ツナグ働き方研究所の所長として、若者の研究をはじめ多様な働き方について発信をされている平賀さん。2019年6月3日に書籍「なぜ最近の若者は突然辞めるのか」を出版されました。
“若者”と“オトナ”のすれ違いは、マネジメントにおける課題のひとつとしてよく耳にします。では、マネジメント側であるオトナは、若者とどのように向き合っていくことが求められるのでしょうか。
今回は、若者とのコミュニケーションに悩む方のために、「若者のトリセツ」について平賀さんが調査した内容やその見解についてお伺いし、記事にまとめました。
【人物紹介】平賀 充記(ひらが あつのり)| 株式会社ツナググループ・ホールディングス ツナグ働き方研究所 所長
すぐ辞める若者におっかなびっくりのオトナたち
−本日はお時間いただきありがとうございます。まずはこの本を出版された背景についてお聞かせください。
平賀さん:今、若者とのコミュニケーションに苦労しているオトナが非常に多く、マネジメントに悩んでいるんですよね。
特によく聞くのは、「育ったな」と思った優秀なメンバーから会社を辞めてしまうという話ですね。「ここまで成長したのに、このタイミングで辞めちゃうの?」とガックリ肩を落とす上司がすごく多い。
それも突然、退職の申し出がくるんです。今まで教育投資をしてきて、これから活躍してもらおうという「リターン」のフェーズで、いきなり辞められるとダメージが大きいんですよね。
マネジメント側としては、急に辞められたら困るので、どうしてもすごく気を遣うことになります。腫れ物に触るような、おっかなびっくりのコミュニケーションというか。
その結果として、伝えたいことがなかなか伝わらなかったり、よかれと思ったことが真逆に作用したり、仕事が頼みにくくて自分でやってしまったり、マネジメント側の負担やストレスがどんどん溜まっていきます。
そもそも、今はコンプライアンスも非常に重視され、パワハラ・モラハラなどを意識せざるを得ませんし、気軽な飲みニケーションもできないのです。
もともと私の原点は、リクルート時代に担当していた「fromA」にありまして。当時から若者の行動原理や価値観といったインサイトについて探求してきました。
そんな自分でさえ、確かに今の若者は難しいと感じます。だからこそ、若者とのコミュニケーションに悩んでいるマネジメント層に少しでもスッキリして欲しい、何らかの処方箋がご提供したいという想いから、今回書籍を出版させていただきました。
−私のまわりでも「今の若い子がわからない」という悩みの声はたくさん耳にします。
平賀さん:また、若者とオトナの間での価値観の違いも大きくなってきているように感じます。
自分のエピソードで話しますね。私が少し前まで管掌していたクリエイティブの部門で、採用面接をした時のこと。
未経験の方だったのですが、「是非、クリエイティブな仕事がしたいです」とすごく熱意を感じたんです。
で、「残業もある仕事ですが、大丈夫ですか?」と尋ねたら、「やりたい仕事なのでバリバリ働きたいと思います」と返答がありました。
それで、「どれぐらいまで残業できますか?」と聞いたところ、「20時くらいまでは」と言われたときに、ちょっとガクっときたんですよね。
ひと昔前は「長時間労働をしてでも納期までにいい作品をつくりあげる」みたいなことが、常識な職種でしたから。
もちろん長く働くことが美徳ではないのですが、私たちの頃は「電車があるうちに帰宅できればよい」という環境で育ってきた背景もあって、ちょっと寂しく思ってしまって。
いや、働き方改革の時代だってのも分かってますよ。仮にも「働き方」の研究家ですし(苦笑)。
でもなんというか「良いものをつくりたい」「成長したい」という熱量の割には「働く時間はそこそこがよい感」というのが、なんかしっくりこなくて。
若者シンパなつもりの自分でさえ、こう感じるんだから世のオトナは、もっとギャップ感じてるんだろうなと。
「コスパ重視」の若者
−一方で、若者からするとオトナに対してどのような感情を持っているのでしょうか。
平賀さん:それを知るために今回、若者のリアルな意見を徹底的にインタビューしました。学生、社会人経験3年未満の方を対象に話を聞いていきました。ざっと70人は超えてたと思います。
−どのようなことを聞いたのですか?
平賀さん:上長とのコミュニケーション、今の職場についてどのくらい満足しているのか、自分のキャリアをどう考えているのか、といった今の職場環境に関係する内容が中心です。
また、「SNSを中心としたコミュニケーションが若者に影響を及ぼしているのでは?」という仮説もあったので、SNSとの接し方も聞いていきました。
−インタビューしてみていかがでしたか?
