「インセンティブ制度とは?」
「インセンティブ制度の種類は?」
「インセンティブ制度を導入するメリットやデメリットを知りたい!」
インセンティブ制度とは、従業員が達成した目標に対する報酬を支給する制度のことです。従業員の成果を正当に評価するためには、メリットやデメリットを理解したうえで適切に運用をおこなわなければなりません。
本記事では、インセンティブ制度に関する概要とメリット・デメリットについて解説します。また制度を設置する際の注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
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1. インセンティブ制度とは
インセンティブ制度とは、従業員が達成した目標に対して報酬を支給する制度のことです。インセンティブ制度を設置することで、従業員の業務意欲を向上させ、従業員の成果を適切に評価できます。
インセンティブ制度は評価に応じた金銭的な報酬だけでなく、非金銭的な報酬も支給可能です。事業内容や職種に応じて、さまざまな支給条件や内容を設定できます。
なおインセンティブ制度の設置は、企業の義務ではありません。しかしながら、多くの企業が従業員に対する報酬として制度を設けています。
2. インセンティブ制度と歩合制・ボーナス・手当との違い
インセンティブ制度と歩合制・ボーナス・手当との違いは、報酬の支給条件と内容です。それぞれの違いについて以下の表にまとめました。
制度の名称 |
支給条件 |
支給内容 |
インセンティブ |
設定した目標の達成により報酬を得られる |
金銭もしくは非金銭の支給 |
歩合制 |
契約件数もしくは実績件数ごとに報酬を得られる |
金銭の支給 |
ボーナス |
企業の業績や経営状況に応じて報酬を得られる |
金銭の支給 |
手当 |
条件を満たした従業員に対し、固定額が毎月支払われる |
金銭の支給 |
上表のとおり、それぞれの制度によって報酬の支給条件や内容が異なります。事業内容や職種に応じて、適した制度を導入することが大切です。
3. インセンティブ制度の種類
インセンティブ制度は5つの種類に分けられます。それぞれの種類と具体的な支給内容について、以下の表にまとめました。
インセンティブの種類 |
具体的な支給内容 |
物質的インセンティブ |
金銭、ギフト券、社員旅行など |
評価的インセンティブ |
昇進、昇格、社内表彰など |
人的インセンティブ |
異動・赴任先の選択権、上司や同僚などと交流の場を設ける |
理念的インセンティブ |
従業員が共感できる企業理念や価値観を提供する |
自己実現的インセンティブ |
キャリア形成研修、スキルアップ研修、社内チャレンジ制度など |
上表のとおり、インセンティブの支給内容は金銭だけではありません。非金銭の支給として昇進・昇格、社内表彰などもインセンティブに含まれます。
なおインセンティブ制度を設置する際は、上記の支給内容をすべて満たす必要はありません。事業内容や職種・部署などに応じて、従業員を適切に評価できる制度を設置しましょう。
4. インセンティブ制度を設置する企業側のメリット
インセンティブ制度を設置する企業側のメリットは以下の3つです。
- 従業員の業務意欲向上につながる
- 優秀な人材の流出を防げる
- 従業員の競争心を高められる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
4-1. 従業員の業務意欲向上につながる
インセンティブ制度を設置するメリットとして、従業員の業務意欲向上につながる点が挙げられます。従業員は自分の成果に応じて金銭を得られたり、昇進や昇格ができたりするからです。
またインセンティブ制度の設置により目標が可視化されることで、具体的な行動を計画できます。自分がおこなうべき行動を明確にできると、業務意欲を維持しやすいです。
4-2. 優秀な人材の流出を防げる
優秀な人材の流出を防げることも、インセンティブ制度を設置するメリットです。成果に対する適切な報酬を得られるため従業員の満足度が向上し、離職率の低下にもつながります。
また従業員を適切に評価できると、企業に対する帰属意識の向上につながりやすいです。帰属意識を高めることで従業員が主体的に業務をおこなったり、職場環境の改善に取り組んだりする効果も期待できます。
4-3. 従業員の競争心を高められる
従業員の競争心を高められることも、インセンティブ制度を設置するメリットです。競争心を高められると、失敗した経験からスキルを磨いて従業員自身の成長につながります。
また従業員同士で切磋琢磨しながら業務できると、お互いのスキルを高めやすいです。従業員同士でお互いの頑張りに感化されると、チームや組織としての成長も期待できます。
5. インセンティブ制度を設置する企業側のデメリット
インセンティブ制度を設置する企業側のデメリットは以下の2つです。
- 実績がない従業員の業務意欲が低下する
- 協調性が薄れる可能性がある
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
5-1. 実績がない従業員の業務意欲が低下する
インセンティブ制度を設置するデメリットとして、実績がない従業員の業務意欲が低下する点が挙げられます。従業員によっては目標を達成できず、報酬を得られない可能性があるからです。
目標達成に向けて頑張ってきた過程も評価されないと、企業に対する帰属意識の低下につながります。従業員の業務意欲を維持できるように、業務過程や努力を評価できる基準を設定しましょう。
5-2. 協調性が薄れる可能性がある
従業員の協調性が薄れる可能性があることも、インセンティブ制度を設置するデメリットです。従業員個人に対する成果を重視するため、個人主義な働き方になる可能性があります。
個人主義な働き方をすると協調性が乏しくなり、上司や同僚とのコミュニケーションも希薄になりやすいです。コミュニケーションの希薄は重要事項の伝達ミスや、業務効率の低下を引き起こします。
インセンティブ制度を計画する際は個人に対する成果だけでなく、チームごとの評価や貢献度なども取り入れましょう。
6. インセンティブ制度を設置する際の3つの注意点
インセンティブ制度を設置する前に、以下3つの注意点を確認しましょう。
- 雇用条件に配慮した評価基準を設定する
- 従業員のニーズを汲み取る
- 評価基準や運用方法を周知する
それぞれの注意点について詳しく解説します。
6-1. 雇用条件に配慮した評価基準を設定する
インセンティブ制度を設置する際は、雇用条件に配慮した評価基準を設定しましょう。職種や部署などで評価に偏りがあると、従業員が不満を持つからです。
例えば事務職の場合、営業職と同じような数字で成果を出すことが難しい場合もあります。またフルタイム社員と時短勤務社員が在籍している場合、勤務時間が異なるため同じ目標を設定することはできません。
従業員の評価に偏りがでないためにも、それぞれの立場に適した評価基準を設定することが大切です。さまざまな雇用条件をふまえたうえで、納得できる内容を検討してください。
6-2. 従業員のニーズを汲み取る
従業員のニーズを汲み取ることも、インセンティブ制度を設置する際の注意点です。企業側が従業員に配慮したインセンティブを提示しても、従業員側が魅力的に感じなければ制度は浸透しません。
従業員が抱える不満などを把握したうえで、従業員が求めている制度を設置できると、効果的に運用をおこなえます。全従業員に対しアンケートやヒアリングなどを実施し、ニーズを汲み取ったインセンティブを設計しましょう。
6-3. 評価基準や運用方法を周知する
インセンティブ制度を従業員が正しく理解し適切な評価を得られるように、評価基準や運用方法について周知しましょう。インセンティブの支給内容・支給条件・運用方法などについて、従業員が理解できるように細かく説明します。
もし問題点などが浮上した場合は、制度の見直しや修正をおこなうことが大切です。運用後も従業員からのフィードバックを受けながら、条件や運用方法などの改善を実施してください。
福利厚生を充実させることは採用・定着にもつながるため重要ですが、よく手段としてとられる賃上げよりも低コストで従業員満足度をあげられる福利厚生サービスがあることをご存知でしょうか。
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