アルバイト採用において、主婦・主夫・高校生・大学生・フリーター・シニアなど、応募者層によってそれぞれ訴求すべきポイントが異なります。(※以下、「主夫」は「主婦」に含んで記載します。)
実はアルバイトを探す求職者層全体の1/3を占める”主婦層“。本記事では、「主婦を採用するメリット」「主婦層の特徴」や「主婦層を採用する際のポイント」をご紹介いたします!
ぜひ、ご参考にしていただけますと幸いです。
目次
1|主婦採用のメリット
|メリット1| 長期的に働いてくれる可能性がある!
学生・フリーター層は卒業のタイミングや就職のタイミングや、いい条件のバイトが見つかるとやめてしまう可能性が高いです。
一方で、主婦層だと賃金などの条件だけでなく、通いやすさや職場の雰囲気も併せて重視している場合が多いので、気に入ってもらえると長期に渡って働いてくれる可能性が高くなります。
|メリット2| 社会人マナーが身についている
主婦層は社会人経験を持っている方が多いので、学生に比べ、マナーを1から教育する工数がかかりません。言葉遣いや礼儀などの作法面でお客さまに注意を受けてしまうと、店舗や企業のブランドを損ねる結果にもなりかねません。こういった面で、主婦層は比較的安心して接客を任せることができるため、企業にとっては重宝すべき人材だといえます。
また、遅刻や欠勤の多い学生やフリーターに比べ、主婦層は基本的に遅刻や欠勤をすることがありません。タイムマネジメントがしっかりしているので、その点でも安心して仕事を任せることができるしょう。
|メリット3| 効率的な働きぶり!
家事や育児との両立を目指している方の中には、限られた時間の中で業務効率の向上を考えて働くことのできる方が非常に多いです。
人手不足が深刻化する昨今では、1人あたりの生産性が求められるため、常に効率を考え、要領よく働くことができる主婦層は企業・店舗にとってもかなり協力的な存在となります。
- 主婦・主夫の採用に特化しているため、社会人経験のある即戦力人材を採用しやすい
- 大手から中小企業まで、28,000社以上の導入実績あり
- 採用コストが1人あたり平均1.5万円以下など、低コストで採用可能
2|主婦の1年間の動向
1年のうち、主婦の求職活動が最も活発になるのは9月です。一方、7・8月と12月は応募数が減少する傾向にあります。これは、高校生や大学生の子どもを持つ主婦にとって、9月は夏休みも終わり、日常の生活リズムに戻るタイミングであること、学校の行事なども比較的落ち着いている時期であることなどが理由として考えられます。
また、年末は納会や様々なイベント、大掃除やおせち準備など主婦にとって最も多忙な時期であり、求職活動をおこなう余裕がないと考えられます。そのため、主婦層をアルバイトの採用ターゲットとする場合は、夏休み明けのできるだけ早いタイミングで募集をかえる必要があります。
3|主婦が希望する勤務頻度や時間は?
希望の勤務日数/勤務時数
勤務日数は「週3日」を希望する人が最も多く、次いで、「週4日」「週5日」となっています。逆に、「週1」を希望する人や「週6以上」を希望する人は、ほとんどいないことがわかります。
勤務時間数は、約3割の人が「1日5時間程度」を希望しており、次いで多かったのが「1日4時間程度」です。これらの結果から、あくまでも家事などに支障がない範囲で、ある程度まとまった収入が得られる働き方をしたい、という方が多いのが主婦層の特徴だと考えられます。
主婦のタイプにもよりますが、基本的には時間に限りがあるものの、1週間のうちで定期的に働ける方が多いので、企業としては非常にメリットが大きいといえるでしょう。
4|主婦に人気の職種は?