平賀さん:まず、インタビューをしたほとんどが、隙あらば今の職場を辞めようと思ってましたね(笑)。
そもそも、同じ会社に長く勤め上げる意識がないんですよ。これは別に我慢強くないからということではなく、終身雇用・年功序列の考えがないためです。
もはや会社は、長く住む家のような居場所ではなく乗り物なんですよね。乗り換え前提で、「ある程度学べたらこの会社は終わり。次に行きます」という感覚です。
逆に若者からすると、「オトナたちは何で辞めないんだろう?ずっとしがみついているんだろう?」という感覚だと思います。
−日本でも転職することが当たり前になってきていて、若者のほうがその感覚が強いのかもしれませんね。
平賀さん:あと、オトナは「情弱」だという意見もありました。いまやビジネスにおいて多くのITツールが出てきていますよね。
たとえば、メールに代わってチャット系のツールがどんどん活用されてきているじゃないですか。
若い人はチャットのほうが使い勝手がよく、毎回のビジネスメールのやりとりで使う「お世話になります」「取り急ぎお礼まで」といった定型文に対し、「これって必要あるのかな?」と思っています。
−たしかに、それは私も思うときがあります。
平賀さん:ツールを使いこなすことで時間の短縮化が可能になります。しかし、便利なツールがたくさん出てきているのに、昔からのやり方に固執するオトナも多いわけです。
そんなオトナに対して、「『昔はこうだったから』と、自分の経験ばかり語っているけど、それ今の時代にあっていますか?」と若者は感じています。
−過去の武勇伝は今の若者には刺さらないという話もありますね。
平賀さん:また、コスパ重視というか、無駄なことをしたくないという価値観も強いですね。
たとえば、「メールのリマインド問題」。僕らの世代はお客様にメールをした後に「メールを一本送ったので確認をお願いします」という電話をしていました。
でも、若者からしたら「え、それじゃ何のためにメール打ったんですか?」となるんです。
−「メールを見てないとしたらお客様に非がありますよね」みたいな。
平賀さん:そうそう。「それ以上の何を求めるというんですか。無駄じゃないですか」という感じが漂っていますね。
僕ら世代は、「送ったメールは見られて当然」とならないから、当たり前に電話を入れていましたが、今の若者は「いやいや、メール打ったんだからメール見ましょうよ」という価値観なんです。
理不尽を嫌う若者
平賀さん:また、インタビューを通して感じたのが、若者は「タテ社会」ではなく「ヨコ社会」だということです。
−ヨコ社会とはどのようなことでしょうか?
平賀さん:上下の関係ではなく、個人と個人の対等なヨコの関係を重視する、ということです。
終身雇用・年功序列が当たり前の時代は完全なタテ社会で、「上司の顔色を伺って、気に入られたら安泰」みたいな、上下・序列が非常に重視されていました。
でも、成果主義・実力主義の会社が増えてきて、縦の関係だけを意識していても評価されず、出世もできないわけです。
さらに、インターネットの普及により、簡単に世界中の人とつながることができるようになったじゃないですか。極端な話、有名企業の経営者とSNSでつながっている若者もいるわけですよ。
そうすると、会社内だけでなくあらゆるところから多様な価値観を得ることができるので、「あなたよりも100倍リスペクトできる方とつながっているのに、何で偉そうに言われなきゃいけないの?」という感覚になるんです。
その会社の価値観だけが全てではなく、もはや会社単位の垣根がなくなってきているんですよね。そうすると上におもねる必要もなくなってきます。
−たしかにWEB上で簡単につながれるので、多くの価値観を持つことができますね。上長の言うことがすべてではないと。
平賀さん:そうなんです。そういった環境の中でも、リスペクトされるぐらいの力をマネジメント側は持っていないと「なんだこの人は?」みたいな感じになってしまうんですよね。
さらに、わからないことがあっても、Googleで調べたら答えがすぐに見つかったり、事例を学ぶことができたり、SNSで著名な方の見解を知ることができたり。
そうやって誰でもすぐに知見を得ることができるので、いままで重宝がられたオトナの経験値が相対的に価値を失いつつありますよね。
また、先程はコスパ重視といいましたが、最短で答えを求める傾向があるため、やる意味・意義がわからない業務に対してのアレルギーは半端じゃないわけです。
そして、その最たるものは、理不尽です。若者はとにかく理不尽を嫌います。
だいたい僕らの世代にとっては、上長なんていうのは理不尽な存在だったわけですよ。その理不尽を受けることのできるキャパシティがあるかどうかが重要で、そのキャパによって社内評価が変わってくることもあったわけです。
「多くの理不尽を受け止めることが自分の度量の大きさだ」くらいに思っていたわけですが、今は一切そういうのはありません。もうホント「タテ社会=理不尽」です。「いいからやってみろ」みたいなことは通用しません。
−「なぜそれをやるのか」をしっかり伝えていく必要がありますよね。
平賀さん:昔は理不尽に耐えながら、一人前の社会人としての基礎体力みたいなものが身につくんだという感じでした。
