アルバイトを採用している企業にとって、昨今の労働人口の減少や、人手不足というのは、事業の継続や運営に大きな影響を与えているのではないでしょうか。
人手不足だからこそ、アルバイトを抱えている企業は、苦労して採用したアルバイトに定着してもらい働き続けてもらえるような職場の環境やコミュニケーションを提供しなくてはいけません。
今回は、そんなアルバイトに定着して働いてもらうために重要な、アルバイトのモチベーション管理方法をご紹介します。
1.アルバイトをする理由
アルバイトのモチベーションを上げるためには、なぜアルバイトをするのかを知る必要があります。まずはアルバイトをする理由をご紹介します。
▶お金を稼ぎたいため
アルバイトをする主な理由はお金を稼ぐためでしょう。
遊ぶため、学ぶため、貯金をするためなどお金を稼ぎたい理由は人によってさまざまです。
学生の場合、普段は学業があるので、正社員としてフルタイムで働くのは難しいです。そのため、ある程度シフトに融通をきかせてもらいながら働き、お金を稼いでいます。
▶社会に出る前の準備
学生であれば、社会人と触れ合うことは少ないでしょう。そんな貴重な社会人と出会える機会がアルバイトです。
さらに、アルバイトは自分の労働力や時間を、お金と交換します。そのため、お金の大切さやお金を稼ぐことの難しさを社会に出る前に学ぶことができます。
柔軟な職場であれば、まるで社会人のような経験ができたり、学生店長というポジションを任せられる可能性があります。いずれにしても、貴重な機会でしょう。
▶人脈を広げるため
アルバイトの種類によっては人脈拡大にもつながります。アルバイトを通じて、普段交流することがないような同世代や先輩と出会うきっかけになります。その結果、アルバイト先に就職したという話もよく聞きます。
▶就活を有利に進めるため
就職活動の面接では、学生時代に何をしてきたかを聞かれることが多いです。そのときに話す内容としてアルバイトのことを話す学生が多いです。「働いてお金を稼いだ経験があります」「数年間、継続して働いた経験があります」というのはアピールポイントになります。
さらにアルバイトでは、先輩が後輩を指導することもあります。社会人でも重要な「マネジメントスキル」を、学生の期間に経験できるという点でも、就活に影響します。
▶コミュニケーション力を鍛えるため
社会人になると、多くの知らない人とコミュニケーションを取らなければなりません。アルバイトでも同様です。飲食店のアルバイトをしていると、お客様とコミュニケーションを取ります。
急なお客様からの要望やクレームにも対応しなければならないので、対応力もつきます。アルバイトによっては、お客様満足度を測っているので、学生も社会人並のコミュニケーション力を身に付けることができます。
2. アルバイトのモチベーションが下がる原因
理由は人それぞれ違うとしても、多くの人はアルバイトを楽しみたいと考えています。しかし、モチベーションが下がってしまうこともよくあります。ここではアルバイトのモチベーションが下がってしまう原因についてご紹介します。
▶プライベートに影響される
モチベーションが下がる原因の一つは、プライベートでの出来事です。学校で友達との関係がうまくいかなくなってしまったり、失恋をしてしまったりと理由はさまざまです。逆にプライベートで良いことがあれば、アルバイト中もモチベーション高くなります。
お金を必ずしも稼ぐ必要がない学生にとって、アルバイトよりプライベートの優先順位が高くなってしまいます。そのため、プライベートに引きずられてしまいます。
▶アルバイト先が自宅や学校から離れている
最初は、お金欲しさや憧れのアルバイトに魅了され、少々自宅や学校から遠くてもモチベーション高くアルバイトできます。
しかし、慣れてくると、最初は小さな不満だったものが大きな不満になっていきます。その一つとして、アルバイト先の遠さがあります。よく調べてみると、今働いているところと同じ条件で、もっと近いところに働ける場合があります。
▶職場の人間関係が良くない
入社3年以内に辞める理由の一つに人間関係があるように、人間関係は働くモチベーションに大きく影響します。同じようにアルバイトも人間関係が働くモチベーションに影響します。
アルバイト先はたくさんありますし、アルバイトは一つの場所に依存する必要がないので、すぐほかのバイト先に移ってしまいます。従業員だけではなく、アルバイトにも気持ちのいい職場づくりが大切でしょう。
▶給料日が遠い
アルバイトをする主な理由はお金を稼ぐことです。社会人と同様、アルバイトは給料日を待ちわびています。働いた対価として給料をもらえる給料日はモチベーションが高まります。
しかし、中には事情があり、給料の振込が遅くなってしまうときもあるでしょう。企業からすると仕方のないことですが、アルバイト側からすると、楽しみを延期され、不満が溜まるでしょう。それがあまりにも頻繁に起こると、モチベーションが大きく下がり、最悪アルバイトを辞めることも考えられます。
