こんにちは。HR NOTE編集部の紺矢です。
皆さんの周りに、次のような人はいないでしょうか?
- 悪い人ではないのに、話していて楽しくない
- 仕事はできても、なぜか人望がなく出世しない
- 頭がよく、美人・イケメンなのにモテない
こうした人たちは「聞き方」に何らかの問題を抱えているのかもしれません。逆に、何か特別なアドバンテージがあるわけではないのに、周りから慕われ、いろんな人からよく相談を受けているような方がいますよね。
そうした人たちが共通して持っている力が、「聞く力」です。
「聞くこと」は「話すこと」と同じくらい、時にはそれ以上に重要なスキルです。 聞く力をつければ、人間関係が円滑になり、必ず仕事もうまく行くはずです。
今回の記事も、前回の「話し方」の記事と同様、フリーアナウンサー魚住りえさんの著書『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』を参考に、採用担当者向けにアレンジしてお届けします。是非、ご一読頂けますと幸いです。
目次
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
1.嫌われる人のダメな聞き方8選
本人に悪気はなく、気付いていなくても、実は相手を不愉快にさせてしまっている態度や仕草は数多くあるものです。ですが、それを「注意してもらえる機会」、そしてそのことに「気付いて正す機会」というのが意外とありません。
以下では、採用現場でも見受けられがちな「嫌われる人のダメな聞き方」を8つピックアップしてみました。是非、日頃の「聞く姿勢」を思い出しながら、当てはまるものはないかをチェックしてみてください。
話を最後まで聞かない (P.43)
「相手の話を最後まで聞かず、自分の意見を言ってしまうパターン」です。これは、頭のいい人、頭の回転が早い人などに多くみられます。
このタイプの人にとって、オチの見えている話を最後まで聞くことは、少々苦痛に感じてしまうのかもしれません。しかし、そういった方ほど、誤解したり、先回りして相手の言いたいことを言ってしまい嫌われる、なんてことになってしまいがち。
人の話を聞くには、時として「我慢」も必要です。話の内容にかかわらず、とりあえず「最後まで聞く癖」をつけたほうがいいかもしれません。
終始、相手の話に否定的
「相手の話すこと話すことに否定的な返事を被せてくる人」、または「相手の話であるにもかかわらず、お構いなく自分の意見ばかり主張する人」もちろん本人に悪気があるわけではありません。
採用面接において、相手の意見に対し、いつも否定的な言葉ばかりいう採用担当者がいたとします。さぁ、あなただったらどう思いますか? おそらく多くの応募者は、それだけで一気に志望度が下がってしまうでしょう。
もちろん、「相手の意見に必ず賛成しろ」という意味ではありません。そうではなく、自分の意見とは違っていても、相手の話に「耳を傾け、寄り添う姿勢」が大切だということです。
自分の聞きたいようにだけ聞くのでは、あまりに自己中心的です。「相手の言いたいこと」を尊重して聞くようにしましょう。
「相手の言いたいことが何か」を考えていない (P.49)
相手が言いたいことが何かを考えず、好きなように答える人は、「ズレた答え方」をしてしまいがち。聞き手のせいで話がそれてしまったり、聞き手が求めている返答してくれないと、やはり話し手はモヤモヤしてしまいます。
また、あまりにもズレた答え方をしていては、話し手に「この人、本当に私の話聞いてるのかな、、、」という不安感を抱かせてしまうかもしれません。
相手が気持ちよく話せるようにするためにも、「相手の言いたいことはなんなのか」これを最低限、聞き手は考えながら聞く必要があるでしょう。
どんな話でも「自分の話」に持っていってしまう (P.50)
相手がこれから話そうとしているのに、「なんでも自分の話に持って言ってしまう人」「なんでも自分の話にすり替えてしまう人」は意外と多いのではないでしょうか。もちろん、これも悪気があってのことではありません。
「自分のことも話したい」という気持ちが先走ってしまうのはわかります。しかしここは一つ、大人のマナーとして、相手の話を奪ってしまわないよう、意識的に自分の話にブレーキをかけるようにしてみましょう。「まずは相手の話を聞いてから」がコミュニケーション上手の鉄則です。
つい持論を語りすぎる
相手の話に対して持論を語りすぎていては、相手が話に入る隙をなかなか与えません。持論を語りすぎる相手との会話は、話す比重が偏ってしまい、恐らく相手はこう思うでしょう、「○○さんに話さなければよかった…」
持論を語るのは悪いことではありませんが、くれぐれも「語りすぎること」には注意するようにしましょう。いつでも「自分ばかり話過ぎていないか」「相手が自分の話にどんな反応をしているか」に気を止めておくことが大切です。
なにはともあれ、「持論語りすぎ人間」は相手にうざいと思われても仕方ありません。是非あなたは、そうならないように注意しましょう。
カンに触る「相づち」を連発 (P.52)
この「相づち」は、本人の無意識に相手をイラつかせてしまうというケースが非常に多いです。「相づち」がよくないために、真剣に話を聞いていても、相手に悪い印象を与えてしまうのです。
「相づち」に関して、詳しくは下の項目 4.「相づち」を変えて「聞く力」が格段にUP 〜相づちNG集〜をぜひご一読下さい。
「態度・仕草」がNG (P.52)
笑顔がなかったり、姿勢が悪いなど、「聞く態度」次第で好感度は一気に下がってしまいます。逆に、これを意識するだけで、ガラリと印象が変わるというのであれば、「態度・仕草」を意識しないという選択肢はないはず!
