人材不足が深刻化する昨今、優秀な人材の確保が企業にとって急務となっています。
また、採用手法もここ数年で多様化しています。新卒・中途採用問わず、主流といわれる就職ナビや求人広告に加え、最近ではダイレクトリクルーティングという手法が注目を集めています。
ダイレクトリクルーティングは企業の採用担当者が、データベースを使い求職者に直接スカウトを送る手法です。
本記事では、ダイレクトリクルーティングに興味をお持ちの人事の方へ向けて、ダイレクトリクルーティングで重要なスカウトの活用方法と、代行サービス会社をご紹介します。
目次
1.スカウト代行サービスとは
ダイレクトリクルーティングは、企業が求めている人材に直接アプローチできる反面、採用担当者の工数がかかるというデメリットがあります。
「スカウト代行サービス」とは、スカウトに必要な業務の一部をプロに代行することができるサービスのことです。
自社でスカウト専任の担当が配置できない場合、採用代行のノウハウ・経験に長けた代行業者を利用すれば、より効率よく効果的にスカウト施策を成功させてくれるでしょう。
▼ダイレクトリクルーティングについて知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
1-1.スカウト代行サービスに依頼できること
では具体的にスカウト代行業務にはどのようなこと依頼できるのでしょうか?
①候補者のピックアップ
代行業者は、就職サイトから企業の求める条件に合う人材を選定します。募集企業は希望条件を提示するだけでよいので、手間と時間を省くことが可能です。良い代行業者であれば、候補者のピックアップ方法を提案してくれたりと自社の採用ノウハウに活かせる新しい発見を得られるかもしれません。
②スカウトの文面を作成する
スカウトの文面には次のような内容を記載します。企業側の希望に応じた内容を盛り込みます。
- メールの件名
- 企業紹介
- スカウトの理由
- 企業に関するURL
- 採用フロー など
基本的には企業紹介やスカウト理由などを記載したメール配信を依頼できます。
③送信作業とその後のフォロー
採用条件にマッチした学生には、随時代行業者がスカウトメールを送信します。学生から応募があった際の連絡や面接日程の調整はもちろん、採用に至るまでの入社条件や意思決定に関わる事務作業なども、すべて委託が可能です。採用業務に精通した業者を選ぶと安心して入社までのフォローを任せることができます。
1-2.スカウト代行サービスの料金
スカウト代行サービスの料金形態には、毎月定額を支払う月額制とスカウト配信数によって料金が変わる従量課金制の2種類があります。
月額制の料金は様々で安価なものから高価なものまでありますが、月20万円程度が平均とされています。
一方、従量課金制ではスカウト1通あたり1,500円程度が平均とされています。
1-3.スカウト代行サービスを利用すべき企業の特徴
採用方法にはさまざまな種類があるため、自社にとってスカウト代行サービスが必要かどうか判断しにくいかもしれません。
スカウト代行サービスを利用すべき企業の特徴としては以下の4つが挙げられます。
- スカウトをおこなったことがない
- スカウトに割くリソースがない
- 人材紹介サービスで良い結果が得られない
- 優秀な人材を採用したい
自社で一からスカウトによる採用をおこなおうとおもうと、かなりの労力や時間が必要になります。その点、スカウト代行サービスはこれまでの実績や専門的なノウハウをもとに、最小限のコスト・工数でスカウトによる採用を成功へと導いてくれるでしょう。
また、そもそもスカウトに割くリソースがない企業や、人材紹介サービスで希望する人材の採用につながっていない企業などには、スカウト代行サービスがおすすめです。
特に、専門的な知識や経験をもつ優秀な人材を採用したい場合は、スカウト代行サービスの利用を検討しましょう。というのも、スカウト代行サービスなら欲しい人材をピンポイントで獲得できるからです。
スカウト経験のない企業は、スカウト代行サービスを利用することでスカウト採用のノウハウやテクニックを習得することができます。いずれは、プロの手を借りず、自社だけで効率的かつ効果的なスカウト採用を実現できるかもしれません。
1-4.スカウト代行サービスのメリット・デメリット
採用したい人材をピンポイントで採用できるスカウト代行サービスは、今の時代においてとても便利で効果的な採用方法です。しかし、以下のようなデメリットもあります。
メリット |
デメリット |
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スカウト代行サービスを導入してもすぐに効果が得られるとは限りません。導入・効果が出るまでには時間がかかることを承知しておきましょう。
また、選ぶ業者によってサービスの質がことなるため、導入前の比較は欠かせません。質の高いサービスを提供する業者に依頼いすれば、スカウト採用のノウハウを自社の財産として継承することができるでしょう。
2.スカウト代行サービスの選び方
それでは、実際にスカウト代行サービスを選ぶ際に何を基準にすれば良いのでしょうか?