▶時給が低い、下がった
最初は、給料をもらえるだけでも嬉しく感じます。自分で汗水を流して働いて、その対価としてお給料をもらえるだけで十分と考えていた人も、慣れてくると欲が出てきます。「友達はもっと時給をもらっている」「アルバイトを始めたときから時給が上がっていない」など不満が出てきます。
また、時給が下がることは大きなモチベーションダウンにつながります。今までと同じだけ頑張って働いても給料が減ると考えたらやる気が出にくいでしょう。
▶人の前で叱責されたとき
アルバイトも頑張って仕事をしています。人間ですから、もちろんミスをすることもあります。ミスをしたときに、人の前で叱責されるとモチベーションが下がります。中には人の前で叱責されることをバネに頑張る人もいますが、そのような人は少数派です。ほとんどの人は嫌な思いをし、働くモチベーションが下がってしまいます。
▶希望したシフト通りに働けない
複数のアルバイトを雇っている企業では、シフトの調整が必要になります。アルバイトは働きたい日程や時間を社員に提出し、社員がバランスを考えて、アルバイトのシフトを作成します。アルバイトの希望通りの時間にシフトを入れることができればいいですが、できなかった場合はモチベーションの低下につながってしまいます。
3. アルバイトのモチベーションを高める方法
アルバイトのモチベーションが下がってしまうと、仕事の効率や職番の雰囲気にも悪影響を及ぼすことがあります。それを防ぐために、モチベーションを高める方法をご紹介します。
▶定期的に面談する
アルバイトにもひとりの正社員と同じようにつきあいましょう。アルバイトとはいえ、同じ社員です。何かしら働いている中で意見を持っています。「こうしてくれたら私、もっと頑張れるのに」このような不満につながる意見を面談をすることで聞き出すだけではなく、アルバイトのことを大切にしてくれているのだと感じてもらえます。
大切にされていると感じると、モチベーションが高まり良い仕事をしてくれることでしょう。
▶怒るときは人のいないところに変える
多くの人は人前で怒られることを恥ずかしいと感じます。ミスをしてしまった場合に注意をするのは、そのアルバイトの将来のためにも重要です。しかし、人前で怒ることは避けましょう。怒る場合は、人の前ではなく、人のいない場所に変えましょう。
逆に褒めるときは、人の前で褒めると効果的です。
▶給料前払いサービスを利用する
アルバイトにとって給料日が遠いのはモチベーションの低下につながります。それを防ぐために給料前払いサービスを利用するのも良い作戦です。
たとえば、給料日が月に2回、もしくは4回になったら、1ヶ月というスパンでもらえる給料は同じでも、給料日まで遠いと感じるタイミングが減るため、モチベーションの低下を防ぐことができます。
▶店舗の目標を全員で共有する
「アルバイトだから~しなくてもいい」という言葉をよく耳にしますが、たしかにアルバイトは正社員に比べて責任の大きさが異なります。しかし、同じ職場で働く人が同じ目標に向かった方がうまくいくのはいうまでもありません。
アルバイトする側も、ほかの社員さんと同じように扱ってもらえていると感じると、「社員さんに負けないように頑張ろう」「社員さんに恩返ししよう」とモチベーションが高まります。また、目標を達成したときの達成感を共有することで仲間意識も強くなります。
▶繁忙期のときに感謝の気持ちを伝える
時給で働くアルバイトにとって、忙しいときも暇なときも同じ給料です。契約条件通りなので問題はありませんが、気持ちの問題が発生します。同じ時給なのに働くしんどさが全然違います。繁忙期など忙しくなるときは、感謝の想いを伝えてみてはいかがでしょうか。
お礼の言葉だけで十分です。「忙しいのにありがとう」という言葉とほんの少しの気持ちを見せるだけで、アルバイトのモチベーションは大きく変わります。
4. アルバイトのモチベーション向上に役立つサービスをご紹介
ここでは、アルバイトに対するモチベーション向上対策として「給与前払い」および、「シフト管理」のサービスについての特徴やメリットを紹介します。
給与前払いサービス
給与前払いサービスを使うことで企業のメリットは以下のようなものがあげられます。
- 求人応募者数が最大3.7倍に増加する
- 仕事への満足度が増加し、離職率が下がる
- 勤続年数が増えることで、仕事への習熟が増し、生産性が向上する
- 振り込み作業の工数削減
即日払いを自社で対応するのは非常に煩雑で、工数がかかります。振込業務を委託することで担当者の負担が減り、コア業務に専念できます。また、勤怠データと自動連携できるサービスもあります。
【関連記事】給与前払いサービスとは?チェックしておきたいメリット・法律を徹底解説 【関連記事】給与前払いサービスを徹底比較|導入検討前にチェックしておきたいポイントもご紹介!
楽天早トク給与|ポイントがもらえて、従業員の満足度や求人の応募率がさらにアップ!
