「HRTech活用」や「エンジニアとの関係構築」など、3社の人事が実践していることとは? |HR NOTE

「HRTech活用」や「エンジニアとの関係構築」など、3社の人事が実践していることとは? |HR NOTE

「HRTech活用」や「エンジニアとの関係構築」など、3社の人事が実践していることとは?

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※本記事は、主催企業や登壇者/登壇企業に内容を確認のうえ、掲載しております。

「全ての人事部門のリーダーもテクノロジーリーダーとして、ITに関して理解を深めていこう」という想いで立ち上がったイベント『人事 to ITカイギ』。

テーマは「脱レガシー!次世代の人事・労務・採用」。

パネルディスカッションのパートでは、モデレーターとしてファインディ代表の山田氏を招き、freeeの古塚氏、コロプラの山浦氏、JapanTaxiの小川氏、「HRTechの活用について」「エンジニアとの関わり方」「会社の成長のために人事として意識していること」などのテーマに関して、実際に取り組まれていることについてお話いただきました。

 

ファインディ山田氏をモデレーターに迎えたパネルディスカッション

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山田さん

モデレーター:山田 裕一朗(やまだ ゆういちろう)|ファインディ株式会社 代表取締役

同志社大学経済学部卒業後、三菱重工業、ボストン コンサルティング グループを経て2010年、創業期のレアジョブに入社。執行役員として人事、マーケティング、ブラジル事業、資本業務提携などを担当。その後ファインディ株式会社を創業。AI求人票採点サービス「Findy(ファインディ)」をリリース。更に2017年5月の新サービスリリースに向けて開発中。また、現在もHRBP(ヒューマンリソースビジネスパートナー)としてレアジョブに関わっている。

【目次】

HRTechの活用に対して、どのような所感を持っているか?

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山田氏:HRTechが最近話題になっていますが、みなさんはどのようにお考えでしょうか。

小川氏:人事はコストセンターだと思われがちなので、忙しくても容易に人員は増やせないと思っています。ただ、抜け漏れがあってはならない重要な仕事です。そこを簡単にしてくれるようなシステムがあると非常に助かると思っています。

古塚氏まずは使いはじめる。近年では、無料トライアルのものや、安価なサービスが出てきているので、試しに少し触ってみると、だいぶ印象が変わると思います。

また、はじめからニーズを満たしてくれるシステムはないので、Excel、スプレッドシート、Googleフォームなど、足りないところはそれらを活用してうまく補完していく努力はずっとしています。

山田氏:新しいシステムを社内に導入するときに、抵抗がある方々に対しては、どのように説得されているのですか。

古塚氏:最初に「うまくいかなければ変えるので、今は我慢してトライしてください」という「ダメなら変える」という前提のコミュニケーションをとっています。意外と納得してますし、やればメリットを感じてくれます。辛辣な意見もときにはありますが、少数なので気にせずに前向きにやっています。

山田氏:ちなみに、AIにはできない、人事がやるべき仕事に関してはどのようなものがありますか。

山浦氏細かいおもてなしや人と人との対話は、AIにはできないと思います。多くの学生に会社の魅力を知ってもらうためには、人間力が大事で、人事が楽しく仕事をしていることが重要になってくると考えています。

ビジネスサイドとエンジニアサイドの関係構築のために何をしているのか?

山田氏:ビジネスサイドとエンジニアの関係性に関して、社内のエンジニアスタッフに人事からの依頼に協力してもらうために、工夫されていることはございますか。

古塚氏:ハード面では、「パーティー」というマトリクス型の組織構造をつくっています。縦軸でマーケやセールス、開発のような機能別の組織があり、横軸では法人・個人・スモールビジネスパートナーという3つの事業を分けています。そこでエンジニアとビジネスサイドが交わるようにしています。

ソフト面では、「未来を語る会」というものがあります。たとえば「給与計算freeeの未来を語る会」では、私がユーザーとして「こうしてほしい」という話もあれば、セールスとして肌感で考えていること、エンジニアの意見などをすり合わせ、お互いの理解を深めるようにしています。

山浦氏:弊社は社員が単体で約800人いるのですが、そのうち8割がゲームをつくっているエンジニア、デザイナー、プランナーなどのクリエイターです。さらに、役員の半分は、実際にまだエンジニアやデザイナー業務をしています。そのため、彼らとしても自分たちが会社をつくっていくという考え方をもともと持っています。

ただ、実際の業務をしながらそれを実現するためには、人事という専門部隊に頼る必要があることを理解してくれているので、協力体制が築きやすいです。

また、基本的に会社の風土として、お互いがお互いをリスペクトしています。人事もクリエイターも職種が違ってもお互いを尊敬していますし、みんなそういった考え方を持っていて、リスペクトし合う文化があるので、良い関係性をつくれていると思います。