こちらも、5.「態度」を変えるだけで「聞き上手」になれるで詳しくご紹介していますので、ぜひご確認下さい。
「ダメな質問」をする(P.53)
”質問力によって、相手の話が2倍、3倍にも広がることもあれば、半分にしぼんでしまうこともある” (P.122 L2)
採用担当者にとって、相手の話をうまく聞き出せるかどうかは、「質問力」次第であるといっても過言ではありません。
「ダメな質問」言い方を変えれば「嫌われる質問」による弊害は、それをすることで「相手が気持ちよく話せなくなってしまう」「相手の話す気を無くしてしまう」「相手を追い込んでしまっている」の3つに集約されるかと思います。
- 曖昧で漠然としすぎた質問をする
- いきなり「本題とズレた質問」をかます
- 「自分でも何を聞いているのかわからない」というトンチンカン
- 「自分の中の決まった意見」に誘導しようとする
- 「聞き返し」が下手すぎる
これらは全てNGな質問の仕方です。心当たりのある方は要注意です。
2.「聞く力」で人生が劇的に変わる
「聞く力」を持っている人は、人に好かれるし、信頼されるし、誰かの力になってあげることもできます。これだけ周りから求められる人生、最高だとは思いませんか??「持つべきモノ」は「友」!そして「持つべきスキル」は「聞く力」かも知れません!
「相手に好かれる」聞き方 (P.32-33)
「なにか良いアドバイスをしなきゃ」とか、「なにか相手に刺さることを言いたい」という風に思う人はかなり多いのではないでしょうか。でも実際はというと…… 相手が求めているのは「アドバイス」「意見」「刺さる言葉」なんてものではありません。(※個人的な見解です)
◎ 相手は「ただただ話を聞いてくれる人」「はけ口になってくれる人」に気持ちよく話せる
「自分の話に意見して欲しいわけじゃない、とにかく話を聞いて欲しいでけ、、、」あなたもそんな時はありませんか?何かに悩んでいる時、落ち込んでいる時はとくに、ただ話を聞いてもらえるだけでスッキリしたりするものです。逆に、そこで現実的な意見を言われたり、相手の話をされたりされては、相手は気持ちよく話せません。
「あぁ、また○○さんと話したいな」「今日は色々話せて気分がスッキリしたな」と思ってもらう秘訣は、「親身に相手の話を聞いてあげること」、とてもシンプルなので是非実践してみてください。
「聞くこと」は人生を豊かにする (P.38-39)
本記事の冒頭で、「聞く力をつければ、人間関係が円滑になり、必ず仕事もうまく行く」と言いました。ですが、「聞くこと」で得られるメリットはそれだけではありません。
◎「聞くこと」=「インプット」
人の話を聞くことは、それだけ自分の知識や見解が深まるということに他なりません。逆に「自分ばっかりが話して、人の話を聞かない人」は、新しい情報がなにも入ってきません。これはもったいないことだとは思いませんか?
