採用の戦闘力とは|採用に求められる優秀層を「見抜く力」と「口説く力」 |HR NOTE

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採用の戦闘力とは|採用に求められる優秀層を「見抜く力」と「口説く力」

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※本記事は、主催企業や登壇者/登壇企業に内容を確認のうえ、掲載しております。

こんにちは!HR NOTE編集部 野上です。

今回、2万人以上の面接を担当されてきた人材研究所の曽和氏が、学生との面接の際に実践している「口説き方」「見抜き方」に関してご紹介します。

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曽和 利光(そわ としみつ) | 株式会社人材研究所 代表取締役社長

採用後ろ倒し対策のコンサルティング、面接官・リクルータートレーニング、イベント選考アウトソーシングなどの採用をすべて一気通貫でおこなう。京都大学で学んだ心理学とリクルート人事部GMとして培った営業スキル・2万人の面接経験を融合しワンランク上の人材を採用する独自手法を確立。リクルート、ライフネット生命、オープンハウスで一貫として人事畑を進み、株式会社人材研究所設立。

曽和氏のセミナーに関する記事はこちら

  • 1回目の記事はこちら リアル接触率30%→60%へ!優秀な人材の採用に欠かせない「戦術」と「KPI」 新卒採用における『戦略』『戦術』『戦闘』の3つのプロセスの中から採用の仕組みをつくるための『戦術』にフォーカスを当てた記事です。そのなかで、担当者が真っ先に取り組まなくてはいけない母集団形成。この母集団形成の段階で優秀な学生を見落とさないような採用活動の仕組みづくりに関してのノウハウや知識をご紹介。
  • 2回目の記事はこちら 内定辞退率が低くて喜ぶのは間違い|優秀な人材を採る重要な7つの指標 採用活動におけるさまざまなプロセスにおいて、優秀な学生を逃さないようにするKPI設定のノウハウをご紹介。なぜ離脱率や、辞退者が多かったのかといった理由などがわかるので、内定者に課題を感じている担当者にはオススメの記事です。
 本記事では、学生と面接する際に必要な「口説きの力」「見抜く力」に関する曽和氏のノウハウをまとめており、曽和氏はこれらの面接に必要な要素を、採用における『戦闘力』と呼んでいます。優秀な人材を獲得するために、どのような『戦闘力』が採用担当者に求められるのかをご紹介いたします。

採用における戦闘とは?

戦闘

曽和氏:『戦闘』は、理屈では分かっていても基本的にはすぐに実行することは難しいと感じています。スポーツみたいなもので、練習を積み重ねてようやく実戦で活用できるようになります。ですので、実は競争優位性をつくることができます。競合他社よりも一足早くから取り組み始めて、戦闘力の高い採用担当者を育成していくことが会社の採用戦略や差別化をはかるために重要なポイントになってきます

時代の流れはナビを活用するようなオーディション型採用から、リファラルやダイレクトリクルーティングといったスカウト型採用に変わってきています。スカウト型採用であればあるほど優秀な学生と接触できる確率が高まりますが、志望度が低いので、口説きの力や見抜く力が絶対に必要になってきます。そのため、採用における戦闘力はますます重要になってきていると思っています。

私は、採用における戦闘力とは「人の見立て」と「フォロー」だと思っています。今回は情報収集に欠かせない、採用における「人の見立て方」をご紹介していきます。

人を見立てるには「事実」がもっとも重要な情報

fact

曽和氏:人を見立てることを面接といいますが、面接で一番重要なことは「事実を知る」ということです。面接で学生たちに自由に自己PRをさせてしまうと、あらかじめ用意された言葉の比率が多くなってしまいます。面接官が事実と解釈の比率を考えて面接をコントロールしていかないと、得られる情報量が全然違ってきます。僕の感覚では、事実と解釈が8:2くらいにならないと、面接としては情報不足で見立てができないと思っています。

たとえば、面接においてこんな学生がいるかと思います。 「私はストレス耐性がすごく強いので、どんな困難な課題があったとしても想定外のリスクや、色々な壁があったとしても、二枚腰三枚腰で頑張って、最終的な目標を達成するまで執着心を持ってやり遂げることができます。これだけは誰にも負けません」

