就労ビザの申請フローや在留資格の有効期間は?|5分でわかる!

近年、労働力不足が深刻化し、外国人を採用することに注目が集まっています。

しかし、外国人の雇用に関しては、いくつかハードルが存在します。そのうちのひとつが「就労ビザ」です。

そこで今回は、外国人雇用に向けて必要な、「就労ビザの申請」に関してご紹介します。

1.外国人雇用に必要な就労ビザの種類

外国人が日本に滞在するために必要な資格である「在留資格」は全部で29種類に分類されています。

この29種類(2020年2月現在)の内のいずれか1種類の資格に該当して、就労・留学などの活動をおこなっています。

※同時に2種類以上の資格を保有している、29種類の資格のどれにも当てはまらないというケースはありません(観光・商用目的で滞在している短期滞在者は除きます)。

1|指定された範囲内でのみ働くことができる「就労ビザ」19種類

在留資格は29種類あり、以下の19種類は指定された範囲内でのみ働くことができます。
これらを一般的に就労ビザと呼びます。

■19種類の就労ビザの対象一覧■

  1. 外交:外国政府の大使、公使、総領事、代表団構成員等及びその家族
  2. 公用:外国政府の大使館・領事館の職員、国際機関等から公の用務で派遣される者等及びその家族
  3. 教授:大学教授など
  4. 芸術:作曲家、画家、著述家など
  5. 宗教:外国の宗教団体から派遣される宣教師など
  6. 報道:外国の報道機関の記者、カメラマンなど
  7. 高度専門職:高度な学術研究、技術分野、経営・管理分野など
  8. 経営・管理:企業等の経営者・管理者など
  9. 法律・会計業務:弁護士、公認会計士など
  10. 医療:医師、歯科医師、看護師など
  11. 介護:介護福祉士、介護業務従事者など
  12. 研究:政府関係機関や私企業等の研究者など
  13. 教育:中学校・高等学校等の語学教師など
  14. 技術・人文知識・国際業務:技術者、通訳、デザイナー、マーケティング業務従事者など
  15. 企業内転勤:外国の事業所からの転勤者など
  16. 興行:俳優、歌手、ダンサー、プロスポーツ選手など
  17. 技能:外国料理の調理師、スポーツ指導者、航空機の操縦者、貴金属等の加工職人など
  18. 技能実習:国際協力目的のため、漁業、農業、介護などの知識・技術を必要とする職種など
  19. 特定技能:介護士、接客、農業従事者、漁業従事者、飲食店のホールなど

2|就労ビザと異なり、制限なく働くことができるケースもある

なお、上記の19種類の就労ビザとは異なり、以下の4種類は「身分にもとづく」資格のため、制限なく働くことができます。

■制限なく働くことができる4種類の就労ビザの対象一覧■

  1. 永住者:法務大臣が永住を認める者
  2. 日本人の配偶者:日本人の配偶者・子・特別養子
  3. 永住者の配偶者:永住者・特別永住者の配偶者及び本邦で出生し引き続き在留している子
  4. 定住者:法務大臣が一定の期間を指定して日本に居住を認める者

3|働くことが認められていない在留資格5種類

逆に働くことが認められていない在留資格もあり、以下の5種類です。

■5種類の働くことが認められていない在留資格■

  1. 文化活動:日本文化の研究者など
  2. 短期滞在:観光客など
  3. 研修:日本での実地研修者
  4. 留学:大学、短大、専門学校、高校の留学生
    ※ただし、留学生については「資格外活動の許可」と呼ばれるアルバイト許可を得ることで、一定の制限のもとで働くことができます。
  5. 家族滞在:在留外国人が扶養する家族

4|内容によっては判断が必要なビザもある

就労可能かどうかが内容により判断が必要なビザもあります。

■内容により判断が必要なビザ■

  • 特定活動:ワーキングホリデー アマチュアのスポーツ選手、外交官などに私的に雇用される家事使用人などが該当します。

自社がどの就労ビザで外国人を雇用できるのか知りたい方へ

自社で外国人を雇用する際に、どのビザで雇用できるのかとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
適当ではない種類の就労ビザで申請をおこなった場合、請が不許可になるばかりか、再申請ごとに審査が厳しくなってしまいます。
このような事態を回避するために、まずは就労ビザの専門家である行政書士に相談し、適切な就労ビザの種類を確認後、自社申請と代行申請の判断をすることがおすすめです。