「自分と意見が合わない人と話すことを苦痛に感じる人」「自分と興味の分野が合わない人の話を退屈だと感じる人」は多いでしょう。しかし、そんな時ほど、自分の見識を深めるチャンンスだと思ってみてください。
話を聞く際の意識を変えるだけで、「あれはそうゆう捉え方もあるんだな」「今まで興味なかったけど案外面白そうかも」など、発見や学びがどんどん増えていくでしょう。
人の話を聞くことは本当に勉強になるし、なによりも楽しいものです。話を聞かない人は、人生において大きな損をしていると言っても過言ではありません。
3.「聞く力」を磨く8つの基本テクニック
その①|相手のはなしは「口角をあげながら」聞く (P.56)
「笑顔」これは、人の話を聞く時にもやはり大切。笑顔は、「あなたを受け入れてますよ」「敵意は持っていませんよ」というサインなのです。
自然と笑顔を作ることが得意な人もいれば、それが苦手な人、特に初対面だと、緊張して顔がどうしてもこわばってしまうという人も多いかもしれません。
そんな方は「口角をあげながら」相手の話を聞いてみてください。無理に笑顔が作れなくても、これだけで表情が和らいで、とても自然な笑顔を作ることができます。
その②|相手の話は”少しだけ”大げさに”声を出して”笑う (P.59)
相手が面白いことを言ったら「ちゃんと笑ってあげること」も実は聞き上手になるためには欠かせない大きなポイントです。自分の話を楽しそうに笑って聞いてくれる人に対しての方が、相手も気分良く話せますし、ちゃんと話が伝わってるんだなといった安心感を与えることもできるのです。
ここでのポイントは、「”少しだけ”大げさに笑うこと」「しっかり”声に出して”笑うこと」そこの加減をミスってしまうと、相手を不快にさせてしまうかもしれないので要注意です。
その③|話す割合は「相手7:自分3」を意識 (P.60)
たまに、相手の話を引き取って、自分の話に持っていってしまう人もいますが、それだと相手は話す気を失ってしまします。話す割合は「相手7:自分3」を意識してみてください。「ちょっと話さなさすぎたかな?」と思うくらいが、実はちょうど良かったりするのです。
特に面談など、相手の話を聞き出す必要がある時は、自分は無の存在になったつもりでひたすら相手の話に耳を傾けるようにしましょう。もちろん状況によっては、自分の意見を必要かもしれませんが、それは、相手の意見を最後までしっかり聞いた後で十分です。
その④|「相手の名前」を覚えて、会話中にさりげなく挟む (P.62)
出会ったばっかりなのに名前を呼ばれると、「ドキッ」としたり「嬉しい」と感じた経験はありませんか?多くの方が経験あることからも分かるように、「相手の名前を覚えて、会話中にさりげなく挟む」というのは、かなり有効なテクニックだと言えます。
はじめは不自然かもしれませんが、数回呼べばすぐに慣れるもの。また、名前を呼び合えるかどうかで、相手との距離感はかなり違ってきます。あなたから先に相手の名前を呼び、歩み寄ることで、相手もあなたの名前を呼びやすくなるのです。
ちなみに、名前を覚えるのが苦手という人も多いと思いますが、これは記憶力というよりも「意識」の問題だと思っています。
もともと名前を覚えるのが苦手だと豪語する人は、最初から諦めていて、覚えようとする気もないので、覚えられなくて当たり前。逆にいつもちゃんと名前を覚えている人は、「覚えなきゃ」「覚えたい」などの意識を少なからず持っているはずです。
その⑤|相手を「褒める言葉」「気遣う言葉」(P.68)
相手の中にぐっと入り込んで印象をアップさせるためには、会話の端々に「相手を褒める言葉」を入れることを意識してみて下さい。例えば相手の持ち物に対して、「可愛いですね」「おしゃれですね」「素敵ですね」などの言葉を言ってみるといいと思います。
くれぐれも、初対面の人に対して、個人的な部分に踏み込み過ぎないようにご注意を。少なくともビジネスの場においては、「スタイルがいいですね」や「すごくお綺麗ですね」などといった容姿を褒める発言はNGです。
また「相手を褒める言葉」と合わせて、「相手を気遣う言葉」を会話にさりげなく挟むのも、相手に好感を持ってもらう秘訣です。例えば、「今日は雨の中、わざわざ弊社にお越しいただきありがとうございます。おカバンお洋服は濡れませんでしたか?」など、ねぎらいの言葉にプラスして相手を気遣う言葉を入れると、自然で好印象かもしれませんね。採用現場でも、面接に入る前に少し声をかけるだけで、その後の質問に入りやすくなるかもしれません。
「聞き上手」になるためには「褒め上手」になりましょう。
その⑥|「相手の話を受けてから自分が話す」を癖づける (P.71)
「相手の話を受けてから話す」それだけで相手が受ける印象はまるで違ってきます。
【1. 嫌われる人のダメな聞き方】では、「話を最後まで聞かない」や「どんな話でも自分の話に持っていってしまう」というパターンをご紹介しましたが、これらはこの「相手の話を受けてから話す」という癖が付いていないからだと考えられます。
相手の話を一方的に聞かなければならなかったり、自分の話をしてはいけないというわけではありません。とりあえずまずは、相手の話を最後まで聞いて、「そうなんだ!」「あ〜確かにそうだね」「それってどうだった?」などそれに対する反応をしっかりしてから初めて、自分の話を始めるというような流れを癖付けると良いでしょう。
