働き方改革による生産性の向上・効率化、コロナ渦によるリモートワークへの対応やIT導入の加速など、あらゆる職種、業界でIT化が進んでいます。
このような中で企業における「経費精算」も電子化の波が訪れています。2021年1月に改正される電子帳簿保存法の施行が控える中で、前回の記事ではjinjer株式会社で『ジンジャー経費』を提供している坂口さんに今後の企業のバックオフィスのあり方や、経費精算システムを導入するメリットについてお聞きしました。(前編の記事はこちら。)
後編となる今回は、株式会社ネオキャリアの経理担当者や従業員にインタビューを敢行し、実際に経費精算システムを使う前の課題から、ジンジャー経費を活用した結果や具体的な効果についてお聞きした内容をご紹介します。
実際に利用している従業員の本音について深くお届けしますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
目次
経費承認者・経費申請者に聞いてみた「経費精算システムってぶっちゃけどう?」
ー本日はお時間いただきありがとうございます!まずは、普段の経費業務において事業責任者の中島さんと、マネジャーの下山さんにお話を伺います。
【取材対象者】
2009年に新卒でネオキャリアに入社後、新卒採用支援に従事。関西拠点長を務めた後に、副事業部長に就任。2019年からは、アルバイト採用支援事業のマーケティング責任者に就任し、「顧客視点」を第一に考え、市況感を先読みした革新的なアイデアで多くの企業様の採用成功に寄与。現在は、中途採用支援、アルバイト採用支援、オウンドメディアリクルーティング事業、集客メディア代理店事業を管掌。
2012年11月に中途入社。前職はアパレル業界で販売職を約3年半経験。ネオキャリアに入社後、中途採用支援事業にて営業として事業を牽引。現在はマネージャーとして約10名のメンバーを管轄している。
経費精算システムを導入する前の課題は何だったのか?
ー経費精算周りはやらなければいけないことが多く、もっと効率化できる部分があると感じていたと思います。
『ジンジャー経費』を導入する前に、具体的にどのような問題があったのかを教えていただけますか。
ジンジャー経費の導入以前は、会計ソフトの一部を用いて経費精算をおこなっていました。申請者として、当時の何よりも大きな課題は「とにかく時間がかかること」でしたね。
交通費の話を例に挙げると、毎月の集計業務を手作業でおこなっていたので、月末に必ず駅に行ってレシート(利用履歴の証明書)を出していたんです。
でも月末って、とても忙しいじゃないですか。
お客様の対応などもしたい中で「わざわざ駅に行く」というのは、実際非常に工数でした。(笑)
ジンジャー経費は、これまで少なくとも15分以上掛かっていた作業時間が1分程度で終わってしまうので、本当に助かっています。
ーズバリですね。(笑)
経費申請の中において、交通費申請の割合はどれくらいだったのでしょうか。
かなり大きいですね。「申請に手間が掛かる」という部分でも特に負担がありました。
外回りの営業に行く方だと、1日で何件も企業をお客様訪問をすることになるので、金額にして1万円を超えることにもなったりします。また、さらに面倒なのは、駅の窓口ごとにレシート発行の「上限件数」があったりするんですよ。
上限に達してしまうと別の窓口を選ばなければならなかったり、本当に細かいことですが負担だったと思いますね。
ー申請する側として、以前は負担がとても大きかったんですね。
対して、承認者として感じていた課題はありましたか。
承認者としては「画面の立ち上がり・画面遷移」とか「通知・表示の見やすさ」みたいなUIの部分ですかね。
僕の場合、月に200〜300件の承認をするのが普通なので、とんでもない量の通知が月末に届くんです。
でも、当時のシステムだと「まずパソコンを開かないといけない」し、さらに「立ち上がりに時間がかかる」「一目でなんの経費申請なのかわからない」という状態で。(笑)
隙間とか空き時間で承認できたら絶対便利じゃないですか。『外で移動時間に承認できたらラクなのにな』って思ってましたね。
メンバー(申請側)としても、すぐ申請が承認されればストレスが減ると思うので。
ーまさしくだと思います。手軽にチェック・承認できることは想像以上に重要ですよね。
【申請者・承認者】経費精算システム導入前の課題
- 申請のために必要な書類を取得するのに大きな時間と工数がかかる
- 承認の際にシステムのUIが悪く心理的ハードルが大きい
- 「申請→承認」がスムーズでないことで承認者も申請者もストレスを感じる
現在、経費精算をどのような形で管理しているのか?