ですので、「石の上にも3年」「若い時の苦労は買ってでもしろ」という価値観でしたが、今の若い人は「何で苦労を買わなきゃいけないんですか?」なんですよね。なぜかというとリターンがないからです。
昔は若いうちから苦労を買ってでることで、会社の中でだんだんとそれが信頼や実績として積み上がり、いずれ偉くなったり、お給料が増えたりというリターンがあったので通用していました。
今はというと、終身雇用・年功序列でもないので「我慢するだけ損」という価値観なのです。
なので、理不尽に対する抵抗はすごい。インタビューで口を揃えて言ってたのが、「上長のマネジメントやコミュニケーションがその日の機嫌によって左右される」ことへの嫌悪です。
−同じ内容でも、ある日は何も言われず、ある日はものすごく叱られるってことはありますね。
平賀さん:そういった意味でも「怒る基準を変えない」というマネジメント上のルール設定が自分の中で徹底できているかが重要なんです。
若い人も、上長が重んじるルールを事前に説明されていれば、ある程度は真面目に守ろうとしてくれます。「え、何それ聞いてない」みたいな話が嫌なんですよね。
つまりイエローカードを出す基準を揃えることが大事なんです。
−それはすごく重要ですね。「こういう対応をとったときは叱るよ」みたいなことですよね。でも、社会って理不尽なことも多いじゃないですか?理不尽に立ち向かう力はあったほうがよいと思うのですが…。
平賀さん:まさに。理不尽といっても社内だけではなく、お客様に対して感じることも多々あるわけで。
理不尽への耐性をつけたり、飲み込んでやっていく忍耐力も当然必要だと思います。そういった経験がないと、すごく薄っぺらい人間になる可能性もあるじゃないですか。
オトナの経験値が軽んじられてきていますが、ネットには書いていないGoogleも教えてくれない暗黙知はまだまだありますよね。でもそれを伝えていくのはなかなか難しいですよね。
−平賀さんが若者にインタビューをしていく中で、他に印象的だったことはありますか?
平賀さん:さっきヨコ社会と言いましたが、これからは「ONE PIECE型」の働き方になるのではないかと感じました。
−ONE PIECE型ですか?
平賀さん: 仲間と助け合って一緒に成長していく、ということです。
たとえば、他のメンバーが、業務が終わらなくて困っていた場合「かわいそうだから、この分は巻き取ってやってあげるよ」と、仲間のためなら進んで残業するという感じはありますね。
でもそれは会社のためでもなければ、お給料のためでもありません。仲間がかわいそう、辛そうだからです。そういう感覚はすごく強いなと思いましたね。
ただ、「こいつのためだから頑張る」というくらい仲のよい間柄でもないんですよ。
−上長のためには頑張ってくれないのですか?
平賀さん:残念ながら、上長のために、という想いは薄いと思います(笑)。一方で、上長にも「お互いに助け合える仲間として接して欲しい」と思っています。
がむしゃらに働いた昭和が「巨人の星型」で、平成は修行をして強敵を打ち倒す「ドラゴンボール型」、そして令和が「ONE PIECE型」というイメージでしょうか。
−若者は将来の明確な目標などは持っているのでしょうか。
平賀さん: そこは割とふわっとしている人が多かった印象ですね。
ただ、成長欲求はすごく強いです。「成長したいから、ここで学んだら早く次に行きたい」みたいな。でも、その先の「成長して何がしたいの?」というところまでは、まだちょっと見えていないという感じですね。
−とりあえず多くの知識やスキルをつけたいと。
平賀さん:将来への不安が強いから武装していきたい思いはあるんですよね。何があった時にも大丈夫なように備えて、多くの資格を取る人がいるじゃないですか。あれと同じ感覚だと思います。
すべては、若者の気持ちを知ることからはじまる
−ここまで、若者の価値観に関してお話いただきましたが、オトナはどのような対応が求められるのでしょうか。
平賀さん:まずは、若者のことを知って理解して共感することですね。すべてはここからはじまります。
今回の執筆でもそこを一番のポイントにしています。オトナの人たちが読んで「若者はそう考えているのか」ということがわかれば、ちょっとは楽になれるのではないかと思っています。
−まずは若者の気持ちを知ろう、ということですね。
平賀さん:たとえば、新入社員が入社してきました。オフィスで電話がなってます。この電話を新卒が取らないと、「え?」みたいな空気になりますよね。
「何で電話取らないの?」と聞くと、逆に「え?電話取っていいんですか?」と返ってきます。
これ、ちょっと考えてみたら分かる話で。いまどき固定電話を使っている人って少ないじゃないですか。携帯電話が中心なので、自分以外の電話をとる経験がないんですよね。
むしろ他人の電話なんて個人情報満載のものだから取ってはいけない、とすら思っているくらいだと思います。
だから、電話に勝手に出るという考えは基本的にありえないんですよ。でも僕らは「何で電話に出ないんだよ」と、ムッとした感じで言うじゃないですか?ここに隔たりがありますよね。
そういう時代背景を理解したうえで、「オフィスの電話がなったらすぐに出るんだよ」と最初に教えてあげる必要があるんです。
−なるほど。ちなみに、うまくマネジメントをされている方は、どのような対応をしているのでしょうか?
