採用担当者は就活生との面接や内定者フォローに追われる日々が続いているのではないでしょうか。
その合間に就活生の情報管理や選考に進んだ就活生への連絡などもあり、多忙な日々が続いているかと思います。
さらに、最近では中途採用も積極的におこなっている会社も増え、採用担当者の負荷はますます増え続けている状況なのではないでしょうか。
そこで、本記事では採用管理システム(ATS:Applicant Tracking System)に関してご紹介。採用管理システムを使うことで業務を効率化でき、自社の採用活動が正しい方向に進んでいるかを確認することもできます。
採用管理システムの導入し、戦略的かつ効率的な採用活動をご検討いただければ幸いです。
1. 採用活動における進捗管理の問題点
採用活動における就活生の進捗管理に頭を抱える採用担当の方も多いのではないでしょうか。ここでは、進捗管理についてどのような問題点があるのかをご紹介します。
1-1. 募集人数の増加に対応できていない
毎年、新卒採用をおこなっている企業においては、求人媒体のリクナビ、マイナビのどちらかをメイン媒体として求人募集を出す場合が多いかと思います。
通常、どちらの媒体にも、就活生を管理するシステムが併設されているので、進捗を管理することが可能です。
しかし、採用人数が多い場合や、いくつかの職種を採用する場合、同時期に種類の異なる選考フローや、選考段階が多い採用フローを組む場合には、それぞれに分類をする必要があるでしょう。
そんなときには、媒体の管理システムでは情報が散漫になってしまい、作業効率が悪くなってしまうかもしれません。
1-2. エクセル管理の限界
リクナビやマイナビなどの求人媒体に頼らず、専門学校や大学へのダイレクトリクルーティングやセミナーなどを利用して、できる限りコストを抑えた採用活動を考えている採用担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合、自社で就活生情報をエクセルなどで管理し、運用することになると思います。しかし、エクセル管理では情報をすべて手動で入力しなければならず、工数がかかってしまうため、あまりおすすめはできません。
また就活生の情報を何らかのデータとして活用するときにも、新たな工数が発生します。採用活動においては、採用戦略を定めることが最も重要です。そのため、見やすい形で就活生の情報を管理することが重要です。
エクセル管理では、自社の採用活動の問題点を発見することが難しく、情報を活かすツールとしては扱いにくいかもしれません。
1-3. より効率的に進捗管理をおこないたい
多くの採用担当者が抱える問題として、事務作業の多さがあげられます。人事部や採用部は営業部に比べて予算や人員が少ない傾向にあり、総務部と兼任している人も多いと思います。
そのような状況でありながら、人手不足から人材の獲得競争が激化し、採用担当者の負担は増加する一方です。
就活生の進捗管理は事務作業の中でも多くの時間を割かなければならない業務です。就活生の進捗管理は、できるだけ手動ではなく、自動で学生データの分類やコメント記入など、就活生の情報を管理する流れが近年では広がっています。
未だに履歴書やエントリーシートを紙媒体で運用し、その内容を進捗管理のために書き直しているのであれば、早急に効率化する仕組みの導入を検討することをおすすめします。
2. 進捗管理を効率的におこなう採用管理システムとは
採用担当者の事務作業の負担を軽減し、採用活動で得た情報を次の戦略に活用するための仕組みが採用管理システムです。まずは、その概要についてご説明します。
採用管理システム導入にあたっては、上司や会社の理解を得なければならないと思うので、ぜひ説得材料としてもご覧ください。
2-1. 採用管理システムとは
採用管理システム(ATS)とは、自社の選考を進んでいる就活生の属性別、選考ステータス別に管理ができ、採用活動の進捗を見える化できるツールです。たとえば、以下のようなことができます。
就活生の細かな分類を一括管理
出身地域や大学、専攻や志望職種などを一目で見ることができます。通常、エントリー時にこれらの情報をヒアリングする質問を設定するため、採用担当者の負担は発生しません。
就活生への効率的な情報発信