ー続いて、『ジンジャー経費』を導入してからはどのように経費精算が変化したのでしょうか。
まず、問題だった交通費精算に関しては、ものすごく楽になりました。
具体的には、今まで駅の窓口に行く必要があったものが、スキャン1回で済むようになったんです。
あとは申請期間指定をするだけで終わるので、営業の方は非常に楽になったと思いますね。
また、付随してなんですけどスマホアプリで申請できることが本当に大きな変化でした。
ー確かに「駅に行かなくて良い」というのは大きいですね。
承認者の立場ではどんな変化がありましたか。
承認についても同様で、スマホで承認ができることは偉大ですね。「パソコンを開かなくていい!」というのは革命です。(笑)
また、ジンジャー経費はアイコンを見たら「交通費」「経費」「出張申請」など申請の種類が直感的にわかるのもありがたいです。
画面遷移もスムーズなので「UI次第でこんなに承認が楽になるんだ」と感動しました。
ーありがとうございます。お話ししている様子からも大きな変化があったことが伝わります。(笑)
経費精算システムを導入したことで、どのような効果があったか?
ーでは最後に、ジンジャー経費を導入してみて良かったことを改めてお伺いします。
まずは、圧倒的な時間短縮でしょうね。
交通費の話ですが、駅までの移動時間が不要になったので「15分が1分になった」と言っても過言じゃないですね。
「スマホさえあればその場で申請できる」というのは、導入前に営業の方にも実演して見せられてすごく印象に残っています。
あとは交通費以外の部分でも、「会食費」や「急な出張」などは意外と日常的に起こるじゃないですか。
その時に領収書を書いてもらう、経費申請を後から紙でするというのは手間なので『ペーパーレス』になったというのも個人的にすごく良かったと感じています。
ー非常にポジティブなコメントありがとうございます。
これから経費精算システム導入を検討されている方に向けて、一言コメントをお願いしてもよろしいでしょうか。
はい。新たなシステム導入にはお金もかかるし、大きな決断になると思います。
ただ、経営者や役員クラスの方など、忙しい人であるほど時間の価値って高くなると思うんです。
「画面遷移が早くて、見やすくて、楽に使える」というメリットは、本気で仕事をしている方であるほど大きな付加価値になると感じますね。
ー時間短縮はその分、別の仕事に割けるリソースを増やすことだなと改めて感じました。
非常に貴重なお話ありがとうございました。
【申請者・承認者】経費精算システムを導入して良かったこと
- ペーパーレスで経費申請の工数が大幅削減できた
- 申請・承認がスマホでできるからこそスピーディに経費申請ができるようになった
- UIが整っていることで直感的な操作ができ、経費申請の心理的ハードルが低下した
経理担当者に聞いてみた「経費精算システムの使い心地」
ー次に、経理担当者の田村さんと松村さんにお話を伺います。
【取材対象者】
大学卒業後、電鉄系の百貨店に入社。店舗営業経験後、20年近く決算、税務、会計システム導入など経理業務全般を担当。今までの経験や知識を新しいものと融合させ、成長に貢献したいと言う思いから心機一転、2021年2月にネオキャリアに入社。皆さんから安心して相談できる財務経理部を目指して頑張っています。
ネオキャリアに入社後、派遣領域の営業事務を約1年半経験。2018年3月に財務経理部へ異動し、「会社の未来をアシストする」をモットーに、チームリーダーとしてネオキャリアグループの経理業務に従事。
経費精算システムを導入する前の課題は何だったのか?