サービスを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。
柔軟性
スカウト代行業者にどこから対応してもらい、どこまで自社で対応するのか、業務範囲を明確に分けておく必要があります。その上で自社のニーズに合うサービスを提供する業者を探しましょう。
情報共有が可能か
採用活動を成功させるためには、依頼後の積極的な情報共有や進捗確認が重要です。この点に関して積極的な姿勢を示す企業のサービスを選定することで、より円滑に採用活動を進めることが可能です。
導入実績
導入実績は、「スカウト代行導入後結果を出せるか」の1つの指標になります。代行業者のHPには導入実績などが掲載されてるので、事前に確認するようにしましょう。掲載されていない場合には、直接確認を取り実績数や同業種の事例などを聞いてみるのも良いでしょう。
3.おすすめスカウト代行サービス11選
スカウト代行を視野に入れている方に向けて、代行サービスを実施している企業を紹介します。
3-1.キャリアマート
特徴
- 様々な採用管理システムのアウトソーシング対応可能
- 月額1万円から、最短3日で依頼が可能でサービス利用が初めての企業も使いやすい
- 採用アウトソーシング15年以上のノウハウ。年間実績1,000社以上
URL:https://www.careermart.co.jp/lp/outsourcing3/
3-2. PRO SCOUT
特徴
- SONYやラクスル、パーソルキャリアなど大手・メガベンチャーのスカウト実績豊富
- ダイレクトリクルーティング専⽤の体制を構築し 「⾼品質」×「低価格」なサービス提供
- ABテストなど返信率向上のための PDCAを回し、効率的な運⽤を⾏う
URL:https://vollect.net/proscout/
3-3.HIGH-FIVE
特徴
- 実績30年以上クリエイターエージェンシーのパイオニア。クリエイター・デザイナー採用の専門知識を持ちコアからノンコア業務まで貴社の採用活動を効果的にサポート。
- スカウト媒体の選定から配信方法の見直し、スカウト文の作成など、より効果的なスカウト活動を展開。
- ニーズに合わせて柔軟なオーダーメイドのプランを提案。需要の増加や減少に合わせて採用サポートを拡張・縮小できるため、臨機応変な人材戦略の実現が可能です。
- 採用プロフェッショナルに業務を委託することで、内部の人材やリソースを節約できるため、コスト効率が向上。採用プロセスの最適化により、コスト(時間や費用)が削減されます。
URL:https://hr.high-five.careers/
3-4.i-recruiting(ESSTNER株式会社)
特徴
- 求職者の募集から選考業務、内定者のフォローまで採用業務全般を幅広くサポート
- 稼働時間当たりの料金設定であるため、仕事内容によって料金の変動がない
- 低価格で質の高い、お客様に寄り添ったサービスを提供し、リピート率96%の実績
URL:https://i-recruit.jp/
3-5.キャリアチケットスカウト(レバレジーズ株式会社)
特徴
- 条件や資格ではなく価値観でマッチングするため、自社に合う学生にピンポイントで接点を持てる
- 企業ページの作成、オファー文書の添削、定期お打ち合わせ、レポートの共有など企業ごとのサポートが充実
- 企業の知名度に左右されない採用活動が可能で、平均オファー承諾率が20%と高いのが特徴
URL:https://lp.careerticket.jp/media/partner/200aa/00/00/00/
3-6.offer Brain(イノープ株式会社)
特徴
- スカウト送信業務をすべて代行。スカウト送信にかかっていた工数を0に!
