「ストレッチアサインメントとは?」
「ストレッチアサインメントのメリットやデメリットは?」
「ストレッチアサインメントに取り組む際の注意点が知りたい」
ストレッチアサインメントとは、目標達成が難しい業務や課題を与えることで、従業員の成長を促す人材育成の方法です。
ただし取り入れ方を間違えると従業員に過度なストレスがかかり、モチベーションの低下を招く恐れがあります。従業員の状況を把握したうえで、与える業務や課題の難易度を熟慮しなければなりません。
本記事ではストレッチアサインメントが注目される理由やメリット・デメリットについて解説します。またストレッチアサインメントに取り組む際の注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
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1. ストレッチアサインメントとは
ストレッチアサインメントとは、目標達成が難しい業務を与えることで従業員の成長を促進させる人材育成の方法です。少し努力すれば達成できる「ストレッチゾーン」の範囲にある業務を任せることで、新たなスキルの習得や業務の幅を広げられます。
ストレッチアサイメントの対象となる従業員は以下のとおりです。
- リーダー職や管理職へのステップアップを希望する従業員
- 経営層を目指す従業員
上記のとおりストレッチアサインメントは、すべての従業員に適した人材育成の手法ではありません。従業員のキャリアプランをふまえたうえで、ステップアップが求められる場合に取り入れることが望ましいです。
2. ストレッチアサインメントが注目される理由
ストレッチアサインメントが注目される理由は、人的資本経営の推進です。人的資本経営とは、従業員を資本として捉えて、中長期的な企業価値の向上につなげる経営手法を指します。
労働人口の減少が進む中で企業を持続的に発展させるには、従業員を確保しつつ育成もおこなわなければなりません。そこで従業員のキャリアプランに寄り添いながら、ポテンシャルを引き出せる人材育成の手法として、ストレッチアサインメントの取り組みが注目されています。
【関連記事】人的資本経営とは?重要視される背景や開示項目について徹底解説
3. ストレッチアサインメントとジョブアサインメント・ダブルアサインメントとの違い
ストレッチアサイメントと「ジョブアサインメント」や「ダブルアサインメント」との違いは、人材育成の手法と効果です。各アサインメントの違いについて、以下の表にまとめました。
アサインメントの種類 |
人材育成の手法 |
効果 |
ストレッチアサインメント |
従業員に対し目標達成が難しい業務を与える |
従業員個人の成長を促せる |
ジョブアサインメント |
管理職がチームやメンバーに対して、業務を割り振る |
チームや組織の成長を促せる |
ダブルアサインメント |
一つの業務を二人の従業員で対応する |
属人化を防ぎ、ノウハウやスキルを社内で共有できる |
上表のとおり、取り入れる人材育成の手法によって得られる効果が異なります。従業員のキャリアプランに寄り添い、適した人材育成を取り入れてください。
4. ストレッチアサインメントのメリット
ストレッチアサイメントを取り入れるメリットは以下の3つです。
- 従業員が持つポテンシャルを引き出せる
- 従業員の主体性を高められる
- 従業員のスキルアップにつながる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
4-1. 従業員が持つポテンシャルを引き出せる
ストレッチアサインメントでは難しい業務や課題への挑戦を促すため、従業員が自覚していないポテンシャルを発揮できます。
ポテンシャルとは、現状は発揮していない秘められた能力のことです。ポテンシャルを引き出せるとモチベーションが向上し、前向きに業務を遂行できます。
4-2. 従業員の主体性を高められる
従業員の主体性を高められることも、ストレッチアサインメントを実施するメリットです。ストレッチアサインメントでは難しい業務に対して自ら判断し行動するため、従業員の主体性を高められます。
また当事者意識が芽生えるため、責任感をもって業務に取り組むことも可能です。
4-3. 従業員のスキルアップにつながる
従業員のスキルアップにつながることも、ストレッチアサインメントを実施するメリットです。現状のスキルでは達成のハードルが高い業務を与えるため、資格取得のために勉強に取り組めたり、研修に参加したりするなどを促せます。
また従業員がスキルアップできると、これまで以上に効率よく業務に取り組めたり、業務の幅も広げられたりできます。
5. ストレッチアサインメントのデメリット
ストレッチアサイメントのデメリットは以下のとおりです。
- モチベーション低下の原因になる
- 離職につながる可能性がある
無謀すぎる目標や高難易度な業務を与えると、従業員の心身に負荷がかかり、モチベーション低下を引き起こす可能性があります。モチベーションが低いと業務効率が悪化し、企業に対する帰属意識も希薄になりやすいです。
帰属意識が薄れた結果、離職につながる可能性もあります。従業員が高いポテンシャルをもっている場合でも、目標設定や業務内容を慎重に検討しなければなりません。
6. ストレッチアサインメントを取り入れる際の4つの注意点
ストレッチアサインメントを取り入れる際の注意点は以下のとおりです。
- 業務の難易度を熟慮する
- 対象となる従業員に対して細かな説明をおこなう
- ストレッチアサインメントの期間中は支援しない
- 定期的にフィードバックの時間を設ける
それぞれの注意点について詳しく解説します。
6-1. 業務の難易度を熟慮する
ストレッチアサインメントに取り組む際は、従業員に与える業務の難易度を熟慮しましょう。従業員のポテンシャルが高くても、スキルが伴っていなければ業務を成し遂げられません。
業務ミスや目標未達成が続くと、従業員は自信を失い、モチベーション低下を招きます。従業員のスキルや性格をふまえたうえで、業務の種類・場所・実施期間などを熟慮してください。
6-2. 対象となる従業員に対して細かな説明をおこなう
ストレッチアサインメントの対象となる従業員には、実施前に細かな説明をおこないましょう。ストレッチアサインメントの理解がないまま業務を始めると、従業員のモチベーションが向上せず、成長を促せないからです。
以下の項目を従業員に説明することで、ストレッチアサインメントに対する理解を深められます。
- ストレッチアサインメントを実施する理由や目的
- ストレッチアサインメントの効果
- ストレッチアサインメントを実施する期間
- 業務の進め方、サポート体制など
6-3. ストレッチアサインメントの期間中は支援しない
ストレッチアサインメントの期間中は、上司や同僚から必要以上に支援しないように注意しましょう。問題が生じるたびにサポートすると、従業員の主体性を育めず、問題解決能力を鍛えられないためです。
難しい状況と対面したときに、従業員に判断や対応を委ねることで成長を促せます。多少失敗しそうな場合でも、あまり口出しをせずに従業員を信頼して見守りましょう。
ただし、業務の進捗状況を確認しなかったり、業務を丸投げしたりするのは、重大なトラブルにつながります。イレギュラーな対応やインシデントを引き起こす可能性がある場合は、積極的にサポートをおこなってください。
6-4. 定期的にフィードバックの時間を設ける
ストレッチアサインメントの効果を高めるために、定期的にフィードバックの時間を設けましょう。定期的に従業員と会話ができると従業員の不安が解消されて、新たなアクションプランを立てたり、モチベーションを保てたりします。
フィードバックを実施する際は、ポジティブな言葉で伝えるのがおすすめです。以下の記事にてポジティブフィードバックのメリットや進め方をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
【関連記事】ポジティブ・ネガティブフィードバックの違いとは?効果的な方法を例文付きで解説
福利厚生を充実させることは採用・定着にもつながるため重要ですが、よく手段としてとられる賃上げよりも低コストで従業員満足度をあげられる福利厚生サービスがあることをご存知でしょうか。
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