ー経理に関して管理部門としても間違いがないかのチェックなど煩雑な業務は多いかと思います。
『ジンジャー経費』導入前に具体的にどのような問題があったのかを教えていただけますか。
はい。以前は経費精算システムではなく会計システムを用いていたので、不便に感じることもありました。
具体的には、「勘定項目」の設定など‟会計”という固そうな感じが強いシステムだったので、使用する際にわかりにくい部分も多く、営業さんたちの申請や、承認のハードルになっていたと感じます。
特に経理周りの知識がない人は非常に触りづらかったと思います。
これによって何が起こるかというと、経費精算申請をしてもらっても、なかなか内容の確認や承認をしてもらえなかったりするので、承認者の方に「内容をチェックして承認してほしい」と催促をしなければならないんです。
大変なケースだと一度催促の電話をしたにもかかわらず全く承認してくれず、数日後に再度催促ということもありました。
勘定項目も弊社では30個くらいあったりと管理工数は大きかったなと思います。
あとは申請から承認され、財務経理部に到着するまでに時間がかかることが、そもそも課題でした。
本社と距離のある遠方の事業所だと郵送の時間も加わり、タイムラグが大きかったです。
それ以外にも「システム自体すごく重い」「社内LANに繋がっていないと動作しない」「検索性が非常に低い」などのハード面での課題も多くありました。
【管理者】経費精算システム導入前の課題
- 申請ハードルがあることで申請・承認漏れが起こり、催促の工数がかかる
- 申請・承認から支払い依頼までのタイムラグが大きい
- システム自体のハード面に課題
現在、経費精算をどのような形で管理しているのか?
ー続いて、『ジンジャー経費』を導入してからは管理側としてどのように経費精算が変化したのでしょうか。
申請する側のハードルが下がったことは間違いないと思います。
ジンジャー経費だとスマホ対応はもちろんなんですけど、元のシステムだと「30個近くある勘定項目の中から項目を選択」だったのが、カテゴリ分けされて直感的に使えることが大きな変化だと思っています。
申請の際にも「自分の体験したことをそのまま選べばいい」という形でカテゴリが作られていることで管理が楽になりました。
経費精算システムを導入したことで、どのような効果があったか?
ーでは最後に、ジンジャー経費を導入してみて良かったことを改めてお伺いします。
まずは、申請ハードルが下がったことで「スピーディに経費申請作業が進む」「催促が必要な件数が激減した」というのが大きな効果です。
あとは、その場で記憶が鮮明なうちに経費申請してもらえるのでミスが圧倒的に減りました。
以前は各自申請の際に計算してもらっていたんですが、「1,000円ズレてる」とかのミスはよく起こっていたんです。
だからこそ私たちの方でも計算していて二度手間だったところが、計算が不要になったことは非常にありがたいですね。
もうひとつあげるとしたら、交通費申請を中心にペーパレス化が進んだことも嬉しいことでした。
弊社の規模だと経費申請で毎月1,200〜1,300枚くらいになり、一番申請の多い交通費で紙の請求書や領収書がかなり減ったことはシンプルに管理が楽になった要因だと思います。
ー経費申請自体が楽になることで、やはり管理側もメリットが大きいんですね。
では最後に一言コメントをお願いしてもよろしいですか。
電子帳簿保存法の改正と共に、世の中がますますペーパーレスの方向へ進んで行き、請求書の管理方法なども変わっていくと思います。
だからこそ、私たちも経費精算システムをうまく活用しながら良い方法を探していこうと思います。
ー様々なところで電子化が進む時代だからこそ、システム導入に前向きな姿勢があるのだと感じました。
非常に貴重なお話ありがとうございました。
【管理者】経費精算システムを導入して良かったこと
- 申請ミスが減ることでチェックの工数を大幅削減できる
- ペーパーレス化が実現することでかさばる紙の管理工数が減った
- 申請ハードルが下がったことでスピーディに経費申請作業が進むようになった
▶前編はこちら:「ただ‟効率化できる”だけじゃない。」経費精算をIT化すべき本当の理由|『ジンジャー経費』インタビュー取材①