平賀さん:サービス業の店長さんは、マネジメント力が高いと思いますね。なぜかというと職場のダイバーシティが進んでいるからです。
外国人、学生、主婦、シニアの方と、幅広い層の方々をマネジメントしていますよね。彼らの職場との距離感はマチマチです。
年上の部下にどう頼めばいいのかとか、価値観が異なるメンバーにどう伝えればいいのかとか、日々直面しているわけです。
中でもマネジメントがうまい人の共通点は、コミュニケーションの質より量を意識していることです。
ひとつのことを大褒めするよりも、とにかくプチ褒、プチ感謝というか。それをシャワーのように浴びせるほうが、いまの若者には効き目があるんです。
イケてる店長さんは「コミュニケーションは質より量です」って言い切りますね。
また、距離感の詰め方もポイントですね。「話しかけないでオーラ」を出す若者もいると思いますが、そこにどう入っていけるか。うまい店長は関係なしにズッカズカ入っていきますね。
とにかく話しかける。でも、気にかけてもらえるのは若者にとっても、嬉しいんですよね
その手前で、自分から服を脱いでいくことがまず第一歩なんですけどね。服を脱ぐってのはもちろん比喩で(笑)、自分の失敗談を語るなど、どんどん素の自分を見せていくという。
そうすることで相手も気を許してくれるようになって距離が縮まり、関係性ができてきますから。
−主体性を持たせたり、やる気にさせたりするためには何かやり方はあるのでしょうか?
平賀さん:小さな成功体験を積み重ねていくことですね。プチ褒、プチ感謝を継続し、「俺のやりかたで大丈夫なんだ」と、自己肯定感を高めていき、そこから徐々にやる気になってもらうイメージですね。
これもたとえになりますが、不登校の子を学校に行かせるためのメソッドというものが、今注目されているんです。
それはとにかく自分の子どもを「1日6回絶対に褒める」「3つ自分で決めさせる」ことです。決めることは何でもいいんですよ。朝食の「ご飯かパンか」を選ばせるのでもOKです。これを延々に繰り返していきます。
心が折れた子どもたちを立ち直らせるためには、自分の心の中のコップに自信の水をためていくことが重要なんです。それがたまれば自走して動きはじめるということです。
−決めたことに対して肯定してあげることは大事ですね。
平賀さん:また、主体性を持たせるためには目的語りも大事ですね。今の若者の価値観として、「社会貢献」は大きなキーワードといえます。「誰かの役に立ちたい、いいことしたい」という想いがすごく強いんです。
そのため、単に「100万円を売り上げてこい」ではなく、「お客様が困っていることを解決するためにこの事業があり、その対価として我々はお金をもらっていて、売上はお客様の困りごとを解決したものの積み上がりなんだよ」みたいな説明や背景を伝えることが求められます。
−売上の先にある、お客様に価値提供をして喜ばれているところまでイメージさせることが大事なんですね。
平賀さん:本当そうです。そこまでやる必要があります。
「最近の若い者は」論争は引き継がれていく
−平賀さんが書籍を出版されて、振り返ってみていかがですか?
平賀さん:「最近の若者ってこうなんだ」ということを少し理解できたような気がして、それは非常に大きいことでしたね。
若者には彼らの想いとかバックボーンがあるわけです。そういうのを知って歩み寄れる感じが、自分の中にもう一回蘇ってきたので。
−育ってきた社会背景が違うから、当然考え方や価値観も異なってくるということは、私自身もすごく参考になりました。
平賀さん:この前も某アパレルの店長代行の方の取材をしていたのですが、まだ25歳だったんです。
その店長代行が、「最近の若い子は『いいからこうしろ』じゃなくて、『何でこうするのか』まで語らないと動かないんです」と言ってたんですよ。
「25歳って、キミも立派な最近の若者ですけど」と心の中でつぶやきながら聞いてたんですけど(笑)。
でも言ってることがすごく芯を食ってる。マネジメントをする立場になると、ひとつ上の視点で職場や後輩を見るようになり、その経験の中から学んでいくんだなと感じました。
−いつの時代も「最近の若者は」と言われるものなのですね。
平賀さん:古代エジプトの時代から言われてることですし。自分の高校時代も「新人類」って言われてました。
25歳だろうが部下は「最近の若者」ってことになる。これはもう古今東西ずっと引き継がれていくことです。だからこそ、そのギャップを埋めることを諦めてはいけない。