その⑦|相手の話に「共感」する (P.73)
人は誰でも自分の気持ちに共感して欲しいもの。一部例外はありますが、正しい答えをもらうよりも、気持ちに寄り添い共感してもらう方が、何倍も相手はスッキリできるのです。
それゆえ、「聞き手がそれだけ相手に共感してあげられるかどうか」で相手の満足度が決まると言っても過言ではありません。「共感力」を鍛え、相手の心に歩み寄ることが、聞き上手になるポイントになります。
その⑧|「前回の会話の内容」を覚えていることをさりげなくアピール (P.76)
前回の会話の内容を覚えていて「あれはどうなりましたか?」と相手を気遣う。これは、相手の心をピンポイントで掴むマル秘テクニックです。
例えば、企業説明会で少し話をしたことがある学生の面接官をすることになったとします。面接時、あなたがその学生を覚えていることをさりげなくアピールできれば、その学生は、「あんなたくさん学生がいた中で、面接官の方は自分のことを覚えてくれている、気にかけてくれている」と思ってかなりの好印象を抱くはずです。
その他、面談などがあったとしても、前に一度会ったり、話をしたことのある相手であれば、必ず事前に、出会った場面や会話の内容を思い出す作業を入れるようにすると良いかと思います。
4.「相づち」を変えて「聞く力」が格段にUP 〜相づちNG集〜
普段、意識して相づちを打つ人はほどんどいないのではないでしょうか。しかし、何も考えずに相づちを打つのは、実はとても危険。相づちが原因で、知らず知らずのうちに、「あの人はどこか感じが悪い」「話してても楽しくない」と思わせてしまっているかもしれません。
以下に「相づちNG集」をまとめましたので、是非確認してみてください。
「はい、はい、はい」と「はい」を連発 (P.84)
「この前、ようやく『君の膵臓をたべたい』を読みました!」 「はい、はい、はい、あれね。」 |
実際、この「はい」を連呼するあいづちを打つ人は、意外と多いものです。本人に悪気はないのでしょうが、同じ言葉を連呼するのは耳障りな上、話す側もそちらに気を取られてしまい、話すことに集中できなくなってしまいます。
内容に応じて「声の速さやスピード」を変えてみましょう!話を盛り上げたいときは「高く、速く」、相手を落ち着かせるときは「低く、ゆっくり」相づちを打つと効果的です。(P.92)
「確かに」「なるほど」を連発 (P.85)
「確かに」や「なるほど」と言った相づちは上から目線で、偉そうな印象を相手に与えかねません。たまにタイミングよく使うのは問題ないのですが、「連発すること」は避けたほうがいいかもしれません。
「来月結婚するんですよ」「いいですねぇ。」ではなく、「来月結婚するんですよ」「結婚ですか!いいですねぇ。」このように、相手の言葉を繰り返すと、相手に「自分の話を聞いてくれている」と思ってもらうことができ、とても効果的です。(P.97)
「相手の話にかぶせて」相づちを打つ (P.88)
「あなたの話をもっと聞きたい」「早く先が聞きたい」と相手の話への興味の現れなのでしょうが、この相づちがずっと続くと、相手は忙しない気持ちになってしまい、落ち着いて喋ることができなくなってしまします。
ほとんどの人は相づちのテンポが速すぎます。是非、相手の言ったことに「1秒」空けて相づちを打つようにしてみてください。会話に適度な空白があることで、相手はリラックスでき、落ち着いて話すことができるようになります。(P.95)
相づちに変な笑いを入れる (P.89)
「そんなことありました?(ハハッ)」 「ですよね(フフフッ)」 |
これもまた、本人は無意識かもしれませんが、している人は意外とたくさんいるものです。これは、相手を小バカにしている感じがしてよくありません。聞き手のそんな態度に、怒ってしまう人も中にはいると思います。十分注意しましょう。
【ワンポイントアドバイス!】
「黙ってうなずく」のが万能の相づち。何も言葉に出さず、ただ相手の目を見て黙ってうなづくだけで、とても感じがよくなり、「ちゃんとあなたの話を聞いていますよ」ということが相手にもきちんと伝わるはずです。(P.94)
5.「態度」を変えば「聞き上手」になれる
”コミュニケーションの中で「話し言葉」が伝えるのは2〜3割で、あとは表情や声のトーン、態度、しぐさなどノンバーバルな部分が占める” (P.107 L3)
アイコンタクト、声のトーン、姿勢、表情など、「言葉を使わないコミュニケーション」=「ノンバーバル(非言語)・コミュニケーション」が実は、会話以上に大切です。是非以下を参考にしてみてください。
姿勢 (P.107-111)
下記に心当たりのある人は気をつけましょう。例え自分が採用する側であったとしても、態度がデカすぎると、張本人だけでなく、企業全体のイメージをも下げてしまいかねません。
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ときは体を相手に向け、上半身は揺らさないように気をつけましょう。また、”少しだけ”前かがみ、前のめりになって聞くと、「自分の話に興味を持ってくてれいるんだな」と相手に好印象を与えます。ここでは、”少しだけ”というのがポイントで、あまり身を乗り出しすぎると、相手に圧を与えてしまうので要注意!
