「セブ島で新卒研修?」ギークス初の取り組みが新卒育成にもたらした効果とは? | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

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「セブ島で新卒研修?」ギークス初の取り組みが新卒育成にもたらした効果とは?

  • 組織
  • 人材育成・研修

※本記事は、インタビューを実施したうえで記事化しております。

学生から社会人になったばかりの新入社員に向けておこなう新卒研修。

社会人としての心構えや意識を持たせ、ビジネスマナーや業務に必要な知識を学んだり、同期の結束を深めたり、新卒社員の第一歩となる重要なものです。

これからの会社の成長を担っていく新しい仲間に、社会人のスタートをどうきってもらうか、どのようなプログラムを用意すべきか、悩まれている担当者の方も多いのではないでしょうか。

その中で、ITフリーランスのマッチングサービスを展開しているギークス株式会社では、今年から新たにフィリピン・セブ島にある、グローバルIT人材育成をコンセプトにした全寮制テックスクール「NexSeed」を活用して、新卒研修を実施。

Nexseedはギークスの海外拠点グループ会社であり、「エンジニア留学」と「英語留学」を提供しています。

今回は、ギークス採用チームに「セブ島で新卒研修を実施してどうだったのか?」についてインタビュー。なぜセブ島で新卒研修をおこなうことにしたのか、研修内容やその効果についてご紹介します。

【人物紹介】ギークス株式会社 IT人材事業本部 事業推進部 Takazawa

2013年新卒入社。IT人材事業本部にてITフリーランスのコンサルティング業務に携わる。現在は、IT人材事業本部の新卒採用・研修を担当。

【人物紹介】ギークス株式会社 ゲーム推進室 Dobashi

2017年1月中途入社。前職では、新卒採用支援の事業部立ち上げを経験。ギークスへ入社後は、ゲーム部門(G2 Studios株式会社)の新卒採用・研修を担当。

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「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。

本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。

同期で切磋琢磨できる関係性をつくるために「異国の地」を選択

-まずは、セブ島で新卒研修を実施しようと考えた背景をお聞かせください。


Takazawa
:当社には今年、27名の新卒が入社しました。

27名は、IT人材事業本部配属の営業職、ゲーム部門(G2 Studios株式会社)配属のエンジニア・デザイナー・プランナー職とそれぞれ職種が異なります。

新卒社員には、職種は違えど、横のつながりを強く感じてもらい、切磋琢磨できる関係性を築いてほしいという思いがありました。

そして、異国の地という普段とは違う環境に身をおき、共通のカリキュラムに取り組むことで、お互いを深く知り、助け合い、刺激し合いながら、一丸となれる状態が生まれると、考えたんです。

そこでグループ会社のリソースを活かし、「NexSeed」で新卒研修を実施することとなりました。

NexSeed コーポレートサイト

NexSeedでは「グローバルに活躍できる人材を育てる」をコンセプトに、個人の学生・社会人向けだけでなく、大学や企業向けにも研修プログラムを提供しています。

プログラミングや英語のスキルアップはもちろん、組織の一員として仕事をする上で必要な共通知識や考え方を浸透させることを目的とした企業研修として活用されています。

「入社初日からセブ島へ」1日7時間、3週間のカリキュラムを実施

-研修内容の流れを教えてください。


Dobashi
:新卒社員は、入社初日からセブ島へ渡り、3週間の研修を受講しました。

NexSeedでは、事前に各企業の研修目的をヒアリングした上でカリキュラムが組まれます。当社の場合は、1日に7時間のカリキュラムで、「英語・プログラミング・チームビルディング」を中心に構成してもらいました。

そして今回の研修の大きな目的である「横のつながり」を意識した内容にしてほしいという要望を伝えました。

【1日のスケジュール例】

8:00 専用バンで寮からNexSeedへ移動
9:00~11:50 1対1の英語授業×3コマ
12:00~13:00 休憩(昼食)
13:00~15:50 プログラミング授業
15:50~17:45 自習
17:45 専用バンで寮へ移動。夕食後、チームビルディング課題

 

-研修内容は、それそれ具体的にどのようなものなのでしょうか?


Dobashi:
詳細の内容についてご説明いたしますね。

①英語|フィリピン人の先生とマンツーマンでレッスン

英語は、1日に3人のフィリピン人の先生とマンツーマンでレッスンをおこなう形式です。

個人のレベルに合わせた教科書をもとに、セブでの生活や日本のカルチャーの話も交えながら全て英語で進めます。

このカリキュラムは、生きた英語を学ぶ機会でもありますが、実はシャイな日本人の積極性を引き出す効果もあり、これがグループワークにおける積極性にもつながります。

②プログラミング|Webデザイン、Webマーケの基礎も学べる

Webの基礎(CSSやHTMLなど)やWebデザイン、Webマーケティングなどについて学びます。

営業職の新卒社員はプログラミング未経験でしたが、NexSeedでは未経験からチャレンジするエンジニア留学生をすでに1,500名以上輩出してきた実績があり、独自のカリキュラムや研修ノウハウも充実しているため、順調にスキルを習得していってくれました。

そして何より、エンジニア職の新卒メンバーが、他のメンバーをサポートするなどの助け合いの効果もありました。

また、講師からはプログラミングの講義だけでなく、ビジネスマインドに関するレクチャーもあり新卒社員には好評でした。

③チームビルディング|帰国後に研修内容をプレゼンせよ!

