若者の離職率が高い10の要因と5つの解決策をご紹介!3年以内に約3割が離職する現状を変えよう

就職活動という厳しい戦いの中で勝ち取った内定。

将来への期待に胸を膨らませて入社したにもかかわらず、新入社員の3人に1人は3年以内に離職しているのが現状です。なぜ若者たちは、そんなに早く仕事に見切りをつけて離職してしまうのでしょうか?

早期離職者が出ると、会社としては大きな痛手となってしまいます。本記事では、「若者が早期離職する原因」と「早期離職を減らすための方法」についてご紹介します。

1|離職率とは

離職率とは、ある時点で仕事に就いていた労働者が、一定の期間のうちに何名がその仕事を離れたかを比率として表わす指標です。

離職率が極端に高ければ、労働者がその仕事に定着しにくく、入れ替わっていくことが常態化していることを意味します。

反対に、低ければ労働者がその仕事に定着し、転職や産業間の労働力移動がおこなわれにくくなっているとわかります。

離職率が高い企業は「ブラック企業」と揶揄されることがありますが、離職率が高いことは企業にとって多くのデメリットが存在します。

1-1|離職率が高いことで生じるデメリット

採用コストが無駄になる

企業は、将来利益を生んでくれることを見越して、人材の採用に多大な費用をかけています。最近は採用代行サービスも増えており、人材採用にかかる費用も見えやすくなりました。

早期離職されると、採用活動にかけたお金と採用担当者の工数が無駄になってしまいます。マイナビキャリアサポート「2017年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」によると、入社予定者1人当たりの平均採用費は46.1万円となっています。

また、将来の戦力と見込んでいた人が離職するとなると、再度採用活動をおこなわなければなりません。そこでもまた、追加の採用活動費用が余分に必要となってしまいます。

教育コストが無駄になる

新入社員たちが会社の利益に貢献してくれると信じて、業務工数を割きながら教育したにもかかわらず、早期離職されると、教育にかけたお金と上司の時間が無駄になってしまいます。

新入社員の教育は、入社後の研修だけでなく、実際の配属後もOJTの形をとっている企業は多いのではないでしょうか。

OJT期間の生産性は大幅に下がってしまうので、せっかく新入社員に費やした工数が無駄になってしまうのは、企業としてもなんとか避けたいところです。

新たな人材確保が難しい

早期離職者が出て人材不足になった場合は、新たに人材を採用しなければなりません。しかし、今は売り手市場であり、求職者が仕事や企業を選べる時代なので、早々に新たな人材を確保できるとは限りません。

2|特に高い傾向にある若者の離職率

企業に多くのデメリットを与える早期離職ですが、日本では特に「新卒」の早期離職に悩む企業が多い傾向にあります。

しかし、日本企業の多くが「新卒一括採用」を実施し、就職活動に困難を強いられる学生は依然として少なくありません。

なぜ、このような厳しい状況下で苦労して獲得した内定であるにもかかわらず、早期に離職してしまう若者が増えてしまうのでしょうか。

2-1. 大卒の約30%が3年以内に離職

早期離職とは、企業に就職もしくは転職してから数年以内に離職することをいいます。多くの場合は、3年以内に離職した場合を早期離職といいます。

早期離職率は毎年の入社総数に対して、1年間で入社3年以内に離職した人の割合を表します。

若者の離職率の高さは、厚生労働省が発表している「新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)」にて確認することができます。

高卒、大卒に分類されており、、大卒でも約30%の人が早期離職をしていることがわかります。

[ 事業所規模 ]

【大学】  

【高校】  

1,000 人以上

25.0% (+0.8P)

26.0% (+0.7P)

500 ~999人

29.6% (±0.0P)

33.1% (+0.2P)

100 ~499人

32.2% (+0.3P)

37.6% (+1.1P)

30 ~99人

39.3% (+0.3P)

46.0% (▲0.3P)

5~29人

49.7% (+0.4P)

55.4% (▲0.5P)

5人未満

57.7% (+0.7P)

64.9% (+0.6P)