2.就労ビザ申請のフロー

就労ビザの取得の流れは、「外国人を海外から呼び寄せて雇用する場合」と「既に国内(日本)にいる外国人を雇用する場合」で2通りに分かれます。

1|外国人を海外から呼び寄せて雇用する場合

「在留資格認定証明書」の申請と交付

会社側が勤務予定地の管轄の地方入国管理局で「在留資格認定証明書」の交付を申請し、交付を受けます。申請手続き開始から交付までには約1ヶ月~2ヶ月かかります。

日本大使館にてビザの手続き

交付された在留資格認定証明書を海外にいる外国人に郵送し、本人が「在留資格認定証明書」を日本大使館もしくは領事官へ持参し、ビザの手続きをしてもらいます。

早めに上陸許可の申請

ビザが発行されると来日することができるようになり、雇用開始となります。

ただし、「在留資格認定証明書」の有効期間は3ヶ月で、交付から3ヶ月以内に上陸の申請をしなければ無効となってしまうので注意が必要です

2|既に国内(日本)にいる外国人を雇用する場合

「在留資格」の確認

まず、採用しようとする外国人が、就労可能な「在留資格」を持っているかどうかを確認してください。

特別永住者を除き、在留カードを持っていない場合は原則として就労できません。また、採用したいと思っている外国人に就かせようとする仕事の種類が、その在留資格の資格内の活動かどうかを確認してください。

例えば、芸術の在留資格を持っている外国人を大学教授として採用することなどはできません。

雇用契約書の作成

在留資格の手続きをおこなう前に、採用しようと考えている外国人との間で雇用契約書を作成してください。

ここで重要になってくるのは、雇用契約書はその外国人の母国語、または外国人が理解できる言語(英語など)で作成することです。

業務の内容、賃金、労働時間など、一般的な雇用契約書と同様の内容で作成し、各自1通ずつ保管してください。これについては厚生労働省のHPに外国人労働者向けの雇用契約書のモデルがありますので、参考にしてみるのがおすすめです。

場合によって「在留資格」変更許可申請

中途採用で外国人を採用する際に、その方が既に持っている在留資格と同じ職種で採用する場合は、特に必要な手続きはありません。

一方で、既に持っている在留資格で許されている職種とは異なるもので採用する場合や、留学生を新卒として採用する場合は、これからおこなう予定の業務で就労ができる在留資格へ変更するために、「在留資格変更許可申請をおこなう必要があります。

申請の際は、各種書類を揃え、事業所がある地域を管轄している入国管理局に提出する必要があります。

こちらの記事もチェック!>> 外国人留学生の採用には【留学ビザ→就労ビザへ】変更が必要

3.就労ビザの申請に必要な書類

1|在留資格認定証明書に必要な書類

在留資格認定証明書に係る各種申請書と日本での活動内容に応じた資料が必要です。

※参考|法務省:在留資格認定証明書交付申請

2|在留資格変更許可申請に必要な書類

在留資格変更許可申請に係る申請書、写真、在留カード、日本での活動内容に応じた資料、収入印紙4,000円などが必要です。

 ※参考|法務省:在留資格変更許可申請

4.簡単にまとめると…

就労ビザ申請のまとめ
  • 指定された範囲内でのみ働ける在留資格は19種類あり、それらを「就労ビザ」と呼びます。
  • 海外に住んでいる外国人を日本に呼んで雇用する場合と、国内(日本)にいる外国人を雇用する場合ではそれぞれ手続きが異なります。状況に応じた正しい手続きをおこなう必要があります。
  • 就労ビザの申請が認められるまでは、およそ1カ月~3カ月程度かかります。また、申請すれば必ず許可が出るというものではないので、就労ビザの申請をするときにはしっかり準備しましょう。

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