※1 企業様によっては月間受取回数に上限を設けている場合がございます。 ※2 楽天銀行口座で前払い金を受け取る場合が対象です。(楽天銀行受け取りの場合、従業員の方は申請1回につき5ポイントの楽天ポイントを受け取ることが可能)
◆特徴
- 勤怠データを管理画面からアップロードするだけなため手間がかからず、システムに即時反映。企業より連携された勤怠実績を基に申請可能額を算出するため、過払いの心配も無い。
- 管理画面の使い方から、従業員への案内チラシメール作成、コールセンターでのフォロー体制など手厚いサポートが受けられるので、導入から運用までをスムーズに実現可能。
- 従業員は24時間365日カンタンに前払い申請が可能で、メール対応のみのサポートも多い中、電話でのサポート窓口があるので、Webに不慣れな方でも安心。
Payme(ペイミー)|福利厚生に使える前払いサービス
◆特徴
- 各企業に1人の担当者を配置し、導入や運用の不明点をサポート
- どんな経理担当者の方でも一切迷うことのない管理画面を設計しており、使い方説明や運用の教育にかかる手間を削減
- 導入まで最速で1週間程度となっています
提供会社名:株式会社ペイミー
サービスURL:https://payme.tokyo/
CYURICA(キュリカ)|システム連携ができる前払いサービス
◆特徴
- 24時間365日いつでもダイレクトに引き出せます
- 既存の勤怠管理システムと連携できるため、煩わしい手続きは不要
- 従業員への案内書も作成しているので、導入して活用されないといった事態になりにくい
提供会社名:ヒューマントラスト
サービスURL:https://www.cyurica.jp/
シフト管理
アルバイトは正社員と異なり、都合がいい時間のみの就業になります。
正社員は決まった日に就業するので、時間調整などは不要ですが、アルバイトは時間の調整が必要です。調整に手間がかかるだけでなく、希望する時間だけシフトを入れてもらえなかったりするとモチベーションが下がってしまいます。手間を削減し、柔軟なシフトに対応できるシフト管理サービスがあります。
jinjer勤怠|シフト管理と一緒に勤怠管理を
◆特徴
- 人員バランスに加え、スキルや従業員の相性の悪さを加味したシフトが作成可能
- 従業員の希望シフトをスマホで簡単に集計が可能
- 勤怠管理も同時にでき、従業員の勤怠情報を一元管理できる
提供会社名:jinjer株式会社
サービスURL:https://hcm-jinjer.com/kintai/
ラクシフ|LINEを活用したシフト管理ツール
◆特徴
- アルバイトから希望するシフトを回収、シフトを作成して共有するまでボタン1つでできる
- LINEを使って簡単にシフト提出や確認ができる
- 人件費の計算や、給料の過不足が一目でわかる
提供会社名:株式会社クロスビット
サービスURL:https://rakushifu.jp
シフオプ|スタッフの最適配置を支援するシフト管理システム
◆特徴
- スタッフからの申請シフトが管理者の画面に自動反映され、申請状況が一目で確認可能
- 日別・週別・月別など、いろいろな切り口の画面でシフト作成ができる
- シフト調整、シフト共有も簡単にできる
提供会社名:株式会社リクルートジョブズ
サービスURL:https://www.shifop.jp/
日報管理
アルバイトと面談する、褒める機会もしくは時間がとれない場合も多いです。
そのようなときは、日報を使ってコミュニケーションをとることも重要です。
gamba!|従業員の達成を応援する日報管理システム
◆特徴
- 社内SNS型の日報なので読んだ人から「いいね!」やコメントがもらえる
- リマインドメールなどをつかって、日報提出率を高めることができる
- うまくいった仕事でみつけたノウハウなどの情報を共有することができる
提供会社名:株式会社gamba
サービスURL:http://www.getgamba.com/
nanoty|情報共有に力を入れたクラウド型日報管理システム
◆特徴
- 社員の日報を共有し、それぞれの社員が経験したことを社内で共有し、社員一人一人の経験スキルを成長させることができる
- ほしい資料やデータが検索ですぐに見つかり、探す手間が省かれる
- 業務負荷をグラフ化して確認できるので、タスク振りが最適化される
提供会社名:株式会社サンロフト
サービスURL:http://www.nanotybp.jp/
5. まとめ
人手不足を補ってくれるアルバイトは貴重な存在です。正社員と異なり、なかなか企業に対して愛社精神を持ってもらうのは難しいです。そのような状況では、モチベーションが下がるとすぐに辞めてしまったり、生産性が下がってしまったりします。
普段、なかなかアルバイトのモチベーションを上げることを考える余裕がないかもしれません。
そのようなときは、委託のサービスを利用するのも一つの方法です。この機会に、アルバイトのモチベーションを高めて、生産性の改善を目指してみてもいいのではないでしょうか。