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就労ビザ(在留資格)の種類、申請方法とは?|技術・人文知識・国際業務ビザも詳しく解説

監修:行政書士 細田加苗

日本で働くことができる在留資格のことを、多くの人は「就労ビザ」と呼んでいます。

在留資格」というのは、外国人が日本に「滞在して、特定の活動をするための資格」のことです。

「在留資格」「就労ビザ」については、法務省のホームページに詳しくルールが記載されていますが、法律文のため、一般の方が読み解くには多くの時間と労力がかかってしまうのではないでしょうか。

そのため、この記事では法律文の内容をかみ砕き、就労ビザの種類や基本情報、申請の方法までをご紹介していきます。

ぜひご参考にしていただけますと幸いです。

・今回監修した行政書士・

【監修】細田 加苗 東京都行政書士会新宿支部所属 行政書士法人jinjer社員

埼玉県出身。2018年慶應義塾大学法学部政治学科卒。
2019年行政書士試験合格。外国人の方のビザ取得支援業務について、日々勉強中。
夢は多文化共生社会の実現。

1|在留資格(就労ビザ)の基本情報

ここでは、在留資格の種類についてご紹介します。

在留資格にはさまざまな種類があり、在留期間などもそれぞれ異なりますので、ぜひご確認ください。

1-1.在留資格の全体像

2019年11月現在、外国人が日本に「滞在して、特定の活動をするための資格」である在留資格は、全部で29種類あります。

そのうち、日本で「働くことができる」在留資格(通称:「就労ビザ」)は19種類です。

就労ビザは「永住者」「日本人の配偶者など」のような「身分」によって滞在や就労が認められているものと、「高度外国人材」「高度専門職」「技術・人文知識・国際業務」のような「一定の専門知識/技能」によって滞在や就労が認められているものがあります。

1-2.就労ビザの種類

ここでは、それぞれの在留資格の在留期間の表をご紹介します。

在留資格 在留期間 在留資格 在留期間
外交 外交活動をおこなう期間 教育 5年/3年/1年/3カ月
公用 5年/3年/1年/3カ月/30日/15日 技術・人文知識・国際業務 5年/3年/1年/3カ月
教授 5年/3年/1年/3カ月 企業内転勤 5年/3年/1年/3カ月
芸術 5年/3年/1年/3カ月 興行 5年/3年/1年/3カ月/15日
宗教 5年/3年/1年/3カ月 技能 5年/3年/1年/3カ月
報道 5年/3年/1年/3カ月 技能実習 1号:1年未満
2号、3号:2年未満
経営・管理 5年/3年/1年/4カ月/3カ月 高度専門職 1号:5年
2号:無期限
法律・会計業務 5年/3年/1年/3カ月 介護 5年/3年/1年/3カ月
医療 5年/3年/1年/3カ月 特定技能 1号:1年/6カ月/4カ月(5年以内)
2号:3年/1年/6カ月※更新回数無制限
研究 5年/3年/1年/3カ月

 

このうち、大学や専門学校を卒業して企業などで働く外国人の多くが「技術・人文知識・国際業務」という就労ビザを取得して働いています。

また、日本で就労する留学生のうち91%は「留学生」ビザから「技術・人文知識・国際業務」ビザに切り替就労しています。

>>留学生のビザ切り替え方法に関する記事にスキップ

そこで、続いて「技術・人文知識・国際業務」について詳しくご紹介していきます。

2|「技術・人文知識・国際業務」ビザとは?

就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」は、日本で働くことができる在留資格の代表格です。そのため、どのような外国人がどのような業務であれば取得できる就労ビザなのかについて、ご紹介していきます。

2-1.「技術・人文知識・国際業務」ビザとは?

「技術・人文知識・国際業務」は、「人文科学や自然科学の知識を必要とする業務」や「外国文化に根ざした考え方や感受性についての理解を活かせる業務」をおこなう予定の外国人が取得することができる就労ビザです。

専門的・技術的分野の高度な知識を持つ外国人材の多くは、就労ビザのうち「技術・人文知識・国際業務」を取得しています。

具体的には、営業、マーケティング、エンジニア、企画、財務、法務などの業務をしている外国人の多くが、「技術・人文知識・国際業務」ビザを取得して就労しています。

2-2.「技術・人文知識・国際業務」ビザ一覧表

「技術・人文知識・国際業務」ビザは、1つの在留資格のなかに3つの分野がまとめられている、という特徴があります。ここでは、3分野に分けて対象職種の例や取得条件についてご紹介します。

  対象職種(具体例) 取得条件
(※①か②のいずれかを満たす)
技術分野
  • 設計士
  • 開発エンジニア
  • システムエンジニア
①職務内容に関連する自然科学分野で大学/専門学校卒
※国内外の短期大学、海外の短期大学相当の学校を含む

 

②職務内容に関連する10年以上の職務経験がある

③日本で自然科学または人文科学の分野に属する技術または知識を必要とする業務に就くこと

人文知識分野
  • 企画/マーケティング
  • 営業
  • 経理/財務/法務
①職務内容に関連する自然科学分野で大学相当*/専門学校卒
※大学相当…国内外の短期大学を含む

 

②職務内容に関連する10年以上の職務経験がある

③日本で自然科学または人文科学の分野に属する技術または知識を必要とする業務に就くこと

国際業務分野
  • 翻訳/通訳
  • 貿易/海外取引
  • 語学指導
①外国人ならではの思考や感受性を要する業務である

 

②職務内容に関連する3年以上の職務経験がある
※通訳または語学指導に携わる場合、大学卒業者であれば、実務経験3年は不要

 

