
- マイナビ
- キャリタス(日経ナビ)
【調査項目】
- 掲載社数
- インターンシップの実施月
- インターンシップの実施日数
【1】インターンシップサイト掲載社数|前年比1.6倍で伸長
【Point】
- インターンシップ実施企業は6年連続で増加。
- 6月1日時点で述べ1万3000社を超えている(前年比1.6倍)。
- 最も少なかった6年前の13年度向けインターンシップサイトと比較すると、18.1倍になる。
【2】インターンシップ実施月|8月、9月、2月が多い傾向
【Point】
- 実施月は8月・9月が多く、ピークは8月。
- 6月1日時点で、すでに2月のインターン実施を予定している企業が大きく増加。
- 早期に実施した企業は、3月のグランドオープンまで出会った学生との接点をいかに持ち続けていくかが重要になる。
【3】インターンシップ実施日数|7割が1Dayインターン
【Point】
- 1Dayインターンシップが全体の7割、8000社以上が実施予定。
- 2週間以上のインターンシップ開催については、前年とほぼ変わらない企業数となっている。
- 1Dayの次に2~3日、1週間、2週間と、開催日数が多くなるにつれ、実施企業数は減少。
まとめ
- インターンシップ実施企業が増えてきており、新卒採用においてインターンシップの重要性が高まってきている。
- 実施のピークは引き続き夏(8月・9月)。加えて、冬(2月)も実施する企業が増えてきている。
- 1Dayインターンが増加傾向。今後さらに加熱するのではないか。差別化が求められる。
以上のように、「自社の早期認知をしてもらい、就活が本格化した際の母集団形成に備えるため」「優秀な学生と早期から接点を持つため」「その年の学生の特徴・傾向を知るため」などといった目的で、インターンシップの重要性が年々高まってきています。
ただ、掲載社数の増加、1Dayインターンが7割を占める、実施のピークが8月・9月・2月と傾向があるように、インターンシップにおいても母集団形成がうまくいかない懸念が今後出てくるのではないでしょうか。
そのためにも、開催目的、学生にとってのメリット、実際の内容などをしっかりと準備をして、学生に「参加してよかった」と思ってもらえるような、ありきたりではない自社ならではのインターンが求められてきます。
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