近年、外国人を採用している企業が増えています。2016年は過去最高の約108万人で、前年比で19.4%増加しています。
そんな中、問題になっているのは外国人労働者の育成です。コミュニケーションや文化の問題など、多くの悩みを抱えている人事の方は少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、外国人従業員の育成において気をつけるポイントをみていきましょう。
(※HR NOTE編集部による独自調査になります)
世界226カ国、14万名の外国人が登録しており、「外国人が日本で仕事を探すメディア」として広く認知されています。
近年、人手不足が加速している中、外国人を採用していく企業様も増えていくことでしょう。
ぜひ、詳細を知りたい方はお問い合わせください。
外国人従業員の育成で起こる問題
コミュニケーションの取り方
自分では伝えたつもりなのに、相手に伝わっていないという経験をされた方も多いのではないでしょうか。
もちろん双方の考え方が違ったり、そもそも使っている言語が違うということも原因かもしれません。しかし本当の原因は日本人の空気を読むという特徴に基準を置いているからかもしれません。
日本人同士の場合なら、詳しく説明しなくても雰囲気や日本人の常識から理解できるかもしれません。しかし外国人は日本人独特の雰囲気を読むことが苦手だったり、曖昧な表現を避けて明確な説明をもらうことに慣れていたりします。
その解決策として、自分の考えを十二分に相手に伝えるということです。当たり前だと思っていることも入念に確認したり、ジェスチャーを交えて話してみることです。それによって、相手とのイメージのズレが減るでしょう。
価値観の違いによるすれ違い
出身国が違えば価値観が違ってきます。たとえば、日本・中国・インドで、仕事に対する価値観・優先順位を比較すると、日本は「仕事」、中国は「家族」、インドは「宗教」といわれることがあります。
さらに働き方にも違いがあり、日本は「組織貢献型」、中国は「独立起業型」、インドは「スペシャリスト型」と国によってさまざまです。
この3つの国籍を例にとってみましたが、多種多様な価値観の違いを理解しておかないと、先ほどのコミュニケーションなどに大きく影響してきます。
その解決策として、外国人の価値観を理解した上で、自分や自社の価値観をよく説明することが重要です。
「ここは日本だから日本のやり方に習いなさい」と言うのは一昔の考え方だといえます。日本の国民性という視点ではなく、自社という視点で話を進めるのが良いのではないでしょうか。
外国人労働者も日本の考え方ではなく、会社の考え方であると丁寧に説明されれば、価値観がたとえ違うとも、理解しやすいのではないでしょうか。
外国人労働者の定着率
外国人の定着率の悪さの原因は、日本の人事システムにあるかもしれません。終身雇用が前提の日本企業では、入社から数年間は下積み期間に費やされてしまい、自分の専門性が重視されてないことに嫌気がさしてしまうことがあります。
海外では新卒で最初に入社した会社への平均勤務年数は3年未満といわれています。最初の3年間で結果を出さないと将来的に良いキャリアを歩めないという認識があるので、その期間で何ができるのか、3年間に重きを置いています。
なので若い頃が下積み時代と考えている企業にはなかなか定着しません。
ではどうしたらいいのでしょうか。その解決策をみていきましょう。
専門性やキャリアプランを重視した配属
海外では職種別採用が当たり前です。自分の専門性を活かすにはどんな職種がいいのかを考えて就職・転職活動をするので、それが反映されていない配属は定着率の低下に繋がります。
なので採用するときに、どの部署がいいのか、この会社で何がしたいのかを入念にすり合わせすることで、定着率は上がるかもしれません。
外国人対応に慣れた特別メンターの配備
単身で入社した外国人社員は他部署の同胞と交流することが少なく、孤立することが多いです。そうなったときに本音で相談や質問、意見ができる環境が必要です。
ここで大事なのは、受け入れ側の日本人にも不安はあるということです。なので全社員に外国人に対応しろといっても、なかなか状態は変わらないかもしれません。
なので外国人対応に慣れたメンターを置いてみるのが一つの策といえるでしょう。日本人との接し方と外国人との接し方は違うので、コミュニケーションが円滑にとれるメンターは、外国人の定着率に大きく貢献するかもしれません。
評価基準の透明化
外国人は思ったことを自分に対する評価が正当でないと感じたら、積極的に抗議してきます。それを防ぐために、なぜその評価になったのかというを明確に説明する必要があります。
まだ勤務年数が短いからという理由ではなく、あなたの成果はこうなので、この評価なんだという説明が求められます。そうすることが定着率向上に繋がります。
世界226カ国、14万名の外国人が登録しており、「外国人が日本で仕事を探すメディア」として広く認知されています。
近年、人手不足が加速している中、外国人を採用していく企業様も増えていくことでしょう。
ぜひ、詳細を知りたい方はお問い合わせください。
外国人従業員とのトラブル例
残業によるトラブル
外国では、定時に帰るというのが常識です。もし仕事が残っている場合は、次の日か休みの日以外の日に改めておこなうのが普通です。
日本では仕事が終わらなかったら残業して終わらして帰るというのが常識ですが、それを外国人にただ押し付けてしまうと、トラブルになるケースが多いです。
そういうときは残業をすることで残業代が出るということを説明してみてはいかがでしょうか。母国では到底稼げない賃金を稼ぐために来日している外国人も多いです。
そもそも残業すれば残業代が出るということを知らない外国人もいます。しっかり説明したら残業のトラブルは減るかもしれません。
宗教の違いによるトラブル
大きいプロジェクトのときにどうしても土曜日も出勤してもらわないといけないこともあります。そのときに宗教の違いで土曜日に出勤できなかったら、人手が足りなくなったり、その影響で周りのやる気にも影響してしまうときがあります。
場合によっては自分は土曜日に出勤しているのに不公平だと講義してくる社員が出てくるかもしれません。
そういうときは、土曜日以外で協力してもらうのはいかがでしょうか。土曜日に出勤するく代わりに残業をしてもらうなど、いろいろ代わりの策はあると思います。
できないことに目を向けるのではなく、そのかわりにという風に考えたほうがお互いのためになるかもしれません。
世界226カ国、14万名の外国人が登録しており、「外国人が日本で仕事を探すメディア」として広く認知されています。
近年、人手不足が加速している中、外国人を採用していく企業様も増えていくことでしょう。
ぜひ、詳細を知りたい方はお問い合わせください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
外国人を育成するときには、相手の価値観を理解し、その価値観に沿った育成をしなければなりません。まずは相手の話をよく聞くことから始め、こちらが考えていることを丁寧にしっかり伝えることが大切なのではないでしょうか。