昨今人材不足が深刻化し、優秀な人材の確保が企業にとって急務となっています。
また、採用手法もここ数年で多様化しています。新卒・中途採用問わず、主流といわれる就職ナビや求人広告に加え、最近ではダイレクトリクルーティングが手法として注目を集めています。
ダイレクトリクルーティングは企業の採用担当者が、データベースを使い求職者に直接スカウトを送る手法です。
本記事では、ダイレクトリクルーティングに興味をお持ちの人事の方へ向けて、ダイレクトリクルーティングで重要なスカウトの活用方法と、代行サービス会社8社をご紹介します。
1.スカウト代行サービスとは
ダイレクトリクルーティングは、企業が求めている人材に直接アプローチできる反面、採用担当者の工数がかかることがデメリットとして挙げられます。
そこで、スカウトに必要な業務の一部をプロに代行することができるサービスのことを、「スカウト代行サービス」といいます。
専任の担当が配置できない場合、採用代行に特化してそのノウハウ・経験を蓄積してきた代行業者なら、より効率よく効果的にスカウト施策を成功させてくれます。
1-1.スカウト代行サービスで依頼できること
では具体的にスカウト代行業務とはどのようなこと依頼できるのでしょうか?
①候補者のピックアップ
就職サイトから、企業の求める条件に合う人材を代行業者が選定します。募集企業は希望条件を提示するだけになり、手間と時間が省くことができます。良い代行業者であれば、候補者のピックアップ方法を提案してくれたりと新しい発見があります。
②スカウトの文面を作成する
スカウトの文面に次のような内容を記載します。企業側の希望に応じた内容を盛り込みます。
- メールの件名
- 企業紹介
- スカウトの理由
- 企業に関するURL
- 採用フロー など
基本的には企業紹介やスカウト理由などを記載したメール配信が依頼できます。
③送信作業とその後のフォロー
採用条件にマッチした学生には、随時代行業者がスカウトメールを送信します。学生から応募があった際の連絡や面接日程の調整はもちろん、採用に至るまでの入社条件や意思決定に関わる事務作業なども、すべて委託が可能です。採用業務に精通した業者を選ぶと安心して入社までのフォローを任せることができます。
1-2.スカウト代行サービスの料金
スカウト代行サービスの料金形態には、毎月定額を支払う月額制とスカウト配信数によって料金が変わる従量課金制の2種類があります。
月額制の料金は様々で安価なものから高価なものまでありますが、月20万円程度が平均とされています。
一方、従量課金制ではスカウト1通あたり1500円程度が平均とされています。
2.スカウト代行サービスの選び方
それでは、実際にスカウト代行サービスを選ぶ際に何を基準にすれば良いのでしょうか?
サービスを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。
①柔軟性
スカウト代行業者にどこまで対応してもらい、どこまで自社で対応するのか、業務範囲を明確にしておく必要があります。その上で自社のニーズに合うサービスを提供できる企業を探しましょう。
②情報共有が可能か
採用活動を成功させるためには、依頼後の積極的な情報共有や進捗確認が重要です。この点に関して積極的な姿勢を示す企業のサービスを選定することで、より円滑に採用活動を進行させることが可能です。
③導入実績
導入実績は、「スカウト代行導入後結果を出せるか」の1つの指標になります。HPに導入実績などが掲載されてるので、確認するようにしましょう。掲載されていない場合には、直接確認を取り実績数や同業種と事例などを聞いてみるのも良いでしょう。
3.おすすめスカウト代行サービス8選
本記事を読んでいただき、スカウト代行を視野に入れている方に向けて、代行サービスを実施している企業を紹介します。
3-1.ネオキャリア
特徴
- 課題やニーズに合わせ、コスト削減や最適化につながる採用代行サービスを提供
- 採用支援実績10,000社以上。スカウト代行はもちろん、採用計画の立案から採用の可否判断まで、さまざまな業務をサポート。特にスカウト代行には自信あり
- 土日、夜間帯まで対応時間を延ばすことで求職者が応募しやすく、いちはやい採用に繋がる
3-2.キャリアマート
特徴
- 様々な採用管理システムのアウトソーシング対応可能
- 月額1万円から、最短3日で依頼が可能でサービス利用が初めての企業も使いやすい
- 採用アウトソーシング15年以上のノウハウ。年間実績1,000社以上
3-3. PRO SCOUT
特徴
- SONYやラクスル、パーソルキャリアなど大手・メガベンチャーのスカウト実績豊富
- ダイレクトリクルーティング専⽤の体制を構築し 「⾼品質」×「低価格」なサービス提供
- ABテストなど返信率向上のための PDCAを回し、効率的な運⽤を⾏う
3-4.HIGH-FIVE
特徴
- クリエイター・IT人材に特化