この中に事実はひとつもありません。それは分かったと聞き流しながら、裏付けとなる事実をこちらで引っ張っていかないと、学生たちは事実をいいません

面接で聞くべき事実と解釈の比率は8:2といいましたが、学生が言いたいPRは真逆の2:8です。事実は「体育会で4年間ずっとやり続けてきました」と言うような内容で、実際に学生の経験してきた事実情報を、十分に聞き出すことができない採用担当者が多いというのが事実だと思います。まずは事実をどれくらい拾えるかが一番重要です。

事実から学生の習慣を見抜く

習慣

曽和氏:事実を聞くということですが、「大学時代に頑張ったことは何ですか?」というように大学時代に限定して話を聞くということがとても多いですよね。

大学時代の成果のみから、その人の行動パターン、思考パターン、習慣を見ようとしています。とくに、新卒採用や第二新卒の、ポテンシャル採用といわれているような、まだ社会人として実績を出していないような人を採用する場合においては、大学の4年間の成果だけではその人のことをキャッチアップできません

そもそも学生の成果はどんぐりの背比べです。たとえばマクドナルドでアルバイトをしていて売り上げ1.2倍にした人と1.5倍にした人がいて、「1.5倍、おお良いね」と。「1.2倍、う~ん、まあまあだな」みたいな差別化はできませんよね。店舗によって環境なども変わってくるので、ここをたくさん聞いても学生の差を見出すことができるかは難しいところです。

アウトプットができる学生よりインプットが多い学生の方が重要

曽和氏:インプットとアウトプットの比、これは社会人になるとあまりなくなるのですが、学生がインプットできる経験値、アウトプットを発揮できる場面というのが、東京とそれ以外の地域では差があると思っています。

東京に比べて大阪では、NPOやベンチャー企業、IT企業などはまだまだ少ないため、関西の学生たちがビジネスに触れる機会も東京に比べて劣ります。となってくると関西人が学生時代にやってきたことは、「ローソンでバイトしていました」「ゼミで論文書いていました」「スポーツ頑張っていました」「飲み会ばかりしていた」という感じで、東京の学生と比べてインプットできる機会が少ない分、アウトプットが弱いんです。

ですが結局、偏差値で見たら同じなんです。MARCHと関関同立とか、東大と京大とかありますが、そんなに変わりません。「関西の学生はだめでした」という採用担当者がよくいますが、関西人のポテンシャルを見抜く力がなかったらそもそも採用ができません。

私の今までの経験でこういう学生がいました。その人は「学生時代にずっとコンビニの棚にある漫画を立ち読みで全部読んでいた」と言っていました。何かしらアウトプットできるかと聞いたところ、何もないんですよ。「あー面白かった」という感想だけです。おそらく大多数の企業で不合格になると思います。だけど、面白かったのは、総合商社と出版社から内定をもらっていたのです。再び接する機会があって分かったのですが、彼はその出版社でかなりのポジションについていました。ですので、インプットだけしてきた人に価値がないわけではないと思います。

「学生ベンチャーでブイブイいわせていました」「イベントで豪華な演出して、何千人とか集客してました」「月収100万円以上稼いでました」と巻き舌でアウトプットをする学生がたくさんいます。ただそのような方が10年20年経ったときに、「あれ?お前輝きが…。」みたいな話がよくあります。それは、アウトプットをすれば反応があっておもしろくなるのでアウトプットだけをするようになり、インプットをしなくなる傾向があるからだと考えています。

これは私の仮説ですが、インプットしなくなるから失速するんだと。だから20代なんてアウトプットよりもむしろインプットの方が重要じゃないかなと思うくらいで、「インプットは何をしているか」を聞いた方が、もしかしたら見立てができるのではないかと思っています。

学生時代の成果よりも歴史を聞く

曽和氏:学生の習慣を把握するために面接で学生がよく話すのは、学生時代に何をしてどうなったかという成果の部分です。たとえば、サークルの部長やクラブ、ゼミの部長をしていたという学生は山ほどいます。その中から本当にその学生が出した成果なのかわからなくなることがあります。ただ、実際に成果を出した中心人物と周辺的な人というのはプロセスに違いが明確にあるわけです。おみこしを担ぐのにすごく力を入れている人と、力を入れたふりをしている人のようなイメージです。

