テレワーク・デイズとは?目的や結果など過去3年分をおさらい! |HR NOTE

テレワーク・デイズとは?目的や結果など過去3年分をおさらい! |HR NOTE

テレワーク・デイズとは?目的や結果など過去3年分をおさらい!

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  • ダイバーシティ&インクルージョン

各企業でテレワークやリモートワークといった働き方が浸透しつつありますが、中には、まだ導入や運用にハードルを感じている企業も数多くあるのではないでしょうか。

「他社がどのようにテレワークやリモートワークを導入したのか知りたい」と考える企業の方も多いかもしれません。

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本記事では、各企業でのテレワークやリモートワークの推進のために、政府や都が2017年から年に1回ずつ実施している「テレワーク・デイズ」についてご紹介します。

これまでの実施概要や参加企業の事例を参考に、自社での制度運用に役立てていただければ幸いです。

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「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。

本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。

テレワーク・デイズとは

「テレワーク・デイズ」とは、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会中の交通混雑の緩和を目的として、2017年から政府や東京都などが連携して展開している、働き方改革の国民運動プロジェクトです。

東京オリンピック・パラリンピックの開会式予定日だった2020年7月24日をテレワーク・デイと設定したことからスタートしました。

そもそもテレワークとは、英語の「tele(離れた場所)」+「work(働く)」を組み合わせた造語で、働き方改革の一環として政府が推奨している働き方です。

新型コロナウイルスの感染拡大により、東京オリンピック・パラリンピックは延期となりましたが、テレワークは従来の働き方改革の側面に加えて感染予防といった側面からも推奨されるようになり、厚生労働省や総務省を中心に導入企業へのサポートが実施されています。

【2017.2018.2019】過去3年の結果をおさらい!

具体的に、2017年から2019年までのテレワーク・デイズを実施した結果と参加企業の声をまとめました。

2017年~2019年|実施結果の概要

  2017年 2018年 2019年
名称 テレワーク・デイズ テレワーク・デイズ テレワーク・デイズ
開催期間 7月24日 7月23日〜7月27日 7月22日〜9月6日
参加団体数総計 922団体  1,682団体  2,887団体
実施者数 約6.3万人  約30.2万人 約68万人
特別協力団体 83団体 120団体 224団体
実施団体数

549団体
(応援団体:290団体)

1,260団体
(応援団体:302団体)

2,200団体
(応援団体:463団体)

参加企業の職種 情報通信企業、製造、不動産、建設、保険などの企業や自治体 情報通信企業、サービス業、製造、学術研究、専門・技術サービス、卸売業・小売業など 情報通信企業、サービス業、製造、学術研究、専門・技術サービス、卸売業・小売業など
主な実施場所 自宅、訪問先・出張先、サテライトオフィス 自宅、訪問先・出張先、サテライトオフィス 自宅、訪問先・出張先、サテライトオフィス

1. テレワーク・デイズ中の「交通緩和」に関して

減少量 減少率
2018年 -408,242人 -2,9%
2019年 -1,235,451人 -8,5%

通勤者数は、2018年は約40万人、2019年は約124万人と減少しており、実施期間が延びていることも要因としてありますが、テレワークデイズによる交通緩和の効果は次第に大きくなっています。

また、2018年は「丸の内」「豊洲「品川」などで改札入場者数が減少しており、また、さらに2019年は「新宿西口方面」「大崎」「神田橋」など、各地でも同様に減少が見られました。

ただし、江東区にある東京オリンピック・パラリンピックのベイゾーン会場周辺における人数原書率は低くなっており、今後の課題となっているようです。

2. 「業務効率化」や「コスト削減」に関して

自宅やサテライトオフィスなどでの勤務になるため、全ての指標でコスト削減効果が出たという報告があります。

2018年は、事務用紙などのコストが14%減少し、交通費も18.3%削減されました。

また、2019年の実施に際しては、事務用紙などのコストが約38%の減少、交通費も2018年より9.6%減少しており、効果が拡大していることがわかります。

また、全体として残業時間の削減などの効果も出ているようです。

3. 「消費電力削減」に関して

実施期間が夏場ということもあり、オフィスを利用しないことで消費電力の削減効果が大きくなっています。

また、消費電力の削減は、コスト削減だけでなく環境問題やEcoの観点からも推進されることが望まれています。

参加企業の声

2017年のテレワーク・デイ、および2018年と2019年のテレワーク・デイズに参加した企業の声を集約してまとめると、次のようになります。

  • 朝の通勤時間のストレスがなくなるとともに、混雑緩和に役立ったと感じることができた
  • 通勤時間を削減できたので、作業効率が上がったり、プライベートな時間を有効に使うことができた
  • 不必要に外部から邪魔されることがなくなり、仕事に集中して取り組むことができた
  • 育児や介護などに時間を回すことができ、柔軟な働き方ができるようになった
  • ランチなどの飲食代が節約できた

テレワークのメリットを多く感じている企業が多くなっており、テレワーク・デイズが組織として社員の働き方について考えるきっかけになっていることがわかります。

また、テレワーク・デイズに合わせて社員の自宅におけるテレワーク環境を構築する準備も進めることができているようです。

テレワーク・デイズの効果は確実に大きくなっており、知名度も年々上がっているので、2020年開催のテレワーク・デイズに参加することを検討しても良いかもしれません。

テレワーク・デイズ2020に参加するには

テレワーク・デイズ2020の開催概要は、次のようになっています。

テレワーク・デイズ2020
期間:
2020年7月20日(月)~2020年9月6日(日)
実施目標:
全国で3,000団体以上の参加
 
※新型コロナウイルスの影響により東京オリンピック・パラリンピックが延期したため、2020年4月下旬より開始予定だったテレワーク・デイズの募集はまだ始まっていません。詳しくは、テレワーク・デイズ2020のホームページでご確認ください。

テレワークデイズ2020に参加することで、多くの企業や団体が一丸となって働き方を改革することができます。

テレワークを導入する上で、このような機会を効果的に作ることも重要になってくるでしょう。

【補足】テレワーク導入のためのサポート

テレワーク・デイズに際してテレワークの導入を検討する中で、各企業はさまざまなサポートを受けることができます。

全般的な相談窓口

テレワークマネージャー事業(総務省)

テレワークの導入を考える企業に対して、テレワークのノウハウを持つ専門家(テレワークマネージャー)が無料でコンサルティングを実施しています。(旧事業名:総務省 令和元年度 テレワークマネージャー派遣事業)

テレワーク相談センター(厚生労働省)

「テレワークを導入したいが、どのくらい予算がかかるのか」「今の事業形態からテレワークに移行することは可能か」など、テレワークについての様々な疑問や相談に無償で対応してくれます。

東京テレワーク推進センター(東京都・厚生労働省)

実際にテレワークをしたらどうなるのか、体験および相談ができます。テレワークを推進するために役立つセミナーなども実施しています。

助成金制度

テレワークを導入に際して掛かる通信機器の経費は、助成金制度を利用することで賄える場合もあります。

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その他

ICTの導入やセキュリティ対策に関連して、総務省を中心に各種情報提供をおこなっています。

テレワーク・デイズのホームページには、さまざまなサポート内容が掲載されているので、ご確認ください。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続く中、多くの企業が今後もテレワークやリモートワークの導入を検討することでしょう。

テレワーク・デイズは東京オリンピック・パラリンピックの開催をきっかけに始まったプロジェクトです。

しかし、今後もテレワークの需要が高まる中では、各企業がその期間を効果的に活用し、社員にとって働きやすい職場環境を実現する足掛かりとすることが望ましいでしょう。

テレワーク・デイズを、より良い働き方を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

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