癖 (P.112)
誰にでも、話を聞く時についつい出てしまう「癖」のようなものが存在するかと思います。なかでも下記のような仕草は、相手を不快にさせたり、相手への印象をとにかく悪くしてしまいます。
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【ワンポイントアドバイス!】
「髪の毛いじり」「貧乏揺すり」「指をさす」癖とはいえど、意識すればやめられることばかりなので、心当たりのある方は、まずは「意識的」に改善していきましょう!
目線 (P.144)
相手の目をまるで見なかったり、見てもすぐに逸らしてしまうのは、相手に不信感を持たれてしまいます。また、話を聞きながら、天井を見たり、横や下を向いたりキョロキョロするのも、「ちゃんと話を聞いてくれてるのかな…」と相手を不安にさせてしまう行為です。
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話を聞く時の目線は、相手の目よりも眉間や眉毛、鼻など、「目以外のどこか」を見るのがおすすめ。あまりにもガッツリと視線を合わせ続けていると、相手に圧を与えてしまうので要注意!
6.「よくいる困った人」を攻略する4つの聞き方
話し上手で、気さくで、ニコニコしていて… 相手がそんな人であれば、話を聞く側も苦労はしませんが、決してそんなイージーな世界ではありません。相手によっては口数が少なかったり、なぜかちょっと不機嫌だったりする場合もありますよね。
採用担当としてさまざまな人と話をしていると、色々とピンチな局面があるものです。以下ではそういった場面を攻略する方法をご紹介します。
「話が長い人」への聞き方 (P.152)
面接や面談をしていると、一つの質問に対して、「とにかく話が長い人」「話がまとまらない人」「話が質問の本題からずれていってしまう人」を見かけることはよくあることだと思います。
しかし採用担当者としては、限られた時間の中で、よりさまざまなことを相手から聞き出すためにも、こういった状況はなんとか避けたいですよね。
相手の話が長いときは、「息つぎのタイミング」を狙う。「高く、早く、大きく」カットインすることで、話に区切りをつけてしまいましょう!
「話が難しい人」への聞き方 (P.157)
専門分野に詳しい学生との面談や、中途採用などでの面談は、どうしても「相手の話が難しすぎてお手上げ」なんて経験のある採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
こんなとき、黙って聞くだけになってしまいがちですが、かといって、内容が分からないのに積極的に参加することもできませんよね。こんなときはどうしたら良いのでしょうか。
【ワンポイントアドバイス!】
相手の話が難しくて分からないときは、「教えてください」の姿勢で、勉強の機会にしてしまいましょう!また、ただ聞くだけでなく、相手を褒めることも忘れないよう要注意!
「気難しい人」への聞き方 (P.161)
なぜか最初から不機嫌モード全開で、ブスッとしている人を、たまーに見かけます。そんな状況でも採用担当者は、なんとかして、相手に歩み寄り、相手のことを知らなければなりません。
【ワンポイントアドバイス!】
「気難しい人」はとにかく褒めまくり、「あなたに興味を持っている」という姿勢をアピールしましょう!相手に気分がよくなってもらうことで、次第に笑みがこぼれていくはずです。
「無口の人」への聞き方 (P.169)
質問をしても、最低限の答えしか返ってこず、一向に会話が弾まない… そんな「無口の人」には、どうやって接すればよいのでしょうか。
【ワンポイントアドバイス!】
無口の人にも好きなことや得意なジャンルがある。そこをピンポイントで探り当て、その分野の質問を投げかけることで、会話を弾ませましょう!
7.最後に
いかがだったでしょうか。
「聞き方」は「話し方」以上に、あなたの意識一つで大きく変わるものです。逆に、癖や相づちは、誰かに指摘してもらう機会も少なく、自分で意識しない限り、なかなか治らない部分でもあります。
是非この機会に、自分が話を聞く時の「態度」「癖」「相づち」色んなものを見直してみてくださいね。
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。