- 人材紹介と比べ採用単価の安いスカウト媒体での採用数を増やすことが可能(スカウト1通あたり300円から)
- 申し込みから最短1週間でスカウト開始が可能
URL:https://offerbrain.jp/
3-7. サクルート(株式会社FIRST&M)
特徴
- ダイレクトリクルーティング支援に特化
- スカウトの返信率や送信数を改善できるため候補者対応に集中できる
- スカウト送信数に応じた料金体系
URL:https://sakuruit.com/
3-8.HELP YOU(株式会社ニット)
特徴
- 業務ごとに最適な人材をアサインし、専属ディレクターが付くので、採用代行業務を一括で依頼可能
- 採用/人材業界の経験をもつ優秀な人材が担保されているため、長期的な依頼にも安定して対応
- 打ち合わせはWEBにて対応、面談後すぐに実施可能
URL:https://help-you.me/
3-9.株式会社ネオキャリア
特徴
- 課題やニーズに合わせ、コスト削減や最適化につながる採用代行サービスを提供
- 採用支援実績10,000社以上。スカウト代行はもちろん、採用計画の立案から採用の可否判断まで、さまざまな業務をサポート。特にスカウト代行には自信あり
- 土日、夜間帯まで対応時間を延ばすことで求職者が応募しやすく、いちはやい採用に繋がる
URL:https://www.neo-career.co.jp/service/rpo/lp/
3-10.株式会社ピーアール・デイリー
特徴
- 人材採用現場で10年以上の営業経験のあるスタッフが担当
- 現在の転職市場、さらに業界ごとの特性やユーザー層のニーズを理解した上でサイトを運用
- 複数メディア掲載でも窓口が一つのみなので管理がしやすい
URL:https://www.prdaily.jp/service/agency/
3-11.株式会社リアライブ
特徴
- 採用コンサルとして、幅広い業務に対応可能
- 広報戦略なども可能なため、学生へのアプローチ方法のノウハウがある
- スカウト業務だけではなく、内定~入社~入社後に関する人事業務もサポート可能
URL:https://realive.co.jp/
4.【番外編】もし自社でスカウトメールを作成するとしたら
スカウト代行サービスでは、応募者に送るスカウトメールを代行することがメインです。
スカウトメールには工数がかかります。とはいえせっかく手間をかけて送るので、できる限り多くの候補者から返信が欲しいものです。ここでは実際にスカウトメールの返信率が高いスカウトメール作成のコツを紹介します。
「スカウト代行サービスを使えないけれど、効果的なスカウトメールを送りたい」という方はぜひご覧ください。
4-1.個人名や経営者の名前を件名に入れる
突然学生宛に送るメールなので、まず会社名と採用担当者である旨は皆さん伝えていると思います。しかし、学生も複数の会社からスカウトメールを受け取っているため、自社のスカウトメールが埋もれないように、件名や文面の冒頭に会社名と名前を入れるようにしましょう。
また経営者からのメールとなればさらに特別感が出るため、社内で確認した上で問題なければこの手法も取り入れてみてください。
4-2.オンリーワンのメールを作る
繰り返しになりますが、学生はスカウトメールを何通も受け取っています。テンプレート文を修正するだけではインパクトが弱く、応募に至らないケースが多くなってしまうでしょう。しかし、メールを送った学生のことを理解していることが伝わる文面にすることで、他社よりも印象に残るメールになります。
スカウトメールを作成する際は、必ず候補者の名前を含めたり、経歴を絡めた内容などを盛り込み、他社との差別化を図るようにしましょう。
4-3.面接確約を実施
学生も時間が限られている中で、希望の会社や見込みのある会社の面接を受けたいと思っています。優秀な学生であればあるほど、競合も多いに違いありません。
そこで、本当に会いたい学生に対しては、必ず面接を実施するという「面接確約」をするのが有効です。しかし、面接確約するからには面接実施が必須となるため、対象者を一定数にまで絞り込む必要が出てくるでしょう。
4-4.最後まで読んでもらうために
スカウト文面で返信率をあげるために、工夫するポイントをいくつか記載しました。では逆に学生から見てもらえない、最後まで読まれない文面の共通点をご紹介します。
- 文章量が多く、見ただけで長いと感じさせてしまう文面
- テンプレとわかりきったような文面(堅苦しい表記)
- 専門用語が多く、ポイントがまとまっていない文面
文章が長々と書かれている文面などは、受け取った側もスルーしてしまいます。また学生はPCだけでなく、スマホで見ている割合も高いため、スクロールしてみた時に下まで進めそうになければ、読むのを後回しにしてしまったり、諦めてしまう可能性もあるでしょう。
ぜひメール作成の際にこれらの点を意識してみてください。
5.人材採用の効率・質のアップに有効なスカウト代行サービスを利用しよう
いかがでしたでしょうか。スカウトサービスの活用方法とその重要性をお伝えしてきました。
スカウト配信は対応が細かく、スピーディーさが必要となるため、プロに代行を依頼することをおすすめします。
今回はスカウト代行会社11社をご紹介致しました。ぜひ、参考にしてみてください。