こんにちは。HR NOTE編集部です。
経団連が「日数要件撤廃」をおこなった影響もあってか、1日や3日間などの短期間で開催されるインターンシップが非常に注目されています。
2019年に卒業予定の学生にアンケート調査をおこなったところ、インターンシップに参加したことのある学生の7割以上が「1dayインターンシップ」に参加していることがわかりました。
近年では、就活サイトがグランドオープンとなる、広報解禁前に学生に接触するというのが採用活動のスタンダードとなりつつあり、インターンシップ開催が採用成功の大きな鍵を握っているといっても過言ではありません。
いままでインターンシップをおこなってこなかったという企業のなかにも、人材獲得競争の厳化や採用活動の早期化の影響をうけ、新たに企画してみようと思われている企業は多いのではないでしょうか。
本記事では「インターンシップの市況(最新版)」と、それを踏まえた上で「2020年度のインターンシップ市場の戦い方」をご紹介します。ぜひ、参考にしていただけますと幸いです。
目次
1|2019年卒採用の現状
まずは、今年度の採用状況から見ていきましょう。なぜ企業はインターンシップを実施すべきなのでしょうか?近年の人材獲得競争の厳化や採用活動早期化の実態を調べてみました。
▶ 19卒就職内定率推移(7月1日時点)
引用:株式会社リクルートキャリア【速報版】「2018年7月1日時点 内定状況」 就職プロセス調査(2019年卒)n
- 3月1日時点で約1割の学生がすでに内定保有
- 前年比130%増のペースで内定出しのスピードが早まっている
- 6月1日には約7割の学生が内定を保有
- 7月1日時点での大学生の就職内定率は81.7% (前年同月と比べて2.6ポイント高い)
▶ 内定取得社数の状況(7月1日時点)
引用:株式会社リクルートキャリア【速報版】「2018年7月1日時点 内定状況」 就職プロセス調査(2019年卒)
- 2019年卒:内定取得社数の平均値は、7月1日時点で2.39社 (2018年卒:7月1日時点で2.37社)
- 2019年卒:複数社の内定を取得している割合は7月1日時点で63.8%、6月15日時点以降6割超え (2018年卒:7月1日時点で62.9%、6月15日時点以降6割を超え)
2|インターンシップの市況
ここからは、インターンシップの市況を見ていきます。いま、企業や学生の間でどのくらい「インターンシップ」が注目されているのでしょうか。
▶ 新卒採用マーケットの変遷
(※A/Wインターン:秋と冬におこなわれるインターンシップ)
- 2017年卒の大学生から就活のスケジュールが2ヶ月前倒しに
- 就活解禁から選考までの期間が短く、短期決戦
- 広報解禁前の接触が採用に直結するマーケットに変化!
▶ 学生のインターンシップ参加率と平均社数
※13~15年卒の調査時期は11月。16~18年卒は2月。 参考:2018 マイナビ『2019年卒 マイナビ大学生 広報活動開始前の活動調査 集計結果』
- 約8割の学生がインターン期の活動を経験
- 「15卒→16卒」は解禁スケジュール変更により大きく変化
- 3年生夏から就職活動を意識することが文理関係なく当たり前な世代!
▶インターンシップ参加後の企業からのアプローチの有無(1月1日時点)
参考:株式会社ディスコ キャリタス就活2019 学生モニター調査結果 (2018年1月発行)
- インターンシップ参加者の 8割以上が年末までに企業側から何らかのアプローチがあったと回答
- 2018年卒と比べ 6.4 ポイント増加
- 大半の学生が何らかのアプローチを受けており、インターンシップ参加者へのアプローチが一般化
▶ 本選考状況(1月1日・2月1日時点)
参考:株式会社ディスコ キャリタス就活2019 学生モニター調査結果 (2018年1月発行) 参考:株式会社ディスコ キャリタス就活2019 学生モニター調査結果 (2018年2月発行)
- インターンシップ参加者の約2割は年末の時点で選考に参加
- 2月時点では約3割が既に選考ルートに乗っていた
- 本選考を受けた企業として挙げられた社名は、外資系コンサルティングファームやマスコミ、IT企業、いわゆるメガベンチャーなどが目立つ
- 約8割の学生が就職活動を意識してインターンシップに参加する時代に
- インターンシップ参加者の内、約8割がその後アプローチを受けている
- 結果的に、3月時点での内定率が9.9%
⇒20卒インターンシップでの学生接触はマスト! インターンシップ実施による早期の学生獲得が採用成功の大きな鍵を握る!
3|2020年度のインターンシップ市場の戦い方
次に、過去3年間のデータから、現在のインターンシップ市場における傾向はどういったものなのかをみていきたいと思います。また、ここでは、それらの傾向から読み取れる「2020年度のインターンシップ市場の戦い方のおすすめ」をご紹介します。
▶ インターン開催時期
参考:2018年卒 マイナビ企業新卒採用予定調査 参考:2019年卒マイナビ企業新卒採用予定調査
- 冬のインターンシップを実施する企業は年々増加している
- 年々A/Wが人気上昇し、全規模の企業で秋冬の開催が多かった
- 2月にインターンシップを実施した企業が7割超え
▶ 月次掲載社数の比較
- A/Wインターンシップの掲載社数が前年比200%(約7000社)の大幅増
- すべての月において、昨年比200%近く、もしくはそれ以上で掲載社が増加
▶ 1社あたりの倍率比較表
- 1社あたりの学生数でも、1社あたりエントリー数でも6月掲載が有利!
- 19卒インターンでは、秋・冬開催の企業が大幅に増加
- そのため秋・冬のインターンシップと比べ、夏のインターンシップの学生獲得が比較的簡単といえる
- また、1社あたりの学生数や1社あたりのエントリー数でも10月より6月掲載が有利
⇒有利な夏のインターンシップ実施を逃してしまった!
そんな企業が秋・冬のインターンをこれから始める際のポイントは・・!?
4|まとめ
- 内定出しのタイミングは年々早まっており、インターンシップ実施による早期の学生獲得が採用成功の鍵になるといえる。
- 広報解禁前の接触が採用に直結するマーケットに変化。インターンシップ後の参加者へのアプローチは一般化し、企業の採用活動がどんどん前倒しに!
- 秋夏開催のインターンシップが増加しているが、インターンシップの情報を見始める学生の行動パターンや、他社状況を加味すると、夏のインターンシップがおすすめ!
- 夏のインターンシップ実施を逃してしまった企業様がこれから秋・冬に実施するなら、コンテンツで差別化を!