そのため、成果だけを聞いてもピンとこないときは、その学生の歴史を聞いてどのような習慣があるのかをキャッチアップすることが重要です。「学生時代頑張った成果から、こういう習慣を持っていそうだな」と思った時に、それが他のところにも適用可能な根付いた習慣なのかを調べるために、その習慣を得ることになった経験を聞きましょう。

なぜ習慣ができるかというと『反復』しかありません。もし何らかの習慣をその人が本当に持っていたとすると、その過去の歴史にその習慣を形成した何か環境や経験がないとおかしいわけです。私はよく学生に「何でそういう人になったの?」と聞いたりするんですね。その質問はいつも聞かれる質問ではないので学生も少し考えますが、「ん~何ででしょうね。たぶんそれは…」と言って中学・高校生時代の経験を話すことが多いです。

エリクソンという発達心理学者、精神科医が提唱しているライフサイクル理論からいうと、アイデンティティというのは思春期(中学・高校生時代)の発達から形成されていきます。だったらアイデンティティが形成された思春期のエピソードを聞いて習慣を探ることが効果的です。思春期のエピソードと、学生時代に頑張ったことの両方を聞き出して、その根深く根付いた習慣を確かめることが望ましいです

面接で学生から聞くエピソードの選び方

曽和氏:採用担当者は、何年も面接を繰り返しているのでその道の熟練者といえますが、学生からすると就職活動は1回だけなので初心者です。そのため、面接官側が学生のエピソード選択をコントロールしてあげないと、習慣などを聞き出すことができません。おすすめは今からお伝えする4つの選択基準です。これらを示すことで、情報として使いやすいエピソードが聞けると私は思っています。

エピソード

長期間のエピソードを聞く

曽和氏:学生は放っておくと学園祭のようなイベントとか部活の試合、受験の話、短期留学とか、発表会などの短期間のエピソードを紹介したがります。学生は短いイベントを通して「逆境に耐える力がつきました」と言ったりしますが、短いイベントから習慣を把握することはなかなかできません。

そんなときにずっと継続している長期間のエピソードは何があるのかを聞いてみると、「ずっと2つの運動系のサークルを掛け持ちして、週6日、1日6時間を3年半継続しています」というエピソードが出てきました。そのエピソードをなんでいわないのと聞いたら、「別にアスリートとして一流じゃないし、優勝したとかレギュラーみたいな結果を残せていないから」と言いました。

派手な短期の成果よりも地道に長い間やってきた努力や工夫の方が、評価することができますよね。学生は何か派手なイベントのことをいわなきゃいけないと感じているので、それを「出来るだけ長い間やってきたことある?」と聞いてあげるだけで習慣を見出すことができます。

嫌いなことについてのエピソード

曽和氏:学生は好きなことについての話をしたがります。たとえばAKB48のファンでライブにかなり行っていた話など。それを聞いて「エネルギー量あるな」なんて思わないですよね。なぜかというと、好きなことを頑張るのは当たり前だからです。

だから好きなことの話よりも、普通だったら嫌だなと思うことをどれくらい頑張れるかのほうが、実は仕事上の成果を出せるかどうかを予測するには良いんです。なぜかというと、仕事の8割9割は嫌なことだからです。できる人とできない人の差はその8割9割にどんな意味付けをして、自分でセルフモチベートをして楽しめるかどうかだと思います。面接だとなぜか課外活動の話ばかり聞くのですが、普通にまず勉強の話とかを聞いたら良いと思います。やるべきことをやらなければいけない時にどれくらい頑張れるかというのを聞き出すのが先決です。

大学生でやらなきゃいけない強制感があるのは単位を取ること、そうしないと卒業ができません。それをどのように頑張るのか。どうせやるなら勉強を面白くやってみようかなとか。ですので、学業のことを聞くというのはいいと思いますし、普通に嫌いなことについてのエピソードを聞いてもらったらいいかと思います。

苦労したエピソード

曽和氏:成功したエピソードのなかで、一番分からないのは難易度です。学生はただうまくいった話をしたいんですよ。「何々を何倍にした話」だらけですよね。売り上げとか参加者数を何倍にしたみたいな。それよりもプロセスの方が大事だと思っています。