1位 | 事務職・デスクワーク | 47.7% |
2位 | <調査・アンケート>アンケートモニターなど | 26.6% |
3位 | <製造・軽作業>食品加工・仕分け・運搬・会場設営など | 23.9% |
4位 | <飲食>接客・キッチンなど | 21.7% |
5位 | <医療・介護>医療スタッフ・助手・事務など | 20.2% |
6位 | <接客・サービス>コールセンター | 11.5% |
7位 | <教育>塾・インストラクター・事務スタッグなど | 10.8% |
8位 | <保育>保育所・託児施設 | 10.4% |
9位 | <専門職>資格や技能が必要な職場 | 9.7% |
10位 | <接客・サービス>警備・ガソリンスタンド・清掃 | 9.0% |
anが実施した「主婦が希望する職種に関する調査」によると、最も多かったのが「事務職・デスクワーク」で、半数近くを占めています。次いで多かったのが「<調査・アンケート>アンケートモニターなど」「<製造・軽作業>食品加工・仕分け・運搬・会場設営など」。
希望の多かったトップ3の職種を見てみると、比較的簡単な作業を好む傾向にあることがわかります。また、主婦層には、過去に社会人経験を持つ人も多いため、未経験の職種よりも、慣れ親しんだ事務職やデスクワークに希望が集中していると考えられます。
5|主婦のタイプ別特徴
育児ママ
育児ママは、育児と家事で忙しい毎日を送っています。そのため、パートに出る前には子どもを幼稚園・保育園に預けることが必要となります。また、時間になると次は子どものお迎えに行かなければならないので、1日の時間の流れがきっちりと決まっており、残業のないお仕事を好みます。
やりくりママ
やりくりママは、子どもが学校に通っているため、昼間が自分の時間になります。夫の給料は上がらないけど子どもの教育費はためておきたいという考えの方が比較的多くいらっしゃいます。
卒業ママ
卒業ママは、子どもが大きくなった、もしくは独立し、比較的時間に余裕のある方が多いというのが特徴です。家事だけする生活にも少し飽きてきたなどの理由から、外にでて趣味や仕事など第2の人生を楽しみたいと思っている方も多いです。
6|仕事選びの中で、気にするポイント
やりくりママ | 卒業ママ |
①募集年齢 | ①募集年齢 |
②時間:短時間、夕方には終わる | ②時間:フルタイムでもOK |
③勤務地:近い | ③勤務地:こだわらない |
④休み:融通がきく | ④休み:こだわらない |
⑤仕事:簡単、自分でもできそう | ⑤仕事:簡単、自分でもできそう、やりがい、自分を活かせる |
上記のように、やりくりママ(35歳~48歳)の方がこだわる条件が多く、逆に卒業ママ(49歳以上)は年齢以外、基本的には選択の幅が広いため、卒業ママをターゲットにすることで多くの応募数を集めることが可能だといえます。
7|求人原稿作成のポイント
上記の内容を踏まえ、次は原稿作成時のポイントをご紹介します。求人原稿の作成時には、「やりくりママ」「卒業ママ」それぞれで、訴求すべきポイントが異なります。
求人原稿作成において、上記2つは最低限アピールしておきたいポイントです。
こだわる条件が少ない「卒業ママ」の場合は
①募集年齢 ②主婦メインの写真を使用
この2つを求人原稿内で記載することができれば、しっかりとターゲット層に刺さる情報を訴求することができます。
一方で、こだわり条件が多い「やりくりママ」の場合は、「勤務時間」や「仕事内容」など気にするポイントの表現を以下のように工夫することが必須となります。
働くイメージがしっかりと持てるように勤務時間を詳しく記載する。
例)9:00~16:00、10:00~17:00、9:00~15:00など
仕事内容をわかりやすく具体的に記載することで、「実際に私でも働けそう」というイメージを持ってもらえるよう工夫しましょう。
例)カウンターまわり、陳列棚、床、トイレなどを掃除します。このほかにフライヤー・おでんの鍋・セブンカフェなどの清掃もあります。清掃箇所は多岐に渡りますが、作業のモレがないように、時間帯ごとに作業分担を決めて、分担・連携しておこなっています。機械掃除に関してもマニュアルがありますのでご安心ください。(セブンイレブンHP仕事内容より引用)
8|主婦採用成功他社事例
募集職種:オフィスワーク |
打ち出しポイント |
① 誰でも簡単に覚えられる、事務作業! ② 女性スタッフが活躍中! ③ 30代~40代主婦(夫)活躍中! ④・週2日~、1日4H~OK ・家事・育児が忙しい主婦(夫)さんも働きやすい環境! ⑤ 扶養控除内OK! |
上記のポイントを押さえて原稿作成を進め、掲載させていただいた結果 →4週間掲載 応募数27件(女性応募26件、男性応募1件)
年代別割合 |
10代:0% 20代:26% 30代:26% 40代:41% 50代:7% |
なんと96%の割合でターゲット層の主婦・主夫の方から応募をいただくことに成功しました。
9|さいごに
いかがでしたでしょうか。
社会経験があり、さらに効率を考え要領よく仕事をこなせる主婦層は、企業にとってもかなり魅力的だといえるでしょう。ひとえにアルバイト採用といっても、主婦・高校生・大学生・フリーター・シニアなど、応募者層によってそれぞれ訴求すべきポイントが異なりますので、しっかりと「主婦の属性」「主婦が仕事を選ぶポイント」を理解し採用をおこなうようにしましょう。