表:新規学卒就職者の事業所規模別就職後3年以内離職率

2-2. サービス業での離職率が高い傾向に

業種別に見ると、サービス業に属する企業の離職率が高くなっており、特に「宿泊業・飲食サービス業」「生活関連サービス業・娯楽業」「教育・学習支援業」に関しては40%以上と非常に高い離職率となっています。

■ 大学

 

■  高校

 

宿泊業・飲食サービス業

50.4% (+0.7P)

宿泊業・飲食サービス業

62.9% (▲0.3P)

生活関連サービス業・娯楽業 

46.6% (+1.6P)

生活関連サービス業・娯楽業

58.0% (▲1.2P)

教育・学習支援業

45.9% (▲0.3P)

教育・学習支援業

58.0% (+1.5P)

医療、福祉 

39.0% (+1.2P)

小売業

49.4% (+0.6P)

小売業 

37.4% (▲0.3P)

不動産業、物品賃貸業

46.7% (+1.2P)

表:新規学卒就職者の産業別就職後3年以内離職率のうち離職率の高い上位5産業

企業規模が大きくなればなるほど離職率が下がっており、これは、福利厚生や給与面での不満が少なくないことが理由として考えられます。

 

3|若者の離職率が高い10の要因

企業にとって若者の早期離職は、デメリットだけではなく、メリットもあることがわかりました。

それでも将来のことを考えると、デメリットの方がはるかに大きいといえます。若者の早期離職を防ぐためには、企業として、離職に至った理由や原因をしっかりと把握するようにしましょう。

①給与に不満がある

「もっと給与が良いと思っていた」「辛い思いをして働いた割に、給与があまり良くない」という若者の声は多いです。

最初の数年はほとんどが勉強期間なので、給与がもらえるだけでありがたいという考えはもう古いかもしれません。

給与の比較は同世代でのネタにあがりやすく、就業状態はさておき、給与が負けていると働く意欲を失う若者が多い傾向にあります。

②仕事上のストレスが大きい

新入社員の中には、これまでとは異なる環境で「社会人」として給与をもらいながら働くことで、ストレスを抱える若者が多くいます。

何事にも納期がある中で、プレッシャーを感じたり、納期が遅れると怒られたりすることがストレスの原因となるでしょう。

また、大学ではトップクラスだった新入社員も、会社に入るとその道のスペシャリストには勝てないことも多々あるので、それがストレスと感じてしまう人も多くいます。

③会社の将来性・安定性に期待が持てない

就職活動時に企業の情報を十分に集めることなく就職先を決めている新入社員も中にはいます。

仮に情報収集を十分にしている社員を採用したとしても、実際に働いてみるまでは、現場の雰囲気や経営方針など詳しい部分を理解することはできないでしょう。

新入社員が、特定部署でしばらく働いただけで会社の将来を不安に思うのは、いささか早すぎるとは思いますが、最近の若者は会社の将来性に不安視しているようです。

④労働時間が長い

入社をして、実際に配属されるまでは、労働時間の長さに気づくことができません。新入社員の中には、思っていたより労働時間が長く、自分のプライベートな時間が減ってしまうことを不満に思っている人も多いのが現状です。

給与が増えるわけでもなく労働時間が長くなることに、モチベーションが下がってしまうのかもしれません。

⑤求められるノルマ・成果が厳しい

入社して間もない頃は、求められるノルマが厳しいと、ストレスを感じてしまう新入社員もいるかもしれません。

学生時代の研究や論文とは異なる厳しさがあるので、気持ちが折れてしまうと、仕事のやる気が低下してしまう新入社員もいます。

⑥仕事が面白くない

「入社したときは、目をキラキラさせて頑張ろうと思っていたけど、実際に働いてみると全然面白くない」最近の若者には、仕事に面白さを求める人が多く、面白くなかった場合に、そのことを理由に早期離職をしてしまう人も少なくありません。

⑦職場の人間関係が上手くいっていない

若者に限らず、人間関係が上手くいっていない職場環境で仕事を継続するのは難しいです。何かあった時に相談できる上司がいなければ、若手社員が孤立してしまうので、精神的に参ってしまう可能性があります。