- 30年以上のノウハウと85,000人のデータベースを活用した実績と信頼
- 採用戦略から選考設計まで一気通貫でサポート
- 現場に寄り添うオンサイト支援だから会社のカルチャーにフィットした人材をスカウトできる
3-5.i-recruiting
特徴
- 求職者の募集から選考業務、内定者のフォローまで採用業務全般を幅広くサポート
- 稼働時間当たりの料金設定であるため、仕事内容によって料金の変動がない
- 低価格で質の高い、お客様に寄り添ったサービスを提供し、リピート率96%の実績
3-6.キャリアチケットスカウト
特徴
- 条件や資格ではなく価値観でマッチングするため、自社に合う学生にピンポイントで接点を持てる
- 企業ページの作成、オファー文書の添削、定期お打ち合わせ、レポートの共有など企業ごとのサポートが充実
- 企業の知名度に左右されない採用活動が可能で、平均オファー承諾率が20%と高いのが特徴
3-7.HELP YOU
特徴
- 業務ごとに最適な人材をアサインし、専属ディレクターが付くので、採用代行業務を一括で依頼可能
- 採用/人材業界の経験をもつ優秀な人材が担保されているため、長期的な依頼にも安定して対応
- 打ち合わせはWEBにて対応、面談後すぐに実施可能
3-8.株式会社ピーアール・デイリー
特徴
- 人材採用現場で10年以上の営業経験のあるスタッフが担当
- 現在の転職市場、さらに業界ごとの特性やユーザー層のニーズを理解した上でサイトを運用
- 複数メディア掲載でも窓口が一つのみなので管理がしやすい
3-9.リアライブ
特徴
- 採用コンサルとして、幅広い業務に対応可能
- 広報戦略なども可能なため、学生へのアプローチ方法のノウハウがある
- スカウト業務だけではなく、内定~入社~入社後に関する人事業務もサポート可能
4.【番外編】もし自社でスカウトメールを作成するとしたら
スカウト代行サービスでは、応募者に送るスカウトメールを代行することがメインです。
スカウトメールには工数がかかります。とはいえせっかく手間をかけて送るので、できる限り多くの候補者から返信が欲しいものです。ここでは実際にスカウトメールの返信率が高いスカウトメール作成のコツを紹介します。
スカウト代行サービスを使えないけれど効果的なスカウトメールを送りたい!という方はぜひご覧ください。
4-1.個人名や経営者の名前を件名に入れる
突然学生宛に送るメールなので、まず会社名と担当者であることは皆さん伝えていると思います。しかし、学生も複数の会社からスカウトメールを受け取っています。スカウトメール自体が埋もれないように、件名や文面の冒頭に会社名と名前を入れることで埋もれにくくなります。
また経営者からのメールとなるとさらに特別感が出るため、社内で確認した上で問題なければおすすめします。
4-2.オンリーワンのメールを作る
こちらも同様に、学生は多くの企業からスカウトメールが何通も送られています。テンプレート文を修正するだけでは応募に至らないケースが多いです。しかし、文面に自分を理解したことが感じられる内容が含まれていた場合、他のメールと比べ気になることは想像できます。
スカウトメールを作成する際は、必ず候補者の名前を含めたり、経歴を絡めた内容などを盛り込むことで他社との差別化を図ることができます。
4-3.面接確約を実施
学生も時間が限られている中で、希望の会社や見込みのある会社の面接を受けたいと思っています。優秀な学生であればあるほど、競合も多いのです。そこで本当に会いたい学生に対しては、必ず面接を実施するという「面接確約」が有効です。しかし、面接確約するからには面接実施が必須となるため注意しなければなりません。
4-4.最後まで読んでもらうために
スカウト文面で返信率をあげるために、工夫するポイントをいくつか記載しました。では逆に学生から見てもらえない、最後まで読まれない文面の共通点をご紹介します。
- 文章量が多く、見ただけで長いと感じさせてしまう文面
- テンプレとわかりきったような文面(堅苦しい表記)
- 専門用語が多く、ポイントがまとまっていない文面
文章が長々と書かれている文面などは、受け取った側もスルーしてしまいます。また学生はPCだけでなく、スマホで見ている割合も高いため、スクロールしてみた時に下まで進めそうになければ、読むのを後回しにしてしまったり、諦めてしまう可能性もあるでしょう。ぜひ意識してみてください。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。スカウトサービスの活用方法とその重要性をお伝えしてきました。
しかしスカウト配信は細かい対応がスピーディーに必要となるため、プロに代行を依頼することをおすすめします。
今回はスカウト代行会社7社をご紹介致しました。ぜひ、参考にしてみてください。
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