みんなうまくいっている時はあまり自分の武器をたくさん出す必要がありません。苦労した話というのは、「最後はうまくいかなかった」「目標を達成することが出来なかった」「だけど途中で試行錯誤をたくさんして何とか最後までいけるように頑張った」みたいな苦労したエピソードは、自分の習慣という武器を出しているはずなんです。こんなこともあんなこともやった、そんな苦労したエピソードの方が、聞きたい習慣の情報が含まれているということです。

集団の中で頑張ったエピソード

曽和氏:ひとりで頑張ったエピソードもあまりあてになりません。最近多いのが、個別指導塾のアルバイト談です。この話がいまいちわかりにくく感じており、何でかなと思っていたら、すべて自己完結のエピソードなんです。相手、生徒はいてもカリキュラムをこう変えたとか、自分だけの話になってしまいます。この話がだめな理由としては、会社でやる仕事のほとんどはチームプレイで取り組んでいくからです。だからチームプレイやチームワークで必要な能力、性格、習慣を持っているかを確かめたかったら、集団の中で頑張った話を聞くしかありません。もちろん理系に専門性を確かめるとか、勉強してきたことを聞くとなった場合はひとりで頑張った話に問題はありませんが、そうでない場合は集団の中で頑張ったエピソードを聞き出せるようにしましょう。

エピソードの深掘りをするポイント

曽和氏:学生から良いエピソードを聞き出せたとしても、最初は、「あった問題」「とった対策」「出た結果」の3つしか言いません。

たとえばこんな話がありました。 「僕は焼き肉屋さんでアルバイトをしていて、その焼肉屋さんはなかなかお客さんが入らずに半分くらいの席しか埋まらず、赤字で大変な状況だという問題がありました。ビラを作成して毎日300枚3カ月に渡って撒きました。そしたらその結果、お客さんが倍になって、売り上げが倍になって、黒字にすることができました」

「これすごいじゃん」って思うかもしれませんが、対策としてビラで集客をしたこと自体よりもなぜビラにしたのかというプロセスの方が実は大事なんです。それに至るどんな苦労があったのかが聞きたいですよね。学生は聞きたい部分を全部飛ばしてしまいます。ですので面接をする時に、習慣を引き出せるようにエピソードを深掘りできる4つのポイントを理解しましょう

深掘り

1.どんな環境だったのか

曽和氏:なるべく私は環境のディテールまで聞くようにしています。たとえばさっきの焼肉屋が一体どんな店かを聞かない面接官が結構多いんですよ。叙々苑なのか牛角なのか個人営業の店なのか、立地が歌舞伎町にあるのか住宅地にあるのか、大規模店なのか小さい店なのか。それを知らなかったら評価のしようがないですよね。

あとは数字ですね。長い間とか大きい店でしたとかって言いますが、何カ月とか何席あった店とかって聞かないと分からないですよね。あとは社員ばかりの店なのか、社員はほとんどいなくてアルバイトに任されていてお金の計算までやっていましたとか、深掘りをして役割を聞いてみましょう。

2.なぜ、その問題が起こったのか(原因分析)

曽和氏:問題から対策を考える際に、「なぜその焼肉屋さんは客が入ってなかったと思う?」って聞きましょう。どのように原因分析をしたのかを知ることが大事です。その原因がわかっていなければビラを配っても一時的には人が来るかもしれないけれど継続性がないとか。たとえば仕入れ場所を変えればもっと安く買えて、コストが下がって、それでお客が来るかもしれないですよね。そこまで考えずにビラを撒いて客が来て喜んでいて良いのかどうか。それは原因分析をしないとわかりません。

3.アイデアの出し方(発想力/選択力)

曽和氏:その選択肢の中からなぜビラにしたのかを聞くんですね。どれだけ拡散出来るか、広められるかなどを考え、ビラという発想に至ったプロセスを話すことになるので、論理的思考能力も分かるはずです。「なぜならこういう理由でビラにしたんだ」など、対策に至るまでの過程に関しては聞かないと言わないので聞き出しましょう。