山田氏:人事としてエンジニアと関係構築を深めるために意識していることはありますか。

山浦氏:話かけられやすいようにすることは意識しているかもしれません。たとえば、弊社には部活があるのですが、一緒の部活のエンジニアの人たちに、「仕事どんなことやっているんですか」「最近つらくないですか」「大変ですね」といった会話をしています。それで後日、オフィスの中を歩いている時に働いている姿が見えるじゃないですか。そこで、「これ何なんですか」と向こうが忙しそうでなければ話しかけて、交流しています。そうすると、「気軽に話せるおじさん」になるんですよね。そうすると、向こうからしてもリスペクトとはまた別の話しかけやすさのようなものが生まれるんじゃないかなと僕は勝手に思っています。本当はウザがられているだけかもしれないですけど(笑)。

エンジニアの方は、「レンズ沼」「ヘッドホン沼」など、何かにハマっていることが多いので、聞けば聞くほど、こっちが興味を持てば持つほど情報をくれて、そこで結構仲良くなることが多いですね。

小川氏:タクシー業界では、スマートフォンに馴染みがないような方もいるのですが、エンジニアはその中で仕事を進めていく必要があります。そうすると伝えてもなかなか伝わらないことが多くあります。ですので、私は完全にその間に立つように心がけてはいます。男性社会なので、女性という異物が入っていくと少しまろやかになるんですよ。

人事として会社の成長のために意識していることとは?
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山田氏:人事として会社の成長のために意識していることを教えてください。

小川氏:私は、経営陣がどこに向かいたいのかを一緒に確認しながら、「それであればこういう人材はどうですか?」「人事制度はこうしたらどうですか?」「評価制度を入れてみませんか」と、できるだけ経営陣の横で提案するように意識をしています。

山浦氏:現場の人たちは「今欲しい人材」を希望してくる傾向があり、確かにその採用もすごく重要です。ただ、新卒採用は「今」ではなく、3年後に会社をリードをしているメンバーになります。

2018年度の新卒採用であれば、3年後は2020年です。2020年を逆算して考えると、オリンピックなどの社会背景、新しい技術の台頭などがあり、そのときに求められるニーズが変わってきます。人事は数年後に求められているサービスや技術は何かを考えて、そこに向けて採用をしないといけないと思います。

古塚氏人事も会社の成功を一緒に、自分のことのように喜べる存在でありたいと思っています。チームで合宿を実施したのですが、そこで「一緒に会社の成功を喜べません」「達成をしても、本当に嬉しいと感じることができていません」という意見が出ました。

おそらく、今までは人事のマネージャークラスが事業感覚を持っていればよかったのですが、事業感覚をメンバークラスまで落とし込むことで、一緒に走ることができ、より大きなやりがいにつながるのではないかと感じました。そこで、各事業部のプロジェクトマネージャーを招いて、事業の詳細や今後の展望、問題点などを話してもらう予定です。そのような声が出たのは感動しましたね。

最後に各登壇者からのメッセージ

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山田氏:最後に登壇者の方々から、「脱レガシー!次世代の人事・総務」というテーマを踏まえて、今日の感想や会場の皆さんにメッセージなどいただければと思います。

小川氏:私はまさにザ・レガシーと向き合っているのですが、レガシーにはレガシーの良さがあります。それを「脱レガシーだ」といきなり変えようとせずに、敬意を払いながら、少しずつ少しずつ良くしていくということが大切ではないでしょうか。

山浦氏:弊社は急成長してきていて、いろんな壁にぶつかりながら今に至っています。仕組み化もまだ発展途上なので、既存のやり方を常に疑い続けないと言っています。「昨日やっていたことが果たして正しかったのか」捨てる勇気を持つということが意外と重要なのかと感じています。泥にまみれつつ、新しいものは新しいもので取り入れていこうと思っています。
古塚氏:僕も小川さんと一緒で、テクノロジーが進む中においては、いい面悪い面あるかもしれませんがレガシーの良さは特に人と人の関係において取り入れられる部分がすごくあると思います。温もりがあるというか、感情面での配慮は意識してやっていきたいですね。

最後に

いかがでしたでしょうか。

HRTechツールの導入方法やエンジニアとの付き合い方、人事として意識していることなど、みなさまにとって何かしら参考となれば幸いです。

また、「脱レガシー」に向けて新しいチャレンジをすることは非常に重要ですが、いきなりすべてを変えるのではなく、既存の良いものを残し取り入れつつ、自社にあったやり方に徐々に変えていくほうが良いかもしれませんね。

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