2017年3月1日。2018年度の新卒採用サイトがグランドオープンしました。
そこで今回、採用コンサルタント/アナリストの谷出 正直さんにリクナビ・マイナビ・キャリタスのグランドオープン時の状況をお伺いしました。3月1日グランドオープン時点での速報値をご紹介します。
谷出 正直(たにで まさなお)| 採用コンサルタント/アナリスト
筑波大学大学院体育研究科修了後にエン・ジャパン株式会社に入社。新卒採用支援事業部に配属。その後、企画職、新規事業として立ち上げを経て、戦略子会社のINNOBASEへ出向し、スカウト事業の立ち上げにも参画。2015年12月末に独立し、フリーの立場から、新卒採用に関わる。新卒採用に関連する企業・学生の動向、採用ノウハウ、知見、データ、などの情報を持っており、多くのメディアに取り上げられている。
【谷出さんの新卒採用に関する記事はこちら】
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「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
新卒採用サイト2018|グランドオープン比較
【1】就職サイト掲載企業数
- リクナビ:27,558社(17年:22,604社)
- マイナビ:19,904社(17年:17,148社)
- キャリタス:15,053社(17年:13,126社)
リクナビが昨年に続き、掲載企業数No.1でスタート。主要3サイトともに掲載社数は伸長しており、特にリクナビが5,000社近く増加しています。掲載社数の増加により、各企業への学生のエントリーが分散することが予想され、特に学生の認知度が低い企業や不人気企業は母集団形成に苦戦する可能性があります。
【2】エントリー受付企業数
- リクナビ:25,106社(掲載企業の91%がエントリー受付)
- マイナビ:17,585社(掲載企業の88%がエントリー受付)
- キャリタス:2,640社(掲載企業の18%がエントリー受付)
掲載社数に引き続き、リクナビが大幅にエントリー受付企業数を増やしています。一方でキャリタスはエントリー受付企業数を減らす結果となっています。リクナビ・マイナビを見ると、グランドオープン時点で掲載社数の約90%の企業がエントリーを受付をしています。
【3】説明会情報の公開企業数
- リクナビ:7,559社(掲載企業の27%が公開)
- マイナビ:8,709社(掲載企業の44%が公開)
- キャリタス:1,309社(掲載企業の9%が公開)
各サイトとも、グランドオープン時に説明会情報を公開している企業数も昨年対比で増加傾向となっています。その中でも、マイナビが一番多く説明会情報を公開しています。掲載企業の対しての割合は、昨年同様となっています。
【4】登録学生数
- リクナビ:約65万人(17年:約50万人)
- マイナビ:約72万人(17年:約57万人)
- キャリタス:約32万人(17年:約27万人)
登録学生数も増加傾向にあり、掲載社数はリクナビが1番でしたが、登録学生数は昨年に引き続きマイナビが1番多くなっています。掲載社数が多いため、学生としてはまずは認知度の高い企業からエントリーするものと思われます。いかに学生にエントリーしてもらえるかがポイントになりそうです。
まとめ|想定されること
- 主要就職サイトの利用企業数が大幅に増加。エントリー受付企業が増え、エントリーが分散する。
- 企業は、「学生と出会える企業」「学生と出会えない企業」の二極化がより起きることが想定される
- 学生は、自分の興味のある業界、募集職種の企業数が多くなるので、選択肢が広がる
- 中小企業、認知度が低い企業、不人気業界のなど企業は、母集団形成に苦戦するのではないか
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