選考が進むにつれて、選考フローごとに就活生を管理することになり、その度にメールを送らなければなりません。採用管理システムを使うことで、複数の分類の就活生に宛てたメールを作成することができます。
複数媒体からのエントリーも一括管理
通常、複数の媒体を通して、就活生の募集をかけると思いますが、それらの情報も採用管理システムを使用することで、進捗を一括で管理できます。
採用活動のレビューに大活躍
多くの採用管理システムでは、エントリー率や選考の歩留まりなどのデータを見やすい形で出力できるように設計されています。
サービスとして販売元からコンサルを実施する業者も増えています。採用戦略の見直しや策定のために、得た情報を活用することができます。
3. 採用管理システムサービスの比較・検討ポイント
ここまで採用管理システムの特徴について、メリットを中心に解説してきました。
そこからいざ導入するにあたっては、いくつかのポイントをおさえておくことが大切です。ここでは、そのポイントをご紹介します。
3-1. 採用戦略にあっているか
業務の効率化という点で着目される採用管理システムではありますが、自社の採用戦略にとってコストパフォーマンスがいいか悪いかをしっかり見極める必要があるでしょう。
たとえば、大量採用を前提としている場合には、1シーズン(おおよそ1年)を前提として導入コストが発生します。
逆に1ヵ月ごとに利用料が発生するものもあり、期間を絞って採用活動を実施したい場合には、こちらの料金システムの方が適しています。
このように、採用人数や採用戦略に応じて、選択すべき採用管理システムも異なります。
3-2. システムの使いやすさ
採用管理システムは便利なシステムですが、使い手のレベルや目指す運用方法に応じて、最適な選択をしなければなりません。
たとえば、採用チームとして複数人でシステムを運用する場合は、運用に関わるすべての人と意見をすり合わせ、テスト用画面で操作性を確認することをおすすめします。
システム導入後に、操作方法で営業担当者に問い合わせることも多く、システムに慣れるまで時間がかかったということがよくあります。業務に支障をきたしては元も子もないので、しっかりと見極めるようにしましょう。
3-3. 現在利用している採用サービスと連携可能か
就活生が自社の求人を探し、エントリーしてもらうために、広告媒体などの採用サービスを活用しているかと思います。
多くの広告媒体は自社の採用管理システムを複合サービスとして展開しており、一緒にサービスを紹介されることでしょう。
この広告媒体と連携可能な採用管理システムを使うことでより効率よく進捗管理をすることができます。自社の広告戦略と照らし合わせながら最もコストパフォーマンスが良い組み合わせを選ぶことをおすすめします。
3-4. Web面接機能が付いているか
採用管理システムには、Web面接機能が付いているシステムがあります。Web面接とは、PCやスマホを通して、Web上で実施できる面接のことです。
今後、Web説明会やWeb面接など、オンライン上での採用活動が活発になってくるでしょう。ディスコの2019年卒就活生モニター調査によると、43.5%の学生がWeb説明会の視聴経験があるそうです。学生にとっても、徐々にスタンダードになりつつあることがわかります。
他社より早くに、採用活動の一部をオンライン化することは、一歩リードすることになります。そのため、Web面接機能が付いている採用管理システムをおすすめします。
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4. 自社にマッチした採用システムを比較・検討
この記事をまとめると…
- 採用管理をおこなうにおいて、近年は人数や採用職種の増加により工数がかかってしまう。
- 採用管理システムを使うことで就活生の情報や自社の採用活動の進捗を一括で管理できる。
- 採用管理システムはサービスによって特徴が異なるため、比較・検討し自社にあったサービスを活用することが大切。
いかがでしたでしょうか。
採用管理システムを導入することで、採用活動における業務の効率化を進めることができます。下記の記事では採用管理システムの価格・特徴をまとめているので、ぜひご覧ください。
自社に最も適した採用システムを見つけていただいて採用活動の効率化に役立てていただければ幸いです。