英語とプログラミングの学習以外に、よりチームの絆を強くするため「帰国後、セブ島新卒研修内容をプレゼンせよ」というミッションを託しました。

プレゼンをどのようなアウトプットにするのか、成果物の形式や表現方法は、新卒社員たちに一任しました。

新卒社員たちはそのミッションをクリアするため、意見を出し合い協力して「セブ島での学びをまとめたWebサイトの制作」をおこないました。

研修内容、講師の紹介、感じたこと、グルメマップ、メンバー紹介などたくさんのコンテンツを盛り込んだWebサイトが完成しました。

▲成果物であるWebサイトの一部

④アクティビティ|休日にはセブ島の海を満喫

授業が休みの日には、セブ島で人気のアクティビティであるアイランドホッピングを体験しました。

アクティビティでも、チームビルディングのためのワークを取り入れながら、セブ島の海を満喫しました。

「目的を見失わせるな」目的がズレないように細かい軌道修正を

-研修を実施する際に苦労したことはありますか?


Takazawa
:私たちも新卒セブ島研修は初めての経験だったので、短期間ではありますが、どんな内容だったら彼らが頑張った分だけ、しっかり成果を感じられるような取り組みになるかを考えることが大変でした。

そして、与えられたミッション(目的)を通して、同期同士のつながりのきっかけとなるかは不安でしたね。


-そのミッションとは、チームビルディングで実施する「全社員の前で研修内容をプレゼンする」というものですね。


Takazawa
:はい。セブ島出発2日前に東京で事前研修をおこない、そこでミッションを伝えたんです。発表方法や内容の具体的な指示をしなかったのも新卒社員みんなで考え協力して作り上げてもらうためです。


-事前研修も実施されていたんですね。


Takazawa
:セブ島というリゾートを意識する環境でもありましたので、「遊びでいくわけではない」と、新卒研修であることのマインドセットをするために事前研修は実施しました。

そこでは、ギークスの一員としての決意を動画にするというワークショップも実施し、当社の10の価値基準である「Buddyの心得」を取り入れながら、目標や意気込みを語ってもらいました。

事前研修の詳細はこちら

 

-他に人事として取り組んだことはありますか?


Dobashi
:セブ島研修が始まってからは、日報を通して新卒社員とやりとりをしました。彼らが目的を見失わないように助言をしたり、気になることを書いていた者には個別でメッセージを送ったりしましたね。

あとは出国して1週間経ったころに、実際に私たちも現地に赴き、授業の様子や彼らが生活する環境の視察をしました。その際に、新卒社員一人ひとりと面談をして、目的にズレがないよう軌道修正をし、フォローアップしました。

その面談結果をNexSeed側にもフィードバックをしたところ、研修途中でカリキュラムを一部見直すことになり、より良い内容で実施することができました。

新卒セブ島研修で得られた効果とは?

-3週間のセブ島研修を終えて、新卒社員にどのような変化がありましたか?


Dobashi
:セブ島研修では、新卒が同期と知り合ったばかりの中で、それぞれが当事者意識を持ち、自分の考えをしっかり発信し合い、そしてそれをどうチームとしてまとめるかがポイントでした。

最初は距離感があり遠慮していたのが、しだいに議論も白熱するようになり、意見の相違から衝突する場面も見受けられましたが、ある意味よい傾向でした。こういった体験からも同期同士の絆が強固になったと思います。


Takazawa
:英語が苦手な者やプログラミング未経験者もいましたが、苦手なことやできないことにチャレンジするマインドが根付いていましたね。

3週間のセブ島研修を通して、最大限の成果を得るためにどう動くべきか、考えの幅を広げて行動できるようになったのはとてもいい変化だと思いました。

その考え方が、帰国してからの研修や配属後の行動にもあらわれ、自ら貪欲に学ぼうとする意欲的な姿が見られ、成長スピードも速いと感じています。

最後に、一生に一度の同期を大切にして、生涯を通して刺激し合いながら成長してほしい、そしてこれからのギークスに大きく貢献してくれることを、私たちは心から期待しています。

 

NexSeedでの企業研修について詳しく知りたい方はこちら

プログラミングと英語を同時に学べる「エンジニア研修」や、スラムエリア視察や企業訪問もできる「Experience(現地体験授業)」など、ひと味ちがう留学のカタチを提供。

海外・東南アジアは初めてという方でも安心のキャンパスと寮環境。「スピーキングが苦手」という人にぴったりの、マンツーマンとグループレッスンの徹底的カリキュラム。

数多くの企業の英語研修・エンジニア育成研修をサポート。また、大学の単位認定校としても指定されています。

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