「技術」「人文知識」「国際業務」それぞれにおける、代表的な専攻科目は以下の通りです。

技術分野の専攻科目
物理学、化学、数理学、電子・電気工学、情報工学、機械工学、建築学、地質学、薬学、歯学、農学など(業務内容との関連性が必要)
人文知識分野の専攻科目
語学、文学、歴史学、教育学、社会学、心理学、哲学、商学、法学、政治学、経営学、会計学など(業務内容との関連性が必要)
国際業務分野
学部の制限なし。ただし、一定の日本語能力を要する(原則、JLPT N2以上が必要)。

3|場面別(留学生/転職/永住)就労ビザ申請方法

就労ビザの種類と、代表的な就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」についてご説明しました。次に、実際に就労ビザを申請する方法についてご紹介していきます。

就労ビザの申請方法は、「海外にいる外国人を呼び寄せる」場合と「日本にいる外国人」の場合とで異なります。

3-1.海外にいる外国人を呼び寄せる場合

海外にいる外国人を雇用する際は、企業の代表/職員または行政書士などが申請代理人となり、採用予定の外国人が就労ビザを取得する資格があることを証明する「在留資格認定証明書」を申請する必要があります。

①「在留資格認定証明書交付申請」をする

海外にいる外国人を日本に呼び寄せて雇用する場合、就労できる在留資格(例:「技術・人文知識・国際業務」)の「在留資格認定証明書」を取得する必要があります。

「在留資格認定証明書」を受け取るには、外国人本人の代理として企業の代表/社員または行政書士などが「在留資格認定証明書交付申請書」を出入国在留管理局(以下:入管)に提出する必要があります(※入管による審査機関は、1~3カ月程度です)。

「在留資格認定証明書交付申請」のために、準備が必要なものは以下の通りです。

準備するもの

  1. 在留資格認定証明書交付申請書(※申請前の3カ月以内に撮影した縦4cm、横3cmの写真を貼る)
  2. 返信用封筒(1通)
  3. 「技術・人文知識・国際業務」の「区分」に該当することを証明する文書
  4. 大学や専門学校の卒業を証明する文書

※その他企業カテゴリーごとに準備する書類があります。

②海外にいる外国人本人に「在留資格認定証明書」を送付する

外国人本人が海外にいる場合、企業または行政書士など代理申請をした人のもとに「在留資格認定証明書」が届きます。

「在留資格認定証明書」を受け取ったら、原本を海外にいる外国人本人へ郵送します。

③外国人本人がビザ申請をする

外国人本人は、受け取った「在留資格認定証明書」と必要書類を海外の日本大使館・領事館に持っていくと、ビザが取得できます。通常、申請から3日~1週間後に本人へビザが発給されます。

④外国人本人が来日し、就労開始

在留資格認定証明書交付日から3カ月以内に日本に入国し、空港で上陸審査を受け、問題がなければ日本での就労が可能となります。

3カ月以内に入国しない場合は「在留資格認定証明書」の効力が失われますので注意が必要です。

3-2.外国人が日本にいる場合

①現在の「在留資格」が業務内容に適合しているかを確認する

外国人本人の仕事内容が「在留資格」の基準に適合しているかを確認します。

現在の在留資格の資格内で就労できる活動内容と、新しくおこなう業務内容が異なる場合、外国人本人の住居地を管轄する地方出入国在留管理庁で「在留資格変更許可申請」をおこなう必要があります。

※適合していない在留資格で働くと、在留資格を取り消される恐れがあります。

②-1雇用契約書の作成と締結

現在の在留資格で問題ない場合は、そのまま雇用契約の作成を進めていきます。

②-2「在留資格」の変更

現在の在留資格では新しくおこなう業務内容で就労できない場合、在留資格の変更をおこなう必要があります。

就労ビザの変更と更新については、次のセクションで参考記事をご紹介します。

就労ビザの申請手段は?

就労ビザの申請手段は、大きく分けて2つあります。

①外国人本人が申請

メリット:費用がかからない
デメリット:法律文の理解が難しい、適切な在留資格の判断が困難、入管への往復が面倒

②代行サービスで申請

メリット:法律文や申請ノウハウに精通した行政書士が代行、適切な在留資格を代わりに判断、手続きがスムーズなため最短で申請可能
デメリット:費用が発生する

>>おすすめ記事【外国人雇用】就労ビザ代行サービス15を比較!|金額・申請取得時間

4|就労ビザの更新・変更方法

就労ビザの更新・変更手続きについてご紹介します。

4-1.留学生を採用する場合

留学生のビザを就労ビザに変更する際は、以下の記事をご参照ください。

4-2.転職した外国人を採用する場合

転職した外国人の就労ビザを更新する際は、以下の記事をご参照ください。

就労ビザの更新・変更で役に立つ記事

①就労ビザの更新方法をパターン別に解説!
就労ビザ・更新|複雑な手続きをパターン分け解説!行政書士監修

②転職した外国人を雇用する際の就労ビザの更新方法を解説!
外国人の転職時に必要な就労ビザ更新手続き!【外国人採用】

③留学生を雇用する際の就労ビザへの変更方法を解説!
外国人留学生の採用には【留学ビザ→就労ビザへ】変更が必要

5|まとめ

いかがでしたでしょうか?

就労ビザの種類と、代表的なビザ「技術・人文知識・国際業務」の詳細、就労ビザの申請方法と更新・変更方法までご紹介してきました。

外国人採用をされる際に、ぜひご参考にしていただけますと幸いです。

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