4.試行錯誤や苦労

曽和氏:対策に取り組み結果を出すまでの間にはを必ずプロセスが存在します。そのプロセスを聞き出すためにも、結果を出すまでに試行錯誤をしたことや苦労したこと聞いてみるようにしましょう。

今まで話しをしたような、エピソード選びと突っ込みとは本当に肝となります。私は面接をする際に4つ言葉を覚えておけばいいとよくいいます。「なぜ」「たとえば」「具体的には」「他には」を覚えておけば大体面接になるんですね。エピソード選びがちょっと掘り下げてもあまり良い話が出てこないなと思った時に、「他には?」とか。「その力が他に発揮出来たところはないですか?」と聞いたりすると欲しい情報が手に入れることができます。

学生の主観は最後に聞く

主観

曽和氏:学生の主観を聞くだけ意味のあるものにするために、1つのポイントはまず「後で聞く」ということです。面接の最初に、アイスブレイクも兼ねてまずは自己PRとしてあなたの強みと弱みを聞くのはダメだと思っています。

自己認知と感受性が低い人は成長しない

曽和氏:なぜなら、色々な過去のエピソードを聞いた後に聞くことで学生の人物仮説ができるので、主観とのギャップが分かります。「エピソードを聞いたイメージだと僕はこう思った。だけど主観では違うことを言っている」。そうすると学生の自己認知の度合いが分かります。

自己認知が低い人は成長しません。なぜかというとできていないこともできると思って改善もしないし努力もしないからです。だから学習能力とか成長力に劣ります。あと自己認知の低い人は感受性が低いです。

面接官なんか特にそうですが、自分の価値観とか人の好き嫌い、自分の性質を知っていないと面接官というのは自分の好きな人ばかり採るんですね。類似性効果といって、基本的に好きな人はだいたい自分に似ているんですね。自分というのはこういう人だからこういう人を高く評価しがちだということが分かっていると、制御、コントロールができます。これが感受性と自己認知の関係です。

志望動機より選社基準を聞いたほうがよい

曽和氏:私はいつも「志望動機、エントリーシート撲滅同盟」と言って啓蒙活動をおこなっています。初期面接の頃に学生に志望動機をいきなり聞いても意味がないと思うんですよね。なぜなら本当は志望していないからです。たと えば、合コンで会ったばかりの前の席の人が、「何で俺のこと好きなの?」とか聞いたら気持ち悪いですよね。してもいい質問としては、「どんなタイプが好きですか?」ですよね。これを採用に当てはめると結局、志望動機ではなくて選社基準なんですね。「あなたの会社や仕事を選ぶ基準は一体何ですか?」と聞いた方が良い情報が入ってきます。

学生のネガティブな部分を聞くなら、変化についての質問をする

曽和氏:あと自己分析もネガティブなところを聞きたいという動機は分かります。でも聞くと、「私の弱みはガッツリ頑張りすぎてしまうところです」みたいな強みのようなことしか言わないわけです。ネガティブなことを聞きたかったら変化についての質問をしましょう。「あなたはその経験によってどのように変化しましたか?」と聞くと、たとえば「私は元々人とのコミュニケーションが苦手でしたが、この経験を通じて色々な人とうまくコミュニケーションがとれるようになりました」と言いますが、人は簡単に変われないので、変化前の状態が残っているんです。

あと周囲からの認知に関して聞いても、意外と色々ネガティブなことを言ってくれます。「あなたはまわりからどんな人と言われますか?」と聞くと、「納得いかないけどこういう風に言われることが多いですね」と言ってくれます。強み弱みがあまり出てこないのは学生が理想化しているだけであって、周囲からの認知というように角度を変えて質問をしてみると弱みが出てきたりします。

最後に

いかがでしたでしょうか?

今回は曽和氏のセミナーから優秀な人材を獲得するために採用担当者に求められる採用戦闘力についてご紹介をさせていただきました。 18新卒の採用が間近に迫り、会社から経営戦略の一貫として優秀な人材の採用が求められている担当者も多いかと思います。少しボリュームの多い内容ではありますが、何かしらお役立ちできれば幸いです。

次回は、学生の志望度を高めるためのフォロー方法、そして口説き方に関してご紹介いたします。

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