⑧キャリアアップするため

「部署に配属され、まわりの状況をみると、キャリアが長いのにまだ平社員という人が多い」新入社員は自分をそういった先輩に重ね、昇進の希望がなくなり、自分のキャリアビジョンを見つめ直す人も多いです。

たかが3年、されど3年。仕事に見切りをつけてキャリアアップを目指してポジティブな離職をする若者は増えています。

⑨会社の経営者や経営理念・社風があわない

会社の経営者や経営理念・社風が自分の性格に合う、合わないは必ずあります。合わなくても、合わせてみようと思えるほどの強い気持ちがその会社になければ、そのまま退職してしまいます。

⑩相談できる上司・同僚がいない

人間関係とも重なりますが、相談できる上司や同僚がいないと、辛い日々を送ることになります。特に入社したばかりの時は、できないことの方が多く、上司への相談はかかせません。

コミュニケーションがとれず、孤立してしまうと会社に居場所がなくなり、出勤することがどんどん辛くなっていきます。

4|離職率を下げる5つの方法

ここでは、早期退職を減らす方法についてご紹介していきます。

①社内のコミュニケーションを活発にする

人間関係や職場の雰囲気、先輩や上司に相談できずに退職する人が多いため、意見をいいやすい職場の雰囲気をつくることが大切です。

何をいっても聞き入れられない雰囲気や、相談しにくい雰囲気を作っていると、新入社員から何も相談を受けないまま、ある日突然の「退職」となってしまいます。

またノルマが厳しい場合も、新入社員から手を挙げるのはなかなか難しいかもしれません。先輩や上司が話しやすい雰囲気をつくったり、常に新入社員を気にかけたりするなどの配慮が必要です。

新入社員にも同じチームの一員であることを認識させるためにも、社内におけるコミュニケーションが活発におこなえる環境づくりをしましょう。

②採用段階でのミスマッチをなくす

給与が少ない、労働時間が長いことが原因で早期離職する人が多いです。しかし、これらの早期離職は、就職セミナーや選考の段階で、就業条件についてしっかりと説明をおこなうことで防止することができます。

面接ではいいにくいことも多いと思いますが、そこはあえて隠そうとせず、相互理解を深めるよう心がけましょう。

③やりがいを見出させる

最初は新人研修など、学ぶことがほとんどで、なかなか会社の利益のために働いているという感覚を得られない新入社員が多くいます。そうなると、新入社員は何を目標に頑張ればいいかがわからなくなります。

そこで、小さいことからでも構わないので達成できそうな目標を設定させるなど工夫しましょう。目標の大小はあっても、みんなで同じように目標に向かって仕事をすることで、仲間意識が高まります。

④会社施設を有効利用する

他部署の人とも交流できる機会を作りましょう。職場での人間関係がうまくいくと、仕事もどんどん楽しくなっていきます。

会社施設を使ってスポーツをするなど仕事以外での交流が、若者の心をひきつけたり、仕事のモチベーションを向上させることにもつながるかもしれません。

⑤褒める

上司に褒められて嫌な気持ちになる人はいません。小さいことでもしっかり褒めるようにしましょう。

文章が読みやすい、理解が速い、気遣いができるなどなんでもかまいません。いつも先輩社員の顔色をうかがって働いている新入社員たちにも、気持ちよく働いてもらう工夫が大切です。

 

5|まとめ

3人に1人は入社してから3年以内に離職しています。早期離職は企業にとってデメリットばかりではありませんが、それでもほとんどのケースは企業にとってデメリットになってしまうため、企業としては早期離職を減らすための施策が必要です。

おそらく最も重要なのは新入社員との「コミュニケーション」です。相談されるのを待つばかりではなく、自ら聞きに行くなどして、上司はなるべく新入社員に寄り添い、新入社員ものびのびとリラックスして働ける職場の雰囲気をつくりましょう。

また、今回は若者の定着率が低い原因をご紹介しましたが、アルバイトの定着率が悪い原因について知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

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