5分でわかる経営理念の作り方|定義、方法、具体例まで詳しく解説

経営理念は、従業員に分かりやすい価値観やビジョンを共有することで企業の行動基準を示したり、明確な理念を掲げることによって企業の価値観に合った人材を確保できたりと、組織に統一感をもたらすために重要な要素です。

本記事では経営理念が企業にもたらす良い影響や、具体的な理念の作り方など、経営理念について詳しく解説していきます。

1.経営理念とは

経営理念とは、経営者の信念に基づき、企業活動の方針を言葉で示したものになります。

企業は経営理念を実現するために存在しており、経営理念とは企業経営を考えていくうえでとても重要な要素の1つになります。

1-1.企業理念とはどう異なる?

経営理念と似た言葉として「企業理念」があります。これらは一体どういった違いがあるのでしょうか?以下の表にまとめてみました。

経営理念 企業理念
明文化する対象 経営者が大切にしている、企業経営を行う上での基本となる考え方・価値観 企業として、最も大切にするべき基本となる考え方・価値観
変更の時期 変更がされやすい 変更がされにくい

企業理念とは、「企業として」最も大切にしている考え方・価値観を示したものであり、「経営者」の信念に基づいた経営理念とは異なります。

2.企業に経営理念が必要な理由

多くの企業で作られている経営理念ですが、なぜ必要とされているのでしょうか?

その理由は以下の3つにあります。

2-1.企業の方向性を示すことによって、組織の統一感を生む

まず、経営理念を定めることによって、組織全体の統一感が高めやすくなります。

経営理念は、「企業が経営を進めていくうえでの判断基準」になるため、それを従業員に対して示し、理解してもらうことで、従業員が同じ基準で物事を判断できるようになります。

2-2.従業員のパフォーマンスが向上する

経営理念には企業がどのようにして社会に貢献していきたいか、社会に対してどのような価値を提供したいのかといったメッセージが込められています。

そうしたメッセージ性のある経営理念を掲げることによって、何のために仕事を行っているのか従業員が理解することができ、仕事にやりがいを感じやすくなります。

これにより、従業員の仕事へのパフォーマンスが向上することが考えられます。

2-3.企業イメージの向上や企業に合った人材の獲得に繋がる

経営理念を掲げることによって、社内だけでなく社外の人に対しても、企業の活動内容や想いを伝えることができます。

企業の考え方が外部に伝わることによって、企業の良い印象を与えることができるようになり、その理念に共感した人材が企業に集まりやすくなります。

3.経営理念を作る方法

では、経営理念はどのようにして作れば良いのでしょうか?

具体的には以下の4ステップで作成していきます。

  • 1. 他の企業の経営理念に目を通す

  • 2. 経営者自身の考えを書き出す

  • 3. 案をいくつか作成する

  • 4. 作成した経営理念を納得できるようになるまで修正する

3-1.他の企業の経営理念に目を通す

いきなり全てを自分で作ることはとても大変な作業です。

経営理念を考える前にはまず、他の企業がどのような経営理念を掲げているのかを確認してみましょう。

確認していく中で、良いなと感じた経営理念はメモを取っておくことをおすすめします。

経営理念を確認する際には「経営理念ドットコム」を使用すると良いでしょう。

3-2.経営者自身の考えを書き出す

他の企業の経営理念をいくつか確認し、メモを取ったら、次は経営者自身の考えをアウトプットしていきましょう。

具体的には以下の3つの質問に対しての考えを書き出すと良いでしょう。

  • ●何を目的として自社が存在するのか?
  • ●社会に対してどのような価値を提供したいのか?
  • ●10年後、どのような企業になっていたいか?

これらの質問に対してできるだけ多く、具体的に書き出してみましょう。

3-3.案をいくつか作成する

上記のステップで挙げた他社の実例や経営者自身が出した案をもとに、具体的な経営理念を作っていきましょう。

いきなり1つに絞って作るのではなく、まずは細かいことは気にせずに3~5つほど作成してみましょう。

作る案の数は「少なすぎず、多すぎず」がポイントです。少なすぎると視野が狭くなってしまい、考えが広がりづらくなってしまう恐れがあり、反対に多く作りすぎてしまうと考えがまとまりにくくなってしまいます。

3-4.作成した経営理念を納得できるようになるまで修正する

前のステップで作成した複数の案をもとに、具体的な経営理念を作成していきます。それぞれの案のなかで特に大切にしたい考え方や、共通している考え方を探しましょう。

案を1度作成したらしばらく時間をおいてみるのも良いでしょう。時間をおいてから再度確認をすることで、足りないものや不要な文言、より良い表現などが見つかることもあります。

また、他の人にも意見を求めることもおすすめです。客観的な視点から、何かおかしな点がないかを確認してもらいましょう。

4.経営理念を作る際のポイント

ここまでは経営理念が必要な理由や、その作り方を解説してきました。ここからは、実際に作る際にどのようなことに気を付けると良いのか、経営理念を作る際のポイントを紹介していきます。

4-1.企業にはどんなミッションがあるのかを明確にする

まずは、企業の持っているミッション(使命感)を明確にしましょう。どういった仕事を通じて、どのような人たちに対して、どのような価値を与えたいと考えているのかを具体的にしましょう。

4-2.企業の描くビジョンはどういったものであるのかを理解する

次に、企業がこれからどのように成長していきたいのか(ビジョン)を具体的なものにしていきましょう。簡単に言えば、ビジョンとは企業の将来的な達成目標になります。

ここで大切なのは、「努力すれば可能」な範囲の目標を立てることです。はじめから「県内で売り上げ1位」目指すのではなく、「市内で売上1位」とするなど、目標は細分化すると良いでしょう。

4-3.企業で大切にしている価値観は何なのかを具体的にする

最後に、会社にとって何を行動の基準とするのかを決めることは、先に述べたように組織の統一にとても重要な役割を果たすことになります。

価値観とは企業が行動する際の基準となるものですので、上で述べたミッションやビジョンよりも具体的でわかりやすい内容にすることが必要です。

5.参考になる経営理念の具体例5選

では最後に具体的な経営理念の事例を紹介します。

5-1.キリン株式会社

キリングループは、自然と人を見つめるモノづくりで、「食と健康」の新たな喜びを広げ、心豊かな社会の実現に貢献します。

5-2.株式会社メルカリ

新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る

5-3.ソフトバンクグループ株式会社

情報革命で人々を幸せに

5-4.NIKE Inc.

世界中のすべてのアスリートにインスピレーションとイノベーションをもたらす

これらの経営理念はどれもそれぞれの企業が提供しているサービスとマッチした内容であり、まさに企業の価値観が理解できる理念になっています。

特に、ソフトバンクグループ株式会社やNIKE Inc.などの、「(自社の提供するサービス)によって(どのような人たち)に対して、(価値)を生み出す」という理念は、実際に経営理念を作成する際に参考になる部分が大きいのではないでしょうか?

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?

経営理念を決めることは、企業の価値観、将来の展望を決めることであり、組織に統一感をもたらす極めて重要な要素になります。

経営理念の作成を考えている方は、本記事で取り上げた具体例以外にも、多くの経営理念を実際に調べ、参考にしてみることをおすすめします。

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